忍術の発明家の再来 作:卑遁・囮寄せの術
ナルトは、オリ主を“くー”と呼んでます。
「
「ん?」
厳重に保管された───とは、決して言い難い巻物を漁っていた枢間は、聞き慣れたような、何かが噴き出す音を耳にする。
「あれ?このチャクラ…ナルトだな」
親友のチャクラを感じ取った枢間は巻物を読むのを一時中断し、そして音がした方へと向かった。
すると、その方向からはちょうどその親友が走って来ており、
「ナルト。何してるんだ?」
「くー!?どうしてここにいるんだってばよ!?」
「そっくりそのままその言葉を返してやる。…まあ俺は、封印の書を
「封印の書!?オレもそれを貸してもらいに来たんだってばよ!
「ふーん…ミズキ先生が…ねえ」
ナルトの話を聞いた枢間は、ミズキという人物───
疑心というよりも、これまでの疑心が確信に変わったというべきではないだろうか…。
枢間の考えでは、ナルトを使ってミズキは封印の書を手に入れるつもりなのだろうということだ。ただ、ミズキという人物にとっての誤算は、この場所に、同じ時間に千手枢間という将来超有望な超問題児が居合わせたことだろう。そして、それがミズキの運の尽きでもある。
「ナルト、とりあえず封印の書はここで読んでけ。それに、
「え、そうなのか?ならあんま意味ねーじゃん。ミズキ先生、使えないってばよ」
ナルトからのこの言われよう。ただ、枢間は一切同情しない。
「とりあえず、三代目が目を覚ますまで他のを見てるとするか」
「おう!くーなら、今の俺にもできそうな忍術載ったの教えてくれそうだからそうする!!」
三代目が目を覚ますまでの間、枢間とナルトは影分身を使って、火影塔に保管された貴重な巻物を読み漁っていたようだ。そして、枢間は規格外の記憶力にて、ほとんどの術、印を頭の中に叩き込むという常人離れした事をやってのけたのであった。
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白髪赤目の千手枢間と、金髪碧眼のうずまきナルトの目の前には、額に青筋を浮かべ、両鼻にティッシュを丸めて詰め込んだ火影の威厳などまったくあったものではない老人がいる。
「お主ら…自分達が何をやらかしたかわかっておるのか?」
木ノ葉隠れの里の里長、現火影である三代目火影に鋭い視線を向けられる少年達だが、2人から反省の色は見られない。どこ吹く風といった様子である。
「三代目のじいちゃんを喜ばせてやったってばよ。鼻血出すほど興奮するなんて…今から別の見せてやるってばよ。そしたら少しは怒りも」
「儂を出血多量で殺す気か!?危うく三途の川を渡る寸前じゃったぞ!!」
「最高の冥土の土産をくれてやろう」
「喜ん…ぶかァ!!お主ら少しは反省せんかこのエロガキ共ッ!!」
一瞬、喜んでと言いかけているあたり、まったくもって説得力などない。
枢間は決して口にはしないが、三代目火影はムッツリスケベだということを母親から聞かされており、それが事実であることを内心で納得していた。
「三代目…あなたが怒っているのはわかった。ただ、こちらからも1つ…いや、2つ言わせてもらいたいんだが、まだ下忍にもなってない俺に簡単に侵入され、それに気付けないという警備態勢はどうかと思う」
「む…」
ただ、そこに関しては枢間の母親である三忍の綱手の英才教育もあり、枢間が自身の周りにチャクラ感知阻害の結界【
決して、警備態勢が杜撰なわけではない。これだけは確かである。枢間の忍の基準が三忍の綱手の英才教育によっておかしくなっているだけだ。良いのか悪いのか…。
「そして何より…火影が鼻血噴き出して死にかけるってどういうことだ?なあ?」
「ホント、どういうことだってばよ?」
「やかましいわッ!あの素晴ッじゃなかった…危険な術は今日から禁術指定する!!」
