根源の破壊者   作:フラッシュファントム

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偽りと真の英雄

  英雄……その定義は人によって異なるが 才知・武勇にすぐれ、常人にできないことを成し遂げた人の事を意味する。

 英雄を気取る、国民的英雄等の様々な人々にとっては象徴や憧れとなっている。しかし中には歴史の影で意図的に消えた影の英雄も存在しているが彼等こそがある意味、真の英雄と言える。

 

  ザ・ボス……彼女は特殊部隊の母と呼ばれておりザ・ジョイ(無上の歓喜)という異名を有している。

 第二次世界大戦において自らが集め結成したコブラ部隊を率いて多大なる活躍をし、特殊部隊という概念を生み出した。

 大戦後も様々な特殊部隊の創設に関わり、HALO降下等その後の軍事に大きく関わる技術の発展に尽くしたために特殊部隊の母とも呼ばれていた。この名はその功績を称えてアメリカ合衆国から授与された名誉称号である。

 それからも彼女は祖国の為に戦うも組織の身勝手な行動や成果の横取りといった時代の流れに翻弄された末に育て上げた弟子によって生涯を終えた。

 祖国を愛する真の愛国者でありながら、アメリカでは裏切り者として、ソ連では核を打ち込んだ狂人として歴史に残る。そして最後には殺される任務の重みに耐え、その任を最後まで全うした。

 核を撃ち込んだ狂人として表の歴史に記されてしまったためにポッターズフィールド(無縁墓地)に名前無き墓が作られ、アーリントン(国立戦没者墓地)に収められるべき遺体はロコヴォイ・ビエレッグに放置されたままだ。

 後に彼女の抹殺はアメリカの潔白を証明するために殺害されたのではなく、ザ・ボスのカリスマを恐れた組織による抹殺であることが判明した。

 ネームレスは放浪の道中でザ・ボスの情報を何処かで得ており影武者としての行動をする本格化する切っ掛けとなった。彼は表舞台から敢えて姿を消して見えない所で暗躍するようにしている。

 彼の信念である絶対に見つからないようにすることにも繋がっている。彼の実行する任務は表に出たら大問題となる物が大半でありそれ故に影で動いてする必要があった。

 歴史に残っている表向きの人物は象徴の様にされているが裏から見ると全く異なる真実が明らかになる。歴史の伝達は事実や虚構が巧みに入り交じっている。

 ネームレスはその事を利用して影武者として行動している。彼は己の存在を隠すために彼等を利用して裏で未来に大きな厄災を引き起こす存在を密かに排除している。 

 真実と伝承は異なっている場合が多くあり伝承により紡いだイメージの方が強く印象に残っている傾向にある。これは事実をそのまま書いただけでは面白味が全く無いので脚色を加えて多くの人に知って貰うという狙いを持ってやっている。

 目的はどうあれ結果として脚色つけた方が伝承しやすくなるからだ。歴史の視点を変えたら思いもよらぬ事実が判明することもあり、伝承が正しいとは限らないのだ。

 英雄は表の歴史に残す上でとても都合が良い存在であり影で動く存在を知らないからこそできる。英雄を気取る存在は疎んじられ、他人の嫉妬や策略により始末される事を彼は知っている。

 偽りの英雄とは自己顕示欲に駆られた存在だ。真の英雄は名声や自己顕示欲で動かず大衆や未来の為に影で動き続ける人物である。

  だからこそネームレスは自分が表の歴史の名前に出ないよう細心の注意を払って今も裏で暗躍を続けている。




ザ・ボスは真の愛国者。
彼女の功績が表に出る=アメリカ政府の怠慢と非人道的な実験が明らかになって信用が失墜して大混乱に陥る。

これはジレンマ……とても歯痒いですな。
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