メイくんのぼうけん。   作:ばなナイン

32 / 33
おしごと‼︎‼︎!

 

 

 

 

「....ありがとうございました! またのおこしをっ!《カランカラン....パタン!》....ふぅ〜....」

 

「ミオさん、お疲れさまです。もうすぐ一時になります。ユイさんもそろそろ帰宅のご用意を....」

 

「....はーい! あぁあ〜! もうこれでおしまいかぁ....」

「....ああ、なんかあっという間だったな。ここに来たのはずいぶん前のような気もするけど....」

 

バイト三日目の昼、午前の部を過ぎたあたりにわたし達四人の仕事が終了する。そして帰りは行きの自動車とはちがって列車に乗ることになった。ムギちゃんのたっての希望だ。乗り換えの時間も考えて早めにこの街を出なければならないらしい。そしてこの『ラビット・ハウス』が待ち合わせの場所なんだけど....

 

「まだ時間もあるし、もう少しここで仕事をこなすか? ユイ」

「そーだね、もう荷物は詰め込んであるし、あとは着替えるだけだから」

「そうですか、助かります。でも今はお客さんもおりませんし片付けぐらいなものです。少々休憩しましょう。コーヒーをお淹れします」

「わ〜ありがとう!」

「チノ....さん! いろいろとありがとう....おかげで少しは人前も慣れたかも....」

「いえ、そんな....私もお二人に生意気いってすいませんでした....」

 

そんな会話をしながらわたしとミオとチノちゃんはコーヒーを口にしながら別れを惜しんでいる。あ〜あ、せっかく仲よくなれたのにー....

 

「今だから正直に明かします。お二人はここで長期のアルバイトをしている従業員の二人にどことなく似ているのです。『....そうじゃそうじゃ』それでついついその二人を相手にするように軽口でお二人とお話しをしてしまいました。もうしわけありません....『うむ、ワシからもスマン....!』」

 

「いやいいんだよっ! そのほうが気が楽だったし!!」

「....そうさ! わたし達『軽音部!』のみんなもこんな感じで毎日話しをしているんだ。そのなかにチノが加わって楽しかった! むしろこれが自然だよな」

「....自然、ですか....」

「そおだよチノちゃんっ! 自然がいちばんだよっ! うんウン!!」

「....そういうユイだってはじめてうちの部に来た時はけっこうブっ! てたじゃないか....!

はは!」

「....えー!ミオだって!けっこうガチガチだったじゃん! あ! ごめん....」

「いいさ! ....あ、そうだチノ! この借りていた....」《カチャっ! カランカラン....》

 

「チーノちゃんっ! たっ! だいまーっ!! こっちに帰るの待ち切れなくって一日早く帰って

きちゃったーーっ!!! えへへーーー!!!」

「ああ! 私もだ! 今ここでコイツと一緒になってなー!!」

『ほえ?』

 

「あ! いらっしゃ〜〜いっ! お客様はおふたりですかあー?」

「いらっしゃいませー! おすきな席へどうぞっ!」

「・・・・ ココアさん....? 」

 

お客さんだっ!さて!最期のお仕事かなー?

 

「っ! ・・・・ えっ・・・・??? ・・・・ だれっ?!? このふたり・・・・・・・・」

「ん? どうした? ココア」

 

....て、このふたり、チノちゃんのお知り合い....??

 

「ああ、ココアさん、リゼさん、お早いお帰りですね。お疲れさまです。このおふたりは....

ココアさん?」

 

「え・・・・ なんで・・・・ わたしの制服着てるの・・・・ わたしのいないあいだに・・・・

なんでナンでっ!!わたし、わたし・・・・っ! いらないコだ〜〜〜っ!!!うわ〜〜〜〜んっ!!!! ・・・・《ガタっ! テケテケテケ〜〜〜っ!!!》・・・・」

 

「おいココアーっ!!」

「・・・・ ココアさんっ! 誤解です!! 待ってくださいっ! ココアさ〜〜んっ!!!・・・・」

 

・・・・ なんか....お客さんがふたり来たと思ったら? ・・・・ えーとナニ??・・・・

一気に急展開だー・・・・ 理解が追いつかない・・・・

 

「・・・・ えーとお・・・・ ナニがおきたの? チノちゃん....」

「・・・・ あ、ああ・・・・ これはいったい....?」

「・・・・ ななナンだっ! そういうお前達はっ!! ナニモノだあーーーっ!!!」

「「・・・・ヒイイッっ!!!」」

 

えええ??? なに!!?? ホンとになにがおきてるのっ?? 髪も背もオレぐらいの女の子が泣き

ながら店を飛び出していったら! もう一人のミオと同じツインテールの娘がオレ達ふたりを指さし

睨みつけて凄んでいるっ! すごくコワイ....!!!

