・・・・・・・・・・・・ピピピピピピピピ・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・ ん〜〜〜ン《カチッ》・・・・スゥ・・・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『・・・・ ちゃん、おきて〜、朝だよー!《コンコン!》』
「・・・・ ンンンン・・・・ ンっ?・・・・???・・・・」
『ねぇ、おきたの〜? 《カチャ、》・・・・ちゃん??」
「?・・・・ ん??・・・・ハッ! わ、わっ!・・・・ ワア〜〜〜ッっ!!!・・・・」
「・・・・ どおしたの?・・・・ ちゃん??」
・・・・ 朝だ! 8時過ぎだ! 朝食だ! 遅刻だ〜〜〜!!! 入学式なのに〜〜〜!!!
制服着て顔洗って髪整えて....おお! 食卓にはジャムトースト!! ならばこれを
「ひってきま〜〜〜ふっ!!」
「へ? ....いってらっしゃーい....なんだろう?? あ、お姉ちゃんおはよー!」
「ん・・・・ な〜にぃ〜? えっ!? もおいっちゃったのぉ!?」
今日入学式を迎える高校!ここ平沢の家からそう遠くはない....とはいえ徒歩で約10分ぐらいか? 走れば....てオレそんなに速くないしすぐ息がきれる....ウイ〜! ねえちゃ〜ん!! なんで一緒に起こしてくれなかったんだ〜!!....
....て、俺はともかくね〜ちゃんまで同じ高校に入れるとは思ってなかったな。それに俺がこの高校に入ろうとした理由ももともとはあの姉ちゃんの弟離れのために少し姉....
『決めた! 《決めポーズ!!》わたしも
《ジャーーンッ》』
・・・・とあっさりと宣言してそのまま....いや直前までろくに受験勉強をしているようでもなかったのに....試験の前日に『メイ〜っ!!』て俺に泣きついてヤマカンどころを教えただけなんだけどまさかアレでアイツまで合格するなんて....!
『銘〜! メイ〜〜っ!! あった! メイの名前あったよ〜〜〜っ!!
《ガバッ!!》やった〜〜っ!! ありがとうございます! ありがとうございますっ!!
ここにいるみなさんのオカゲです〜〜〜!!! ウワ〜〜〜っ!!!《ムギュムギュ〜!!》』
合格発表の日、唯に引っ張られてこの高校の合格番号の貼紙の前で俺より先に俺の名前を見つけたとたん人眼を憚ることなく俺に抱きついて泣きじゃくる....チャンとまわりへの御礼も欠かさずに....てかね〜ちゃんハズカシイ....それより自分の名前は!?
『え?? あ! そおだった!! えへへへへ・・・・』
....たく、このね〜ちゃんときたら....やっぱり姉ちゃんは姉ちゃんだ。自分のことよりも
一応これでもオレが弟なんだよな? 双子だけど....まあそれだけにこの姉にはオトウトとしてとことん可愛がられているんだし。
『あった〜〜〜っ! わたしのあったよ〜〜っ!!
....て、メイのすぐ下だった! テヘッ《ペロッ!!》』
俺はともかく、父さんと母さんは唯のこの高校への受験には半ば諦めを決め込んでたし、滑り止めの合格に期待を寄せていたんだけど....この報告に俺同様喜びを通りこしてしばらく『・・・・』と呆気にとられていたっけ。妹の憂は『お姉ちゃんすご〜い!!』....と素直に喜んでたけど。じゃ俺の合格には....唯の合格という『衝撃の事実』のおかげですっかり影が薄くなりましたとさ....ハイ。でももちろん合格祝いは二人名義で祝ってもらいましたよ? 憂の手料理で....!!
....おおっ!もうここは新しい学校の側面! 校舎の桜並木!! スチュエーションも満開!!
ここで俺も高校生主人公デビューか!? いやが上にも高まる思春期満載の妄想!!
おおお!! もう少しで正門か!! ブレーーキっ!! 《ザザザーーッ!!!》・・・・あれ??
