龍の国 日本   作:揚物

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6.第一列強へ

 中央暦1638年7月

 現在日本の各造船所では護衛艦の建造と平行し、旧戦艦の近代化改修が行われていた。

 改修を行うも扶桑は船体の試行錯誤状態であった為、VLSの搭載は不可能でありFCS連動・レーダー・ソナー・短魚雷・CIWSの搭載が精一杯であった。

 現在扶桑で得られた技術情報を元に、金剛・伊勢・長門・大和の改修が順次行われている。大規模な改修が行われているためにまだ2~3年はかかる。

 

 

 列強国との外交を行うため、第一号改修戦艦 扶桑 を艦隊と共に派遣。

 カルトアルパス港沖に到着しかなりの騒ぎとなった。何しろまったくの未確認国家から、ムー国以上の軍艦が突然現れ、国交を持ちたいと言い出してきたのだ。

 神聖ミリシアル帝国側は外交官が対応し、外務局 会議室へと案内がなされた。

 

「我々の国家は第三文明圏 ロデニウス大陸 クワ・トイネ公国のさらに東方に存在します」

 

 まとめられた資料を手渡し、国交をする上で輸出するものや輸入したいものを明確とする。

 異世界から転移した事など書類に明記しても理解してもらえるとは思えず、重要な事である覇権主義ではないこと、友好的かつ対等に貿易を行いたい事を主とした。

 

「輸入したいのは以下の金属となります」

 

 小さなサンプルを持ち込みそれを提出する。

 

「我々が輸出したいのは繊維や加工食品となります」

 

 ポリウレタン製合成繊維とパンの缶詰などを持ち込んでいた。

 

「ふむ。 繊維についてこちらで確認します」

 

 担当官が布と注意事項が書かれた紙を受け取り退出していく。

 

「これは?」

 

 ミリシアルの担当官は缶詰を取り上げ軽く叩いている。

 

「中にパンが入っており、柔らかく13ヶ月から37ヶ月の食用が可能です」

 

 試しに開けて中身を取り出すとふかふかパンが飛び出してくる。

 

「味も良好であり、様々な味も備えております」

 

 何種類も持ち込んでいたので、全てを開封し先に試食してみせる。

 ミリシアルの担当官も恐る恐る食べてみると、柔らかさと味に驚いたようだ。

 目を開いて千切ったパンを手で握ってみたあと、もう一口口に運んだ。

 

「考慮しておきましょう。 鉱石についてはこちらから折り返し連絡いたします。 三日ほど滞在してください」

 

「わかりました。 良き返答を何卒お願い致します」

 

 丁寧に頭を下げ席を立とうとしたところ止められる。

 

「ひとつお聞きしたいのですが、貴国の軍艦は自国開発ですか?」

 

 何かを探られているような、妙な様子が見られる。

 

「はい。 我が国で開発し製造した艦となります」

 

「そうですか。 いえ、失礼しました」

 

 どうやらこちらにも諜報員を派遣する必要があると、政府に連絡したほうがいいだろう。

 後日、パンの缶詰の大量発注が決まり、恐らく船舶で使用されると考えられた。

 

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