龍の国 日本   作:揚物

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59.戦車

 3方向から戦車の主砲、そして上空から航空機銃によって、滅多打ちにしているのにもかかわらず、止まることなく攻撃を続ける超重戦車マウス、そのマウスからの砲撃が行われるたびに一両ずつ味方の戦車が吹き飛んでいく光景に、グラ・バルカス帝国の陸軍は恐怖に陥っていた。

 

「化物が!」

 

 爆撃機から爆弾が投下され、マウスの砲塔に直撃し爆炎を上げる。

 歓声が上がり、完全に動きが止まった巨大な戦車に近付いていく。天板は裂け、穴が開いているように見える、完全に撃破したように見えた。

 グラ・バルカス帝国の戦車が近づく中、120mmの咆哮が全てをかき消した。

 

「まだ生きているぞ!!」

「馬鹿な!!??」

 

 先程の爆撃は増加装甲として天板にも装着された空間装甲によって阻まれ、機銃とアンテナを吹き飛ばしたものの、超重戦車マウスを撃破するまでには至らなかった。

 さすがの衝撃によって搭乗員は一時的に意識がもうろうとしていたが、耳栓をしていたおかげで鼓膜も失っておらず、操縦を再開した。

 

「撤退だ! 撤退せよ!」

 

 少数の部隊である以上、迂回してアルーを襲う事は出来るかもしれない。だが、撃破も出来ない化け物が陣取っている以上、放置しておけばいつまでもバルクルス基地を狙われる不安が付きまとう。

 悪魔のような巨大な戦車に、たった7両の教導団に第一次ムー国侵攻は一時的にとん挫した。

 

 すでに教導団の損耗も激しく、教導部隊は撤退を開始。鹵獲されてしまえば、さらに不利になってしまう。そのような事を許せるはずもない。

 損傷したティーガーを無事な戦車で牽引し、牽引式対空砲は車両によって撤退、可能な限り無事な避難民と共に空洞山脈へと、キールセキに向け撤退していく。

 

 

 

 

 ドーソン基地と空洞山脈の間で、ケーニクスティーガーが運用テストを兼ねて単独で行動。完全ドローン化したことで、さらなる追加改造を受けていた。

 ロシアAIタンク ウラン-9を参考に、フランス製汎用誘導弾 ミストラルを4基砲塔後部左右に搭載、贅沢な仕様ではあるが、ドローンタンクに求めるべき機能を見極めるためのテストベッド、第一号として潤沢に機能の追加が為された。

 

 ケーニクスティーガー・TALON

 AI搭載型遠隔操作ドローンタンク

・51口径105mmライフル砲

・M151プロテクター7.62mm機銃

・ミストラル汎用誘導弾 4基

 

 日本にとっても、日本に残った各国の軍事会社にしても、AIドローンタンクは未知の領域に近く、どこまでをAIに任せ、どこまでを遠隔操縦にすべきか手探り状態であった。

 

「動作に問題なし。 AIも順調に周辺状況を理解しています」

 

 送られてくる情報をモニタリングし、各国の技術者が見ている中、自衛隊員によって操作される。

 

「システム 通常モード 安定」

 

 GPSに従い自ら最適なルートを選び、ケーニクスティーガーはドーソン基地近くまで移動を続ける。

 そんな中周辺を判断する為のレーダーに偵察機と思われる表示がうつり、その方向には追いかけられていると思われる民間人の姿がカメラに映った。

 急ぎ話し合い、こちらを見られる可能性もあるが、人命を優先するとして実戦テストを開始。何よりも実戦テストが行える良い機会であった。

 起動キーが入力され、各企業によって製作された軍事AIは、異世界で初めて対人戦を開始した。

 

「システム 戦闘モード 起動」




書き貯めおわりー。




  ∧△∧
 (〃-ω-) 総合1000P突破しました。
  ( ∪∪ 召喚読者に感謝と幸福を。
  )ノ

(o_ _)φ...λ

追伸。なろうのみのろうさんの活動報告に忙しいと書かれていました。
なので本編更新はもう少し先になると思います。
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