龍の国 日本   作:揚物

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12.チープ兵器 戦意破壊兵器

 あらゆる国の部署が忙しい中 第三兵器研究室は暇を持て余していた。たった5人しか所属者の居ない場末も場末、帝国時代の技術研究と保存を主目的とした零細部署。

 技術が失われないように細々と予算も付いており、資料をデータ化しプラモデルやCG企業に設計図の提供などを行っていた。

 ホリ車やチリ車などはスクラップになった為、管理すべきはオイ車だけなので普段通りの作業に戻り、ぼちぼちと回ってくる作業を行っていた。

 

「所長、暇ですね。 他の部署は残業続きなのに」

 

 ボサボサの髪を整えもせず、場末で呼び出されることもない静かな狭い部屋で職員は作業を淡々と行う。

 

「本来こんなものだ。 それよりも、オイ車の改良プランがまとまったそうだな」

 

プラン1

・短砲身155mm榴弾砲→52口径155mm榴弾砲

・前部副砲塔→排除

・後部副砲塔→排除

・複合装甲→空間複合装甲

・最新ディーゼルエンジンに換装

 

 無意味でも巨大に威圧感を優先した案

 

 

プラン2

・短砲身155mm榴弾砲

・前部副砲塔

・後部副砲塔

・履帯をさらに幅広

・複合装甲→隔離装甲

・最新ディーゼルエンジンに換装

 

 威圧感を上げつつ価格を低減し、共通できる弾薬も安価な物を選択した案

 

 以上を日本に残る民間軍事会社に基本案として概算要求をだし、新たに日本に残る決定をしたレイセオン支社からの案が提出され決定された。

 

・短砲身155mm榴弾砲→105mmライフル砲 61口径(ロイヤル・オードナンスL74)

・前部2副砲塔→銃塔40mm自動擲弾銃

・後部副砲塔→単装12.7mm機銃

・複合装甲→多重空間装甲化

・サイドスカートの追加

・CAT製産業用ディーゼルエンジン 1350bhp

 

 米国の軍事産業らしく各企業の兵器で手堅くまとめ、価格と重量低減が行われている。

 全般的低価格化と95トンまで軽量化による運用のしやすさ、簡易的とはいえFCSの搭載も行われなり性能は上がっている。

 オイ車に限っては運用費のほとんどが民間からの提供で行われる為、低価格化は何よりも嬉しい物であった。

 

 

 

 

 第二兵器研究室

 カリカチュア・グロテスクを取り込んだ威圧兵器、戦意と敵意を削り取り正気を失わせることを目標とし、威圧効果が見込めるとして、チープ兵器群よりも小規模ながら開発が進められている。

 第一号戦意破壊兵器 ヴァージニア

 

・六脚部

・錆塗装

・作り物の血色の頭蓋骨

・蠢く義眼

・甲高い奇声

・自動照準銃器

・遠隔操作

 

 日本人の目から見ても十分にグロテスクであり、これがスピーカーから狂気じみた笑い声を上げながら稼働。

 映画会社や特殊メイク会社の協力を受けながら現在開発中となっているが、モックアップ品でもかなりグロテスクであり、夜間であれば分っていても悲鳴を上げそうな出来であった。

 

「チープ兵器群ですが随分と揃ってきました。 今後はカテゴライズ分けされ、各用途に向けた開発が優先されます。 現在では迫撃砲・榴弾砲代わりのコンテナロケット、誘導弾代わりの汎用チープ誘導弾。 今後は装甲車両及び航空機と艦船に注力されます」

 

 民間軍事会社による安価な兵器シリーズが開発・生産される中で、軍を編成する上で一式必要なモノを調べ上げ安価な民間軍事組織を作り上げようとしていた。

 

 汎用チープ地対地誘導弾Mk1

 統制機によって4機の無線プロペララジコン飛行機が追従飛行し、150kmの速度で標的に体当たりし爆発。5機揃って1000万円にもならない低価格でありながら、一機当たり手りゅう弾5個分程度の対人・対物破壊力がある。

 最大射程も150km程度ではあるが、低破壊力とはいえ何かを操作する人間を殺傷するには十分であり、さらなるチープ誘導弾の開発を進めるとした。

 

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