龍の国 日本 作:揚物
2046年6月
恐ろしいことに国際連合はすでに形骸化しており、大国と呼ばれた国家以外はほぼ独自に行動していた。
それ故に利害関係がはっきりしており、日本は主に米英を主体とした同盟関係に入り込む。
「ほう、これが貴国が異世界で得た技術ですか」
日本に各国の海軍空軍が存在する以上、日本が前世界から得た魔道技術は当然知られる。
だからこそ、限定した形ではあるが魔道技術の情報公開を、日本政府は技術や物資と引き換えにある程度を国際連合に所属する主要国家に公開をするとした。
「有効性はさほど高くはありませんが、新資源としては有望でしょう」
見た目上はただの石ころ、しかしそれを発電機にセットしスイッチを入れると、回転を始め発電機が稼働を始める。
ミリシアル帝国が開発していた魔道発動機、それを日本として改良を進めた物で、出力も稼働時間もかなり伸びている。
災害用発動機ではあるが、自衛隊には配備も進められている。
「確かに、これは開発に関しては連携をとるべきでしょうな」
「ここは主体として欧米日と共同研究所を作るべきですね」
つまり共同研究所を設けるので魔道技術について情報をもっと出せと言う事だが、日本としても大事な技術を全て公開するわけにはいかない。
「いえ、各国それぞれで開発し、年に一度集まり交流する方が独自性をもって開発できるかと。 まだ開発も初期の段階ですので、多くの点が未知数です」
日本としてもまだ民間段階には広がっておらず、研究所で厳重に隠されながら開発が進められていた。
「なるほど、日本もまだ理解できていないと」
「魔石を発見する為の装置、それだけでもまぁ十分ですか」
日本は火水氷雷の魔石を発見する為の装置、そして基本的な使用方法を提供し、対価として物資や資源を得る。その中には日本が居ない間に発展した軍事技術、それが当面の間自国を守る為に優先された。
最新のイージスシステムを筆頭に、
タクティカルレーザーシステム
電磁加速砲
F-35 Block 35
電磁カタパルト
原子融合炉
等、
防空および海上を最優先に技術提供を受け、急速に現代に合わせた防衛力を身に付けて行く。
それでもなお、駐留する米英軍も緊急防空出動することがあり、隣国は日本本土を狙い領空や領海に頻繁に航空機や船舶を近付けさせていた。
国際的な立場としては、各国から留学申請や難民申請が多く来るもすべて断っていた。しかし圧力がないわけではなく、日本としてもわずかではあるが、米英軍のNATOを通して日本が改修生産した自律戦車ヤークトティーガーや軽駆逐戦車エクスカリバー、そしてXF5Uフライングパンケーキなどに興味を持ち、国際連合加盟国である米英軍に関わる者のみ外交及び公用として一時受け入れを始めた。