\ ハドラー様~♡見て見て~! /
装備が一新されたジゼルが回転している
水竜の青い服だが 来たときに着ていたマータの古着ではなくラティと同じ物になっており
胸元にはクララと色違いのリボンがつけていた
ガラスの髪飾りも火竜家で身につけたものと同じ花のデザインだが
つけ方が変わり リリックのように髪を後で束ねてつけていた
『よく見れば尻尾にも緑色のカバーがついてますよ
かわいいおしゃれですね』
「ほう たしかに・・・ 色々と工夫しているのだな 面白いものだ」
\ ジゼルこれをもってみて /
ティルクがあの味のあるデザインのロッタルク像をもってきた
『これは・・・ いいですね!』
ジゼルが像を抱えた姿に聖母竜は何か感動していた よくわからん
ジゼルの服装はもうひとつあるようだが そのお披露目はこの後ということで 皆を席に着かせた
「では発表する
ドラゴンクエスト 第3章 魔王対勇者 宿命の始まり」
\ \ パチパチパチパチ!!! / /
ジゼルはそのままの服で最前列に座り期待に目を輝かせていた
エレの協力でついに完成した第3章
オレが魔王として世界中を恐怖のどん底におとしいれていた時代・・・
因縁の地カール王国で宿敵アバンとの初戦をもとにしたものだ
おおまかな流れは
・ 魔王自ら先頭に立ち 作り上げた自慢の怪物軍団をつかい世界中を戦いの時代に巻き込む
・ 魔王の侵略に対しもっとも大きな抵抗をみせた屈強な騎士団を抱える王国があった
・ 自慢の怪物軍団 中でも苦労の末戦力とした竜のデビュー戦を考えていた魔王が目をつける
・ どうせなら屈強な騎士団の最精鋭に見せつけようと 国を実質的に支える王女に向けてメッセージを送る
・ “今宵 姫をいただきに参上する 魔界の神へのいけにえとするために・・・魔王”!!
・ 魔王の脅威に王女含め城中が不安に包まれたとき 一人のメガネの騎士の一言がみんなに勇気を与えた
・ 地獄の騎士に留守を任せ 大型の獣系を中心に編成し 竜を加え魔法の筒に入れ出陣する魔王
・ 万全の警備体制をととのえたカール城 だがそこにメガネの騎士の姿だけがなかった
・ 上空に魔王があらわれた そして魔法の筒をいっせいに開放させ城の外で怪物軍団が暴れだした
・ 浮き足立ったところで 城内に竜とともに乗り込んだ魔王!!
ここからが 水竜家でもっとも盛り上がったシーン
オレもテンションが上がってくる 紙芝居を持つ手に、声に 力が入る
「姫よ・・・おまえの身柄・・・もらいうけに来てやったぞ
この魔王自らがな ククククッ・・・」
\ うわ~ ぞくぞくする♡! /
『ジゼル・・・』
〔魔王よ おまえの企みは読めています〕
≪エ エレ?!≫
〈かっこいい・・・〉
〔魔界の神に捧げるいけにえというのは ただの名目・・・
いかなる手段をとっても 私を奪い去り 国民に無力を痛感させ
世界征服を早めようというのが 真の目的でしょう!!!〕
これがエレに協力を呼びかけた真の目的
おとなしく見ていただけだった子竜たちも自分たちを挟んで急にはじまった舌戦に呑まれていた
オレも魔王役に入りこみ 一段と盛り上がる
『役って・・・ そもそもかつてのあなたでしょう』
「・・・さすが まだ少女とはいえ 一国の主 見ぬいておるなら話は早い
我が下にひざまずくがいい!」
〔断ります!!〕
≪エレかっこいい!≫
\ \ エレ~ ガンバレー!! / /
「・・・フッ
ならば この場で殺してやっても良いぞ!!
さあッ!! どちらが良いのだ!!!
