龍の国 日本 作:揚物
パルキマイラやパルカオンの発艦に伴い、新たに判明した地下軍事基地に向け、B-52Jに搭載されている電子励起爆弾によって、いくつもキノコ雲が上がり消え去っていく。
半日後には東部と南部の地下軍事拠点を根こそぎ破壊、戦力のほとんどを失い事実上交戦能力はない。
ミリシアル・ムー・エモールの連合国は話し合いを行うも、エモールは徹底殲滅を主張することを辞めず、アニュンリール皇国からラヴァーナル帝国の情報を得たいミリシアルなどは困るものの、技術者や官僚については捕えるということだけは了承を得られた。
もはや一部は手遅れとなっているが、少なくとも首都まではまだ距離がある。
急ぎ日本で準備が進められている中、衛星映像には皇都防衛部隊と思われるものが、隊列を組みながら南西に向かっているのが映っていた。恐らく国を預かる重要人物が退避すると思われる。
「重要人物の捕縛が任務となる。 連合国家に先手を取られる前に我々で全員確保する」
空挺部隊を派遣し、南西部の山岳地帯前にC-2及びC-17によって輸送されたドローン戦車 10台、そして一個小隊の特殊部隊、急遽であった為それだけで対応する。
半日後、何も知らずに退避中と思われる集団は、待ち構えていた空挺部隊と遭遇した。
「敵だ!」
「こんなところにまで侵攻していたのか!?」
「陛下を守るのだ!」
誰一人搭乗者の居ないAI搭載ドローン戦車、それが静かに搭載されている兵器をアニュンリール皇国に向けていた。
「武装を解除しなさい。 さもなければ攻撃を行う」
音声による警告が行われるも、皇族護衛隊は装備する銃やゴウルアスなど生物兵器で襲い掛かる。
過剰ともいえる攻撃、Mk 44 ブッシュマスター II 30mmと7.62mm機関銃L43A1による攻撃は容赦ない。
「助け」
「ギィギャ!!」
AIによる判断、それは武器を持つ者すべての排除、最優先事項である重要人物の確保を除けば、殺傷することに何一つ躊躇はない。
個別でありながら群であるAI車両の攻撃によって生物は肉片に変わり、車両は鉄くずに変わり果てる。識別信号を持たず、武装を持つ存在をただ識別し排除、機械に感情はない。
AIドローン戦車の後方で待機している、軽量なエクスカリバー戦車と16式機動戦闘車の6両が動き出し、対象とする重要人物の確保へと前と進む。
もはや抵抗できる兵士が居なくなり、タイヤを破壊された重要人物が乗ると思われる車両だけが残されていた。
「もはやこれまでか」
魔法によって自害を計ろうとするも、ミリシアル帝国から購入した魔法封じによって周囲の魔素が絶たれていた。神聖ミリシアル帝国も、犯罪を犯した魔導士を捕える為、相応に色々制作しており、輸送と燃費が悪い物の、高出力の魔封じ位は制作している。
車両から引きずり出され捕縛、皇族及び重要な立場に立つものはいまだ光翼人であり、厳重に警戒が行われながら、輸送機に戦車ともども載せられアニュンリール皇国を離れていった。
お遊戯の時間はそろそろ終わる、これからは本当の戦争、情報さえ得られれば、手段も方策も選ぶ必要はない。