龍の国 日本 作:揚物
元アニュンリール皇国
日本の自律兵器は全て引き上げ、現在ミリシアルによる占領と技術回収が行われている。
自分達より一歩以上進んだ技術はミリシアルを発展させることに寄与し、有翼人の技術者は容赦なく捕らえられ連行されていった。
ムー国封鎖軍事都市
共通開発区
基本的な共通技術の開発が為されていく中、やはり歩兵装備を蔑ろには出来ない。
それこそ第一次世界大戦級の歩兵連発銃に、それに準じた戦術、それでは近代装備を身に着けていても意味がない。
戦術を叩き込まれる軍の将校たちは今までとは異なるモノに苦労し、騎乗訓練でも毎夜うなされるほど苦労していた。
自動小銃
車載向け機関銃
迫撃砲
ロケット砲
そして何よりも歩兵用対装甲砲が必要となるが、その為には鋼材及び工作機械の発展が必要であり、科学と化学の向上が重要となっている。マリン用の機銃の精度が元の世界の同時期の物より劣るように、現在のムーでは量産精密加工がまったくできないので、そもそもまだ早すぎる。
並行するように火薬についても開発がすすめられ、ロケット技術に関しては基礎の基礎を教える程度に留める。無理な開発は大変な危険が伴うのもあるが、そこまで必要としているわけでもない。
パーパルディア皇国 租借地
ここでは魔法生物技術の開発が行われている。
ワイバーンおよびリンドヴルムの研究になるのだが、生物的改造を行うわけではなく、生物的特徴を補助し強化する魔道的鎧の開発が進められた。
これは他の世界に行ったとき、その世界の戦獣ともいえる生物を有効活用する際の参考にする為であり、現地の技術をベースとしたもので、技術の吸収を主目的としている。
「なるほど、これが地竜ですか」
ワニ亀の甲羅の無い地竜リンドヴルム、分っている限りの生体情報を集めても正直実用性に欠けた。
重弓なら撃ち抜ける程度の皮膚、馬よりもパワーがあっても鈍足な歩行速度、射程10m程度の火炎放射、生物ゆえの欠点でもあるのだが、まだ怪力で狂暴な像を兵器にした方が実用性があるだろう。
しかし派遣されている技術者として、何かしら実用性のあるプランを出さなくてはならなかった。
日本本土 防衛省
日本国内ではようやく入ってきた資源によって産業は十分に回り始め、急ぎ軍備を整え直す事になったのだが、空海については生産するだけで済むのだが、問題となったのは陸であった。
戦車はすでに無人化が当然であり、有人タイプは非常に限られていた。日本でもすでに限られたものだけである。
10式戦車改
135mm滑腔砲を主砲とし、TLSを搭載する。次世代モデルは完全無人な為、有人最終モデル。
レオパルド3A5J
140mm滑腔砲に防衛システムTLSを搭載する現在最高峰の輸出向け主力戦車。
日本向けに追加改良が施され、大陸での運用に向けて統合強化パッケージが用意されたが、75tという重量に難がある。
以上2種のみとなる。
「レオパルドは重すぎて主力化は無理だろう。 しかしどうしたものか」
「国内向けに10式改の定数変更はなしで良いだろう。 残りは無人戦車で事足りるはず」
それさえも無人での運用が主体であり、有人でも可能と言うのに留まる。もはや戦車は無人AIの時代であり、前線統制機もしくは何かに対応すべきことがない限り、有人であることはない。
55式無人AI戦車
135mm滑腔砲・TLSを搭載。
58式155mm装輪無人AI自走砲
155mm榴弾砲を搭載。
GMLRS 無人AI連装ロケット砲
等、ほぼ全て無人AI化しているため人手はほとんどいらないのだが、生産配分、つまり敵性存在を仮定する場合の配備の割合が問題となる。
「次の世界次第だろう。 ここではまずは定数に戻す事を考えるべきだ」
「それだけでも何年かかるか」
通常編成に戻すまで生産する事は確定として、それ以降の追加配備について柔軟に対応する事となった。
「では次の議題ですが、旧式化した戦車群についてです」
ヤークトティーガー TALON
日本初のAIドローンタンクであり、開発当時は先進的機能が多数搭載された。しかし改造する余地はほとんどなく、大型ゆえに的になりやすい。実用性についてはないと考えてよいだろう。
「う~む。 もはや維持する理由もないが」
「しかし維持費は民間から集まっている。 いくらか改良加えても良いだろう」
「ラインメタル社に依頼するべきか」
旧44式戦車 オイ車
もはや運用理由もなく、旧式化した90式同様にスクラップにして資源にする案も出たのだが、威圧効果だけは確認されている。
「もう不要だろう。 使い道なんぞないぞ」
「威圧効果はあるのだが、装甲がなんともしがたい」
「スクラップ、にするには少々国民の人気がありすぎる」
「民間からの出資を募り、それ如何によって決定しても良いだろう。 財務を圧迫しなければそれでいい」
急造自律軽戦車
「これはリサイクルでいいだろう。 急造品でもはや性能も劣る」
「アニュンリール皇国戦で充分使用した。 展示用の一両を残すだけでいい」
エクスカリバー戦車
空挺利用が出来る唯一の戦車ではあるのだが、やはり性能的に旧式であることは否めなかった。
「軽量なのはよいのだが」
「空挺利用が出来るのは強みとなる」
「改装案を練るのが一番か」
多様な旧式化した装備について、繰り返し議論されることになるが、やはり代替するものがないものについては、改良するしかないのも実情であった。
「では次の議題ですが、民生品を改良した兵器についてです」
105mmパイプロケットコンテナ
鉄パイプと1000円もしないマイコンボードで作られた無風状態なら直線に飛ぶだけの多連装ロケット砲。
「ほとんど連装の迫撃砲だな」
「射程8kmあるが、まぁ価格は極めて安価なのが特徴か」
「弾代も安価なのは良いが、正規採用は出来ないな」
「低文明相手には使えるだろう。 コンテナのおかげで輸送も容易だ」
地対地廉価誘導弾
8000円以下の安価な電子マザーボードと民生センサーに制御される安価なプロペラ推進とC4爆薬で爆砕する誘導弾
「まるでラジコン爆弾だな」
「無線飛行機を流用されたのだから、間違いはないだろう」
「射程は、ふむ15kmか。 悪くはないが」
「装甲車両程度相手が関の山か。 それでも砲兵相手位はどうにかなる」
稼働防壁
ブルドーザーのブレードに巨大な防弾鋼板を溶接した進む地ならし兵器
「まるでゲリラの手製兵器だな」
「こんなものでしょう。 盾としては十分かと」
ハイローとはまた別のカテゴリーとして、チープが加えられ、民間をベースとしたものが今後取り決められることとなった。