龍の国 日本   作:揚物

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47.仮初の平和外交

 世界会議まで4か月・・・

 グラ・バルカス帝国は太陽神の使いとは平和的外交を結ぶ事を選んだ。

 平和的外交の間に軍備を整え、太陽神の使いの戦力を上回ったとき、侵略するつもりなのだが、日本の意図としては十分であった。

 

 タブレット端末はGPSと録画機能が常時動作しており、大まかではあるが重要基地の場所と、会話内容や名称などが適時記録され、返却を受けたのち全ての情報が日本に渡り、重要人物の顔や名前、役職から重要拠点などが判明。

 もはやどこを狙えば的確に戦力や国力を削る事が出来るのか、完全ではないにしろ日本の手の内となった。

 もはや平和的外交も必要ではない。いつでも重要基地をピンポイントで攻撃し、戦力及び国力を奪える。

 平和的な外交でお茶を濁しながら、太陽神としての日本は表向きは中立であり、平和的外交を行うが、裏ではミリシアルとムーを支援する。

 日本としては太陽神の使いの属国としてただそれに従うそぶりを見せ、輸送船などが到着する場合の受け入れ先となればよい。

 すでに潜入工作員は新しい人員に入れ替え、面が割れないように商人や配達人にかわっている。

 

 

 レイフォル領・・・

 外交としては基本的な書類の承認が終わり、交易から始めることとなった。

 

「それでは、まずは購入希望であったエナジー飲料を20トン」

 

 MK86Xよりも小さく中型飛行船であるML868、最大積載量は60トンだが商業輸送するには十分。

 レイフォルの駐機場に止まるMK868から、いくつもの木材コンテナが下ろされる。

 太陽神の使いとして受け取るのは様々な植物と果実、これを研究しものによっては食料としてクワ・トイネ公国で増やすことになる。

 

「我々には奴隷は不要ですよ」

 

 運び込む途中であった一つの木材コンテナを持ち上げたまま、四脚クローラ方式双腕型コンセプトマシンが停止する

 

「なんのことでしょうか?」

 

 木材コンテナを投げると、地面にぶつかって人間の絶叫が上がり血が流れ落ちる。

 

「しっ、失礼しました! どうやら密航しようとした者がいたようで!」

 

「そうですか。 管理体制はしっかりしたほうがいいですよ。 スパイが入り込む可能性がありますからね」

 

 にこやかに答える太陽神の使いに対して、表情を変えぬよう外交官は取り繕うが、上手くいかずに表情が引きつってしまう。

 会談室では交易品について話し合われていた。

 

「兵器をお求めですか」

 

「技術試験に使用された銃器を求める」

 

「あなたの国では、交易がなったばかりの国に兵器を輸出するのですか?」

 

 シエリアから外務省東部方面異界担当部長ゲスタに移管され、一時的にレイフォルに訪れていた。

 外交が下手なのか、駆け引きではなく一方的に近い要求が多く、少々呆れながら対応をしていた。

 

「我々はグラ・バルカス帝国、当然だろう」

 

「そちらの最新兵器を輸出するなら考えましょう。 こちらとしては骨董品など不要ですが、他国に売ればいくらかにはなるでしょうから」

 

「我が国の兵器を骨董品というのか!」

 

 ゲスタは大きな声を上げるが、太陽神の使いとして落ち着いたまま答える。

 

「骨董品コレクターになら需要はあるでしょうが、古過ぎて実用性はありません。 100年ほど前の兵器など、我々に価値はありませんから」

 

 グラ・バルカス帝国として、最新兵器を輸出できるわけもなく、また強硬に出るわけにもいかず、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべ会談は終わった。

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