とあるオタク女の受難(インフィニット・ストラトス編)。 作:SUN'S
今現在、私は世界最強の戦乙女と呼ばれていた頃より強さを増している。もし、もしもだ、アイツが同世代だったなら世界最強の戦乙女を名乗っているのは……。
「やはり、貴様と戦うのは楽しいなァ!!」
「それは嬉しいことだ!!」
雪片を振り落としながら持ち手を回転軸として踵落としをヤツの脳天へ向けて放ち、半歩ほど後退して避けようとするヤツの右手を掴み、そのままアリーナ上空に放り投げる。
身体の筋肉を締め上げるように力んでいき、空中にて静止しているヤツを見上げる。
踏破すべき相手を見付けることが出来るというのは嬉しいものだな。お前には悪いが、もう少しだけ付き合ってもらうぞ。
「秘技ッ!!」
単一仕様ではないこと知っているが、ヤツの両の手へ集束されるエネルギー量から察するに、一夏達へ見せた時は手加減していたな。ふっ、くくっ、面白い。本当に面白くて笑みが溢れてしまうな。
「超究武神覇斬ッ!!!」
「十二王方牌大車併ェ!!」
六体の分身と思わしき物体を作り出し、私へ向けて放ってくる。
「まだ、こんな技を隠しているとは思わなかった。しかし、その程度の数では私を止めることは不可能だということを教えてやる!!」
すべての分身を切り裂いていき、ヤツの眼前へと辿り着こうとした瞬間、先程のエネルギー量とは比べ物にならないほど集束された右の手が雪片の刀身を掴んで押さえ付けていた。
「ぐっ、おおぉぉぉ!!!」
荒々しく咆哮えるヤツの表情には笑みが浮かんでおり、私と同じように戦いを楽しんでいることが理解った。そう、そうだ、お前こそ追い求めていたモノなんだ。
「もっと、もっとだ!!私を満足させてくれ!!お前なら出来るはずだ!!さあ、さあ、さあ!!」
しかし、私の願いを砕くようにヤツの纏っていた打鉄の右手は粉々に砕け散った。……ああ、お前でも私を満たすことは出来ないのか。
「先生、やっと隙を見せてくれましたね」
次の瞬間、ヤツの左の手が鳩尾を叩き潰す勢いで打ち込まれていた。
はっ、ははっ、これは驚いた。
「ダークネス・フィンガーすら囮にするとは思わなかったが、あと一押しが足りなかったな」
「いや、貴女を倒すにはコレしかない。これを言うのは恥ずかしいですが……俺のこの手が真っ赤に燃える!!勝利を掴めと轟き叫ぶ!!」
ああ、良いな。私を倒すために死力を尽くそうとするヤツの覚悟が機体の腕を伝ってくる。しかし、その叫び声は必要なのか?
「爆アァァァァァ熱ッ!!!」
まあ、コレを避けるのは勿体無いな。
「良いだろう、受けてやる。外すなよ?」
ふっ、いい面構えだな。そうだ、お前の放つ技を受け止めてやる。
「ゴオォォッド、フィンガアァァァァ!!!」
これは幸福感といえば良いのか、なにかに満たされる感じだな。やはり、お前は最高の好敵手だ。出来れば一夏の嫁として嫁いできて欲しいが、今は諦めてやろう。
だから、もう一度だけ私と遊ぼうな?