Fate/Grand Order 創造支配世界トータス   作:クロウド、

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感想、評価お待ちしてま〜す
そろそろバーをレッドゾーンに入れたいんです。


1−4 絶望の始まり

「ハァ……ハァ……」

 

 兜を叩き割り、完全にベヒモスの活動が停止したのを確認しマシュの盾が霊体化して消滅していく。

 

「ベヒモス……活動停止を確認しました……。マスター……ご無事ですか?」

 

「マシュこそ……。」

 

 ハジメもマシュも肩で息をしながら、お互いを心配する。はっきり言ってお互い限界だった。マシュは既に活動限界を超えている上に、ハジメもマシュに供給している最低限の魔力を覗いてルーンや補助魔術の連用で立つことすら苦痛なので、片膝をつく。

 

 ハジメはクラスメイト全員に支給されている魔力回復薬を服用し、なんとか魔力を回復しようとする。

 

 だが、その瞬間足元が揺れる。

 

「これは……!」

 

 突然の揺れにハジメとマシュが目を見開く。

 

 そして、ベヒモスの死骸の方向から次々と足元が崩れこちら側に迫ってくる。

 

「まさか、戦闘に足元が耐えられなくなったのか……!」

 

 あれだけ凄まじい戦闘だ、石橋のようなこの階層が耐えられなくなってもなんの不思議もない。

 

「坊主、嬢ちゃん! 戻れっ! 急ぐんだ!」

 

 ハジメ達から離れた場所にいる、メルドが叫ぶが今の二人にそこまで走り抜く膂力はない。

 

「マスター、令呪を!」

 

 マシュが鬼気迫る声で叫び声を上げる。

 

 ハジメはそれに答えるように右手を伸ばすが、咄嗟に左手がその右腕の腕首を掴んだ。

 

(ダメだ……! 令呪のブーストを使ったとしてもこのままじゃ、彼女の体が保たない。いや、それ以前に間に合うのか……? この距離で……!?)

 

 マシュの身体は完全にエーテル体で出来ているサーヴァントよりも脆く負担が大きい。令呪という膨大な魔力リソースによる供給をこれ以上行えば最悪、命に関わる恐れがある。

 

 さらに橋の崩壊はかなりの速度で迫ってきている。今更、令呪によるブーストを使ったところで安全地帯でメルド達のいる安全地帯に間に合う確証はない。

 

 

 

 

 

 ーーーだとしても、足掻かない理由にはならない。

 

 

 

 

「がっ、ああああああぁぁぁぁ!!!」

 

「せ、先輩……!?」

 

 ハジメは魔力回復薬で僅かに回復した魔力で再び身体強化を施し自身を鼓舞するように叫び声を上げながら立ち上がる。

 

 その光景にマシュは危機的状況でありながらも目を丸くした。

 

 ハジメはそのまま唖然とした顔のマシュを横抱きに抱き上げる。

 

「行くぞっ! マシュ……!」

 

 そのままハジメは、メルド達が待つ橋の向かい側まで全力で走り出す。

 

「ハジメ君っ!!」

 

「急ぎなさいっ!!」

 

 橋の向こう側の階段から香織と雫が急かす。他のクラスメイトも追随して必死に呼びかける。

 

 火事場の馬鹿力と言うやつなのか、このまま行けばギリギリ橋の向かいまで辿り着ける速さでハジメは走る。

 

(いけるっ……!)

 

 そう確信した瞬間だった……。

 

「っ……!」

 

 抱きかかえていたマシュの身体が急に重くなり、いや、()()()()()()()()()()()そのまま前のめりに倒れた。

 

「「「「「!!!!?」」」」」

 

 メルドや香織達の表情に絶望の表情に染まった。

 

「く…そ……!!」

 

(ここで、魔力切れか……!)

 

 自身に施していた身体強化の魔術が、ハジメの魔力切れと同時に解除され、限界まで魔力を使用していたハジメにマシュの細い体であろうと支える力はない。

 

 マシュは必死になって力を振り絞り立ち上がろうとする。

 

「先輩、もういいです……令呪を使ってください……!」

 

「出来るかっ! ……自分がどんな状態にあるかなんて君が一番よくわかってるだろ?」

 

「ですが、このままでは……先輩まで……。」

 

「だからっ……!」

 

 ハジメは血が出るほどに拳を握り、砕け散りそうになるほどに奥歯を噛み締め、必死の形相でマシュの顔を見る。

 

「君を死なせてまで、生きたくはない……!」

 

「………!」

 

 例え、この場が異聞帯であろうと、特異点であろうと、ハジメはその選択だけは取れないだろう。

 

 ハジメは英雄ではない。故に彼らのように耐えられないのだ、()()()()()()()()()()ことなど。

 

「ハジメ君っ!」

 

 香織を初め、雫達がハジメのもとまで走りだそうとするが、

 

「来るなっ!」

 

 しかし、それはハジメの叫び声で制止させられた。

 

 彼女達が走ってきたところでもはや間に合わない。彼女達を巻き込むわけにはいかない。

 

 その意図を汲み取ったのか、それとも神の使徒という大事な戦力を失うわけにはいかないからか騎士達は香織や浩介たちを必死に抑える。

 

「先輩……申し訳ありません……。」

 

 沈痛な表情で謝罪を口にするマシュにハジメは微笑んで答えた。

 

「……これで、最後みたいなこと言うなよ。まだ死ぬって決まったわけじゃないだろう?」

 

「…………先輩」

 

「うん?」

 

「……手を握ってもらっていいですか?」

 

『手を……握ってもらっていいですか?』

 

(あのときと……同じ……。)

 

 彼の脳裏に旅の始まり、燃え盛るカルデアの管制室でのことが鮮明に蘇る。

 

 その言葉の意味することを知っているハジメは伸ばされたその手を包むように握り返す。

 

「当たり前だろ?」

 

 その言葉を最後に二人の足元は崩れた。

 

 そして、落ちていく二人の姿は暗い迷宮の闇に飲まれていった。




ハジメ、そんなに速く走れるの?と思った方……ヘラクレスからエウリュアレ担ぎながら逃げられるんだから大丈夫っしょ

マンドリカルドのクラスはどちらにしようか?スキルは特に変わりません、ステータスは上がります。

  • デュランダルを持った状態のセイバー
  • cmがカッコよかったライダー
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