「ありがとうございました。またのご来店を《....パタン、カランカラン....》・・・・ これで私たちのパートはおしまいです。食事をご用意しますのでしばらく休憩して下さい。部屋の場所は憶えましたね」
「うん! ありがと~!....はあ~~! おわった~っ! つっかれた~っ! ミオっ! ワタシさき自分の部屋にいってるよ~、ミオ~??」
「....いらっしゃいませまたのおこしをいらっしゃいませまたのおこしをいらっしゃいませまたのおこしをいらっしゃ『....ドッペルゲンガー....!』!ヒイイイイ・・・・っ! てユイ!!!」
「あはは~! きがついたっ! ミ~オ! おつかれさまーっ!!」
「....ユイ~! こわかったよお~! おバケよりもお客さんガ~~っ!!」
「あはは・・・・ よしよし・・・・!!《アタマナデナデ....》」
「・・・・ ユ~~~イーーーっ!!!・・・・」
「・・・・ えへへへへ~~~っ・・・・!!!」
・・・・ 午後の夕陽も沈み込んてしばらくしたらこのお店は少しの間休憩にはいる。しばらくしてチノちゃんのお父さんの『タカヒロ』さんがバーテンダーとしてカウンターに立って夜の部を切り盛りするんだって。でワタシ達はこれから夕食を摂ってお風呂に入ってそれぞれあてがわれたお部屋で就寝! これが明日も続くんだけど、ミオがな~。
「....ミオさんがあんなに引っ込み思案だとは思ませんでした。ユイさんの方が接客業として使い物になるとは以外です」
「....あああキツい....どうせ私はそうですよ~だ....トホホ....」
キッチンのテーブルをはさんでチノちゃんお手製のお食事をいただきながらの反省会....ミオは
お客さん相手に揚がりまくってたところをチノちゃんに指摘されてズーん....としている。ワタシは
エヘヘ! ほめられてるのかなー?
「あ、ほら! ミオはコーヒー淹れるの上手いじゃんっ! だからわたしは接客! ミオはカウンターでコーヒー係! これでどお??」
『うむ、それはどうかのお?....チノ、そろそろじゃの』
「「ん??」」
「....はい、おじいちゃん」
んー?そう言ってチノちゃんはワタシとミオどのが食事の前に飲んでソーサの上にひっくり返して置いていたコーヒーカップを元に戻した。その手前にチノちゃんの頭の上に乗っていたティッピーがピョンと降りたって何やらコーヒーカップの中をクンクンしている。
『ふむふむ。ユイ、お主はこう見えても凝り性で、一度何かに
持ち主じゃの。楽器もじゃがコーヒーのテイスティングにも向いている人材かと思うぞ。フム』
「えー? そおなの??」
へ?なに?腹話術にコーヒー占いがセット??『カフェ・ド・マンシー』って言ってたっけ。
でも....そうなのかな? それにこれまでなにか一つのものにとことん追求!てこともなかったし。
『ミオ、お主は何事も毎日コツコツ続けて物事を成し遂げるタイプだと診た。コーヒーもじゃが、意外と人前に出る仕事にも向いているかもしれんのお』
「....えぇえ私が?? 自分じゃそんな風には....」
えーとチノちゃん....これって占いというより人物鑑定? なんじゃないの?....でもチノちゃんの言ってることにワタシもだけどミオ自身も『??』て顔しているし....ほんとに当たってるのかな??
「ほんと~! よかった~!! 元気になったのねー!」
「ほんと~? よかったね~!! 元気になって~!」
「「・・・・うふふふふふふ・・・・っ!!!」」
「わあ~・・・・! わたしもわたしも~~~!!!・・・・」
「「「・・・・うふふふふふふ~~~っ!!!・・・・」」」
「・・・・ おいユイ....お前もか....ふう....」
「なんかいつもより二倍、三倍騒がしいですね」
そして二日目の朝、ここはムギちゃんのバイト先の和風喫茶店『甘兎庵』の店のなか。ワタシと
ミオのバイト&宿泊先である『ラビットハウス』の開店前に、チノちゃんの提案でムギちゃんとリッっあんのバイトの店を三人で回ることになった。そしていまはこのお店っ!
