色んなヤツらと人理修復する事になりまして   作:萩村和恋

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本編を始める前に謝りたいことがあります。前回、マシュのレフの呼び方や色々なもの間違えてました……申し訳ございませんでした。

では弐話、どうぞ。


弐話、燃え続ける町の中で

 「オイ、お嬢ちゃん!死にたくねぇなら早く起きろ!」

 「先輩!起きてください!」

 声が聞こえる、それに暑い……

 「アレ…ここ何処…っ!?」

 目を覚ますと見知らぬ燃えた街…いや、ここは見た事がある…

 「なんで…なんで………冬木にいるの……?」

 

 「よっと」

 青年が拳を骸骨の怪物に打ち込む

 「ハッ!」

 マシュが、盾を骸骨の怪物に打ち込む。

 目の前には縦を持ったマシュ(いつのまにかエッチな鎧を着てる、後で事情を聞こう。)と、あの時他の職員を助けるべく私達と別れた青年が骸骨の怪物と戦っていた。

 「聖香ー、お嬢ちゃん……藤丸ちゃんの方はどうだー?」

 緊張感の無いゆるゆるな声が私の近くに寄り添っていた少女に投げ掛けられた。

 「大丈夫です!もう落ち着いてます!それともっと緊張感を持ってくださいよ颯也君!」

 「気は抜いてねぇ、それにあともう少しでここら辺の敵は一掃出来るしな。聖香ちゃんは藤丸ちゃんを見守ってろ。」

 言うと青年は、何処かからか斧を取り出して

 「一振りすれば運命は狂い、二振りすれば死の呪いお前らを蝕む!運命狂わせし(デスタン・ドウヴニール・フー・)呪いの斧(マレディクスィオン・アッシュ)!」

 と言って斧を二回振った。すると、辺りの骸骨たちが次々と崩れて(私の目からは骨が粉のようになっていくように見えた。)行ったのだ。

 「よーし、討伐完了!皆ー、大丈夫か?」

 斧を振り終わり、明るく破顔した彼に私達三人は言葉を無くしていた。

 

 「うっし、じゃあ自己紹介しよ「キャァァァァァァァ!」!?」

 青年が言葉を続けようとした時、近くの方から叫び声が聞こえてきた。

 「この声…まさか…」

 「所長です!行きましょう!」

 「ええ!」

 私達は叫び声の方に向かった。

 

 

 イヤ!死にたくない!助けてレフ…!助けて…!

 「ここどこ!?なんで私バケモノに追いかけられてるの!?」

 ガンドを撃つ!逃げながら…まだ死にたくないから、わずかでも希望があるのなら…!

 「キシャシャシャ!シャシャ!」

 バケモノが奇妙な音を立ててよってくる!

 「ハァ……ハッ…ハァ……キャッ!」

 躓いて転ぶ、骸骨たちは遠慮なく私に向かってきて襲いかかってくる…!

 「助けて…!助けてー!」

 「おうよ!」

 助けに来たのは─怪物だった。

 

 「オルガマリーたんに手ぇ出すんじゃねぇぇえええええ!」

 所長と骸骨達の間に、青年が素早く入り込んで斧を振るう、骸骨たちはバラバラになって崩れていった。

 「所長!大丈夫ですか!?」

 「リュウヤ…ソレにマシュ!セイカに…一般人枠のマスター…!?なんでココに…というかマシュ!その格好もしかして…。」

 「ハイ、今の私は疑似英霊(デミサーヴァント)です。」

 デミサーヴァント…?

 「すいません…デミサーヴァントって何ですか?」

 手を挙げて質問する、するとリュウヤと呼ばれた青年が質問に答えてくれた。

 「それにはオレ、巫部颯也が答えよう。まず英霊…サーヴァントはわかるかい?」

 「ハイ、過去、現在、未来あらゆる時間軸世界軸の偉人……ですよね?」

 「あー、まあそんな感じそんな感じ。中には神話の登場人物とか、創作された物語のキャラクターが英霊になることもあるぜ。で、デミサーヴァントっつーのは簡単に言うと人間の身体の中にその英霊を降ろすんだよ。憑依って言い方がいいかな?」

 「憑依…?」

 「そ、憑依。本来は霊基っつーのが足りない英霊や普通じゃ召喚できない英霊を呼ぶ時に使うんだ。マシュの場合は少し違くてね、まあそれはおいおい話すよ。」

 「つまり…マシュは今サーヴァントって事ですか?」

 「まあそうなるのかな?どうなの?マシュちゃん。」

 「そうなりますね。」

 「サーヴァントって事は、その鎧もサーヴァントさんから着せられた衣装なんです?マシュ。」

 「ハイ聖香さん。そうなります。」

 マシュがサーヴァント……となるとマスターもいるんだよね、確か。

 「マシュのマスターって誰なんだろ。」

 単純な疑問が口から出た、すると聖香さん、巫部さん、マシュ、所長の四人が不思議そうな顔をして私をみた。

 「なんで私の方を見るのさ…?え?私?」

 「だって藤丸ちゃん、手の甲に令呪あるだろ?」

 「ですです、それが証拠ですよ。」

 「というかわかってなかったの?」

 「はっ、はい…。」

 あはは…と苦笑いをする、右手の甲を見ると確かに赤い痣があったのが確認できた。

 「…というか、なんで今頃成功したのよ。」

 「…ソレは…」

 ──少女説明中──

 「という事です。」

 「成程…」

 マシュが自身がデミサーヴァントとなった経緯を話終えると、付けていた通信機器に通信が入った。

 『やっと繋がった…!』

 「ドクター!生きてたんですね…!」

 「ちょっとロマニ!どういう事!?」

 『うわぁぁ!?所長生きてたんですか!?』

 「私も生きてますよ、Dr.ロマン。」

 「オレもオレもー。」

 『春風ちゃんに巫部くんも生きてたのかい?』

 「ロマニ!どうしてそこにあなたがいるの?!」

 『所長おちついてください!僕がここにいるのは僕より上がいないからです!』

 「レフは!?」

 『レフ教授は爆発の中心部にいたので…恐らくは…。ソレに、今そこにいる以外のマスター適性者も殆どが危篤状態です!』

 「マスター適性者は冷凍保存に移行して!早く!」

 『はっ、はい!』

 レフ教授……爆発の中心部にいたんだ…。

 「四十五人の生命なんて私には背負えない…どう説明すればいいのよ…!」

 所長は頭を抱えて悩んでいる、そこに巫部さんが話しかけた。

 「…あー…オルガマリーたん、悩んでるところ悪いんだけどよ。」

 「……何よ?」

 「ファーストオーダー、実行すんのか?しねぇのか?どっちだ。」

 真剣な顔で所長に聞いている、所長は涙目を拭ってから

 「そうね…セイカ、リュウヤは大変だけど…ファーストオーダーは実行するわ。サーヴァントはマシュだけだけど、リュウヤ、貴方は一人でも大丈夫でしょう?」

 「おう、オレは大丈夫だぜ。聖香ちゃんはどうよ?」

 「颯也くんがいてくれれば大丈夫かと…。」

 「なら決まりね、リュウヤ、アンタはセイカの近くにいなさいね。」

 所長は一息ついてから

 「これより!ファーストオーダーを実行します!」

 と言った。




あっ、フォウくんはずっとマシュや立香ちゃんの肩に乗ってたりします。
第三話、初めてのサーヴァントとの対決。3月中の投稿となります。

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