並行世界のアーシア同士が入れ替わったということはわかった。
ついでに向こうの世界はこっちと比べるとかなり平和の部類に入るらしく、よっぽどのことが無い限りはうちのアーシアは安全なのだろうという推測をあちらからきたアーシアさんから聞いて安心する俺たち。
あとはお互い元の世界に戻れるように調査・研究してくれるというアザゼル先生に一任だ。
専門的過ぎる事例だという話だし、むしろ任せておいたほうが手をかけてくれる気がする。あの先生って結構こういう分野に興味を持っているみたいだし。
それらの事情が解決するまで、アーシアさんには今までどおりの生活を送ってもらうこととなった。
「イッセーさんイッセーさん! メイドさんですよメイドさん! 似合いますかっ?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・その結果がこれだよ!
似合うよ! すっげえ似合う! グレイフィアさんの着るような正統派メイド服だけど清純なイメージのアーシアさんに良く似合う! 可愛すぎるよアーシアぁぁぁ!
リアス部長のご実家にやってきた俺らを待ち受けていたものは始めは歓待であったのだけど、俺は何故か部長のお母様を筆頭にマナーとかダンスとかそういった講座を受けていた。
どうやら部長の今後のご予定にレーティングゲームに出場する新人上級悪魔の顔合わせが含まれているらしく、そのお披露目パーティに眷属として俺らも参加することとなっているらしい。
マナーはわかるけどなんでダンス? 俺も踊る機会とかあるわけ?
尋ねても、誰も彼もに笑って誤魔化されるので、・・・・・・なんだか微妙に堀を埋められているような、そんな真綿で雁字搦めにされてゆくような、じりじりとした緊張感が怖いのですけど・・・・・・。
そんな俺の緊張をほぐしてくれているのが、リアス部長のご実家のメイドさんたちに混じってお仕事をするアーシアさんであったりする。
健気な仕草があざとい! あざとカワイイよアーシアさん!
・・・・・・でもなんだろう、この喉に小骨が刺さったような違和感・・・・・・?
「・・・・・・? なんでしょうこの違和感・・・・・・。イッセーさんとしての反応にしては何か違うような・・・・・・」
本人なのにダメ出しされちゃってるよ。
☆ ★ ☆ ★ ☆
「あれっ、DIOなんとかさん? DIOなんとかさんですよね確か」
「いや、ディオドラだよ、ディオドラ=アスタロト。久しぶりだね、アーシアさん。会いたかったよ」
パーティに来るなりアーシアさんがナンパされてます。
誰だあの優男風イケメン! 木場よりイケ好かねえぜ!
「イッセーくん、いい加減その対応止めてくれると嬉しいんだけど・・・・・・」
あ、いや冗談だよ。
木場は最近はどちらかというと、こう、背中に寒気が走るような。そういう感じだから。
「それはそれで納得がいかないなぁ・・・・・・」
そう思うんならもうちょっと距離を取ってくれ。最近なんか近いんだよ。近すぎるんだよお前。
そんなことよりも今はアーシアさんだ。
顔見知りにも思える最初の対応からして、恐らくは眷属入りする前の知り合いだ!
可能性としては教会の孤児院時代の幼馴染みとか? アーシアの出身を詳しく聞いたわけじゃないけど、なんとなく可能性ありそうで少し嫌だァ!
ここは聞き逃すわけには行かないぜ!
「お久しぶりですけど、正直私は会いたくなかったですね。教会から追放されるように仕組んだの貴方ですよね?」
「ちょ」
はいアウトーーーッ!!!
「てめぇこのヤロウ! お前がアーシアを堕天使に関わらせた張本人か!? アアン!?」
「うわっ、ちょ、ちょっと落ち着いてくれないかな! っていうかキミ誰!?」
「アーシアの友達第一号様だコンニャロウメーー!!」
「そうですね、お友達でいましょうね?」
改めて言わないでくださいアーシアさん!
確かにそちらのアーシアさんとはただのお友達ですけれども! その見た目で言われるとグサッと来ます!