「そうか、ムギとここの宇治松さん? とは知り合いだったんだな。それでこの街でのバイト先を
紹介してくれたのか」
「うん! 香風さんのところのお店のアルバイトさんが二人とも店を留守にする、というので
千夜さんからアルバイト募集の依頼を受けることになったのー!」
「そうなの~! そしたらうってつけの二人が来てくれたのねー! これならチノちゃんも喜ぶと思って~~!! 「ウフフ~!!」」
なるほど、それでワタシ達がこの街に連れてこられたわけね。でもうってつけの二人ってワタシとミオのこと? どういう理由なんだろ?
「・・・・ 別に....そんなこと頼んでません....《フン....》」
『まあ、ほんとのところはチノも嬉しかったんじゃろ! 素直じゃないのおーー!』
「・・・・ ティッピー、帰ったら洗濯機に放り込みますよ」
『....うわーーっ! ヤメテ~~~っ!! またマックロ焦げになる~〜!!! ・・・・』
《・・・・ピョンピョンっ!!》
「わあっ! ティッピーがチノちゃんの本音の代弁をしたっ!」
「腹話術を使って本当の気持ちを伝えるなんて、チノも結構引っ込み思案じゃないか! 仲間だな」
「あ~じゃワタシもーっ!! えへへ~!!」
「ユイ....お前の心臓にはケが生えてるんじゃないか?」
「ミオさん、そんなんじゃないです・・・・」
「でもここの制服ってきものなんだね~! ムギちゃんよくにあうっ!」
「ほんと~? うれしぃ~! ふだん着物を着る機会ってないからー!」
「紬さんもここに住み込みに来てくれたら毎日でも着られるのよ~!」
「ほんと~? そうしようかしらー??」
「「おほほほほ~っ!!」」
「おい! 軽音部はどうする!!」
ムギちゃんとここの店員の『
千夜さんは和服とマッチしているけど薄茶色の髪色のムギちゃんもなかなか似合ってるし!
「でねー、こういうのも作ってみたの~! 試食してみてー!」
「ハイこれ! 紬さんの初仕事!」
「これパフェっ! ムギちゃんの?」
「そうなの~! 試作品だけど好評ならここでおいてくれるんだって! どう?」
「おお、賑やかなモンだな....抹茶アイスに餡子、クリームは定番だけど小豆アイスバーとチョコバー! を捻じ込んてバナナの輪切やらも色々デコレーションして....方向性がまるで見えない....! 何かよくわからないけど凄いな!!」
「ミオちゃんありがと~! 名前もあるの! 千夜さん!」
「は~い! これは!『
紬さんが洋琴? の御稽古を初められたと聞いたからそれに合せて! どう~?」
「えーなに?? ミオわかる???」
「ええ...と、和歌....なのか? それとこのパフェとどういう関係があるんだ??」
「ユイさん、ミオさん、これがこの店の商品のネーミングセンスです。理解出来なくても
当然です。安心して下さい」
「わ~ひどいっ! チノちゃん! いつからこんなにイケズっ! な子になったのかしらっ! わたしとココアちゃん! の育てかたが悪かったのね~っ!!・・・・」
「え~! そんなことないです~!! 千夜さんは立派にチノさんを育てあげたんですよ~! きっとわかってもらえる日がやってきます! ウン!!」
「....ほんと? 紬さん....?」
「....ほんとです! 千夜さん!!」
「「・・・・ うわあああん・・・・っ!!!・・・・」」《ダキダキ~~っ!》
おおお! なんかどうなるかと思ったら最後はふたりのムギちゃんがムギュムギュしてハッピー
エンドだっ! 雨降って地固まるだねっ!!
