がっこうぐらし!称号「自宅警備員」獲得ルート(完結)   作:島国住み

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行為より認識




 

 

あ、飛真君起きましたね。

 

外は……ちゃんと雨ですね。

太陽が出てないせいで起きる時間がいつもより遅いです。

 

妹はまだ寝てます。

昨日あんまり寝てなかったって言ってましたからまぁしょうがないですね。

ベッドから出るためには妹を避ける必要があるのですが……腕をつかまれてる以上起こさずに抜け出すのは難しそうです。

 

別に急いではないけど外の様子は確認したい。

雨に良い印象はないですからね。学校とは状況が違うから雨宿りに家にかれらが押し寄せてくるなんてことはなさそうですけど、確認はしたい。

 

起こすのは忍びないからなんとか腕を抜いてベッドから出ますか。

 

ゆっくりゆっくり……

 

これすごい神経使うな。電流イライラ棒感がある。

卓越したボタン捌きを見せる時が来たか(フラグ)

 

もう、ちょっと……

 

ガシッ!

 

バカな!悟られた!

寝てる、よな……

 

「すう…………すう………………」

 

なんて反応速度だ。ぎっちりつかまれちゃったのでもう一人で起きるのは無理です。

()()()()()()()と言われてるみたいでちょっと怖い。

 

……まぁ夢と連動してこんな反応をしただけなんでしょうけど。

夢と寝てる時の環境ってけっこうリンクしてますからね。

暑かったり寒い日に寝相が悪くて布団がはだけちゃった日とかかなりの確率で悪夢を見てしまいます。

 

しょうがない。起きる時間なのは間違いないので起こしちゃいますか。

 

おっはー!!(死語)

 

「ん~~~???………………すぅ………………」

 

一応反応はしてくれたけど起きてはくれなかったな……

体を揺らせばさすがに起きるか。朝だぞ。起きろ!

 

「う~~ん………………あさぁ??……まだ暗いじゃん……日が出てきてから、起きる………………」

 

今日は一日中雨なんですけど……ずっと寝てるつもりなのか?

腕を離すか起きるかしてくれ……

 

「わかったよ……起きますよ………………ふわぁ………………」

 

やっと起きた。それにより飛真君の腕も解放されました。

まずは外の確認ですね。ドキドキ。

 

………………平気そうですね。

かれらの姿は確認できません。どっか別の場所(学校)で雨宿りしているのでしょうね。

むしろ晴れてる日より安全かもしれない。

 

雨降ってるから外出はしないとして……襲撃もないし、急いでやらなければならないこともない……

やることと言ったらトイレの流し水として使えるから雨水を貯める容器を外に置いておく、ぐらいか?

本当にそれぐらいしか思いつかない。

 

「お兄ちゃん。今日どうする?…………雨降ってるけど外に行ったりとか、する?」

 

外にかれらがいないからって外出は論外。

物資の調達先に雨宿りをしてるかれらがひしめき合ってますから危険極まりない。

もしするなら明日以降ですね。

今日は家でのんびりするよりないかなぁ……

 

「そうだよね!雨降ってるもんね!」

 

なんで嬉しそうなんだ?雨派なのかな……

 

まずは、ありったけの容器をベランダに置きますか。

 

 

……はい。今日の作業終わり! 平定! Love & Peace!

 

文字通り朝飯前ですね。学校とはえらい違いだぜ。ヒャッホウ!

 

あとは徒然なるまま過ごすだけ。やっと自宅警備員らしい暮らしができる……(感動)

そう考えたら朝食も手抜きでいい気がしてきたな……

 

というわけで朝食はカップスープと缶詰パン。以上!

昨日使ったチーズの残りをカップスープに投入すれば……料理したことになり「料理上手」が発動します。

さすがにガバガバすぎでは……そんなの()()()()にもならないでしょうに。

 

毎日何かしらあって本職の自宅警備がおろそかになってたからな……

やっと、やっと腰を据えて本職を全うできるんやなって……

自宅警備できなさ過ぎてアイデンティティクライシス一歩手前だったからなぁ

このゲームで雨に感謝することになるとは思わなかった。

 

恵みの雨に、乾杯!!

 

「えっ……か、かんぱい?」

 

少し興奮しすぎた。妹の目が点になってる。

『自宅警備員って称号簡単に取得できそうだな』なんて理由で始めたのに、ずっと綱渡り状態が続いていて見切り発車で始めたことを後悔しましたけど……

妹とも和解しましたし学園生活部とも距離を置くことに成功したし……もう大丈夫ですね!

うん。あとは省エネ運転で一週間耐えるのみ!

