龍の国 日本   作:揚物

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69.会議・攻撃

御前会議に集まった将校は皆途方に暮れていた。

 強化した防空体制を潜り抜け、首都を守るための航空基地が地上から消えた。攻撃されたのではない、地上から消えてしまったのだ。

 建物の残骸も残っておらず、クレーターだけが残され、失った将兵の数は甚大であった。そして発表していなかった戦況情報、それが国民に知れ渡り政治も混乱、志願する国民と講和を訴える裕福層、国内は割れている。

 国民は憲兵が混乱を抑えてはいるが、帝王グラ・ルークスの耳にも届き、詳細な報告を求められていた。

 

 

 

 首都オタハイトに向かうグラ・バルカス帝国の大艦隊、本来であれば空対艦誘導弾を使うのだが、あらゆる爆弾の在庫処分を決定した。

 撃沈するのは難しいかもしれないが、艦の上部構造物を破壊してしまえば、脅威ではない。戦闘能力を喪失した後、そのあと余裕をもって撃沈するなり拿捕するなりすればよい。

 グラ・バルカス帝国の艦載レーダーでは認識できない高度から、Mk.82爆弾 500ポンド爆弾lを胴体内に×27発 翼下に×18発 合計45発、3機によって爆弾の雨が降り始める。

 

 

 突然の攻撃に艦上爆撃機と判断したのだが、レーダーに反応もなく監視員が目視で見つけた。

 

「敵航空機! 東はるか上空!!」

 

 双眼鏡を持った参謀が確認すべく、艦橋から上空の確認を行う。

 

「とてつもなく巨大な機影、超高空に3機!」

 

 対空砲の届く高さを遥かに超える超高空、無慈悲にも投下される爆弾の雨が迫ってくる様子が見える。

 

「全艦退避行動を取れ! 艦隊航行では的にになる!!」

 

 しかし艦の速度と爆撃機、退避出来るはずもない。なにしろ速度が異なる。

 航路を変更したところで容赦なく爆撃が降り注ぎ、巡洋艦や駆逐艦は沈没、戦艦や空母は被害甚大な状態となった。

 爆撃が終わる頃には、三分の一ほどの艦が損害を被るものの、それでも侵攻を止めることなく、これで攻撃は終わりだと願いながら、ムー国首都オタハイトに向い続ける。

 

 

 B-52Jの爆撃は確かに終わった。だがそれは電子励起爆薬に変更する為、旧式化した古い爆弾の在庫処分行為でしかない。これから本格的な“攻撃”が始まる。

 ムー国無人島基地に集まり、補給の終わった対艦誘導弾を満載した航空機編隊、重武装のF-2と翼下に装着したF-35が静かに向かっていた。

 一度に120発の空対艦誘導弾の波状攻撃、反復攻撃が必要となるがそもそも戦いにする気など日本側にはなかった。

 ただ効率よく敵を排除、被害を出さないように最善を尽くす。

 それが武威も何もない現代の戦争であった。




書き貯めが消えたのでまた一旦止まります。


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