龍の国 日本 作:揚物
魔道都市に滞在する皇族も増え、その期間も長くなってきている。
一方で国政に関わるルディアスは皇都から離れられず、だんだん他の皇族とのかかわりが減りつつあった。
「凄い。 たったあれだけでこんなに効果が出るなんて!」
1時間の処置を受けただけで少しだが小顔になり肌に張りも出る。貴族の夫人や子女はこぞって美容の為に魔道都市を訪れ、決して安くはない美容費を支払い滞在していた。
「次回の予約が可能な日は一か月後になりますが、如何なさいますか?」
「もちろん 予約をお願いします!」
パーパルディア皇国内での女性の立場は強く家庭では女性に権力を握られてしまう事が多い。軍や官僚の夫人は無理をしてでも魔道都市に赴き、美容鍼灸やエステを受ける事で自らを磨き上げ、夫達は会うためにわざわざ魔道都市に赴き発展の差を思い知る事になる。
日本は計画をもう一段階進め、最新の美容設備を一部に持ち込み、完全紹介予約制かつ先払いでのみ受けられる特別な美容サロンを設けた。
この世界ではありえない高度美容外科手術、しかしそれをいきなりやったところで信頼されるわけもなく、モデルとして奴隷として扱われていた女性を1人、経過を写真にとりながら処置をしていくこととした。
「あの、本当に私でよいのでしょうか」
選ばれた元奴隷の女性は不安そうにしている。属領での過酷な生活でやせ細り、肌も髪もぼろぼろ、表情も暗く顔に消えない怪我も負っていた。
「あなたには生まれ変わってもらいます。 辛いこともあると思いますが、人生は必ず変わります」
それから生活の全てを根底から管理し、食事から生活スタイル、さらに部分的には美容外科手術によって顔の傷跡の除去や豊胸手術なども行い、歯も歯石を落とし白化と歯並びも治すなど4か月間の処置を行い、それを乗り越えた時別人ともいえるほど美しくなった。
美容サロンの壁には毎週記録された写真が貼られ、同一人物として少しずつ経過が分かる全体姿が一目でわかり、美容サロンであらゆる服や化粧品を使用しモデルとして活動してもらっている。
通った者は間違いなくスタイルや表情が変わり、シミやそばかすさえなくなった者もいるほど美しく成れるという証。
通うことで周りの女性達より一歩秀でて美しく成れる、夫や両親を説得し大金を支払い併設された施設であらゆる美容エステと外科処置を受け美に磨きをかける女性達、その噂だけではなく皇都に戻った夫人や子女の姿の変化、みな一応に美しさが増している事実に皇国内でその話でもちきりとなる。
皇族の女性陣も頻繁に通い始めると、若さも相まって美貌に自信があったレミールも、周囲が次々と美容サロンに通うことに危機感を感じ、美容サロンの予約を取り付け通うことにした。
日本は無事に接触に成功し、これからあらゆる手段をもってパーパルディア皇国を二分するため、レミールに懐柔の攻勢をかけていくこととなる。
研究していく中でA・リンドヴルムの数は少しずつ増やされ、また寒冷地で運用できないと言う事から、それを解決する為の方法も模索が始まった。
単純な解決策は体温を維持すればよいのだが、実際の所はパイクリート装甲との兼ね合いもあり簡単な物ではない。