「ひとがまばらだ・・・・」
「あら、メイ? おはよう。早いのね」
「ん? お、おはようのどか・・・・」
高校の門前で俺と唯と憂の幼馴染みの真鍋 和(のどかと
「八時ちょうどぐらい。ほら、校舎の時計も」
おお....俺の早とちりか....まだまだ余裕があった....息切らしてきたのに!
「入学式まで時間があるわね。メイはなんでこんなに早く?」
「あははー.....目ぼけてたんだよー....」
「ふふっ! なるほどね。さすが唯の弟、血は争えないのかしら」
「まーね。そういうのどかは?」
「私? 私はこれから職員室に生徒会室。新入生代表で宣誓を担当することになったから今から打合せなの」
「ほー」
....て、宣誓? この高校、市内でも指折の進学校だったんじゃなかったっけ? のどかにとっては楽勝の高校受験だったんだろうけど入学式で宣誓を依頼されるって....受験トップの点数だったってコト!? 俺たち姉弟にはギリギリだったってのに!! とんでもない幼馴染みダッタンだな・・・・
「・・・・
「え? なに?? まあそういう訳だから。それにもう教室も開けてあるんじゃない? じゃあ、またあとでね。あっ! それに....まあいいわ。ふふ!」
「おお・・・・」
わがココロの駄洒落が漏れていた....のどかのやつ最後の『フフッ!』てなんだ....少しはウケたのか? まあいいや。のどかとは玄関口で別れてまだ式には時間があるし校内でもぶらついていようかな。運命の出逢いもあるかもしれないしー・・・・
・・・・結局プラプラ歩いてても何事もありませんでした。そんなもんですよねー。さてと、そろそろギリギリだし決められた教室へまいりますか。それから講堂に移動して入学式ね。唯のやつももう自分の教室に着いてるよな? まあ学校までは『いっしょにいこおねー! クフフ〜!!』と念を押されていたんだけど....さて、1年○組、ここか。お?
「あらメイ、遅かったのね。それに奇遇ね。同じクラスなんて」
のどかが先に教室に着いていた。同じクラスだったの?? 教室にもほぼ新しいクラスメイトが集合しているようだし、俺そんなにポケ〜と歩いてたのかな?
「んー? おつかれ。そうだな、なんか小学生振りかなー?」
「そうなるわね。で、唯は? あの子も同じクラ....」《....ガサっ!》
「....いたーっ! メイ〜〜っ! ナンでおこしてくれなかったのさ〜〜〜っ!!いっしょにいこうね! ていってたのに〜〜〜っ!!! あ! のどかちゃんおはよ〜〜〜っ!! なに!? のどかちゃんもいっしょのクラス?? わぁーーー!!!」
おい! 姉ーちゃん! 初めての登校なのに騒がしい....! ていうか唯まで同じクラスなの!?....オレ自分の名前しか探さなかったからなー。それにさすがはうちの姉、『さんにんそろっておなじクラスだー!』 なんて無邪気にはしゃぎはじめてさっそく新しいクラスメイトの視線と注目を集めているし。まあこの姉ちゃん幼いころから大人しくしてても騒がしかったし(矛盾してるんだけど....)俺ものどかも慣れているからいいんだ....けど、
「ほら! 姉....ユイ、口の横に....」
「へ? ユイ?? ....ヤ〜ダ〜メイったら〜!『ユイ!』だなんてぇ〜! テレるじゃん!
そんなたにんきょうぎに〜!! ぬふふふふ〜! あ! メイ! ほっぺにジャム!」
「あら」
なにクネクネしてるのさ。新しいクラスの中で『姉ちゃん!』て呼ぶのが恥ずかしいんじゃん!
んでオレとユイは人さし指で相手の頬についているジャムを互いにすくい取りそのユビを自分のクチにくわえる....家では何気ない仕草だけど・・・・ん?
・・・・・・・・ぇえええええええええええエエエエエエ〜〜〜〜っ!!!!・・・・・・・・
この様子を目にクラスメイトたちが一斉にどよめきはじめた・・・・
そおだ・・・・ここは公共の場、教室のなかだった・・・・ああ・・・・
俺たち姉弟....高校生活の一日目にしてなんてことを・・・・