龍の国 日本 作:揚物
ミリシアルの航空隊による爆撃は無差別に行われ、海に近い地域が焼け野原に代わっていく。
そして一段落がついたところで、エモール王国の船団が到着し、エモール王国騎士団による軍官民問わずの殺戮が始まった。
風竜による空からの攻撃だけではなく、草の根を分けるかのように、部屋の掃除で埃を取るように、各地に潜伏している軍官民、そして女子供の区別なく殺していく。有翼人の個体魔力が優れているといっても、兵団として組織された竜人族の有翼人狩りは容赦なかった。
ミリシアル及びムーの連合国も止める事もなく、生き残っていたものを捕え、容赦なく劣悪な収容所に送り、移送中にも暴力などによって次々と死亡し、収容所に到着したものは少なかった。
この世界の住民にとって、ラヴァーナル帝国は恐ろしく、そして恨みの深い相手であり、日本が諫められるような状況ではなかった。
「ラヴァーナルに連なる者を許すな!」
「我らが祖国を滅ぼした末裔を倒すのだ!!」
狂気と復讐の行軍にはさすがの日本も戸惑い、関わる事を極力避けながら、パルキマイラ及びパルカオンの探索に注力していた。
保有数は不明ながら、少なくともミリシアルと同数以上あるのではないか、そう判断をしていた。
各国が監視している中、連合国によるアニュンリール皇国本土の三分の一が侵攻を受けた時、10隻のパルキマイラが大陸中央から、そして南部および東部の海岸地帯から5隻のパルカオンが姿を現した。
連合国軍は早急に撤退を行うも、地上と空中では速度が異なる。パルキマイラの近くまで侵攻していた部隊は甚大な被害をこうむり、慌ただしく迎撃依頼が送られてきた。
空母かがから発艦したF-35Bにより、対艦誘導弾による攻撃が実施される。
これからは日本による実験が行われる。バリアと言うものがどれほどの強度を持つのか、どの程度の攻撃なら仕留められるのか、これで対ラヴァーナル帝国戦においてどの程度の前準備が居るか、推測を立てる事が出来る。
陸上の連合軍がパルキマイラに追い立てられ、被害を被っている中二発の対艦誘導弾が直撃した。
「効果を認めるも破壊ならず」
爆発炎の中から姿を現したパルキマイラは存在しており、完全に貫通する事はなかったようだが、バリアを揺らし装甲に損傷を負っている様子が見て取れる。
本体こそ無事だったようだが、装備されている武装は破損し、覆っているバリアらしき光源が徐々に弱っていく様が映像に映し出されていた。
第二波による攻撃が決定し、各地で撃墜するのに必要な本数が調べ上げられ、5発同時攻撃によって十分撃墜が可能と結果がもたらされた。
問題とされたのがパルカオンであり、南部および東部から合流した5隻が、連合国の艦隊が集まっている北の港に向かって移動を始めた。