忙しい人のための赤竜亭EXTRA   作:おーり

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ちう凡スランプ気味なので赤竜亭を再開
これが本当の続編
俺が、俺たちが赤竜亭だ…!


忙しい人のための赤竜亭EXTRA
萌える!ハイスクールD×D!


 

 並行世界から次元の狭間へと落ちてきたアーシアちゃんを拾って大体一週間ほど、新学期がすでに始まっておるのでお留守番とさせてしまっているのが心苦しい。しかし、突然変異で細胞分裂したアーシア2号、とか、生き別れの妹を追って日本までやってきた瓜二つの姉、だとか、他人の空似、だとか、よくある設定を付け加えたところでいずれ襤褸が出る。程よく混沌としたうちのクラスならばドッペルゲンガーくらいなら簡単に受け入れられそうにも思えてくるが、我が家のアーシアは闇の力を秘めた鍵なんて持っていないので問題の解決には程遠い。並行世界の俺とリンクするための精神世界を今構築中だから、完成するまでもうちょっとご招待されていてほしい。べ、別に天然娘が可愛いからとかそんな理由じゃないんだからねっ。

 しかし力技ならばともかく、こういう緻密な作業は肩が凝る。刃禅を組んで斬魄刀の精神世界へご招待されている気分。とうとう俺も『一つになる』時が来たのか……、などと柄にもなく精神修業を敢行していると闇の扉が開かれた。

 

『来たか、一護よ』

 

 人違いです。

 サングラスをかけた全裸のお姉さんがユーはなんとかさんの真似をして精神世界で迎え入れてくれたが誰だおめぇそして名前違うわボケェ。

 

『やーねー、冗談よじょーだんっ。大体イッセー君が変なイメージ持っていたから答えてあげたのにー、ギャグにのっかかってくれないとかおねーさん悲しいくすんくすん』

 

 わざとらしい台詞回し乙。というか本当にアンタ誰っすか。

 

『ん? 一応言っておくけどドライグちゃんじゃないわよ? 初めましてー、原作では出番のなかった“原初の悪”ことアンリ・マンユたんでーすっ! お気軽にアンリちゃんって呼んでねっ?』

 

 まさかのお人が現れた。サングラスをとって、元気に自己紹介をされる。そしてよくよく見ると確かに全裸だが、手脚の部分には蛇革のロンググローブ?とニーソックスを装備しているので全裸よりエロい。腰の辺りから蝙蝠の羽が生えていて、後ろからにゅるんと伸びて蠢く二匹の蛇は尻尾の役割らしい。今まで見た誰よりも悪魔らしく扇情的であったりする。

 あいさつの際に片腕をぴんと伸ばして自己紹介していたが、その際にぷるんと揺れた胸はEカップといったところか。垂れず程よく健康的に張っているのがなんとも、……アーシアや小猫泣かせであると思われる。由美子さん? 泣け。

 というか、本当にこんなビッグネームがなんで俺の精神世界にいるんだよ。あれか? SOFが以前に食ったとか、そんな理由か? あと原作って何の話?

 

『キミの並行世界のお話かなー? あっちでの拝火教の扱いが酷過ぎるから化けて出ちゃった☆ つーかティアマトちゃんとかグレンデルちゃんなんでドラゴン扱いされちゃっての?とか、ギリシャや北欧や中国の“終わってる”神々出張らせてるくらいなら三大宗教しっかり使うべきじゃね?とか、起源の古いアタシらを袖にしているのって意図があるの?とか。言いたいこと多すぎてマジ不満なんだよねー★ そのくせアジダハーカを連れてきている作者ちゃんぶっ殺戮(コロ)ってカンジ?』

 

 語感は軽いけど端々に見え隠れするキーワードがガチで不穏。逃げてー、作者さん超逃げてー。何の話か分からんけど。

 

『ま、冗談はさておき本題にはいろっか? 本当は袖にされている他の神話群もつれて来いよバリとかハワイとかアボリジニとかインドケルトアッカドシュメールバビロニアに神曲(ダンテ)クトゥルフとかもしっかり仲間に入れてやれよ、って小一時間愚痴りたいけどぐっと我慢の娘っ★ キミが私と接続し(つながっ)ちゃったのはやっぱりキミの素体が原因だと思うわよー?』

 

 本題に唐突に入られても混乱するばかりですイッセーです。黒いお星さまがなんだか不穏……アッハイ、黙ります。

 

『世界は認識、認識は世界、認識の変革は世界の変革。キミが己の認識に則って概念存在と遭遇した瞬間に、この世界の方向性は決まっちゃったの。キミがコミューンの一部だと認識している地獄の形も、その先にあった概念世界との融合も、ね。でもまあそもそもの始まりは、本来概念存在として不生不滅だった私たち“世界の柱”を誰かが切り取ったことなのだけどね。結果として悪魔や神は受肉して、変な法則性に則っておかしな方向性へと進化しちゃった』

 

 ……あれ、これってガチで真面目な話? アンリたんが少しだけ拗ねるような口調でトーン低めに語る様は、何かしらの覆せないものを間近で見せられているような気分にさせられた。

 

『切り取られた世界は独立して存在するはずだから、概念存在として別個にある柱である私たちは不変のままであるはずだったんだけどね。でも、この通り。通路は出来上がっちゃったし、私の姿も分霊としてだけどこんな風になっちゃっている。概念存在への侵略戦争はもう始まってるわ。とっくに覆せないレベルでのが、ね』

 

