がっこうぐらし!称号「自宅警備員」獲得ルート(完結)   作:島国住み

11 / 40
軟弱系主人公死すべし、慈悲はない。


雪解けと泥濘

思わずポーズ画面にしましたが……やべぇよやべぇよ。

 

目のハイライト消えてるし。

初めてこのゲームやったときに正気度管理が全くできてなくてりーさんがそんな目になってたっけ(しみじみ)

 

つまり……今対応を誤ったら発狂もありえるということです。

 

このルート始めた理由の一つに学校ルートでの正気度管理が大変だったからというのがあるのですが、自宅警備員でもこれがミソになってくるんですね。はぁ……

でも、この状況になったのは自分の判断ミスのせいだから愚痴る権利はないか。

 

どうにかして落ち着いてもらわないといけないわけですが……勝算は、あります!

これに関しては単純に妹が誤解してるだけなのでそうではないことを教えてあげればいいんです。

嘘をつく必要はないですからボロだって出ません。

話せばわかる。幸い時間もあるし根気強くやれば絶対信用してくれる。

 

不信感を抱かれている以上うかつには動けないですね……

まずは妹の出方をうかがってみますか

 

一応の方針は決まったのでポーズ解除ぉ!

 

 

「……お兄ちゃんはこれからどうするつもりだったの?正直に話して。」

 

正直に家にとどまるつもりだったと答えます。

 

「嘘つかないでよ!私を置いてくつもりだったんでしょそうなんでしょ!?こんな写真があるのに、信用できるわけないじゃない!」

 

ああ写真!まずあの爆弾をどうにかしないとな……

あれは無理やり撮らされたんだよ!

 

「……真ん中に写ってて無理やり? 確かによく見れば困ったような顔してるけど距離感に戸惑っただけでしょ? 『嫌々ながら』は無理やりに入らないわ!」

 

ぐふっ。正論に殴られた。

写真が強敵すぎる。早々にボロを出してしまった…… 

……写真がある限り自分の潔癖は証明できないのでは?

状況と物的の両輪がそろってるからどこまでも疑えてしまう。止まらない。自分はストッパーになるような証拠を持ってない

 

あれ、詰み?

 

……いやいやいやいや。 と、とりあえずポーズ!ポーズ入れよう!

自分に学校に行く意思がないんだからご指摘には当たらない。

なんと言われようが家にはいるわけだから行動から理解してもらうしかないかな……

 

それだと時間がかかりすぎる。やっぱ言葉だ。誠意を見せるんだ。誠意? 誠意ってなんだ?(茫然自失)

土下座は……家から逃げるつもりだったと認めるようなものだからダメだな。本来以上に罪を背負うことになる。

あの夜にあったことをもっと詳細に、正直に話すしかない。

……となるとみーくんとゆきちゃんの百合百合を思わずスクショしたことも話さなきゃいけないのか?

りーさんと漫画選んでる時なんとなく青春を感じたことも?

まぁ、これらはメタ視点からの話だから関係ないとして……

 

飛真君から見てどんな夜だったかだよな。 ちょっとログ見てみよう。

 

 

…………ほとんどの場面で学園生活部に追従するような選択肢とってる(絶望)

自分はやっぱり王道を征く、煮え切らない態度→圧力→承諾の優柔不断サイクルですかね。

こいつ本当に自宅警備員なのか?(特大ブーメラン)

こんなこと正直に話したら火に油だな……

でも、信用を得たいなら包み隠さず話すしかないよな。

 

よし!全部話す! あとは野となれ山となれだ!

 

ポーズを解除して……

 

……わかった。全部。全部話す。

 

「! ……話して。 やっぱり何か隠してたんだ……」

 

隠してたというより()()()()()()だけなので特にやましいことは(ないです)。

ただ、薄志弱行ぶりが露見するからすごい恥ずかしい

 

     ~少年恥さらし中~

 

「泊まるって言っちゃったのは…………そこで強く出てほしかったけど、ひとまず置いといて……入部を誘われて一度断った時に若狭さん?と顧問の佐倉先生が酷く落胆してて不憫だったからつい承諾しちゃった、って……」

 

ハイ。

 