ここにきて初めて完走の希望が見えていやなんかもう……感無量です。

 

慢心はダメなのはよくわかってますけど……今日くらいは全力で職務を全う(ぐうたら三昧)しますか。

 

「なんかお兄ちゃん機嫌いいね……どうしたの?」

 

まあね。家でのんびりサイコー!!

やっと訪れた平穏に飛真君もにっこりですよ

 

「私も……くつろげて嬉しい、です……」

 

唐突な敬語。乾杯のくだりでヤバいやつ認定されたかも。

同居人に不信感を抱かれるのはマズい。少し行動を慎まないとな……

 

ご飯は終わったけど……このあと何すればいいんだ?

するべきことが特にないからな……

暇だ。

 

とりあえず自分の部屋に戻ろう。

まさか天井の穴の数を真剣に数える日が来るとは……

えーっと、1、1、1……そもそも穴がないじゃん。

 

「……食べてすぐ寝たら豚になっちゃうよ?」

 

しれっと部屋に入ってきて第一声がそれだとさすがに凹む。

いままで忙しかったから急に暇になったとき何をすればいいのかわからないんだよ(社畜)

 

妹は……昨日持ってきた技術書を持ってる。なんて真面目なんだ!

申し訳なくなってきた。でも飛真君の知力じゃ理解できないだろうしなぁ

寝たいけど眠気がやってこない。

 

ベッドに横になったままただ時が過ぎるのを待つしかない。忙しいのも嫌だけど暇すぎるのも嫌だな……

ラジオでも聞いてるか。クラシック君が常時放送中だと思うのでこれでリラックス、しよう!

元々弛緩しきってるのにリラックスも何もないと思いますが……要は気分ですよ気分。

 

 

相変わらず目は瞑ってますけど寝てはないですね。

 

妹がこっちをチラチラ見てます。

なんだろう?

 

「お兄ちゃん……もしかして暇なの?」

 

如何にも。

 

「それなら……昨日の漫画が私の部屋にあるからそれ読んでもいいよ。」

 

そういやそうだった。読みます読みます。

漫画というか娯楽は主に正気度を回復してくれる効果があります。時間を消費して回復する感じですかね。

学校ルートでは基本やることいっぱいなので娯楽は時間を使う関係上あまり使うことはないんですけど……今回はむしろ良いですね。

 

 

 

 

いや~面白かった!!(こなみ)

その証拠に飛真君の正気度が回復してます。漫画はアイテム扱いだから内容を読むことはできないんですよね……本当に面白かったかは知らん。

 

「んん~~~っ!! ちょうどこっちもキリがいい所まで終わったよ」

 

ご苦労様です。

それなら二人でできるゲームでもして遊ぶか。

 

「そうだね。お兄ちゃんは何がいい?」

 

えーっと……ほうほう。オセロ、将棋、チェス、トランプができるんだ。

将棋とチェスに関してはコマの動かし方しか知らないからな……

まずオセロをやろうかな。

 

「……いいよ。」

 

 

 

五戦して一勝四敗。普通だな!

角を取ろうと思ったら内側を食い散らかされ、角を捨てたら案の定後半アウトレンジから盤面をひっくり返され……

ダメみたいですね。

 

「え、もうやめちゃうの?……じゃあさ次は将棋しようよ!」

 

別にいいけど……お強いんでしょう??

 

「私ルールぐらいしか知らない……むしろ教えて欲しいくらいだよ」

 

お。それなら土俵は同じってことだな。

これはいけるかもしれない。兄としてここはバシッと勝たねば。

 

 

■■■

 

 

「……ちょちょちょ絶対カード切れてないよ! 偏りすぎだって! よってこのゲームは無効!」

 

カード運ってね…実をいうとそんなに試合を左右しないんですよ。

 

「そんなわけないでしょ! ……納得いかない。 もう一回!ね、もう一回!」

 

 

  ■■■

 

 

めちゃくちゃ遊んだな……

色々試してみてどれも飛真君が負け気味だったんですけど、スピードがちょうど勝率五分五分くらいでそっからはずっとトランプやってたって感じですかね……

 

もう相当暗くなってて文字が見づらいです。

そろそろお開きにした方が良いですね。

 

「夢中になってて気づかなかったけど……私たちお昼食べてないね。」

 

確かに。外に出てないからお腹が減らなかったのもあるけどエンジョイしすぎたな……

夕飯にはちと早いけどもう作っちゃおうかな。

 

サバの水煮缶と無洗米で炊き込みご飯にでもしよう。

飯盒でぱぱぱっと炊いて……終わり!

