「はい....ここが
姉のため....新たな部活を求めて三万歩....ここの部室の場所も入り組んでるなー! この部活も廃部寸前ではないみたいだけど部員数がギリギリ4人だから或いは、てなわけで紹介を受けて来てみました....さてと、
《コンコンコン》
『どおぞー』
おお、中から男の声がした。今度は男女混合の部活なんだな?
「失礼しまーす....」
「おお、いらっしゃい。まあ自由にしてくれや。お前たち、誰かジュースでも買ってきてくれ」
「わかりました! ブチョー! サン!! エヘっ!!」
彫塑部の部室の中もこの前の絵画部と同じぐらいの大きさだけど広く見えるなー。キャンバスも
二つ立て掛けてあって椅子も人数分だし。で、先ほどの声の主とも思しきブチョーさんは....部屋の
側面のソファーの上で布団にくるまって寝ておいででした....
「コレちゃん? いいの? ありがとー! わたしは....」
「おう、面倒だから全部りんごジュースでいいわ」
「リョーカイしました! ブチョー!? 行ってくるデース!! キィーーーンっ!! ・・・・」
んで、女子部員が二人。一人は黒のショートボブ、髪の左側にはうさぎのヘアピンをつけている。ジュースを買いに行ってくれているもう一人は....本物の金髪!? 足までスラッと伸びてるサラサラヘアーだ! なんかスゴい!! 顔もアチラっぽいし....でも頭のテッペンで前髪をチョン! とまとめているのは....微妙に残念?? それにまだ小学生ぐらいにしか見えないんだけどー??
「えええと....すみません」
「いえいえ! いいんです! 貴女が見学希望の平沢さ....制服が....ええと....」
「....ハイ、男子です。僕は見学希望の平沢ユイの代理で来ました。弟のメイです....」
『ええー! 女子じゃないんですかー?』
「.... 内巻くんっ! 失礼でしょっ!!」
ん? もう一人男子部員がいたのか。部室の左奥にドアがあってその奥から声が聞こえてくる。倉庫かな?
『んもー!女子って言ってたから楽しみにしてたんですよー!これではボクの計画が台無しに....」
「ケイカク??」
「....チョッ!....とっ!? ウチマキくんっ!? なんてコト言うのよっ!! この子に誤解されちゃうじゃないっ!!!」
ナンだ? 計画っていうのは....奥のドアからそのナゾの計画の立案者が姿を現した....まあ普通の? 髪を軽く茶に染めて? ブレザーの下にフードを着た今時の男子....先輩ですけど?? ・・・・
まさかっ!ハーレム??ハーレム計画なのかっ!?!?そういやこのショートの先輩も金髪ロングの子も結構可愛いし....随時募集を掛けているわけではなさそうだけどあわよくば....てコト?
....ダメだっ! コンなトコに姉ちゃんを入れるわけにはいかない!! ここはひとつ退散と・・・・!!
「折角モデルになってもらおうとしてたのにー、だいなしですよー! て、キミ....?」
「....内巻くん?」
はぁ....モデルかー....! ったくややこしい言い回しを....! ん? この内巻って先輩オレの顔を
ジー・・・・と見てめてんですけどー・・・・??
「・・・・ キミ! そこに座って!! ほら宇佐美さんもキャンバスを!!」
「「へ??」」
「これからキミをモデルにするから! そこに掛けてて! んー? その制服では....宇佐美さん!
宇佐美さんの制服をこの後輩に貸してあげてください! 着替えなら奥の....!」
「・・・・ ななななななななナニっ!! いってんのよ〜〜〜〜っ!!! そそそソンなことっ!
できるわけナイじゃないのーーーーっ!!!」
オレがモデルって....女子の制服で?? てオイ!! このセンパイナンてコトいいだすんだーっ!! 宇佐美? 先輩ってひとももう顔がマッ赤だしー! 部長さんは....! 例のソファーで寝息をたててました....ブチョーサン!!!
「....おおおう、にぎやかだなー....ん、着替えなら制服に限らないぞー、奥にあるメイド服でも
バニーガールでも....ふわああああ・・・・」
「部長ーーっ!!」
えええ....いまは姉ちゃんより俺の方が危険なの??....やっぱり退散しょーと....
「もお〜、わがままですねー! 仕方ありません。そのままでいいです」
「内巻くんっ! 平沢さんに失礼でしょっ!!??」
「オオー! 女子の制服に着替えるんデスかー! なんならコレットの制服貸してあげるデスねー! チョット小さいからピチピチのギャルになるデスよー!!」
「もおーっ! コレちゃんっもーーーっ!」
あああ....この部活って....この宇佐美先輩以外には問題があるみたいだなー....
「あ! コレ! ジュース買ってきたデース! じゃブチョーさん! 新人ちゃん! 宇佐美センパイ!
