龍の国 日本   作:揚物

33 / 157
33.日本・グラメウス大陸・レイフォル

 発展した技術を持つ国が日本一国になった為、技術発展の行き止まりに到達する可能性が高い。

 それを避けるために、発想の転換、滞りなく様々な技術を発展させるには、如何にするべきか。

 自由かつ物事に、既存に囚われない発想ができるかと会議を行った所、それは食生活に関わるのではないかと至る。

 硬い頭を柔らかくする食生活といっても、日本は和食や洋食など様々であり、元々こだわりのない自由ともいえる。

 複数の提案があった。

 イギリス曰く、《紅茶とマーマイト》があれば発想は自由になる。

 ドイツ曰く、《黒ビールとソーセージとジャガイモ》があれば何でも作れる。

 しかし人体実験を国内で行えるわけもなく、実験的にパーパルディア皇国の技術研究者向けに、紅茶とマーマイトの常用的摂取、作業食をソーセージとジャガイモ、食事酒と寝る前の寝酒にビールを供与した。

 

 一月絶たず、パーパルディアでは様々なものが発案された。

・パイクリート

・16連発ペッパーボックスピストル

・大型ラッパ銃

・後ろ込式マスケット銃

・蒸気機構2連結エンジン

など、枠に当てはまらない発想と開発が進められている。

 

 一定の効果が出たとみるべきか、発想の混乱と判断すべきか日本側も困り、数年経過を見るとして、今後もパーパルディアには紅茶等の供与継続を決定した。

 

 

 

 魔王残党軍討伐軍では、駆除した魔物たちが縄張りとしていた小さな前線基地で会議を行っていた。

 

「それでは、ここより北へ魔物討伐の継続を決定いたします」

 

 グラメウス大陸に展開していた魔王残党軍討伐部軍は、指揮官同士の話し合いにより、壊走した魔物の討伐を行うとして、北方面に侵攻することとなった。

 

「北西には日本傭兵部隊・パーパルディア、北はトーパ王国、 他国は北東を担当する」

 

 3方面に分かれ、魔物討伐にグラメウス大陸に侵攻している様子を、偵察衛星から逐次時状況を確認していたのだが、北西の一区画は分厚い雲に阻まれ、状況確認できない可能性があった。

 その為先行して偵察部隊を乗せた小型機を飛ばし、最低限の情報を得ることにしたのだが、想定外の情報が入った。

 城塞都市と思われる領域の確認。

 このため少数ながら兵士及び外交員の派遣が決定され、安全を確保するためTALOS小隊の護衛が決定された。

 

 

 

 レイフォル

 消息を絶った輸送船の一件で海軍による探索が行われ、周辺海域に海自艦の展開が不可能になった。

 その為、潜入工作員は通常の取り入りに変更し、いずれは永世中立を表明しているムー国にも攻め入ると情報を得るに至る。

 情報を得ることは成功しているものの、買収は難航していた。

 

「このような物を渡されても困りますねぇ」

 

 にやけた表情を浮かべながら、机の上に置かれたダイヤのネックレスを、グラ・バルカス帝国陸軍の中佐は見ていた。

 

「いえいえ、この度の取り計らいの細やかなお礼ですので」

 

 中佐から陸軍第4師団長への賄賂を流してもらった。

 

「ボーグ殿も機嫌も良く、またウィスキーとやらを持ってこいとの話だ」

 

「ありがとうございます」

 

 上層部へ賄賂を流すために、この中佐を挟むしか方法がなく、その上なかなかの量の賄賂を要求してくる。

 おそらくボーグに渡る予定の賄賂も中抜きしている事だろう。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。