「会長、宜しいでしょうか?」
ある日の事、生徒会室で作業していると、三船がある書類を見せてきた。
「これは?」
「前回のテスト結果です」
テスト結果って…………見てみると同好会のみんなの名前が書かれていた。
「これがどうしたんだ?」
「今度の中間テスト……赤点の人がいると部活動は追試が終わるまで活動停止になるのはご存じですか?」
そういえば、そんな話を聞いた覚えがある。みんなそこら辺気を付けて…………
朝香果林…………○○○点
中須かすみ…………○○○点
「……………………」
書類を机に置き、窓の外を眺めた。
「会長、現実見てください」
「とりあえずみんなに言っておくよ」
「宜しくお願いします」
と言うことで部室に行き、みんなにテストの事を伝えに来たら、詩音とAqours とμ'sのみんなも来ていた。フェスの件かな?
「どうしたの?響?」
「姉さん、ちょっとみんなに話が…………」
僕はテストの件を話したら、果林さん、かすみの二人の他に穂乃果さん、にこさん、果南さんたちが目をそらしていた。
「なるほどね。確かにテストが近いし…………三船さんは何て?」
「えっと…………赤点を間逃れるだけではダメではないかと、その場限りではないことを証明してくださいだって、とりあえず僕も了承して、みんな60点以上取るように」
「60点なら大丈夫だね」
「ことり、何を根拠に言ってるんだ?」
結弦さんは、穂乃果さんとにこさんを見た。まぁテストはみんなが教えあえばいいだろうな
「ちょっと待ちなさい。響、あんたは成績とか大丈夫なのかしら?この話を持ち出したあんたが悪かったらどうするのよ」
にこさん、僕の事お馬鹿だと思ってるのかな?
「試験生だから、勉強頑張らないといけないから…………」
「まぁ俺もだな」
僕と詩音の成績表を見せると、にこさんは奏の方を見た。
「僕、学校行ってないから…………」
「でも奏くんは頭いいんだよ~」
「千歌ちゃんが自慢げに言うことじゃないけど…………」
意外と頭がいい奏。結弦さんは…………
「海未と同じくらいだな」
「お互い頑張っていますからね」
何だろう?この男子組の頭のよさは…………
「とりあえずみんなで頑張ろうー」
『おぉー』
こうしてテスト勉強をすることになったのだった。
早速テスト勉強をしずくとやることになった。お互い同じ学科だから教えあえるのはいいことかもしれない。
「しずくは…………数学だね」
「はい、数学って必要なのでしょうか?」
必要かどうか言われると微妙だけど…………
「いつかは必要になると思うよ」
「そうですか…………」
隣に座るしずく。何というか付き合い出しても、隣にいるだけでドキドキするのはどうにかできないのかな?
「どうかしました?」
「な、何でもないよ…………」
「…………」
しずくは僕の方に身を寄せた。
「少し休憩しませんか?」
「あの……」
「こんなに近くにいるとドキドキして集中できませんから…………」
これ、余計に集中できないんだけど…………他のみんなは大丈夫なのか?
奏side
「うわ~ん、休もうよ~」
「千歌ちゃん、頑張ろう」
泣きじゃくる千歌姉となだめる曜姉。梨子さんは苦笑いを浮かべていた。
「何だか大変だね。奏くん」
「慣れてるから…………勉強教えるの」
「でも本当に大丈夫なの?奏くんもテスト受けるんだから……勉強しないと」
「ちょっとした復習になるから大丈夫だよ」
「奏くん、偉いね」
梨子さんは僕の頭を撫でる。ちょっと恥ずかしい…………
「曜ちゃん、二人きりにしてあげよう」
「そうだね。お邪魔したら悪いし」
「そこの二人、逃げない」
特に千歌姉は絶対に逃がさない。