 ごくり、と己が唾を飲む音がやけにはっきりと聞こえた。何か酷く後戻りできない、袋小路の奥深くにいつの間にか迷い込んでしまったような錯覚が、空間にじんわりと染み込んでいる。そんな空気が粘つくような、嫌な確信が這い寄る様に足元へと――、

 

『――ま、そんなことは面白そーだから気にしないけどねっ☆』

 

 えっ。

 

『だって考えてみてよぅ、私ってば“原初の悪”だよ? 秩序や規定概念を覆すことはむしろ本分だよ? 偶像化女体化どんとこい☆だよっ! 解釈の違う生体と仕組みを堂々発表させられても無問題、違いを指摘するどころか隠れ蓑にして腹を食い破るのが悪魔の所業なのさっ☆』

 

 ……あー、なるほど。そう考えれば、昨今の萌えイラスト化は宗教に真っ向から対抗しているように見えるな。偶像化ってそういえば聖書つまりキリスト教ではそもそもやっちゃダメだって言ってんだったっけ? そう考えると、勝手に主神殺されて悪魔がそこそこ繁栄している冥界と日本の今の状況……、キリスト教圏内例えばバチカンとかにこれがばれたら日本終わるな。文化暴走を粛正するためにICBM撃ち込まれても可笑しくないレベル。20XX年!そうして世界は核の炎に包まれた!とか? 何処の女神さまの転生ゲームだよwww

 そうならないために、今からグレモリー先輩とかに転校(意味深)してもらった方が良いのだろうか。

 

『というわけでこれからが私の本当の本題。――私とケーヤクして転生者になってよ!』

 

 だが断る。

 

 

     ☆   ★   ☆   ★   ☆   

 

 

 まさかの転生神であったニャル子さんならぬアンリたんを振り切って、現実世界へと戻ってきた俺。周囲の時間が2000倍に凝縮されていたことも特になく、俺は特に斬月と一つになることもなく無事である。いやあそれにしても……転生神要求したのっていつだと思ってんだよ。ブランクが一年過ぎてから登場するとか訴訟も辞さないフラグ回収。しかし、神って9光年先にいるんじゃね?というロシアの物理学者の一説に寄れば先手を打ち過ぎた大盤振る舞いなのは確実。喜ぶべきか、鬱陶しがるべきか……。

 

『嗤えばいいと思うよ?』

 

 アンリたん、それ漢字違う。……ってなんで此処にいるの……。

 精神的存在があすなろ抱きでしゃしゃり出てきて困惑が絶頂。同時に背中にかかる感触がggg

 

『実態を保つために次元の狭間というアカシャワールドスクエアの底の方で燻っていた肉塊をこねくり回したお土産(意味深)だよー☆』

 

 食べちゃっても構わないということですか。マジですか。というかさらりと色々暴露した気がするのだけど俺の把握できるものではないはずなのでツッコミは入れない。虚数空間の箱庭的な物言いした上に燻っていた肉塊って、……なんか最近見た覚えがあるし(困惑)。

 

『強くてニューゲームを初めま、しょっ☆』

 

 一体何処の一色即発なんだー(棒)。つうか転生者云々って確定ですか。俺の方にそれを受け入れるメリットは?

 

『だーかーらー、先払いー☆ ほーらおっぱいだよー☆』

 

 ぐにぐにぷるんと背中に押し付けられるやわやわな感触が……! くっ!騙されるな俺! これを甘んじて受け入れた先は理屈の合わない神様転生だぞ! リリカルな世界でゲートオブバビロンを開放したりインフィニットな世界で俺参上!って決めポーズしたり子供先生の世界で違うな間違ってるぞ!とSEKKYOUしたり、その上でメインヒロインをニコポやナデポで寝取ったりすることに……っ! いや、これなくはないか? うん、受け入れてもよくね?

 思わず冷静になった頭で“その先”を思考する。で、そもそも俺が転生しなくちゃならない理由ってなんなのだろうか?

 

『そりゃあもちろん暇つぶし? 此処の世界線は禍の団結成されてないしー、これ以上の楽しみが見当たらないから使い道のなくなっちゃったキミを転用しようかなーって思っちゃったのさ☆』

 

 すげぇぶっちゃけられた。って、ひょっとしてさっき例に挙げた二次創作世界にぶち込むわけじゃないってこと?

 

『せーかーい☆ イッセー君自身がつなげようとした精神世界を逆算してキミ本人のスペックを並行世界のイッセー君に上書きしちゃうぜっ☆ ぐへへへおとなしくしてなっ』

 

 いやっ!やめて!触らないでっ!おとっつあーん!

 

『泣いても喚いても助けはこねぇんだよぉ』

 

 ノリノリで相手してみたけど続けざまの台詞選択がとっても不穏で、あっちょっそこだめアッ――――!

 この後無茶苦茶神様転生した。

 

 




~アンリ・マンユ
 出典は萌えるイラストが見目麗しい例の幻想辞典の1ページから。ェロィ
 D×Dの原作最近読んでないけど、アジダハーカが出た割に出る気配が見当たらないので登場

~ティアマト
 原典じゃドラゴンだという明確な表記はない。地母神だからね?世のみんな、間違うなよ?

~グレンデル
 俺のイメージだとコズミックホラーの風に乗りての怪物さん、とかカナダのウェンディゴさんとかが何気に近いのだけど
 出典は北欧神話系列の物語でその名も『ベオウルフ』。半人の怪物とはあってもやはりドラゴンではない


前作の苦言を参考に台詞だけでも読みやすく区切ってみた
ゆえに内容がスカスカになるのは仕方のないこと

そんなことよりイッセーは本当に神様転生してしまうのか
次回、強くてニューゲーム(但し一周目)。括目して見よ!
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