Fate/Grand Order 創造支配世界トータス   作:クロウド、

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感想、プリーズ。


1−3 絶望の始まり

「マシュ、覚えてるかい? オケアノスでのこと」

 

「アステリオスさんの迷宮ですね」

 

 ハジメとマシュはベヒモスと対峙しながら第三特異点、かの有名なフランシス・ドレイクと共に攻略した迷宮を思い出していた。

 

 そして、この状況は女神エウリュアレを守護していた、ミノタウロス、否、アステリオスとの戦闘が酷く良く似ていた。

 

「今、この場には頼りになる星の開拓者(フランシス・ドレイク)はいない……だけど、」

 

「はい」

 

 二人は闘志のこもった瞳でベヒモスを睨みつける。そこに、恐怖はあっても一切の迷いはない。

 

「アステリオスよりは、弱い筈だ……!」

 

 ーーーだから、今更恐れることはない。

 

 この程度の逆境はいくらだって乗り越えてきたのだから、と自らを鼓舞する。

 

「グアァァァァァァ!!!」

 

 二人の闘気に当てられたのか、それともしびれをきらしたのかベヒモスが再び雷のような雄叫びを上げる。

 

 だが、ハジメとマシュは知っている。本物の雷光(アステリオス)の、雷神の子(ヘラクレス)の雄叫びを。

 

「ーーー行きますっ!」

 

 デミ・サーヴァントの力を取り戻したマシュは女性には似合わないその巨大な盾を構え、ベヒモスに吶喊していく。

 

 そして、そのまま凄まじい重量の盾を振り上げベヒモスの角めがけて振り抜く。

 

「ハアァァァァァァ!!!」

 

 ガキンッという凄まじい衝突音と共に、ベヒモスの身体が僅かに後退する。そこから、目まぐるしい盾の連撃がベヒモスに叩きつけられる。

 

「あれが……サーヴァント……。」

 

 前方でトラウムソルジャーと闘っている、雫達がその闘いぶりに声を失う。自分達が手も足も出なかった相手を"盾"で圧倒している。

 

 これが、サーヴァントの力。世界に認められ、人類史に名を刻み、英雄として座に昇華された者が持つ本来人には到達できない領域。

 

 だが、その光景に納得できない感情を持つ者もいた。

 

(なんで……なんで、南雲とキリエライトがあんな力を持ってるんだ……。俺は勇者だ、俺が()()なんだ!! なのに、なんで龍太郎や雫達まで俺よりも南雲の言うことを聞くんだ……!)

 

 その内面はとても勇者とは言えない、劣等感と身勝手な嫉妬がひしめいていた。

 

 対して、マシュに魔力を供給し続けながらルーン魔術と錬成魔法によるサポートをこなしつつもハジメは焦っていた。

 

(やはり、二年間のブランクが響いてる。早く決着をつけないと、マシュの身体がもたない……!)

 

 現在のマシュの状態は令呪を通じてハジメは理解していた。

 

 力は本来の半分も出せていない。さらに、英霊の切り札とも言える"宝具"も使用できない状態にある。

 

 さらには、二年という間サーヴァントとして戦っていないのだ、その際にかかるエネルギーの消費は普段と比べ物にならない。

 

 そして、マシュのクラスは盾の英雄(シールダー)。文字通り、守りに徹したサーヴァント。本来なら他の英雄との共闘が最も適した闘い方だ。しかし、今の彼女に合わせられる戦士はここにはいない。

 

(だったら、その穴を埋めるのは僕の役目だ)

 

「錬成……!」

 

 一手先を見極めハジメは足元を崩し、行動する前に動きを封じる。

 

 しかし、ベヒモスとてこの世界で最強を誇る冒険者を屠った怪物。ただでやられる存在のはずが無かった。

 

「ガアァァァァァ!!!」

 

 三度の雄叫びとともにベヒモスの兜が溶岩のように赤く染まっていく。

 

 これはハジメも先程見た。光輝達を吹き飛ばした、赤熱化した兜による突貫だ。

 

「"起動(セット)"!!」

 

 今のマシュには耐えられないと判断したハジメは瞬時に補助魔術を起動させる。

 

「"瞬間強化(ブーステッド)"!!」

 

 ベヒモスは赤く輝く角で、マシュ目掛けて突っ込んでくる。

 

「グッ、ううぅうぅぅ!!!」

 

 マシュは盾を地面に突き立てその攻撃を受け止める。

 

 ーーーマシュの護りは精神の護り。

 

 即ち、彼女の心に一切の穢れ、また、一切の迷いがないとき砕けることも、ひび割れることなどしない完璧な防壁。

 

 しかし、それは"盾"のみの話。

 

 人の身であるマシュの身体はベヒモスの角の熱に至近距離で晒される。

 

(熱いっ……! だけど、ここで下がるわけには行かない! マスターの為にも……私の為にもっ!)

 

 ーーーその時、盾の重みがほんの僅かであるが軽くなった。

 

「え……?」

 

 隣を見ると、そこには熱耐性のルーンと身体強化のルーンを全身に刻んだ自分のマスター、ハジメが共に盾を支えていた。

 

「押し返すぞ、マシュ……!」

 

 ルーンによって燃え尽きることはないと言っても、ほぼ無防備の状態で熱に晒されるハジメ。

 

 破れた服の一部は焼かれたように爛れていく。

 

 それでも、

 

『私は、守られてばかりだったからーーー』

 

(あんな思いだけは、ゴメンだ……!)

 

 英霊の力からしたら微々たる僅かな力を振り絞り、ベヒモスを押し返そうとする。

 

 そして、マシュもまたそのマスターの思いに答えるため再び四肢に力を込める。

 

「「ーーーハアァァァァァァ!!!!」」

 

 ーーー二人の盾がベヒモスを押し返した。

 

「決めにいくよ、マシュッ!」

 

「了解です、マスターッ!」

 

 弾き返されたが、尚も赤熱化している兜で突進してこようとするベヒモスに"瞬間強化"による推進力を持つマシュが一瞬で切迫する。

 

 しかし、獣の意地か……それとも、魔獣にも誇りがあるのか……ベヒモスは角を振り上げマシュの進路を塞ぐ。

 

(このまま行けば、攻撃する前に角に、一度、防御のために盾を……!)

 

「そのまま突っ込め、マシュッ!」

 

 その時聞こえたのは、彼女が誰よりも信頼しているマスターからの声だった。

 

 ーーーならば、彼女に迷いはない。

 

 そのまま盾を高く振り上げ、ベヒモスの頭に向けて振り落とす構えを取る。しかし、赤熱を帯びた兜は目の前まで迫る。

 

 このまま迫ればマシュの盾よりベヒモスの兜が一瞬早い。しかし、その一瞬よりも早くハジメが言葉を紡いだ。

 

「"錬成"ッッッッッ!!!」

 

 瞬間、ベヒモスの前足元がガコンっと凹み兜がマシュの進路から逸れる。

 

「ハアァァァァァァ!!!!」

 

 ーーー振り落とされた雪花の盾が、ベヒモスの兜を叩き砕いた。




今日から閻魔亭っすね、自分初めてなんス。

マンドリカルドのクラスはどちらにしようか?スキルは特に変わりません、ステータスは上がります。

  • デュランダルを持った状態のセイバー
  • cmがカッコよかったライダー
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