Fate/Grand Order 創造支配世界トータス   作:クロウド、

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3−2 人類最後のマスター・南雲ハジメ

「……なぁ、南雲。お前光輝に対してかなりキレてたけど、それに賛同した俺達には怒ってないのか?」

 

 ハジメが光輝に怒りを覚えた理由を聞いた龍太郎が若干聞きづらそうにハジメに訪ねた。

 

「怒ってないと思うか?」

 

 その問に口元に笑みを浮かべているはずなのに、確かな怒気を孕んだ声で答えるハジメ。

 

「全く馬鹿なことしてくれたよ、お前らが賛同してなかったらクラスメイトの半分はまだマシな判断をしてくれたろうに」

 

 呆れたように語るハジメに返す言葉が見つからない雫達。

 

 実際、香織が賛同しなかっただけでかなりの数の男子が戦争に参加すると言わなかっただろう。

 

 浩介と優香、鈴もいくつもの戦場を見てきたハジメの言葉に庇護の言葉が思いつかないため静観という状態になっていた。マシュはハジメが何を言いたいのかわかっているので、あえて口には出さない。

 

 それをいいことにハジメの口撃は続く。

 

「馬鹿も馬鹿、超がつくレベルの馬鹿、呆れてものも言えないような馬鹿。特に坂上は脳みそ筋肉かってレベルの馬鹿」

 

「おい、最後の必要ないだろ」

 

 龍太郎のツッコミをスルーして、饒舌に話すハジメ。

 

「勢いに任せて責任の取れない言葉を言う馬鹿は大っ嫌いだ」

 

「「「うっ……!」」」

 

 真っ先に光輝へ続いた三人、龍太郎、雫、香織が胸を抑えた。

 

 だが、ハジメはその様子を見てニヒルな笑みを浮かべて口にした。

 

「が、友達の為に命をかけられる馬鹿は嫌いじゃない」

 

 その言葉にハッとなり顔を上げる三人。そこへ、マシュが、苦笑しながら補足する。

 

「先輩もそういうことがありましたからね。ギルガメッシュ王の前で、『三女神同盟を倒す』なんて啖呵をきったり」

 

 お前も同じじゃねぇかというジト目がハジメに注がれるがそれを真正面から受けてもハジメはふてぶてしい態度で、

 

「若気の至りってやつだ」

 

 雫達は「若気って、二年前のことだろうが」と言いたいのを必死にこらえた。

 

「それに、僕の場合は少し違う」

 

「何が?」

 

「僕にできる、できないの選択肢はない。()()()()()()()()()()()()()、僕の中にあるのはそのたった一つの決定事項だけだ」

 

 特異点を修復しなければ人理は終わる、異聞帯を切除しなくては自分達の世界は取り戻せない。できる、できないの選択肢は最初からハジメには与えられていなかったのだ。

 

「さあ、君達の質問には答えた。今度は僕の頼みを聞いてもらおうか?」

 

「頼み?」

 

「魔術師の基本は等価交換、僕は君達に秘密を話した。なら、今度は君達が僕に対価を支払う番だ」

 

 ハジメの言葉に緊張が走る。

 

 あの話をしたあとのハジメの頼み事、オマケに誰にも話すなと念を押されるような話。十中八九、信頼している人間にしか話さないようなことだ。

 

「ーーー僕とマシュがいない間、クラスメイトのことを任せたい」

 

「どういうこと?」

 

「僕とマシュはカルデアと合流するために別行動を取る」

 

 ハジメは今朝、巌窟王が夢に出てきたことを話した。

 

 ハジメが縁を結んだサーヴァントの中にはその縁を辿って、ハジメの精神に干渉してくる英霊もいる。

 

 前科もある巌窟王の夢だ、ただの夢なわけがない。

 

「でも、それなら騎士団や教会の人に話して協力してもらったほうがいいんじゃない?」

 

「それはダメだ」

 

 鈴の提案をハジメは真剣な眼差しで否定した。

 

「あんなあからさまに僕たちを子供と見て丸めこもうとしてる相手を信用できるか」

 

「そうか? メルドさんは信用できると思うだけどなぁ」

 

「戯け、だからお前は坂上なんだ」

 

「どういう意味だ、この野郎っ!?」

 

 もはや自分の名字が蔑称になり始めたことに堪忍袋の緒が切れかける龍太郎。

 

「メルドさん本人が信用できても、メルドさんが信仰してる教会が信用できなきゃ意味がないんだよ。いや、正確にはエヒト様とやらがな」

 

「……確かに、いきなり異世界から呼び出すっていうのは強引だと思うけど、人族の危機を救ってもらうためなんだから悪い神様じゃないんじゃないの?」

 

「だったらなんで、直接人族に手を貸さない? それ以前に姿すら現さず高みの見物を決め込むような神を信用できるほどお人好しじゃないんだよ、僕は」

 