「しかも私を理由にして予防線を張ったつもり?完全に向こうの思惑通りじゃない。 なんでお兄ちゃんが折れる必要があったの?無理を押し付けてるのは向こうなのにどうして………お兄ちゃんは入部したくなかったんでしょ?」

 

ソウデス(正座)

 

「騙して家に戻るわけだから感づかれたくなくて写真を断らなかったのね……どうせもう一緒に暮らさないんだしバシッと帰るって宣言すればよかったのに……コソコソする意味が分からないよ……」

 

ゴメンナサイ(正座+足が痺れる)

 

「はぁ……結局はお兄ちゃんがあの人たち(学園生活部)に中途半端に同情してどっちつかずなこと言うからこんなややこしいことになったのね……」

 

カエスコトバモゴザイマセン(最終奥義DO☆GE☆ZA)

 

「怒って、疑心暗鬼になって損した……全部お兄ちゃんの優柔不断のせいじゃん。裏切られたと思ってズタズタにされた私の気持ちが分かる?」

 

……ホントウニモウシワケゴザイマセンデシタァ!

 

「わかったわ。全部正直に話してくれたから信じるよ。……またあの人たち来るんでしょ?

その時はちゃんと断ってよ?」

 

こんどははっきりと断ります。

 

……なんとか、なったな。

ハイライト君も戻ってきた。お前の帰りを待ってたんだよ!

代わりにジト目で飛真君見られてるけどそれだけのことをしたからなぁ……

結局土下座もしちゃったし。

長男の面目は丸つぶれになったが信用はしてくれたぞ。

 

「本当にもう……お兄ちゃんには()()()()()()ダメなんだから。」

 

ついにここまで言われてしまった……

あの夜のガバムーブを正しく反省して次の走りに生かさないとな(ポジティブ)

 

「なんか安心したらお腹すいちゃった。……お昼にはちょっと遅いけどご飯にしよ?」

 

帰ってきたのは朝だけど色々あったからな……もう昼過ぎなのか。

機嫌が治ってよかった。お昼にしますか。

 

家の食材状況をまずは確認しますか。

なんか昨日出発する前からほとんど減ってないな……

 

「夜とか朝とかろくに食べてないから……そのせいだよ」

 

えぇ……

急にラマダーンを始めたのか?

……そんなこと言ってないでできるだけ早く栄養のあるものを作らないと。

 

よく見たらパンがまだ残ってるな……明日雨で湿度上がるし今日食べないとヤバいな。消費期限的にもギリギリだろうし。

今回缶詰をいっぱい持ってきたからツナサンドにでもしようっと。

コンロを使えば「料理上手」も乗るしこれでいくか。

 

できました。

ピザ用チーズとカレー粉を入れたので見た目も匂いもとっても美味しそうです。

 

いただきます!

 

「美味しい!」

 

空腹は最高のスープですからね。

 

ってあれ?な、泣いてる!?

玉ねぎは入ってないし……美味しくなかったか??

 

「ううん……違うの。こうやって二人でご飯を食べて、うっ……本当にお兄ちゃんが帰って、来たんだなって改めて思ったら……ぐすっ……嬉しくて、涙が……」

 

ああああああ!(自責の念)

 

「気にしないで……ホラ、早く食べないと、ご飯、冷めちゃうでしょ…?」

 

……これからはできるだけ外出の回数を減らさないとな。

うん。足を洗って自宅警備業に専念しないと。

 

しんみりしちゃいましたが昼食は完食してくれました。

 

食事も終わりましたしそろそろ動き出しますか。

日はもう傾いちゃってますけど、ソーラーをベランダにおいてっと……

さっき下に降りた時に鉄条網がいくつかできてたからそれを庭に設置しますか。

 

「あ、私も手伝う。」

 

それなら二人で一緒にやりますか。

 

トラップも数が増えてきてかれらを足止めできそうなレベルまで来たな。

数体ぐらいだったら問題なく遅延させられそうです。

ここにゴルフボールを追加すれば……量が全然足りないな。

足場を悪くすればするほどかれらは勝手に転んでくれますからこれからは段差もつくっていきたい。

 

「ふわぁ……動いたら眠くなっちゃったな。やっぱ昨日ほとんど寝れなかったからなぁ…」

 

