メイくんのぼうけん。   作:ばなナイン

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とりっぷ!!

 

 

・・・・ ん?

 

「・・・・ グスっ、グスっ....! うわ~んっ!!」

「・・・・ だからやめろ~っていってんじゃんっ!!」

「るせー! そんなのかんけーねーだろーっ!!」

「おいっ! まだかばおってのか!? ヒヒっ!!」

 

・・・・ 通りの向こうから幼い子たちがこちらに駆けきた。4人? いや5人かな。で、一方は追われてきてるのか? 小学校低学年ぐらいの男の子が同じぐらいの女の子の手を引っ張ってこの公園の中に入ってきた。そのあとを追って男の子が3人も。悪ガキだな。そういやこの公園には....俺たちだけだ。

 

「だーかーら! メイーっ! おめーつきあいわるいってんだよー!」

「それに今日はおんななんてつれてきやがってー!」

「そんなのカンケイないだろー!!」

「・・・・ ごめんなさ~いっ! わたしがかってについてきちゃったからー! ぅわ~んっ!!」

 

・・・・ これってオレ? ナンでこんな幼い時の事が?今目の前で?? てかここは昔?! 過去に戻ったてコト?!? えー・・・・

 

「あのー・・・・ これはいったい・・・・」

 

「シッ! 説明は後。先ずはじっくり観察する事ね」

 

俺たち3人は物陰に隠れるでもなく目の前で子どもたちを眺めている。本当にあちらからは観えないのかな・・・・

 

「メイ! おまえらいつもふたりで歩いてるじゃん!いつもおんなのと!! フーフー!!」

「ふけてねーぞwそいつのほうが俺たちよりいーってんのかっ! エっ!?」

「そだそだ!」

 

なんちゅう言い掛かりをしてんだこのガキ!! あームカついてきた! ヨシ! このオニーサンが

少し世間の厳しさ教えてやる! おまえら! そこに....ん??

 

「依頼人さん? シーっ! ふふっ!」

 

大尉殿に肩を軽く掴まれて微笑みまで向けられました....まあ仕方がない、ここはひとつ貴女に免じて大目にみよう....通報されてもかなわんし。

 

「もうお分かりかと思うけど、喧嘩を売られている男の子と女の子、貴方と妹さんね」

「え~っ!? うわー! か~わい~っ!! 二人ともソックリ!!

依頼人さんて昔から可愛いんですねー!!」

「えー・・・・ ええ・・・・ それほどでも・・・・」

 

泣きじゃくってるオレたちにカワイ~! なんて言われても....黒猫先輩にはお見通しってわけなのね。そうか....一緒にいるのは憂の方か。こうして見ると俺たちって本当によく似てたんだなー・・・・ じゃあ姉ちゃんは? ん? 誰か駆け足で近づく音が・・・・

 

・・・・・・・・・・・・たたたたたたタタタタタタッタッタッタッタッタッっ!!!!!!

・・・・・・・・ いた~っ!!!! ウイ~~っ!! ・・・・ メイーーっ!!! ・・・・

・・・・ チョットあんたら~~~っ!! ウチのおとおとといもおとにナニしてくれてるのさーーーーっ!!!!ーーーー !!!!・・・・・・・・!」

 

姉ちゃんっ!! てあんなに猛スピードで!? へえ???

 

「・・・・ へ? こいつは?? え?? え~???」

「おなじかおがみっつ!!! こいつらみつごだったのか!?」

「あっ! おもいだした! こいつがユイだ! おなじクラスの!」

 

おい姉ちゃん! 通りから公園の中まで駆けて来ちゃって止まる気配がない! まさか・・・・ !

 

「・・・・・・・・ ゔわあああああ~~~~~・・・・・・・・っ!!!!・・・・・・・・

《ドスッっ!!!》・・・・・・・・」・・・・・・・・

 

そのまま悪ガキ三人組に突っ込んでいっちゃった・・・・

勢いで四人とも倒れちゃったけど・・・・ ええ・・・・ そおだったっけ???

 

「ぐわあ~~~っ!!! うわーーーっ!! うが~~~っ!!!」

「イタっ!! ヤメロっ!!」

「おい~っ!! かみつかむな~~~っ!!!」

「うわ~~~っ! あしカムな~~~っ!? は~な~せーーーっ!!!」

 

・・・・ えええ・・・・ あの姉ちゃんが・・・・ 俺たちのために・・・・

・・・・ 砂まみれになって取っ組み合いをしてくれてたの???

 

「ねーちゃんっ!」

「おねえちゃんっ!! グスっ・・・・ じゃあわたしもーーーっ!!!」

 

あああ・・・・ 憂まで加勢しちゃった・・・・ 女の子ふたりでなんてこと・・・・

おい!? 俺は?! オレはどーした!???

