龍の国 日本   作:揚物

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35.漆黒の騎士・実用試験準備・輸出準備

 エスペラント王国とは当初些細な誤解があったものの、太陽神の使いとわかると、歓迎と共に現状の説明がなされ、魔物に脅かされている事実が判明した。

 魔物の町があり、魔物の軍を形成し軍事教練を行っているとのことだが、その数が余りにも多い。

 数万ともなると少数の部隊で対処は不可能。本隊へ支援を求め、エスペラント王国仮設駐屯地に試作兵器が輸送されてきた。

 今回の件を利用し、実戦テストを行うため様々な物が運び込まれる。

 鉱山区を開放するため、編成を整えている最中、突如振動音が響き馬に乗った騎士が仮設駐屯地に向かってきた。

 

「魔物の襲撃です! どうかお逃げください!」

 

 農業地区の外壁を破壊し、なだれ込むように魔物が入り込んでいた。

 ギリースーツを着用した隊員が銃を構えると、離れた外壁から黒騎士を先頭に、ゴブリンやオークなどが迫ってきていた。

 

「あれが漆黒の騎士ですか」

 

 防衛に当たっているエスペラント王国の兵士たちが、まるで小枝のように吹き飛ばされ、体の残骸をばらまいている。

 

「捕えましょう。 何かしら情報が得られます」

 

 ワイヤレス式テーザーガンを装備した隊員5名が、テーザーショットガンを構え、3箇所撃ち込み、漆黒の騎士はその場に倒れる。

 残りの魔物達は銃撃によって仕留めようとするも、散り散りになり逃げ始めた。

 注意しながら漆黒の騎士に近づき、様子をみると完全に昏倒しているようで、手早く鎧と武器を回収し、妙な頭飾りも取り外す。

 誰一人倒すことができなかった漆黒の騎士を、赤子の手をひねるかのようにあっさりと捕縛して見せる姿に、エスペラント王国の者達は唖然としていた。

 

 

「気を付けて組み立てろ。 ここで爆発したら大変なことになるぞ」

 

 仮設駐屯地内では、現在危険な物体を組み立てていた。

 

 パンジャンドラム3型

 直径3m、クレイモア左右及び正面搭載

 電子システムによって精密に制御され、ロケット推進で対象に突撃し、搭載した3方向クレイモアで敵を殲滅する。

 ゴリアテ2型

 火薬以外を全て市販品で製造され、極めて安価で自走式クレイモアとして使用できる。

 どちらもきわめて安価かつ、84式無反動砲6基分の価格で調達でき、その割に火薬の搭載量が大きい為に8倍程度の影響範囲が広い。 

 今回の対人兵器として実試験をするため、魔物相手に運用するために運び込んだ。

 状況によってはこれも売却するのだが、この世界の文明程度を考えればぎりぎり生産できるところだろうか。

 

 

 

 浮島

 ムー国から日本に対して、旧式でありマリンの前機種である飛行機が販売された。

むろん太陽神の使いとしてではなく、浮島に住まう日本としてである。

 これで一定の技術を吸収したとして、半年後にはXF5U フライングパンケーキを逆輸出することができる。

 正式に購入したので、浮島の基地に運び込みばらばらにしている。ここから用意した木材などで作り直し、エンジンはムーから購入する。

 軍事兵器についてはムー国が輸出しない方針なので、銃器の搭載はないが逆輸出なら問題はない。

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