龍の国 日本   作:揚物

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61.攻撃準備

  鉱山町キールセキ

 日本からの一部の技術公開によって、製鉄や鉱山技術の発達に伴い、景気は非常に良くなっており、人が集まり栄えていた。

 酒場での話題はグラ・バルカス帝国との戦争であり、教導団の活躍とアルーの惨劇が語られていた。

 

「あの化物戦車、本当にやりやがったな」

「だがぼろぼろらしいぞ」

「すぐに直せるだろ」

「アルーは酷いありさまだそうだ」

「グラ・バルカス帝国の奴ら、本当に人間か!?」

 

 アルー防衛は一度は成功したものの、損害が酷い為避難民を連れ部隊は撤退した。ドーソン基地も放棄され、最前線はキールセキ及びエヌビア基地となっている。

 

 

 エヌビア航空基地にはXF5Uが次々と集まり、グラ・バルカス帝国との戦いに備えていた。マリンとは異なり海軍にはまだ配備されておらず、グラ・バルカス帝国にはいまだ知られてはいない。

 

「そろそろ来ますが、失礼な態度を取らぬよう気を付けてください」

 

 教導団のパイロットであり、空軍中佐である担当官が滑走路で並ぶ新兵に説明しているのだが。

 

「エース中のエースだってきいたぞ」

「特別に許可された新鋭機ってどんなのだろうな」

「XF5Uと大差ないだろ?」

 

 教導団の面々は無言のまま整列していたが、新兵は無駄口をたたいてしまう。

 XF5Uは教導団及び主力部隊にのみ配備され、地方隊などにはマリンがいまだ主力であり、さらに太陽神の使いが使用する航空機をまだ一度も見たことがなかった。

 

「きたぞ!」

 

 声を上げた新兵の視線の先には、誘導として先行していた震電、甲高い轟音を轟かせながらM1.2の速度でエヌビア基地の低空を抜ける。その翼には大きくムー国の国章が描かれ、誇りあるムー国の戦士であることを表していた。

 

「「「おぉぉぉぉぉ!!」」」

 

 新兵の歓声の中、操縦の難しい震電を操り滑走路に着陸、ゆっくりと駐機場まで移動しパイロットが下りてきた。

 エルビア基地 空軍司令官の前に立つと敬礼で答える。

 

「グラ・バルカス帝国と戦うため、帰還いたしました。 必ずムー国内の空を自由には飛ばせません」

 

「うむ。 貴官ら教導団には期待している」

 

 ムー国内で期待と歓迎が行われている中、滑走路では太陽神の使いの兵力として、B-1B爆撃機ランサーが2機着陸した。MK-84汎用爆弾を電子励起爆薬に換装し、5トン爆弾に匹敵するMK-84励起爆弾を24発搭載。バルクルス基地を地図から消すため、高高度から単独で爆撃を行う。

 制空権が例えなかったとしても、B-1Bなら問題なく爆撃が可能であり、たった2機でも電子励起爆薬なら、衛星写真で確認できている基地を十分に破壊しきる事が出来る。

 

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