ガスのストックがなくなったから次出かけるとき手に入れないとな……

インスタント味噌汁を添えれば完成。

 

あったかいうちに食べましょう

 

いただきます

 

雨まだ降ってるなぁ

そういや高校のほうはどうなったのかな?

昼頃雨音とは別にスピーカーの声が聞こえたような気がするのだけど……うーん……

 

「何考えてるの? お箸が止まってるよ。」

 

妹にも聞いてみるか。

 

「スピーカー? ……私は気づかなかったなぁ。 気のせいじゃない?」

 

となると……学園生活部は下校の放送フラグを踏めずに全滅した可能性が微レ存…?

あれに気づけなかったら撃退は一層厳しいものになるから全然あり得る。

自分がいれば助かったかもしれないと思うと悪いことをした気分になっちゃうな……

 

「ん? ……お兄ちゃん、もしかしてあの人たちのこと考えてるの? スピーカーって、高校のことだよね?」

 

えっ、うん。

 

「…………」

 

急にムスッとし始めたぞ。なんでだ? 不機嫌になる要素ないと思うのだが。

地雷は見えないから地雷っていうんだなぁ(みつお)

 

「ごちそーさま。 お兄ちゃんもそんなくだらないこと考えてないで早く食べちゃってよ。」

 

二兎を追うことができない以上、向こうを救うことはできないからなぁ……

割り切るしかないな。すべては称号の御為に!

 

今回も妹が後片付けをやってくれるらしい。やったぜ。

いつもなら寝るんですけど、さすがに寝るには早い。

そういやベランダの反対側が高校だから……廊下側の窓をよく見てれば明かりで安否確認できるんじゃないか?

 

窓が狭いし他の家が邪魔だな……いやでも上手いこと視点変更を駆使すればなんとか、見えるか…?

 

「どうしたのお兄ちゃん? 星が見たいならベランダからのほうが良いと思うよ。……もっとも今日は雨で見れないだろうけど」

 

おっ、そうだな。

ぱっと見分からなかったです。見通しが効く屋根上にでも上がらないと確認は難しそうです。

……これやっぱ自分が()()()ってことになるのかな?未必の故意?

いや違うな。助けたことはその人の全生涯に責任を持つって意味じゃないからな。うん。

明かりが見えると思ったのになぁ…

 

「明かり?………………ふーん……」

 

なんか察したな。怖い。なにも悪いことしてないのに、悪いことをしていたのがバレたみたいな気分になる。

 

「それよりさ! 続き、しよ?」

 

ああそうだった。現時点では飛真君が勝ち越してます。このまま維持するぞ!

 

 

 

「ふー勝った勝った。 今日はよく寝れそうだわ」

 

どうして。依然として勝ち越していたのに。『神経衰弱もやろうよ』って言われて承諾して、それから、それから……

相手の得意なフィールドでの勝負を許したのがすべての敗因か……

 

後味は悪いがいい感じに時間はつぶせた。

今日はなんにもないすばらしい一日だった。こんな日がずっと続いて欲しいです。

家族といると無駄に肩肘張らずに穏やかに過ごせていいですね。

オフトォンが呼んでいる!そろそろ寝よう。

 

ここは自分の部屋なので普通にベッドに平行移動すればいいんですけど……

妹はどうするんだろう?また昨日みたいな状況になるのか?

こうなんか()()してたって思われるのは嫌なので妹の分のスペースは開けません。

向こうもまさか毎日一緒に寝るつもりじゃないでしょうからね。

 

「ちょっと、もっと奥いってよ。」

 

今日もなんですね……

まぁ、昨日窮屈に感じて寝づらかったと言えばあきらめてくれるでしょ

 

「負けて不貞腐れてるの? しょうがないなぁ……」

 

お。分かってくれたか。不貞腐れているわけではないですが……

理由はともあれどいてくれるならヨシ!

 

「私が壁側にいきますよ。 そうすれば狭く()()()ことはないでしょ?」

 

あーもうめちゃくちゃだよ。そこまで固執せんでもいいでしょ……

正気度回復以外の目的があるんじゃないかと思わず疑ってしまう。

でも、こうなったら致し方ない。スペースを割譲するか……

 

「今日は楽しかったね。………………これからも、また……」

 

なんかまだ話したそうにしてるけど、飛真君眠そうなんで寝ちゃいます。

 

おやすみなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

お兄ちゃんに起こされた。

夢を見てた気がするのだけど……どんな夢だったけ?

