龍の国 日本 作:揚物
クワ・トイネ及びクイラは混乱していた。突然の第二列強ムーの外交官が訪れ、開発を対価に食料と資源を購入したいと言ってきたのだ。
遠く離れた第二列強、それが第三文明圏の文明圏外国家に自ら交易を求めに訪れ、さらに開発したいと申し出るなど通常あり得ない事。
そして提示された書面には第一列強である神聖ミリシアル帝国の許可、つまり文明圏を離れた国家と交易を行うことを正式に認めていると言う事になる。
「食料と鉱石の輸入、代わりにクワ・トイネとクイラを繋ぐ線路、つまり物流を整備しましょう。 もちろん我々が使いやすいように港の整備も行わせてもらいますが」
ムーの提案、つまり列強の提案に断れるわけもなく、両国は受け入れるとともに大規模な開発が始まった。
急ピッチで線路が敷かれ、道路が整備され、蒸気機関車を稼働させる水の補給所のために水道が敷設され、一部ではあるが急激に発展していく。
農作業で集められた食料と鉱石は、当面はムーの車両で港に集められ、大型船によって運び出されていく。
その先は建設の終わっている日本の海上施設、そこで積み替えられ日本本土へと輸送される手はずとなっている。
事情が分からずとも二国は物流の向上によって、少しながら発展することとなる。
1630年中期
輸送された先はメガフロートによって出来た海上都市。
関西国際空港の4倍ほどの大きさがあり、本土と第三文明圏の間に係留されている。
日本から自動化された輸送船団が到着し、ムー国の船団から輸送されてくる物資を待っていた。日本に流れ込む鉱石資源が国を蘇らせ、軍備を再び整える事が出来る。
日本の再転移についても、相変わらず在住外国人は日本で元母国の風習などを大事に守り、特産品だった食べ物を作り歴史や生活を残そうとしている。
某国軍事産業B
「つまりこれはアレを作れと言う事だな?」
「確かに、アレこそ民生品で手軽に作れる」
「念のため改修をしておくべきだろう」
某国軍事産業G
「転移前も酷かったが、やはりということか」
「我々も居場所を守る為に協力しなければな」
「民生品をか。 これは難儀だが、新しい商品になるだろう」
某国軍事産業R
「自律戦車の実績はあるが、さて民生品となるとどうすべきか」
「ここは車両を選ぶべきか」
「安価なのが重要だが、互換品を多用するシリーズも必要だろう」
国内に広く民生品を改良する為の案を求めた時、各国企業の技術者達が動き出した。
一方で日本人も研究会やサークルなどが集まり、科学実験玩具などをベースにあれこれと弄り始めた。