 

「リゼさん! 落ち着いてください....! このふたりは....」

「....まさかっ! このふたり! 私とココアの『ドッペルゲンガー!』かあっ!!」

「....ヒヤッっ!! どどどっペルっ!!??」

「....ならば仕方がない....! もしどちらかが消えなければならない運命ならば....! このワタシが

オマエたちを消してやるーーーっ!!!《ガチャッっ!!》」

「リゼさんっ!!」

「....おいユイっ!! アブないっっ!!! ・・・・!!!《バサッっ!!》・・・・」

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・ ミオーっ!」

「・・・・ ミオさん! リゼさん!!」

「・・・・ お、おお・・・・」

「・・・・ あっ!・・・・ え・・・・ ??・・・・・・・・ えぇえ〜〜っ!!??・・・・」

 

 

「「『・・・・ おおお〜〜〜っ!!!」」・・・・ こりゃまたハードボイルドじゃのお〜!!』

 

 

....次の瞬間!ミオともうひとりのミオ? が互いに拳銃を片手に持ってお互いの額の前にくっつけるように構えていた....! もちろん全身のポーズも万全! こりゃアクション映画のワンシーンだわっ!ミオ! いつのまにそんなワザを!!!

 

 

 

 

 

「・・・・ ハハハハハ! そういうことか〜〜!! それならそうと私達二人が出かける前に

言ってくれたらいいのに〜!」

 

「....千夜さんが勝手にお膳立てしたんです。私は当日の朝になるまで知らされていませんでした」

 

二人のガンマンショー! が終わってホっと一息....チノちゃんの説明でわたし達のドッペルゲンガー

疑惑? は幕を閉じ? 今はここ、『ラビットハウス』での長期アルバイト店員のひとり、『天天座 (てでざ)理世(リゼ)』さんと共にカウンターでコーヒーを頂いている....

 

「しかし! この私に銃口を避けさせる暇も与えないその銃捌き! 手馴れたものだな!

お前! どこの部隊の所属だ!」

 

「ぶたい....? わたしは....へ??」

 

「リゼさん、この二人は堅気(かたぎ)です。ミオさんとユイさんといいます」

「わたしはユイっ! ムギちゃんのさそいでこの店に来たの!」

「....私は、ミオ....です。先ほどは失礼しま、した....!」

「イヤ私も済まなかった....! でも凄かったなー! いつもこの拳銃を身に付けていたのか?」

「ええ、と....これは....」

「これは私がジャガイモへのお護りにと貸し与えました。お陰で役に立ちましたね、ミオさん」

「じゃがいも?」

「「ははは....」」

 

お互いの健闘を讃えあったのか? 和やかな雰囲気でコーヒーがすすんでいるけど。そういやもう

一人のお連れさんは? あのままでいいのかな??

 

「ああ、あいつか....」

「行く所は決まってますからね。そのうちに帰ってきます」

「ええ....それでいいの? でも、ミオ! さっきのアレ! カッコよかった〜!!

隠れて練習してたのっ?」

「....! アレ? は....ユイが危ないっ! て思ったら....勝手に....」

「?....あれ! ワタシのタメだったのっ!!」

 

オレのためだったんだ....ミオって自分より仲間のためなら揚がらずにスッと動けるのかな?

こっちの方がすごい....

 

 

「....なるほど、揚がり症を克服するために、か。でもミオ、その揚がり具合はは必ずしも悪く

働く訳ではないみたいだな。さっきみたいに」

 

「??....そう、なのか? リゼさん」

 

ん? ミオの揚がり症が....? なんでだろう??

 

「ま! そのうちわかるさ!! でも人前に出ようとする努力は無駄じゃあないぞ! それはそれだ!

ハハ!!」

「うん! ミオ! すっごくがんばってたし! これでライブもいけるねっ!」

「そうか....ライブか! よし! もし気に入らない客がいたら舞台からそれでブっパなしてやれ!

はははっ!!!」

「....いいいいいや....それは....!!」

「物騒なこと言わないで下さい。では、この銃をミオさんにさしあげてもいいんですね?」

 

「ああミオ! これを持っていってくれ! お護りだ! これはいいモノだぞお〜! コレはなー! 『Beretta Modello 92F2!』といってな! イタリアで開発されてここやアメリカでも....!....!」

 

「えぇえ〜! コンな大事なモノ! わたしには〜〜!!」

「まあ遠慮するな! そうだチノ! アレもあるか?!」

「アレですか....はいここに」

 

ミオ、この二学年上のリゼさんって人にものすごく気に入られたみたい。それにこのヒトも....拳銃女子って裾野が広いのかなー? それにまだなんかあるみたい。チノちゃんがカウンターの下をゴソゴソしているし。....ておい! コレはっ!!