「私も先輩と同じ意見です」

 

 ハジメが見てきた人達からしてあの教会の人間は全く信用が置けない。それこそ、何千、何万の人々を見てきた彼が培った実績のある直感とも言える。

 

「そんなわけで僕達はここを離れて地球への帰還の方法をカルデアと一緒に探すつもりだ。手がかりが見つかったらちゃんと報告はする」

 

「それ以前にカルデアと合流できる手がかりなんてあるのか?」

 

「ない」

 

 ハジメは真っ直ぐと浩介の目を見て答えた。

 

「ないって、貴方ねぇ……。」

 

「向こうには万能の人(レオナルド・ダ・ヴィンチ)真実を照らす者(シャーロック・ホームズ)がいるんだ。こちらに来てるなら動き出すに決まってる」

 

「でも、急にいなくなったら騒ぎになるんじゃ?」

 

「いいや、僕達の天職じゃそれほど重要視されないだろう。オマケに今朝の騒ぎだ、人族の救世主たる勇者をボコボコにしたんだ。アイツらにとって僕は目の上のタンコブ状態になったわけだ。いなくなって安心こそすれ、探そうなんて考えないさ」

 

「じゃあなんで、愛ちゃんにはこのことを話さないの?」

 

 優香の疑問は他のものも気になっていた。あの場で唯一、戦争に参加することに反対した教師の鑑のような教師に話さない理由がわからなかった。

 

「じゃあ逆に聞くが、先生に僕がやろうとしていることを話して、納得してくれると思うか?」

 

『思わない』

 

 ハジメとて、愛子が信頼に足る人物だということは理解している。だからこそ、彼女がハジメの話を信用してくれるのはわかっているが、これからの行動を肯定してくれるかは甚だ疑問だ。

 

 彼女はどこまで行っても生徒思いの教師なのだから。

 

「全く、あの人はケイローン先生とは別の意味で怖い先生だよ」

 

 ハジメがサラッと口にしたビッグネームに浩介が目を剥く。

 

「ちょ、ケイローンってまさかギリシャ神話のケイローンかよ!?」

 

「他にどのケイローンがいるんだよ。あの人には武術とか武器の扱いとか色々教わったんだ」

 

「……ケイローンって確か、あの有名なアキレウスとかヘラクレスの師匠だよね?」

 

「え、マジで?」

 

 脳筋で定評のあるな龍太郎ですら、その二人の英雄の名前はよく知っている。神話自体は知らないがゲームなんかでもよく見る名前だからだ。

 

「ハジメ君……それってつまり、ギリシャ神話の大英雄の弟弟子の仲間入りを果たしてるってことだよね?」

 

「やめてくれ……改めて言われると胃がキリキリしてきた」

 

 あの大英雄達の弟弟子だなんてプレッシャーで吐き気がする。

 

 しかし、ハジメが師事を受けた英雄は彼だけではない。

 

 影の国の女王、スカサハ。

 

 唐代の法師、玄奘三蔵。 

 

 救世主の隣人、聖女マルタ

 

 剣術無双、柳生但馬守宗矩。

 

 孔明の仇敵、司馬懿仲達。

 

 スパルタの王、レオニダス一世。

 

 无二打(にのうちいらず)、李書文。

 

 並べただけで他の魔術師が聞いたら発狂するレベルの英雄達だ。これで強くなれなかったら、寧ろ詐欺レベルである。

 

「それで? 受けてくれるのか、くれないのか?」

 

「ーーーそんなの殆ど選択肢ないじゃない」

 

 雫の言う通り、クラスメイトを守ることはこのメンバーには当たり前。断る理由などなかった。そして、ハジメの本当の頼み事が光輝の暴走の抑制であることも。

 

 このメンバーを呼び出したのもそれが理由だ。

 

 浩介と優香は友達として無条件で信じてくれると思ったから。

 

 龍太郎と鈴は光輝と仲がよく、静止を聞くだろうと思ったから。

 

 雫と香織はその両方だ。

 

「わぁったよ、光輝の奴は任せとけ。無茶はしないように見張っといてやらぁ」

 

「私達もできる範囲で協力するわ」

 

「同じく」

 

 龍太郎、優香、浩介が納得してくれたのを確認すると、ハジメはふっと笑って「そうか」と呟くように答える。

 

「先輩、どうかしたんですか?」

 

 そのらしくない態度で疑問を抱いたマシュが尋ねると、照れくさそうに頬をかいて、

 

 

 

 

「いや……託せる相手がいるってのは、いいもんだな」

 

 

 




次は男子サイド、女子サイドからのハジメ語りです。

マンドリカルドのクラスはどちらにしようか?スキルは特に変わりません、ステータスは上がります。

  • デュランダルを持った状態のセイバー
  • cmがカッコよかったライダー
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