龍の国 日本 作:揚物
パーパルディア皇国の一角は落ちた。
残りにすべきことは統一による完全傀儡化。そこでレミール達に向けて技術の開放を行う方針を取る。
定期的に相談役を浮島に送らせ国政への関与、基本としては相談役として現在いる日本人をそのまま利用する。
そして利用度を高めるために、技術として魔石による蒸気機関とパーカッションロック式銃の構造図を提供。
現物として日本で製造された火の魔石式蒸気機関と、火の魔石蒸気式トラクターを贈与した。
危険な実用試験はパーパルディア皇国に行わせる意図もあるが、ルディアス派と戦うためだけではなく、ロウリアに生まれた新しいパーパルディア国の排除にも力が必要であった。
現在デュロ工場において急ピッチで生産が行われている。
兵力の整え直しを行い、3か月で本国の制圧を終わらせ、ロウリア王国で勝手に独立をした一派を排除しなければならない。
政治体制の変更から領地の運営方法、あらゆることに手を付け、国を立て直す。
そうしてようやく国家として使う価値が発生する。
中央歴1640年5月中ごろ、浮島にエモール王国の者達が訪れた。
彼らの言い分では竜の神々の一端が降臨されているとお告げがあったとして、合わせろと風竜騎士団と共に、かなり強引に話を進めに来ている。
むろん日本として受け入れるわけにもいかず、しかし引くこともしないエモール王国に困り果て、龍神様に伺いを立てたところ、沖縄にて会うこととなった。
風竜によって集まったエモール王国の代表たちは、飛行船に誘導されながらも沖縄の波照間空港で待つ龍神様の元へ急いだ。
体長150m近く長い巨体を横たえ、退屈そうにしている姿を見ると、エモールの竜人達は、急いで駆け寄りその場に膝をついて崇めた。
風竜達もまた、その場に伏せている。
「偉大なる竜の神々に座する存在、我らはあなた様の子です」
龍神は見下ろすように見るものの、あまり興味がないようにみえる。
《我は汝らの神ではない》
その言葉に頭を下げていたエモールの外交官や戦士は驚いて頭をあげる。
《汝らの神に近く遠き神が我、汝らは国に帰るがいい》
「なれど、なれど竜の神々に属するお方! 我ら竜人族にとっては偉大なる神に変わりは御座いません!」
「どうか我らがエモール王国にお出でくださいませ!」
《我は古来からこの国の龍神也。 この地から離れる気など無し。 国に帰らなければお前達を滅する!》
龍神が大きな咆哮を上げ、空中に舞い上がり本州に向かって飛んで行った。
強烈な咆哮を身に受けたエモールの者達や風竜はその場に伏せ、少し経ってから風竜に乗り込み浮島へと向かった。
日本 防衛省
「TALOSの配備が完了しました。 TALOS小隊編成完了です」
【Tactical Assault Light Operator Suit】
米軍で開発されていた強化外骨格、7.62mmクラス程度では貫くことができない全身装甲と、12.7mm重機関銃を手持ちで操れるハイパワー、米軍でも転移直前に正式配備が開始されたばかりの代物だ。
むろん惜しみなく技術協力をした日本でも生産され配備されている。
ただし、訓練と適正な銃火器の生産に手間取り、部隊編成が遅れていた。
「とはいえ、今は使用する必要性がない。 従って訓練は継続し備える」
操縦者は空挺からさらに選抜した化け物揃い。
訓練の上ではあるが、TALOS一分隊に一つの基地が落とされている。
それでも米軍で配備されている精鋭TALOS部隊と比べるとやや劣るくらいだろうか。