「・・・・ えええ〜〜〜!!! じゃコの子と同じ顔があと二人もーーーっ!! うわ〜〜〜っ!
見てみたいし!!!」
「・・・・ 由比ヶ浜さんっ! ....あの、御免なさいね、平沢君」
「・・・・ え、ええ・・・・」
のどかが俺より細かく姉ちゃんの説明をした。その内容にあれから俺に寄りかかっているこの
由比ヶ浜? 先輩も俺の顔を確認しながらコーフンしてんだけど....
「つまりは生活に張り? でしょうか。成績もですが唯にはもう少し背筋を伸ばして生活をする習慣を必要とするのではないかと思うんです」
「分かりました。きちんとした生活習慣ですね。それもあるかも知れないけれど、優先順位としては授業中の態度、テスト用紙に答を書き込むこと、兎に角勉強への習慣漬けが必要だと思うのだけれども...」
この二人の受け応えはホント優等生だなー! のどかとの付き合いも長いし当り前だと思っていた
この丁寧な言葉使いもダブルで聞いているといつもの感覚からズレてくるし。そうね....? このオ....
ボクも、少しばかりこの二人に感化? されてみようかしら?? 「・・・・ 平沢君?」
「・・・・ はっ、ハイ! ナンで御座いまショウ??」
「メイ?」
「アッハーっ! ゴザいましょうだし!! えへへへへへ!」
ウケて仕舞ったで御猿。で? 御用件は?
「貴方は、勉強の方は、良く出来る方なのかしら?」
「え? え、えーとお....」
「メイは割とコツコツ自分でこなす方です。受験の時も自室に篭って勉強していましたしね」
のどかに褒められちゃった....よく分からないところはのどかに教えてもらってたけど。
のどかだって塾にも行かずにいつもコツコツ勉強してるほうじゃん。
「では、唯さんにも可能性が在るという事ですね。ただ話に聞く唯さんには、自習・独学を
身に付けるには動機付けというか....友人の助けが必要かと思います。唯さんにご友人は?」
「ええと、それはもう....」
「はい、沢山おります。が、ただ....」
「ただ? 何かしら?」
「クラスメイトの殆んどが部活に所属しているんです。入学した頃にはまだ放課後に残って
雑談する相手がいたんですが....」
「今はお....僕と唯ふたりで家に帰ってます....」
「なるほど、そうですか....」
部長さんが軽く腕を組みながら俺とのどかの返事を聞いている。
何かしら考えてくれているようだ。《ガラガラ....》
「あら、比企谷君。一色さんは?」
「おう、いろいろブツクサ言ってたが納得して帰ってもらった」
「ヒッキー! また独りで....?」
「....バッカ! もうアンなことしねーよ。お前らにちゃんと話しするって約束もしたしな....」
「ヒッキー....」
「そう....そうよね。ところで何の用件だったのかしら?」
「ああ、部活の総会だ。なんか予算配分で揉めているらしい。ったくこの高校の部長連中
ときたら!」
高校の生徒会ってそんな事まで引受けてんの? 予算なら先生のチカラで何とかなるんじゃん?
「この学校ではなるべく生徒の自主性を尊重する、という事ですよね。雪ノ下先輩」
「ええ、そうなの。ただ自主性が行き過ぎて部活は乱立するし無許可のまま教室を私物化する
団体もいたりするし、この高校は自由過ぎるのよ....フウ....」
またも部長さんが溜息をつかれている。この部活もいろいろあったのかな。
「ねえ! その『ユイちゃん』! って部活には入らないのー?」
「へ? いや、そんな話は....」
「私も唯には何か部活にも、と勧めてはいるのですが....」
「....クフっ! ....由比ヶ浜さんが『唯ちゃん』! ユイちゃんっ! て....ククク....っ!!」
「雪ノ下先輩?」「ゆきのん??」
んんん? 部長さん今度はとなりの由比ヶ浜サンの発言に声を殺して吹き出しそうにしてる....? チャンと口を覆っているところがまた御上品なんだけど....ナンかツボったのかなー?
「....ゴホン! ....そうね、部活....それなら放課後に新しい部活仲間とも勉強会でも開けそうね。
今からでも間に合うのかしら?」
「ええと....もう二週間も経っていますから大方の所は定員を満たしているかと思われます。
それに今からの入部というのは....その....」
「おう、もう大方人間関係が出来上がってるとこだしな」
「じゃあ! 定員割れのとこ探せばいいし! 廃部寸前の!!」
となりの由比ヶ浜サン? なかなかナイスな意見を出しますね! そうか! 廃部寸前なら新入部員を大事にしてくれそうだし姉ちゃんにも居心地がよさそうだ! センパイやるぅ〜っ!!