昨日寝ないで待ってたってことだよな……

罪悪感がすごい。

そろそろ夕方ですし今日はここらへんで終わりにして夕飯作って寝よ。

こっちもこっちで精神的に疲れた。

 

ご飯の前に大半の荷物が飛真君の部屋に散らばったままになってるからそこをまずは整理しよう。

缶詰類が充実してホクホクです。

缶詰ってすごい発明だよなぁ。缶切りの発明が遅かったのは謎だけど

今晩は早ゆでパスタァ君にでもしますか。

水を使うから敬遠してたけど早ゆでならそこまで水を使わないからセーフ。

純粋に今麺類を食べたいという完全に私情で決めたけど美味しければ何でもいいんですよ。

缶詰に入ったカットトマトがあるから味付けも心配ないですね。

 

完成しました。

昼は量が少なめでしたのでその分量を多くしました。

食べないと無視できないレベルのデバフがかかってしまうのでお腹いっぱいになってもらいたい。

 

 

作った後になって作りすぎたかなって思ったけど全部食べてくれてよかった……

ゆっくり食べたからもうすっかり夜だ。

 

「後片付けは私がやるからお兄ちゃんは先に寝てていいよ。 ……私も後から行くから。」

 

それならお言葉に甘えて。寝巻に着替えて寝ちゃいましょう。

 

……今日は学園生活部来なかったですね。よかったー!

()()()()とはいえ向こうの約束を破って家に帰ってきたことになりますから、この段階で凸られると厳しかった。

夕方あたりにはもう空が曇ってましたからね。明日は雨です。

今頃向こうはどうなってるんでしょうかね?

自分がやってこないことにパニックになってなければいいんですけど……

めぐねえとかはなんとなく察してそうだったからそんなことにはならないか。

あの爆弾(写真)のせいで今日は大変だったからな……

 

な に は と も あ れ ! 誤解が解けてよかったです。

明日も襲撃がなければ穏やかに過ごせそうです。

 

 

 

 

それでは、おやすみなs「もう、お兄ちゃんたら……服をこんなところに脱ぎっぱなしにして……」

 

ありゃ?なんで妹が飛真君の部屋に入ってきたんだ?

 

「お兄ちゃん、もう寝ちゃったかな……」

 

と言いながら当然のように布団に入ってきたんだが……

枕まで持参してるし。

 

「むぅ……ちょっと狭い。でも、くっついちゃえば問題ないよね?」

 

なんでそんな無理してまで入ってくるんですか(正論)

さすがに起きる。

 

「あ、お兄ちゃん。 ごめん、起こしちゃった?」

 

それは別にいいんだけど……なんで飛真君のベッドに?

 

「?」

 

???

え、何。当然の帰結なの?

一緒に寝ることによる正気度回復を目的とした行動をとったってこと、ですかね……?

妹的にはお腹すいたからご飯を食べるみたいな当たり前の正気度回復法なんでしょうけど……一声ぐらいかけるものなんじゃないのかなぁ? どうも釈然としない。

まぁ、びっくりはしましたけど断る必要もないのでこのまま寝ちゃいます。

 

「…変なお兄ちゃん。 それよりもっと奥にいってくれないと窮屈だよ……」

 

そりゃシングルサイズのベッドだからねぇ……

奥にいけば多少は寝やすくなるかな。

 

「ん。 じゃあ、おやすみ、お兄ちゃん……」

 

せっかく奥にいったのになんで腕に絡みついてくるのサ!

奥にいった意味ほぼないじゃん……

 

飛真君寝づらそう……普段ならすぐに(眠りに)落ちろ!……落ちたなってなるけど今回はそうはなりませんね。

普通、NPCは主人公には迷惑をかけない方法で正気度を回復するのですが……いったい何のために腕を絡ませたんだ??

そんなことをしなくたって問題なく正気度回復の恩恵は受けられるのに……ただ単に飛真君が寝づらくなるだけだと思うんですケド。

 

んにゃぴ……(NPCの挙動)よくわかんないっす……

 

あ、やっと寝た。

……今度こそおやすみなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────────────── 

 

 

 

 

 

 

お兄ちゃんはしばらく固まってた。

……言い訳でも考えてるのかな?