「....おいユイ....真に受けるな....! アタマが....」
「千夜さんが二人いると毎日がお昼の奥様劇場ですね」
『まあ、たわいのない寸劇じゃ! こんなもの見せられても腹の足しにもならんわい! まあ眼福じゃがのお・・・・』
「....ティッピー? なにか言いましたか?」
『いや何も? ・・・・フム』
《カチャ! キィーー、》
「・・・・・・・・ いらっしゃいませー! 『フルール・ド・ラパン!』へよおこそー!!
....ほら! アナタも....!」
「・・・・・・・・ い、いらっしゃい....ませ~~!! ふ、ふ~るど....」
「「「・・・・ わああああっ・・・・!!!」」あら~!」
「・・・・ らっ、ぱんっ! え~~~、、、・・・・・・・・・・・・わ~~~~////////!!
おマイら! のまえでこんなことヤってられるかーーーーっ!!!・・・・」
《ジダンダ~~~っ!!》
「・・・・ タイナカさんっ!! いくら知り合いのマエだとしてもっ! 接客時の挨拶はキチンと
決められたようにしてくださいっ!!・・・・ シゴトなんですからっ!!!・・・・」
「・・・・ はい....
「「「・・・・ おおおーーー!!!」」」
ワタシ達ユイ、ミオ、チノちゃんそしてムギちゃん四人はムギちゃんの仕事先の『甘兎庵』を
後にしてここハーブ専門喫茶『フルール・ド・ラパン』というお店の中にいる。ここでリっあん
が働いているんだけどお~、ククっ....! リっあん顔をまっカ! にしてトレーで隠してるし!
「「・・・・ クククククク~~~っ!!!!」」
「・・・・ わあーーー・・・・! !」
「シャロさん、私はいつものでお願いします」
『ワシもじゃ』
「はい! かしこまりました! 『カモミール』と『レモンバーベナ』ですね! 少々お待ちを!
....田井中さん....!お客様のご注文を....!!」
「・・・・ あ、はいい~っ!! あの~、お客サマ? なににいたしますかあ~? 今日のおススメは肉汁したたるトリプル! バーガー!! 当店ご自慢の汁ダク牛丼! ご一緒にポテチなどいかがで....『! タイナカさんっ!!』ハイ~っ!!! ・・・・」
....タイナカさんたいへんっ! リっあんと同じぐらいの髪の長さでしかもフワリとした金髪!
をなびかせている先輩の店員さんもきびしそうだし! しかもその格好....ふたりとも
ヒラヒラついた白いブラウスに黒のチョッキ? 『観えるか観えないか!』ほど切りつめられてる
白フリル付き黒スカートに白いニーソ、黒の厚底パンプスを履いている姿....だけでもアレなのに、
髪にはいつもの髪留でなくカチューシャ....なんと言ったらいいのか分からないデザインでしかも
ウサギの耳のような白いものが両側に垂れ下っている....ふう、なんかメイド姿をぎりぎりイカガワ
しくする寸前のデザイン?....見た目の説明だけでも面倒だしこんなのリっあんじゃない~~っ!
ブフっ!!
「・・・・ その、おたがいいろいろ大変だな....ブフっ!....」
「わあ・・・・! カワイイっ!! リッちゃんよくにあう!!」
「・・・・ そ、そうかー? ハハ! そうかー! それほどでもー!」
「ブフっ! リっあんのクセにっ! ....ブフフ~っ!!」
「オイっ! こらユイ~っ!!」
まあここで桐間さん? おすすめのハーブティーをいただいて? 一同ホッとして?
『・・・・ おおお~い! ワタシを置いてかないでケロ~!!』『タイナカさんっ!!』
なんてのを聴きながらここをあとにしたんだけど....幻聴かな?
....さて! 今日も一日! コーヒーを淹れるぞー!! ミオは? あーあ....