☆ ★ ☆ ★ ☆
アーシアを教会から追放した原因らしい優男の名はディオドラ=アスタロト。
しかし向こうの世界線でのお話なのでは? と尋ねたところ、教会出奔の過去はうちのアーシアときっちり細部まで同じであった。
よって彼奴と我らグレモリー眷属とには随分と因縁が深かったと推測し、新人悪魔のお披露目レーティングゲームでは彼奴と勝負することとなった。
そんな中、俺は実力をつけるために悪魔に転生したという龍族の族長タンニーンのおっさんに連れられて山篭りをし、夏休みの貴重な二週間を修行で費やした。
そうして迎えたレーティングゲーム、当日。
「・・・・・・なんでアーシアさんが前衛なんすか部長・・・・・・」
俺と木場とゼノヴィアと小猫ちゃん。そしてアーシアさんでの5人で先陣を切るという、部長がトチ狂ったのかと疑ってしまいそうになる配置。
――肉体的に見ても直接戦闘が出来るとはとても思えないんですけど!?
「・・・・・・?」
「いやそこで『この人は何を言ってるんだろう』的に小首を傾げられてもね!? 間違ってるのはそっちだからね!?」
グレモリー邸のメイド服を着たアーシアさんが不思議そうな顔してますけども!
そもそもその格好で戦うっていうのが一番おかしいのですけど!?
「ああ、そういえばイッセーくんは修行していたから見ていなかったんだよね。・・・・・・アーシアさんは普通に戦えるよ。・・・・・・僕ら以上に」
「嘘ぉ!?」
いやいやいやいや! アーシアさんって人間じゃん!
それがなんで悪魔である俺たち以上とかになるわけ!?
「え、人間じゃなかったの・・・・・・!?」
「いや人間ですけど」
「ですよね!?」
じゃあ戦えるというそのりくつはおかしいのでは!?
『・・・・・・・・・・・・妄想具現化ってなんなの・・・・・・? なんで『滅びの魔力』を使ったのに傷一つつかないのあの娘・・・・・・?』
そして後方で落ち込んでいる部長のテンションが地味にやばいです!
なんか物騒な単語も聞こえたけどそれを推して余りある落ち込みようなのですが!?
「部長は僕らとは違って生粋の悪魔だからねー、アイデンティティが崩壊したんじゃないかなー・・・・・・」
「・・・・・・何気に人間以上であるはずの存在だったということを自負していますからね。・・・・・・部長も、一応は貴族ですし」
「アーシアさんの『ペルソナ』の一番の被害者は間違いなくリアスですわね・・・・・・」
ペルソナってなんですか朱乃さん?
「向こうの世界じゃ人間だけに扱える魔法みたいなものだそうです」
「なんで使える本人が他人事なの・・・・・・?」
「だって細かく調整してくださったのは向こうの『イッセーさん』ですし」
そっちの『俺』ェェェェェェッ!? 俺何してるの!? 何してくれちゃってるの!?
アーシアを無双できる存在にするとか! むしろそいつは本当に俺なんでしょうかアーシアさん!?
「それよりもむしろ皆さんが私に“さん”付けが普通だという現実にツッコミを入れたいのですけど・・・・・・」
いえ、それは仕様です。
☆ ★ ☆ ★ ☆
「いくぜっ! プロモーションッ!」
敵陣へと至り『兵士』である俺も強くなれるッ!
騎士のクラスへとランクアップ!
・・・・・・え? 端折りすぎだって・・・・・・?
仕方ないだろ出番なかったんだから!!!
アーシアさんが全部無双したよ! しかも向かってくる相手を倒すんじゃなくって、捕まえてやってきた方向へと投げ飛ばしながらの進軍だよ! ハイレグタイツの格好にコスプレしたアーシアさんが目にも留まらぬスピードで相手の娘たちを投げ飛ばしながらな!