 

「おうチノ! 備えがいいなっ! これは『H&K G36KA2!』といってなー! ドイツの『H&K社』が開発した突撃機関銃で、私が初めて買った銃なんだ!」

 

「ええ、重度のクレーマーにはこれで連続掃射しろ! とリゼさんがここに置いていったモノです。これもミオさんに?」

『ナニ!? ソンな物騒なモノここに置いてあったのかー!! 客にソンなコトしたら店が潰れるぞー!! リゼ! チノ〜!!!《ピョンピョンピョンっ!!》』

「ああ! ぜひ貰ってくれ! この銃も喜ぶ!!」

「ちちちちちちチョっとまったっ!! コンなオーバーなっ!! それにこれって初めて買った思いでのモノなんだろっ!?」

「だからさ! 是非受け取ってくれないか! ミオを観てると他人には思えないんだ! たのむ!!」

「えぇえ〜〜....」《カランカラン....!》

 

「「あらあら! ウフフ!」リゼちゃんもここにいたのねー!」

「ユ〜イちゃ〜ん! ミ〜オちゃ〜ん! おまたせー!!」

「おーう! ユイ! ミオ〜! てなんだ〜? まだ着替えてないのかー??」

「こ、こんにちは....昨晩はどうも....ほら、ココア!」

「う、うん....シャロちゃん・・・・ チノちゃん、リゼちゃん....さっきはごめんなさ〜〜いっ!

ユイさんも、ミオさんも〜!!!」

 

おお、リっあんムギちゃんにチアさんシャロさんそしてさっきのココア? 『保登 (ほと)心愛(ココア)』さんも! これで役者がそろったねっ!!

 

「....チーノちゃ〜〜んっ!!」《ガバっ! ムギュ〜!!》

「ちょっ!?....たく、しかたのないココアさんです....////」

 

「うん!そうなのー!ココアちゃんがウチに駆け込んだときも大変だったのよ〜!泣きながら店に入ってきたのはいいけれど、わたしと紬さんを見たとたん〜・・・・、

『・・・・・・・・ ここにもドッペルゲンガー・・・・・・・・ ガク』

『『あらあら〜!!』』て気を失っちゃってたのー。だから少し遅れちゃった! テヘ!!」

 

ああ....となりのドッペルさん....てどこまでも付いてまわりますね....!

 

「ココア....お前はいつも大げなんだ!!」

「さっきのリゼさんもです」

「あ....じゃあ! これで全員集まったようだな! よし! 折角だしみんなでパーティーでも!」

「ああそれね〜、昨日の晩シャロちゃんのおうちですましちゃったのー!!」

「ええーーっ! せっかくユイちゃんとミオちゃんとも仲よしになりたかったのにー!

プンプン!!」

「ココアさん、もうすでにお二人に『ちゃん!』付けですよ」

「じゃあ! ユイちゃん! ミオちゃん!! 更衣室いこー!! 着替えなくっちゃ!!」

「おお、そうだな! ミオも!」

「はい! いきましょう!!」

「えええ....四人いっしょに....」

「どーしたの? いこっ! ユーイちゃんっ!!・・・・」

「・・・・ あ....ハイ....」

 

こうしてオラはココアさんに手を掴まれて更衣室へと連行された・・・・  

眼のやり場に困ったー・・・・ ココアさんとリゼさんは平気にブラパン! になるし、

恥ずかしがりのミオでさえもう難なく一緒に着替えている・・・・ あああ・・・・ バレたら○○される〜〜!! 女の子の下着姿なんて憂と姉ちゃんとで見慣れていたと思ったら! この三人は

ボリュームが違いすぎた・・・・ かくゆうオレは例のキャミ! のおかげで『上』はバレそうにないけれど、『下』がねー・・・・

 

「え〜〜? ユイちゃんのパンツ変ってるねー! ショートパンツ? じゃなーい??」

「え? うんそうっ! これならスカートがめくれてもあんしんっ!! あはははは・・・・!!!」

「わ〜そおなんだ〜! おもしろ〜い!!」

「・・・・ はあ」

 

これも山中先生の入れ知恵だ・・・・ スポーツ用のこの手の短パンをアレンジしたモノだ・・・・用意してくれたのも先生だったけど・・・・ ふう〜〜〜・・・・ んでもってやや緩めのカーゴパンツにおしるこ! Tシャツを着て〜・・・・なんとかのりきったあ・・・・ ふう。

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。