そんなことしたって無駄だわ。誤った考えに正統性を与えることはできない。

例え欺瞞で補強したとしても正義(紐帯)に勝てるはずない。

 

「……お兄ちゃんはこれからどうするつもりだったの?正直に話して。」

 

まずはあの人たちがお兄ちゃんに何を吹き込んだか確かめないと。

お兄ちゃんはちょっと流されやすい所があるからそこを突かれたに違いないわ!

こんな時だからこそ、家族は一緒にいなくちゃいけないのに……

 

私は正直に話してほしかったのに『家にとどまるつもりだ』なんて……

あんな写真があるのにそんな見え透いた嘘を……

怒らないから正直に話して? とは言えない。もう怒っちゃってるから。

お願いだよお兄ちゃん……本当のことを話してよ……

 

写真は無理やり撮らされたらしい。そんなところだとは思ってた。

嫌だったのは本当だと思うけど、だいぶ誇張してる。

部の集合写真に()()()()()()入っているのが問題なのだ。

心境とかじゃない。気持ちじゃなくて態度で示してほしいの。

 

お兄ちゃんは苦しそうな顔をして口を噤んでしまった。

 

私だってお兄ちゃんを信じたい。

でも、あんなにべったりとくっついてる写真を見たら……

写真なんか手を使ってお兄ちゃんを所属意識で雁字搦めにしようとした輩なんだ。絶対何かある。

そう思って当然でしょう?

 

───わかった。全部。全部話す。

 

「! ……話して。 やっぱり何か隠してたんだ……」

 

これであの夜のことが分かる。あの人たちの汚い魂胆もこれで明らかに……

 

あれ?

 

なんだか……

 

思ってたのと違う……

 

……お兄ちゃんは()()を話してくれた。

本当はただ単にお兄ちゃんが優柔不断のきりきり舞いをしてただけだった。

あまりのあっけなさに一々私は事実確認をしてしまう。

その度にお兄ちゃんは体を小さくして謝罪の言葉を絞り出す。

遂には土下座までしてた。何もそこまでしなくても……

 

いや、土下座は必要だ。お兄ちゃんは誠意を見せたいのかどうでもいい細かいことまで話していた。

『鮪の缶詰が正直微妙で鯖の味噌煮のほうがよかった』とかはどうでもいいのだけど……『顧問の佐倉先生(写真には写ってなかった。きっとおばちゃんの先生に違いないわ)が天然が入っててかわいかった』とか聞き捨てならないエピソードもいくつかあった。

ど う し て 滞 在 を 楽 し ん で る の よ !

今回だけは土下座に免じて許してあげるけどね。

 

お兄ちゃんがあの人たちに期待させるようなことを言うから向こうもその気になっちゃったのね……

もっとも、向こうもお兄ちゃんを自分たちのモノにする気は当然あったのだろうけど俄然やる気にさせたのはお兄ちゃんの態度だ。

しかも理由が『不憫だったから』とか『場のいい雰囲気を崩したくなかった』とか……命の恩人として迎えられてるのに、どうしてお兄ちゃんが必死になって空気を読んでるんだか……

 

「本当にもう……お兄ちゃんには()()()()()()ダメなんだから。」

 

お兄ちゃんは警戒心が足りてない。目の前のことに精いっぱいで自分の事に目を向けられていない。

気を簡単に許すからそうやって連れていかれそうになるのよ……

これからは私がちゃんとついていないといけないわ。

外は危ない。お兄ちゃんを悪い虫から守ってあげないと。

これまでは守られっぱなしだったけど、私も頑張らなくちゃ!

 

不安が消えたらずっと忘れてた空腹が戻ってきた。

 

お兄ちゃんが何か作ろうとキッチンに向かったけど……昨日とほとんど食料が減ってないことを不審に思ったみたい。

夕飯と朝食を食べてなかったことを伝えると驚いた顔をして急いでご飯を準備してくれた。

別に急かすつもりで言ったわけではないのだけど……そう思われたら嫌だな。

 

美味しい食事。そして今日は一人じゃない。お兄ちゃんがいる。

 

いただきますと一緒に言う人がいるだけでご飯は全然違う。

 

いつもの日常が戻ってきた。

お兄ちゃんは()()()()()戻ってきたんだと思うと涙が出てきた。

今回は場の状況に流されただけで……お兄ちゃんは私のことを一番に想ってくれているはずだわ!

