インフィニット・ストラトス……?なんか色々おかしいけど俺は元気です 作:嘘つき魔神
クラス全員からの視線を受けても千冬は何ら変わらぬ様子で教壇に上り、そのまま告げる。
「諸君、知っているかもしれないが、本日よりこのクラスの担任を勤める、織斑千冬だ。私の仕事は諸君らを16歳……つまり、2年に上がるまでに使い物になるようにすることだ。私の言うことには、はいかYesで答えろ」
何という暴君宣言。誰かこいつをIS学園から叩きd……え、できない?そうですか。
「「「「「きゃあぁぁぁぁぁ!千冬お姉さまぁぁぁぁぁ!」」」」」
だが、女子というのはすごいもので、暴君宣言を受けても、なお黄色い歓声で答える。
「私、千冬お姉さまのファンなんです!後でサインください!」
「千冬お姉さまに会うことだけを夢見て、この学園を受験しました!」
「織斑先生!ファミチキください!(砕けぬ意思)」
「千冬お姉さまに会いたくて、地獄の底から抜け出てきました!」
「はぁ……何故こうも私のクラスには馬鹿者が集まるのか……私のクラスに集中させているのか……?」
女子からの歓声を一身に受け、うざったそうに指で額を押さえている。
「あぁ!いいっ!」
「褒めて!称えて!」
「でもつけあがらないようにいじめて!」
これが愛に生きる女子か。恐ろしい。
「……姉さん……いつっ」
「織斑先生だ、いいな」
「……はい」
何かあったのか一夏が反応するも、速攻で落とされる。しかし、勘のいい人というの入るもので。
「……もしかして、織斑くんと千冬お姉さまって……姉弟!?」
「まぁ、そういうことになるな」
「「「「「えぇ~!?」」」」」
「いいなぁ、羨ましい……」
「そうだよねぇ……」
一夏が千冬の弟であることを知り、かなり注目が集まるが……
「……っ」
当人は嫌らしい。ただし、これは姉が嫌いということではなさそうだが。ともかく、一夏の様子を察した千冬が手を叩き注目を集める。
「そこまでだ、とりあえず自己紹介の続きをしてもらおう。1番から出てこい、次の番号は横で立って待っていろ」
てきぱきと指示がされ、自己紹介の続き始まる。1時間目はこれで終了した。
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1時間目が終わり、挨拶が済むと一夏は窓際に向かって歩いていく。そして、ある生徒の前で止まった。
「久しぶり箒、小学校以来か」
「……ひ、久しぶりだな……?一夏」
どうやら、この二人は知り合いらしい。箒と呼ばれた少女は少し困惑気味だが。
「……一夏、ここではなんだ。屋上で話さないか?」
「あぁ、構わない」
それを聞いた箒は立ち上がり、一夏の手を引いて屋上に向かっていった。余談だが、この後二人は遅れ、千冬の出席簿をもらうことになる。さらに余談だが、この休み時間中、春乃はファミチキを連呼し続けていたので、話しかけられることはなかった。
ファミチキ。美味しいけど格別に美味しいっていうほどではない。なのに無性に食べたくなる時ってあるよね。時間とかは算用数字、人数は基本漢数字。二人の会話はほぼ原作通り。差異は箒が一夏に少し変わったかと質問したくらい。