とあるオタク女の受難(インフィニット・ストラトス編)。 作:SUN'S
アイツは私の元部下であるラウラ、弟の一夏を弟子としている。だが、一夏はアイツに対して恋情を抱いているような立ち振舞いが目立ち始めている。
このままアイツと一夏をくっ付けても良いのだが、アイツは馬鹿共の総攻撃を受け止めるほど回復していない。アイツと対等に殴り合えるヤツなど私以外にはいないはずだ。
しかし、アイツは傷だらけで授業を受けている。もしや、一夏がアイツにダメージを負わせるほど成長したのか?それこそ有り得んな。篠ノ之、凰、オルコット、デュノア、この四人から総攻撃を受ければ掠り傷は負うだろう。まあ、アイツは弱い奴に手加減する癖を治さないとダメなんだが……。
「大親友に向かって
「発情ウサギは学園から出ていけっ!」
発情兎の脳天と顎を挟むように蹴り潰し、着地と同時に校庭に備え付けられたガードレールまで発情兎を放り投げる。
「ぐぼぁっ!?」
乙女の悲鳴とは程遠い声を発する発情兎の胸元へ水平チョップを放ち、間合いを詰めるようにドロップキックを顔面に向かって見舞う。
「さっさと出ていけっ!もしくは出頭しろ!!面倒だから表世界へ出てくるな!!」
「ちーちゃんの意地悪さん、大親友から親友に格下げだよ!!」
「元から親友ではない!」
「ひどっ!?」
発情兎の頭突きを頭突きで受け止め、脇の下に腕を通しながらのけ反るようにブリッジの体勢になるが、自分の頭も地面にぶつけてしまった。
「うごっ、脳みそ出ちゃううぅぅ!!」
「くうぅおおぉぉぉ…ッ」
ぎろり、涙を目尻に溜める相手を睨みながら立ち上がると投げ技を使うために相手の袖や襟を掴んで投げ飛ばす体勢で動きが固定化される。
「「こっのおおぉ!!」」
ビリビリと布の裂ける音と共にドレス風だった衣類の胸元が外気に晒され、丸出しになった胸を隠そうとした発情兎を突き飛ばしながらガードレールを踏み台にして高く飛び上がり、両の膝を揃えて胸を隠している発情兎へ落下する。
「さっ、させるかぁ!!」
発情兎は両の腕を交差させ、攻防一体と化した体勢で迎え撃つように飛び跳ねてくる。
アイツの見せてくれたクロスボウに酷似しているが、アイツより突進力は無い、これなら私の失墜式猛虎重爆の方が威力では勝っている!!
「でやあぁぁぁ!!」
「はあぁぉぉぉ!!」
私達の決め技が衝突しようとした瞬間、膝と腕を受け止めるようにアイツが現れた。
「校庭、次の授業までに直してもらえますかね?」
周囲を見渡せば凹凸だらけの悲惨な有り様だった。発情兎のせいだと言おうかと思ったが、教師としての威厳を保つには他人のせいには出来ない。
「分かった、お前も手伝え…」
「うぇへえぇ…マジで?」
「マジだ」
しかし、アイツは私達の攻撃を受け止めたのに痛がる素振りすら見せないな。
ふっ、まだまだ、強くならねばな……。