ハイスクールD×D~降臨せしは黒き無限の王~ 作:エアーMk-2
ドライグと初めて会った時より二年の時が過ぎ、三歳となった。
肉体の年齢が二歳になると同時に私は本格的修行を始めた。
その理由は
所有者の力を10秒毎に倍化したり、倍増の力を他者に譲渡することが出来る
「ふんッ!」
『ぎゃふんっ!?』
そのため度々籠手の扱いに慣れるためドライグと実戦に近い模擬戦を行っていたのだが……。
「もうドライグじゃ相手にならないか」
二年前の最初頃ならともかく今では私が圧勝してしまう。
もしかして二天龍ってこの程度?
『違うからね!?』
「おっ、復活した」
先ほどまで伸びていたドライグが怒涛の勢いでこっちに来た。
姿は先ほどまでのドラゴンではなく赤髪の美少女の姿だ。
『私が弱いんじゃなくて秋葉が異常に強すぎるの!』
「いや、これでも全力の三割にも満たないんだが……」
肉体の成長により無限の力が体にある程度馴染んだ。
しかしそれでもまだ全体の三割ほどしか力を出せない。(それでもドライグより圧倒的に強いが)
『私を片手で吹っ飛ばすのはまだ良いよ?でも歴代の所有者を瞬殺するのはどういう事かな?!』
と言ってドライグが指差す先、人が山の様に積み上げられていた。
老若男女様々な人物が屍の如く倒れ伏している。
彼らは歴代の赤龍帝であり、この神器の中に留まる残留思念である。
残留思念である彼らだがきっちり会話できるだけの意思を持ち合わせている。
最初こそ一言も喋らなかった彼らだが、私が戦いを挑み戦闘を繰り返した結果昔の気持ちがよみがえったらしく私に勝負を挑んでくる。
昔と比べ皆随分と喋るようになり明るい顔も見せるようになった。
皆戦い方が様々なので良き練習相手になる。
『秋葉』
「ん?どうしたドライグ」
『そろそろ戻らないの?今日はあの子が来るんでしょ?』
「そうだったな」
ドライグに言われ思い出した。
「ドライグ、私は戻る。後片付けは頼んだ」
そう言いつつドライグの頭を撫でる。
『うん』
気持ちよさそうに目を細めながら返事をする。
それを確認し私は現実世界へと意識を戻した。
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ピンポ~ン
「ん、来たか」
私が現実世界に戻ると同時に家のチャイムがなった。
『秋葉~、イリナちゃん来たわよ~』
「分かった。今行く」
自分の部屋を出て玄関に向かうと母親ともう一人、栗色の髪の少女が立っていた。
「こんにちは秋葉くん」
「いらっしゃい、イリナ」
彼女の名前は紫藤イリナ。
お隣に住む紫藤家の長女で私の幼馴染。
服装からして一見少年にも見えるがれっきとした女性だ。
私の見立てでは成長すればかなりの美少女になると思う。
「秋葉くん行こう!」
「分かってる」
彼女は私に良く懐いている。昔将来の夢って何?って聞いたら
『秋葉くんのお嫁さんになる!』
って即答されたぐらいには。
ちなみに今もその夢は変える気がないらしい。
イリナに連れられてやってきたのは近所の公園。
昔からここでよく一緒に遊んでいる。
「今日は何して遊ぶんだ?」
「う~んとね、かくれんぼが良い」
「かくれんぼか。分かったじゃあ私が鬼をやるからイリナは隠れて」
「今日こそは負けないよ!」
「じゃあ十数えるから」
そうして私は十数え始めた。
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私の名前は紫藤イリナ。
今日はいつも一緒に遊ぶ秋葉くんと一緒に公園に来た。
秋葉くんは私が小さい頃から一緒にいる男の子でよく一緒に遊んだりする。
そんな私は秋葉くんのことが好きだ。優しくてかっこいい彼を私は好きになってしまった。
将来秋葉くんのお嫁さんになれたら良いな~。
「ここなら見つからないよね」
秋葉くんとかくれんぼしている私はこの前見つけた秘密の場所にいた。
公園の端っこにある使われていない建物。いっぱい隠れる場所があるここは私のお気に入りの場所なの。
いつものように中に入り隠れようとしたとき
バンッ
「えっ……?」
急に扉が閉まった。
「あ、開かない!?」
いくら押しても開かない。
カラカラカラカラカラカラ
後ろの方から変な音が聞こえた。
「ひぃっ?!」
『コドモ。キタ。コドモ、ウマイ。クウ』
後ろに振り向くとそこにいたのはクモのような化け物だった。
食うって私を食べようとしてるの?!