早く決めるがいいッ!!!」
オレに気押されたようにうつむくエレ
不安そうな顔で見る子竜たち
そして顔を上げると そこにはメガネが・・・
〔いけませんねえ・・・・・・〕
「なんだァ 貴様ぁ!!?」
〔・・・・・・魔王さんとやら
女性を誘う時は もう少し優しく声をかけなければダメですよ〕
\ \ おお~ 流石エレ メガネの騎士もうまい! / /
「ふざけたことをぬかすなッ
魔王の咆哮をよそに メガネの騎士が竜の顔に小さな袋を投げた」
紙芝居を入れ替える手にさらに力がはいる!
「な・・・なんだ 急に竜が凶暴にッ・・・!!?
貴様 何を・・・!」
〔なぁに・・・ちょっと“毒蛾の粉”をかけてやったんですよ!!
私が調合した特製の秘薬ですよ
これをかけると 怪物たちは正気を失って 同士うちをはじめるんです
外の連中にもふりかけてやりました
これであなたの怪物軍団も役に立たないわけですね〕
「ぬううううッ!!!
城外の怪物軍団も仲間割れをはじめた
力の象徴である竜を・・・
自分が信じ求めてきた力をまとめて無力化された怒りに震える魔王は
混乱した竜を正気に戻すため頭に肘鉄をくらわせ 人間と同じ地に降りた」
もうオレとエレ以外に喋るものはいない・・・
「貴様~~~~~~~ッ!!
こざかしい猿知恵でこのオレを愚弄しおって!!
許さんぞッ!!!」
〔・・・許さない・・・
・・・ですって!?〕
なつ・・・なんだ!!?
紙芝居の中のメガネの騎士(アバン)だけでなく エレからも・・・闘気が・・・!!?
〔許せないのはこっちのほうよッ!! 魔王ッ!!!〕
微妙に台詞が違う?
まあ ほとんど原文をよんでいるからいい このままいくか
「おろか者めがッ!!
まさか このオレに戦いをいどもうと いうのではあるまいなッ!!!」
エレはメガネを外しながら台詞をつづける
〔戦いは のぞまん・・・
だが!
自らの野望のために 平気で人を! 国土を! 奪おうとする外道を見て
だまっていられるほど・・・・・・・・・
この私は お人好しではないッ!!!〕
ギン
この眼光 あの時のアバンにも劣らぬわ
≪エレ・・・≫
補佐竜のリリックが震えあがりながらも どこか違う理由で泣きそうに見えた
「魔王と勇者 まったく異なる立場 異なる理由で高めた力が 今ぶつかりあう
それはまさに これからの大冒険 宿命の闘いのはじまりのゴングだった!!」
・ その戦いは片腕を失い 軍団が失うのを嫌った魔王がメガネの騎士がとっさに放った
光る剣のドサクサに瞬間移動呪文で全怪物ごと離脱した
・ メガネの騎士は友の騎士団長とともに世界を救うため魔王を倒す旅に出た
王女にメガネを預け必ず魔王を倒して帰る約束とアイテムを交わして・・・
「・・・つづく」
\ \ パチパチパチパチパチ / /
激しい拍手がおこったが 今回は半分以上エレの手柄だな
『実際ジゼル以外はエレに向いての拍手ですよね・・・』
まあオレも楽しんだからいいか
ジゼルがオレの左腕にとびつき 指にかじりつく もう懐かしい感覚だな
『本当にジゼルは気付いてないのでしょうか?』
さあな・・・
≪エレ 特別武術訓練につきあって≫
〔リリック・・・ わかったわ ビシビシいくわよ〕
≪え、え~・・・≫
≪リリックからエレに言うなんてめずらしい≫
\ リリックがんばれ~ /
紙芝居に感化されたのか リリックが訓練を申し出ていた
ジゼルが少年竜ぐらいに成長すればオレもエレに頼んでみるか・・・
久しぶりに前作の ハドラー子育て日記更新しました
最終話のひとつ前 今回の話と対比した形に新規で「因縁の地 時代の決着」を挿入投稿しました こちらもどうぞ
今回の紙芝居はダイの大冒険の番外編「勇者アバン」が元になっています 原作中の混乱するドラゴンを肘鉄でKOしたハドラー様は 「DQⅢで混乱した仲間を正気にさせるために武道家にパーティアタックさせたら会心の一撃がでてしまって死んだ」みたいだなあと 思ってます。