しかも投げ飛ばしながらの進軍で相手の反応を読みつつ、どっちから来てどの方向に相手の『王』がいるのかを見極めつつの進撃。かかってくる、ということは相手は俺たちを敵陣へと向かわせないことが目標なのだから、それを逆手に取れば相手の『王』の位置も逆算できる。っていうのがアーシアさんの説明だ。
それにしたって力技が過ぎると思うのですが・・・・・・。
というか相手のメンバーが皆女の子で、しかも格好がシスターとかそういう系統なのはやはりそういうことなのか?
これはアーシアさんの言っていた『DIOなんとかさんは聖女と呼ばれる人たちを自分の奴隷へと貶めることに悦びを見出す変態で、そのために小細工を弄して“私”に自分の怪我を癒させたそうです。そうすることで“私”を教会から追放させたと、私の世界ではそうでした』という証言も真実味を帯びてきている。
いや、アーシアさんを疑っていたわけではなくてですね、うちのアーシアにも手を出そうとしていたらしいというのが許せないってダケデスヨ・・・・・・ッ!
「・・・・・・! く、くくっ、だが此処まで来れたとしても、数はこちらがどう見ても有利。ついでに後ろを見てみるといい」
一瞬焦ったような表情をしたディオドラだったが、言われてちらりと見てみれば部屋の入り口へと集まってくる、中に集めきれて居なかったディオドラの眷属の娘たちが。
って、これ挟み込まれた・・・・・・!?
「キミたちにはもう逃げ場はない。それに、僕には更に自分を強化できる手段がある!」
・・・・・・って、ディオドラが取り出したの『蛇』じゃねーかっ!?
こいつも『禍の団』と繋がっていたってことかよ!?
「アーシアだ! 僕はアーシアさえ手に入れられれば充分なんだよ! そのために邪魔なのはお前らのような雑魚だ! 強化されたこの力があればお前らも他の上級悪魔も蹴散らせる! 捕まえてしまえばこんな“お遊び”はとっととやめにすればいいのさ!」
叫ぶディオドラから圧倒的な魔力が迸る!
くそっ、さすがに数が多い上にあの魔力だと分が悪いのか!?
「ペルソナ、チェンジ・“塔(タワー)”」
コブシを構えて身を引き締める中、アーシアさんが別の格好へとコスプレを変える。
露出は減り、チェック柄のスカートで、頭のてっぺんにぴこんと髪が一房分跳ねた。
「で、言いたいことはそれだけですか?」
「何・・・・・・?」
テンションの上がっていたディオドラも、アーシアさんの一切揺るがない態度に怪訝な表情を浮かべる。
俺たちも何をやる気なのかまったくわからず、アーシアさんの一挙手一投足を見逃さないように――、
「これが私の宇宙CQC! “えっ、私の手札が全部ジョーカーに!?”」ハイッヨリッマスカッセーノウネリッ!!!
「「「「「「「「「「「「は?」」」」」」」」」」」」
なんか叫んでバールのようなものを掲げてポーズを決めた。
というか何処からか音楽のようなものが流れてくる。ナニコレBGM? 産地がどーの、ピンチがどーの。
そしてアーシアさんの周囲に光の奔流が――ってあれって魔法陣、召喚呪文か!?
そしてその魔法陣から出現した一人目は――、
「――何処っすか、此処」
――俺だった。
って、はぁぁぁぁぁっ!!?
~違和感
アーシアの違和感:イッセーの反応
イッセーの違和感:アーシアの胸部
~あれ、誰かの出番が・・・?
前作に引き続きキンクリされた某かいちょー
べっ別に蔑ろなわけでは・・・!
~妄想具現化
前作で発表し損ねたペルソナ“月(ムーン)”の固有能力
一体何ェイドさんなんだ・・・!
~アーシア
“さん”をつけろ小娘共
~ハイレグタイツ
ペルソナ“星(スター)”はヴァンパイアセイバーのリリスです
機動力がup↑します
~これが私の宇宙CQry
手札が全部ジョーカーに!?は某はいよるこんとんさんのお約束
原作の空気を醸し出せれたのなら言うことは無いのですが
というかなんだか内容スッカスカな気がするのはどういうry