響き渡る雫   作:水甲

18 / 22
18 栞子と二人

生徒会再選挙から次の日

 

生徒会室に三船を呼び出していた。

 

「つまり私に入れと言うのですか?」

 

「まぁ、元のメンバーで行こうと思ってるし、お前がよければだけど」

 

三船は考え始め、直ぐに答えを出した。

 

「分かりました。引き受けますが、もし貴方ではダメだと判断した場合は…………」

 

「分かってる。また再選挙だろ。でもそれだけにしておけよ。廃部云々はさせないからな」

 

「貴方に勝てそうにないのでそれはしません。あのまま私が会長になった場合の策もあったのでしょう」

 

バレていたか。まぁ、こっちは正論で論破するつもりだったからな。

 

「それじゃ活動を開始するか」

 

「待ってください」

 

さっそく仕事を始めようとするが、三船が止めてきた。

 

「何?」

 

「今日は私たちだけですか?」

 

「僕と三船だけ、みんな、用事だって」

 

「中川さんと神北さんは?」

 

「菜々は家の用事。詩音はデート」

 

「…………仕方ないですと言いたいですが、不純ですね」

 

ため息をつきつつ、作業を始める三船だった。

 

 

 

 

 

 

 

一時間が経ち、その間全く会話がなかった。まぁお互い集中していたのだろうけど…………

 

「ん……」

 

流石に疲れたな。まぁここ最近は生徒会長再選挙で忙しかったし、同好会や演劇部の手伝いとかあってゆっくり休めてなかったな。

 

「お疲れですね」

 

「ちょっとな」

 

三船との会話がそれだけだった。とりあえず集中するか…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気がつくとまた一時間が過ぎていた。もしかして寝ていた?

部屋には三船の姿はないけど、帰ったのか?

 

「起こしてくれればいいのに…………」

 

そう呟くと、何かが僕の肩にかかっていた。

タオルケット?何で生徒会に?

 

すると三船が戻ってきた。三船の手には缶コーヒーが2つ

 

「起きましたか。本当にお疲れみたいですね」

 

「これかけてくれたのお前か?」

 

「えぇ」

 

三船は僕にコーヒーを渡してきた。意外と優しいな

 

「ありがとう」

 

「どういたしまして、それにしてもやることが多いのでは?」

 

「まぁ全部引き受けたことだし…………ゆっくり休みたいけど……」

 

「そうですか。今日の仕事は終わらせておきました。帰っていいですよ。会長」

 

「僕の分までやってくれたのか、ありがとうな」

 

お礼を言い、帰りの準備を進めていく。しずくは待っていてくれているみたいだな。

 

「そう言えば三船」

 

「何ですか?」

 

「何で同好会を廃部にしようとしたんだ?明らかに敵意みたいなものを感じたけど…………」

 

「…………」

 

質問に答えないか。まぁ話したくないならいいか

 

「とりあえずまたな」

 

「はい…………」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。