 

「もおいいっ! もういいからっ!! ふたりともーーーっ!!!」

 

5人の仲裁をしてたのか・・・・ いくじがねえーーー・・・・

 

 

「グスっ・・・・ ググッ! グワア~~~ァンっ!!! ウワ~~~ンっ!!!・・・・」

「・・・・ おねえちゃ~ん! もおおわったよ~! なきやんでよ~っ!!」

「・・・・ うい! ねえちゃんをつれてかえろ・・・・っ!」

 

姉ちゃんの奮闘に3人の悪ガキどもは音をあげて公園から走りさり、残された俺たち3兄弟は....

泣きながらグチャグチャになっている姉ちゃんの両腕をそれぞれ俺と憂の肩に載せて、抱きかかえながら公園を後にしようとしている・・・・ うーん・・・・ 記憶があるような・・・・

 

「・・・・ よかったですね! 大事なくって! 《....ススっ!》」

「・・・・ ええ・・・・ あの姉ちゃんが・・・・ あそこまでしてくれてたなんて・・・・」

 

記憶が無いとは言え、多分この光景は現実にあった事なのかもしれない。今も昔も唯姉ちゃんはいつもポ~としてるかエヘヘヘヘ~てしてるかだったし、とてもあんな喧嘩なんてするような雰囲気じゃ無いもんな。だからすっかり忘れてたんだろう。たぶん唯も憂も....そういえばあの悪ガキの3人、同じクラスだったけど二年の途中から疎遠になって、三年のクラス別けの時に離れて以来そのままだったっけ。これが原因だったのか? それにこの喧嘩の原因だって目の前の映像? だけでは理由もよくわからないし。黒猫先輩は一体何でこんなものを観せようとしたんだろう??

 

「・・・・ あ~あつまらないわ。こんなものを観せられて仕舞うだなんて、翔んだ時間の無駄遣いだったわね」

「・・・・ 五更さんっ!」

 

なんてこと言うんだ! ちっちゃな頃の事とはいえ一応幼い子たちには立派なシュラバだろー!!

 

「だからなのよ。この光景が貴方達三人にとっての最大の修羅場なの、少なくともこれまでの、ね」

「へ?」

 

黒猫先輩のこの事も無げな台詞に俺と大尉殿がキョトンとなる....ハイ??

 

「どういう意味です? 五更さん??」

「理解出来無いかしら? つまり貴方が私達に依頼をしてきた時点での貴方達三兄弟にとっての最大の修羅場がコレ、というワケなの。わかる?」

 

えーーー・・・・ つまり俺たち三人ってこの一件以外たいしたケンカもした事が無いってワケなの?? このケンカだって俺たちの中でのケンカって訳でも無かったし・・・・

 

「今日私達の処へ依頼をしに来た理由は貴方のお姉さんの事よね。だから貴方と貴方のお姉さんとの関係の中に何らかの(わだかま)りが在るのではと思ってこうやって探りを入れて観たのだけど....余りにも微笑まし過ぎて拍子抜けして仕舞ったわ。もっとサスペンスでバイオレンスでインシスト△▽ー! なモノを期待していたのにこれでは同人のネタにもなりはしない。あ~あつまらないわ」

「五更さん・・・・ もう!」

 

そうだったのか・・・・ 俺たち三人ってものすごく仲が良かったんだな....まああんな姉ちゃんでもこれと言って不満があるわけでもないしもちろん憂にたいしてはナニもない! あの二人から見てオレはどうかは知らんけど....んで俺、あの部室に着いてからこの超常センパイ二人に何か相談事なんてしてたっけ??

 

「!....貴方というヒトは....この期に及んでまだそんな世迷い言を....!! まあいいわ....フフフ!《バッっ!!》『....我の名は『黒猫』っ!! 此の世の総てを観通す全能の・・・・っ!!』」

「・・・・ああ! 分かりましたわ五更さん! このまま瞬間移動で部室まで戻りましょう! ね?

うふふっ!」

 

オレまた何か怒らせちったの?? まあキュートな大尉殿が宥めて下さってるしもうあんなメは勘弁....!

 

「まあいいわ。貴方の依頼は私達の分野とはまるで違うようだから、これから学校に戻ってちゃんとした処で相談する事ね。ついでの事だけど? 貴方達三人兄弟が余りにも仲が良過ぎるのでチョッと恨めしいわ。だから貴方達三人にはこれからもずっと仲良く楽しく幸せに過せるよう『呪い』を掛けて置くわね。少し計りスパイスを降り掛けておくけど....フフフッ!」

「五更さんたら....フフッ! では後輩君? 名残惜しいのですけれど貴方と私達とはこれでお別れ

です。これから貴方を安全な方法でお送りしますので安心して下さいね? ウフフッ!」

「ええ? お別れって! もうこれで・・・・?」

 

なんだいきなり! 出逢いも唐突だったけどお別れも....? なんかさみしいじゃん!

貴女達はいったい・・・・!! 《パッっ!!》ゥワッっ!! ....まぶしいっ!!!

・・・・・・・・・・・・!!!

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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