やろうと思えば誰でもできる術を禁術指定するとはどれだけ必死なのか。素晴らしい術と言いかけたり、三代目火影の威厳はないも同然だろう。
「まあ、冗談はこれくらいにして」
「反省しておらんのか!?」
「いや、今はそれよりもミズキだろう。ナルトの影分身には適当な巻物持ち出させてる。一応、俺の氷分身も待機はさせてるけど…特にまだ動きはないようだな」
枢間の氷遁による氷分身は影分身とは大きく異なっており、このように状況を共有、相互にリアルタイムで情報のやり取りが可能となっている。
「むっ、お主の氷遁氷分身は情報の共有ができるのか?」
「氷が両面鏡の役割を果たしているというか…見た映像がそのまま脳裏に流れてくる」
「…まるで、初代様の木遁木分身のようじゃな」
どこか呆れたような、それと同時に感心もしたような、三代目は何かを───憧れだった初代火影と二代目火影を思い出しながら、物思いに耽っているようだ。
その優秀さをエロ忍術の開発などに費やさず、まともな忍術の開発に費やしてほしいと思ってしまうのは仕方ないだろう。
「さて、本当はもっと説教をするべきなんじゃが、ミズキの件に関してじゃったな。
枢間、ミズキを捕らえることは可能か?」
「愚問ですよ、三代目火影様」
不敵に笑う少年を前に、歴戦の猛者である三代目火影は冷や汗を流す。
木ノ葉隠れの里を創設した最強の兄弟2人の姿が、その少年に重なって見えたのである。
「木ノ葉隠れの里で最も由緒正しい最強の一族…千手一族が復活するかもしれんのォ。
もしかしたら初代様すらも超えるやもしれん」
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その日、“
そして、その反逆者を捕らえたのは白髪赤目の少年と、金髪碧眼の少年の2人───後に、忍界に名を轟かせることになる氷の少年と狐の少年である。
「ったくお前らは…無茶しやがって!!」
三代目火影から密かに話を聞かされていた海野イルカは、すぐに枢間とナルトがいる森へと向かった。
ただ、海野イルカが到着した時、もう全てが終わった後で、反逆者は暗部に連行された後だったようだ。
「俺とナルトがあんな奴にやられるはずない」
「へっへー、オレってばちゃんと成長してんだぞ!!」
この2人、
そして、そんな超問題児の2人が、今日行われた卒業試験を難なく突破し、その後さっさく反逆者の捕縛任務を火影直々に与えられていたのである。イルカも、これには驚かざるを得ない。
ただ、枢間はともかくとし、教師になってからずっと気にかけていたナルトがここまで成長していたことに、イルカは寂しさと───それ以上に感動を覚えていた。
「ナルト…本当に成長したな」
「へへ!!」
嬉しそうに笑みを浮かべるその姿は、ナルトと親しい関係になってから少しも変わっておらず、そのことに安堵し、イルカは大切な教え子達の門出を自分のことのように喜び、祝う。
「お前らは自慢の教え子だ。
よし!今日はオレの驕りで一楽に連れてってやる!初任務成功のお祝いだ!!」
「太っ腹だな、イルカ先生!」
「やったってばよ!!」
この2人がどう育つのか、この世界にどのような影響を与えるのか───まだ誰もそれを知らない。
二代目土影・無の、自分のチャクラを消す術の詳細は明らかになってませんが、オリ主は自分に結界を施すことでそれを体現しとります。
結界術【
チャクラを完全に消す結界を自身に張る。【無塵迷塞】と併用することで完全な透明人間に。対応できる術は、嗅覚による探知だったり、物理的なもの。
【氷遁氷分身】
木遁木分身と同じように情報共有ができる。氷が両面鏡のような役割を果たしているというか、見た映像がそのまま脳裏に流れてくる仕様。
攻撃力、防御力、耐久性も、影分身を遥かに凌ぐ。