「いやぁ!」
いくら押しても扉は開かない。
化け物はゆっくりと近づいてくる。
私はあまりの恐怖に座り込んでしまった。
(死にたくないよ!助けて秋葉くん!)
ズガァァァァァン
「……え」
『グギャァァァ!?』
突然大きな音が響いた。それと同時に化け物が吹っ飛ぶ。
「間に合ったか」
私の前に誰かが立つ。
私はその人を知っていた。
私が一番好きな人。
「秋葉くんっ!!」
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「遅くなったな。大丈夫かイリナ?」
「うん」
私に抱きつくイリナをなだめながら無事を確認する。
しかしこのタイミングではぐれ悪魔とはな。
『どうも前々から潜んでいたらしいね』
気づけなかった私の失態か……。
『グギュガ』
「しぶとい奴だ」
壁を破壊すると同時に吹っ飛ばしたがまだ生きていたようだ。
「イリナ、ここで少し待っていてくれ」
「うん。でも秋葉くんは?」
心配そうに私を見るイリナ。
「心配するな。化け物退治するだけさ」
そう言って頭を撫でる。
「さて、よくもイリナを泣かせてくれたな」
蜘蛛型のはぐれ悪魔に向き直る。
「いくぞドライグ!」
『うん!』
右手が赤いオーラに包まれ籠手が出現する。
「それともう一つ!」
秋葉の声に呼応するかのように右手のひらに膨大な量の光が集まる。
膨大な量の光は形を成し光り輝く
右手に握られた穢れ無き純白の剣。
その剣の名は聖王剣。ありとあらゆる闇を祓う秋葉のみが持つことが出来る最強の聖剣。
「
『Welsh Dragon Over Booster!!!!』
籠手の宝玉が光り輝く。
光が消えると右手の籠手が先ほどとは別形状に変化していた。
『Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!』
『Transfer!』
籠手だけを
そして高めた力を聖王剣に譲渡する。
コォォォォォォォォォ
聖王剣から膨大な量の光が溢れる。
『グギュギュッ!』
もうほとんど知能は残っていないようだが本能で危険を感じ取ったはぐれ悪魔は逃げようとする。
「逃がさん」
秋葉は瞬時に跳躍しはぐれ悪魔に瞬時に接近する。
『グギャギャギャッ!』
はぐれ悪魔は秋葉に対してその体を貫こうと背中から触手状の物体を伸ばす。
「遅い」
しかし秋葉はそれを難なく切り捨てる。
『グガガァァァァ?!』
「これで終わりだ」
聖王剣を振るいはぐれ悪魔の体を真っ二つに切り裂く。
光はこの世界の悪魔にとって毒。切り裂かれたはぐれ悪魔は光となって消えた。
私は聖王剣を光に戻しイリナの元まで戻ると手を差し伸べる。
「帰ろっか」
「うん!」
その時のイリナの顔はとびっきりの笑顔だった。
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その一年後、イリナは父親の仕事の関係で英国に行くことになった。
「あっちでも元気でな」
「うん。それでね秋葉くん」
「なんだい?」
するとイリナは顔を近づけ
チュッ
私の頬にキスをした。
「私、絶対あなたの隣に立てるようにがんばるから!」
突然の告白に少し驚いたがすぐに微笑み返す。
「うん、待ってるよイリナ」
「うん!」
彼女もまた笑顔で返した。
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『行っちゃったね』
「ああ」
『彼女どうなるかな』
「イリナは言ったらやり通す子だ。すぐに追いついてくるさ」
『ふふ、楽しそうだね』
「楽しいさ。これだから人間はやめられない」