「廃部寸前....もっともな意見ね。真鍋さん? 御足労だけど生徒会の部活名簿を暫くの間奉仕部に
貸与して頂けないかしら? ここで条件に合う部活を絞り出したいのだけど」
「....いえ!その様な事で先輩方のお手を煩わせるのは。唯の部活の事なら私が生徒会室で
調べますから」
「真鍋さん? 貴女方には生徒会のお仕事があるのでは? 先程の部長会議の件もあるようだし。
唯さんの事は私達奉仕部に任せては貰えないかしら。ね?」
「はい....ありがとうございます。ではお言葉に甘えてお願い致します....メイ?」
「あ! はい! よろしくお願いします!!」
どうやら解決の糸口が見えてきたのかなー? しかし姉ちゃん一人を巡ってこんなに先輩たちが
動いてくれるなんて。なんか悪い....て姉ちゃん自身は何もしてないんだけど。ん〜。
「では、私はこれで失礼します。唯の事、お願いします。メイ? 貴方はどうするの?」
「え? ええ....じゃ僕もこの辺で失礼しまーす....」
「え〜! もういっちゃうし!!」
「そうね、後は此方に任せて頂戴? 連絡は真鍋さん経由で、宜しいかしら?」
「はい!」
「おう、じゃあな」
「....?? あ....失礼しまーす....」《ガラガラ....パタン》
これで一応今日のお勤め? は終わりかなー? 姉ちゃんには先に帰っててー、て言ったら
ナンデサ〜! ブーブーブゥ〜っ!! てスネてたけどまだ教室にいるのかなー? ・・・・ ん?
『....ね〜! あのメイメイすっごくカワイかったね〜!!』
『....お、おう....まあな....」
『....フフっ! 顔が赤いわね。目覚めてしまったのかしら? キマシタヶ谷君?』
『....ヒッキーきちゃったんだっ!!』
『....ば....ヴァっかっ! チゲーよ!....』
・・・・ ドアを閉めて廊下に出ても部室の中の声が聞こえてくる....なんか3人いない?
・・・・ 男の声も・・・・ へ??
「え? そうだったかしら? 気にしていなかったけれど」
・・・・ いやもうやめよう・・・・ 超常ものの次が階段?・・・・ なんて・・・・
「じゃ、私生徒会室に戻るわね。メイは帰るの?」
「一応念のため教室に戻るわー。まさかとは思うけど」
「フフッ! そうね。じゃ、また....」
「ああ、そうだ。聞きたいことがあるんだけど....!」
そう、この教室に来る前の昼休みでのあの異次元休憩室....アノ映像は本当だったのか?
のどかには手短かに話をしよう。もちろん超常現象には触れずに....
「....そうね。確かそんな事あったわね。私が憶えているのは小学二年生の二学期の終り頃、
私がメイと唯の家に遊びに来てたじゃない? 私と唯が一緒になって絵を描いてる間にメイが外に
遊びに行っちゃって、そのすぐ後に憂も付いて行っちゃったの。暫くしたら唯が何かハッっ!
とした顔をして立ち上がってそのままあわてて外へ出て行っちゃったわ。私はただ呆然とする
事しか出来なかったけど。仕方なく私独りで家の中で待っていたら憂とメイが唯を抱えて家に
帰って来たわね。あの時の三人、顔がクシャクシャだったわ」
....やっぱり現実に起こってたことだったのか....それに姉ちゃんカンで家を飛び出してきたなんて....のどかはその時の話、オレたちから聞いてなかったっけ?
「さあ....あの後すぐに彼方のお母さんに家まで送ってもらったから....でも次の日の登校時には
三人ともケロっとしてたわね。こっちが拍子抜けしたわ。ふふ!」
そうか....次の日には俺たちもうスッカリ忘れていたってのか....三兄弟仲が良い! ってわけだ....
さて5時近くになってきた。のどかと別れて教室の前まで来たけど、いるのかなー・・・・
「・・・・ すぅ〜すぅ〜すぅー・・・・ えへへ・・・・」
いた・・・・ 自分の席でうつ伏せて眠りこけてた・・・・
もう誰もいないなか独りで待っててくれたのか....しょうがない姉ちゃんだなー。
「姉ちゃんおわったぞー....! おーきーろー....!」
「ムムムムム....エヘヘヘヘヘ....うい〜....! もおたべられないよ〜....!!ヌフフフフ〜....!」
ゆすれどもゆすれども....ああ....これはテコでも動かんやつや。ほなら耳元で呪文をひとこと....
....憂の口真似で!
「お姉ちゃん! ケーキもあるよ! 食べるー?」
「....ハイっ! ケーキはべつばらっ!! はやく〜! うい〜っ!! ....ホエ??」
ささやいてみた....こおかてきめん....姉ちゃん俺の顔見ながらアレっ?? て顔してるし。....ククっ!
「・・・・ クククククっ....!!」
「・・・・ メイ?? ....なにさ〜! .....ク! クフフフフ〜!!」
「「・・・・ アハハハハハハハ〜〜〜・・・・っ!!!!」」
んで俺と姉ちゃんふたりしかいないこの教室で大爆笑コイた・・・・ やっぱりこの姉ちゃんと
いると笑いがとどまらない・・・・ 成績はともかくこの姉ちゃんにはこのまんまでいて欲しいんだけどなー・・・・勉強、部活か....俺自身は部活を勧められていないけど姉ちゃんが部活に入っちったらもうこんな放課後迎えられなくなるのかな・・・・
以上、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』と『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』とのクロスオーバーでした。
特に『俺妹』からは『黒猫』こと『五更瑠璃』さんと『クワトロ・バジーナ』(原作では『沙織・バジーナ』)こと『槙島沙織』さんを《魔改造》して出演して頂きました。お疲れ様です。