忙しい人のための赤竜亭EXTRA   作:おーり

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いきなりIFから始めるとは思っても見なかったろう?
俺もだ



【IF】彼女は聖母ですか?いいえ、ペルソナ使いです
IF アーシアが幻想入りしたようです(大嘘)


 夏休みとなって冥界の部長のご実家へと御呼ばれした我らオカルト研究部を待っていたのは、列車で向かう途中に襲ってきた謎の振動だった。

 激震、と言っても過言では無い衝撃に列車は鬼のように揺らされて、一緒に降りかかる炎のような幻覚が俺たち全員の視界を遮った。

 そして目を開けてみれば、――倒れて気絶しているアーシアの姿が!

 今の謎現象を解明しようと妙な計測機械をポケットから取り出そうとしているアザえもん改めアザゼル先生、を止めてアーシアの状態を報告する。こんなんでも我が部の顧問だから、最低限は仕事してください!

 状態は恐らくは急な変化についてゆけなかったブラックアウトではないかとのこと、と答えられたけどそれって結局大丈夫な状態なんでしょうかっ!?

 俺たちは部長のご実家へと着いて早々、お抱えの医者の手にアーシアを任せることとなった。

 

 そんな導入があって一時間、けろっと起きたアーシアに体調は無事かと質問するお医者様。

 とにもかくにも、無事なようで一同が安心した。

 

「しかし、リアスお嬢様も酔狂ですなぁ。ただの人間を冥界へと連れてくるとは」

 

 続けて言われた医者のそんな台詞に、誰もがクエスチョンマークを頭に浮かべたけど。

 

「? えーと、何かおかしかったのでしょうか?」

 

 自分の状態、というか素性を間違えられてるのにのんびりとしていますよ我が家の癒し系はっ!?

 部長が改めて、今のアーシアの状態を確認する。

 

「アーシア? ちょっとごめんなさいね?」

「え、あ、はい」

 

 部長がアーシアの胸に手を当てて、待つことしばし。

 

「――本当だわ、人間に戻ってる・・・・・・。悪魔の駒も消えてるわね・・・・・・」

「そ、それって大丈夫なんでしょうか?」

 

 たぶん一番動揺しているのは俺。

 確か悪魔に一度転生すると、次はもう無いって話じゃなかったっけ? 悪魔の駒って体内から消えても平気なものじゃないっすよね!?

 

「わからないわ、こんなケース聞いたことも無いし・・・・・・。あの現象が何かの鍵を握るとでもいうの・・・・・・?」

「い、いますぐアザゼル先生に解明を頼みましょう! アーシア、安心しろよ、すぐにもとに戻してやるからな」

 

「いえ、あのう、私元々人間ですけど?」

 

 いや、それは俺もわかってるんだよ。

 でもアーシアも転生悪魔だし、不備があったとかいうので別れることになるのは俺が嫌だ!

 そう思っていたわけだが、

 

「ですから、転生した覚えなんてありませんってば。というか先ほどからイッセーさんに違和感しかないのですけど・・・・・・」

 

 と、こっちが困惑するような台詞を言われる。

 ・・・・・・えーと、あ、あれ? 言われて見ると何故か違和感が・・・・・・?

 

「あの、まず聞いて構いませんか? イッセーさん先ほどリアス部長のことを部長って呼んでましたよね?」

「え? 呼んだけど、何かおかしかったか?」

「その時点で既に・・・・・・、普段はリアス先輩、って呼んでいませんでした?」

 

 アーシアの言葉に部長の顔が悲しげに歪んだだと!?

 

「い、イッセー? 普段は私のことそんな風に呼んでいたの・・・・・・? なんだか距離を感じるのだけど・・・・・・」

「え、えええええ!? いやいやいやいや! そんな呼び方はしてませんよ! 既にリアス部長は俺のご主人様じゃないですかっ!」

 

 呼んだとしたら“お姉さま”っす!

 

「いや、イッセーさんこそどうしたんですか、普段はリアス部長のことを痴女扱いなのに。なんですか今更、M男目指すのですか? ご主人様呼びとかって、SMじゃあるまいし」

「アーシアどうしちゃったの!? 普段のお前からは出てこないようなアウトな台詞がぽんぽん出てるよ! そんな娘に育てた覚えありませんよっ!?」

 

 思わず怒鳴っちゃったけど、きょとんとした顔で小首傾げるとかなにこの娘あざといんだけど!?

 そしてリアス部長がちょっとなみだ目です!

 

「ち、痴女って・・・・・・、酷い・・・・・・」

「あああああ!? 言ってませんから! そんなこと微塵も言ってませんから! 泣かないでください部長ぉぉぉ!!!」

 

 なんだこれ! なにこのカオス!

 アーシアってば本当にどうしちゃったわけ!?

 

「それと、なんだか今日のイッセーさんは弱そうですね」

「本当にどうしちゃったのこの娘っ!?」

 

 

     ☆   ★   ☆   ★   ☆

 

 

「なるほど、平行世界のアーシア・アルジェントってことか」

 

 困ったときのアザえもん改めアザゼル先生。しばらく色々な会話をして、アザゼル先生は俺らの前でそう結論付けた。

 へ、平行世界って、つまりパラレルワールド、ってことか? そんなのあり得るの?

 

「現にこのアーシアと齟齬が出まくってるじゃねえかお前ら。当然だわな、辿った歴史が違うものなんだから」

「アザゼルさんが顧問ですかー・・・・・・」

 

 はー、と感心している様子のアーシア。

 彼女の中では違うのだろうか。

 

「こちらでは特に今のところ接点が無いんですよ。えーと、学校で魔王様とかと会議のようなものを開いてから会ってませんね」

「そっちじゃ襲撃は無かったのか? 禍の団の」

「カオ・・・・・・? なんですか、それ?」

 

 テロリストのいない世界かぁ、いいなあ。平和そうで。

 しかもそっちの俺ってば部長の眷属化していないどころか、割とスタンドアローンな立ち位置を確保できているらしい。

 そこまで強いってこと? 俺を見て弱そう、ってアーシアに言われるくらいだから、ひょっとしたらムキムキのマッチョメンだったりするのかもしれない。

 

「・・・・・・そんなイッセーは嫌過ぎるわ・・・・・・」

「安心してください部長、俺も嫌です」

「そんなムキムキにはなってないので安心してください」

 

 本当だよね? 言質取ったよ?

 

「はくりゅうこー、って方を腹パンで圧倒できるくらいでした」

「うん、その時点でもう俺じゃないな」

 

 ヴァーリを腹パンって。

 アイツが聞いたらどんな反応をするのだろう・・・・・・。

 

「あ、それと、」

 

 まだなんかあるんすか。

 

「こっちのギャスパーちゃんは女の子じゃないんですね」

 

 なんだその羨ましすぎる世界!?

 こっちのギャスパーはなんで男の娘なんだよぉ!

 ちっくしょぉぉぉぉぉぉおおおお・・・・・・っっっ!!!

 

 

 




ネギマジがなんだか難産になってきているので思わず書いてしまった・・・
前作とは打って変わって原作っぽい空気を作ってみようと色々試行中
・・・原作イッセーの思考ってすげぇ書きにくいのな
テンション高く絶叫しているキャラって正直うざいわー(棒

あと前の世界じゃ実際腹パンしてはいないけど、アーシアの印象ではそんな感じ
実際はもっと酷い
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