えーとお....」
「ん? どうしたの」
「アハハ〜! ひとつ忘れてきたデス! いつもの癖デス!!」
「じゃ、宇佐美さん、 半分飲んだらボクにください。 ゆっくりでいいですよー」
「・・・・ ああああああああ・・・・ そそそそそそそ・・・・えええええええええ・・・・」
内巻先輩の台詞に今度は....肝心の宇佐美先輩の言動が不審だ....えええと....
「えー?いやなんですかー?しょーがないですねー、じゃコレットさん、半分飲んだらボクに....」
「!!・・・・ いやややややややややややや!!!! ....しょ! しょうがナイなー・・・・!
そんなに飲みたいなら・・・・ ホラ! さきにのんで・・・・・・・・////////」
あ・・・・ なるほど・・・・ そーいうことねー・・・・ 宇佐美先輩が赤い顔をしながらまだ
口をつけてないジュースを内巻先輩に手渡してるし・・・・ この様子を観ていたブチョーさんと
コレットさんも、
『....GJ!』『テヘっ!!』
って顔してる....計画通りなわけね? この部活ってこういう楽しみかたもあるのかー。でも、なんで『彫塑』部なんですかー? 内巻先輩も俺をモデルにして油絵を描こうとしているし、これじゃ普通の『美術部』と変わらないじゃないですかー。なんて結局モデルになりながらも質問してみる。
「ふむ、ここはもともとオレ一人で活動していたんだ。部室があれば一人でのんびりできるし、
この部室の奥には隠し部屋もあるから授業サボるのも便利だしなー」
そんな理由ですか....でもたしか部活って4人からでしたよねー? 部長さんが一年の時の部員は?
「ああ、他の部員は俺のクラスメイトの3人から名前だけ借りてたんだわ。あとは一人でこの部室でのんびりと自主活動をしてたってワケさ!」
なるほど....いろいろやりようがあるわけなのね....
「部長って中学の頃から部長ですよねー」
「そうね....なんの成長もしてませんけど!」
「ソコがいいデス!」
「ん? どういう意味です?」
「俺たちは中学のときも『美術部』で一緒だったんだ。中学のときは部員も俺たち4人だけでのんびりしててよく眠れてたんだー! だがこの高校に入学してここの『美術部』を覗いてみたんだが....俺の居場所がなさそうなんで入部するの止めたんだわ、ハハっ!」
「ここの美術部はガチですからねー!」
「単にソファーで寝転べなかったからじゃないですか....?」
「ハイ! おかげでこのソファーでブチョーとソイネできマス! 気持ちいーデス! どうです? メイちゃんもー?」
ええ....高校でソファーで異性と添い寝って....今でも時々憂や姉ちゃんが深夜寝ぼけて俺の部屋のベッドに潜り込んで結局朝まで気が付かずに....てことあるけど放課後に部室で....
マズくありません??
「.....コレちゃん!」
「宇佐美センパイも遠慮なく潜り込むデス! 4人でソイネしまショー! あ! メイちゃん入れたら5人デスねー!!」《バっ!!》
....冗談じゃない! ウチのユイをこんなフシダラな部活には....! て冗談なんだろうけど....しかしながらまたレイによって?....椅子に座っているこの俺にコレちゃん? が抱きついてきました....はあ、もお慣れた。でもこのコレットさんならうちのユイやウイに抱きつかれてるのと変わらん感じだなー? あまり異性を感じさせないからかも。でも同学年なんだよね・・・・
「チョッとコレちゃん!! 平沢さんに迷惑....」
「....ぅわあ〜〜〜っ! ソレっ! それいいですっ!! そのままでいてください!! このポーズのまま描き続けますよーーーっ!!!」
「へ???」
「ハイ! イイデスっ!」
「内巻くんっ!!??」
えええ....このままモデルを続けるの....? なら話はべつ....なんかからだが火照ってきた....だってこのコレットさん、椅子に座っている俺のクビに両手を回して頬と頬まで触れ合いそうなんだよ....! 近くで見てると綺麗だし息もかかるし....あとどんぐらいかかるんだ....!! とりあえず話題をそらして....
「....『彫塑』ってなんですか? 彫刻と違うんですか?」
「まあ、彫刻は美術部でも扱っているしなー、特別ここでやることじゃない。ただ、彫刻って木材だの大理石だの『掘り出す』てイメージだろ? 彫塑だと『練り上げる』て感じかな。ま、そのうちわかるさ」
「はあ....」
「はい! 出来ましたよー! デッサンだけど」
「OH! デキましたカ! 見せてほしいデ〜ス!!」
あれ、結構はやい....中学のころから美術部だから慣れてるのかも。んじゃ俺も見せて....
「....あー、平沢さんは....覚悟してくださいねー....」
宇佐美先輩? ま、とりあえずとその内巻先輩のデッサンの腕を観てみましょうか? ....て、
「・・・・・・・・ ダレです??」
「ああ、これですかー?『俺の二次元嫁』No.263と264ですよー。あ! でもひとつのキャンバスに二人の『嫁』が収まるのって初めてかもしれませんねー! ね? 宇佐美さん?」
「....あああ、平沢さん? 気にしないで....このヒト昔からこうだから....」