こうやって帰ってきてくれたのがその証左だ。

大事な人を信じられなくなって、疑って……それはすごく辛いことで、知らない間にここまで追い詰められていたのだろう。

私の早とちりだったとわかって肩の力が抜けるほど安心した。

昨日のことで私たちは絶対に離れちゃいけないんだってわかった。

……この幸せを守るためなら、私、何だってできるわ。

 

ご飯はそんなに量がなかったけど嬉しさでお腹がいっぱいでむしろこれくらいがちょうどよかった。

 

食後はお兄ちゃんの手伝いをした。

一緒に過ごせるのが嬉しくて時間がすぐに過ぎる

 

あっというまに夕方だ。

軽く動いたら眠くなっちゃった。昨日全然寝てないからなぁ……

 

ちょっとウトウトしてたらいい匂いがしてきてご飯の時間になった。

 

今晩はパスタだ。

眠気のせいで食べるペースが遅くなったけどお兄ちゃんは私のペースに合わせてくれた。

 

 

眠いのをこらえて後片付けをする。

作ってもらって私は食べるだけというのは申し訳ない。

 

……さてと。私も寝よ。

寝る支度して、枕を持って……っと。準備完了!

 

「もう、お兄ちゃんたら……服をこんなところに脱ぎっぱなしにして……」

 

せっかく荷物は整理してあるのに。詰めが甘い…

まぁ、私が片付けてあげればいいか。

 

お兄ちゃんは真ん中で寝てる。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。気が利かないなぁ……

布団の中に入ったら案の定狭い。 

くっつかないとはみ出ちゃうじゃない……

 

布団から出ないくっつき方を模索してたらお兄ちゃんを起こしてしまった。

寝ぼけて、なんで僕のベッドにいるの?なんて言ってる。

 

その後もなかなか夢うつつから抜け出せないらしく不思議そうな顔で私を見てた。

 

私が奥に行くように言ってやっと状況を飲み込めたみたい。

起こしちゃったのは申し訳ないけど、お兄ちゃんが私の分のスペースを作ってくれなかったのがいけないんだからね?

 

奥に行ったところでやはりちょっと狭い。……私は狭くても全然いいんだけど。

仕返しじゃないけど、腕を絡める。

本物のお兄ちゃんがすぐ横にいる。腕の温もりと質量がそのことを教えてくれる。

 

確かにお兄ちゃんのことは信用してるけど念のため。こうすればお兄ちゃんはどこにもいかない(行けない)それにお兄ちゃんも昨日私と離れ離れになって寂しかったよね私も寂しかったのお兄ちゃんのいない布団は匂いだけで虚しかったのそのとき私横にお兄ちゃんがいてくれたらどんなに安心できただろうって思ってお兄ちゃんもそうだよね私が恋しくて恋しくてしょうがなかったよねあんな知らない女たちに囲まれて怖かったよねでももう大丈夫だよ私が守ってあげるからね帰ってきてくれてありがとう私一番大切なものが何かわかった気がするのこれまで何も考えず右に倣えで生きてきたけどやっと見つけたわどうしてこんなに近くにあったのに気が付かなかったんだろう不思議だよねお兄ちゃんはどう思ってるんだろう大丈夫だよねふらっとどっかに行ったりしないよね信じていいんだよねもう一人ぼっちは嫌だよお兄ちゃんも私と離れるのは嫌だよねそうだよね家族だもんねこれからはずっと一緒だよもう約束破ったらダメだよもし破ったら……

 

……………………………

 

二人分の体温を吸った布団はあったかくて、前日の寝不足も手伝って私はすぐに眠りに落ちた。

 




「書ける」と思って書き始めたら意外と筆が進まないってことある……ありません?

いやーそれにしても誤解が解けて安心しました。
妹も普段通りの状態に戻ってよかったよかった!

危機は脱したと言っても過言ではないのではないでしょうか?

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。