……まぁいいや。途中嫌な場面があった気がするからもしかしたら悪夢だったのかも。

思い出さないのが吉だ。

正直まだ眠い。

お兄ちゃんも眠いのかぼーっと外を見てる。薄暗さと音で分かってはいたけどやっぱり雨が降っていた。

 

お兄ちゃんが外に行くとか言い出さないかと不安だったけど今日は一日中家にいるらしい。

外にかれらの姿がない。雨が苦手なのかもしれない。

穏やかな一日が過ごせそうな予感に思わずほころんでしまう。

 

お兄ちゃんも嬉しそう。

私よりもずっとずっと喜んでいて、朝食の準備もそこそこにいきなり『乾杯!!』とか言い出してびっくりした。

まるで久しぶりに休みの日が取れた時のお父さんみたいだ。

それにしても喜び方が異常だ。なにかあるのかな?

 

聞いてみるとお兄ちゃんは家でのんびりできるのが嬉しくてたまらないらしい。

何の作為も感じさせない心からの笑顔がそれが本心であることを物語っている。

家でのんびりって、つまり………………

そんなに()()一緒にいれるのが、嬉しい、のかな……?

 

「私も……くつろげて嬉しい、です……」

 

まぁ分かってた。分かってたことだけど!

家族の時間は他の何よりも優越される。そのことに私たちは昨日やっと気づいたんだもんね!

でもこうストレートに表現されると、ね……

思わず敬語になっちゃった。

これは不意打ちをしたお兄ちゃんが悪い。だから私は突然の敬語の理由を話したりはしない。

『やっちゃったか?』とお兄ちゃんの顔が言っている。多少の後悔と狼狽が薄膜を張りながらも真顔に戻っていく。

私もわざとよそよそしい顔を作る。

 

お兄ちゃんはやけに慇懃な態度で食事を終わらせて二階に上がっていった。

敬語に触発されているのが可笑しい。

 

 

さて、ご飯も終わったし昨日もらった本でも読もうかな。

家をどんどん強固にしないとこれから先が不安だ。

 

お兄ちゃんは早速寝てた。のんびりって……まるっきり休日のお父さんと同じ行動じゃない!

休みは嬉しいけどすることがなくて手持ち無沙汰になってる様子も同じだ。

 

もう、しょうがないなぁ

 

「それなら……昨日の漫画が私の部屋にあるからそれ読んでもいいよ。」

 

思えばお兄ちゃん外に出かけてばっかだったからなぁ……

これからは退屈しないようにしないといけないかな。

 

本は今まで触れたことがない分野だったから難しかった。一日ですべてを理解するのは無理だと判断してちょうどいい所で切り上げることにした。

 

 

ひと段落着いて伸びをしてる頃にお兄ちゃんは漫画を読み終えたらしい。

何かゲームでもしないかと誘われた。断る理由はない。

 

色々なゲームをして遊んだ。

日常が粉々に崩れ去ってすぐのころはこんな風にゲームをして笑える日が来るなんて夢にも思ってなかった。

まさに夢のような時間。でもこれは夢じゃない。

荒廃した世界の真っただ中で私たちは確かに、確乎たる幸せを感じている。

こんな時間がずっと続いてくれればいいな……

そう望んでも永遠などはなく、幸せは脆いことは周知の事実だ。

だからこそ私は、私たちは……………

 

お互い夢中になりすぎて夕方になるのを気づかなかった。

我に返ってから初めて空腹を感じた。

 

少し早い夕飯を食べながらもお兄ちゃんはなにやら上の空だった。

どうしたんだろう?

 

昼頃スピーカーの音が聞こえたらしくそのことを考えていたらしい。でも私は聞いた覚えがない。

 

「ん? ……お兄ちゃん、もしかしてあの人たちのこと考えてるの? スピーカーって、高校のことだよね?」

 

お兄ちゃんは頷いた。

 

「…………」

 

どうして高校のことを、関係ない他人(学園生活部)のことを考えてるの?家族の団欒の時にどうして?もうどうだっていいじゃない。

それとも……まだ未練があるの?

 

心が急激に冷めていく。

昼間の幸せがセピア色になっていくように錯覚してしまう。

 

食事のあと少し不機嫌になってしまったことを反省した。お兄ちゃんは優しいからついついあの人たちの身を案じちゃっただけ。未練なんてあるわけがない。

 

それなのに

 

お兄ちゃんは窓を眺めていた。

雨が降ってるのだから星は見えないのに。しかもベランダではなく廊下側の窓をわざわざ。

明かりを探してたなんて言ってた。

始めは意味が分からなかったけど明かりという単語で察しがついた。

 

お兄ちゃんにはまだ未練があるんだ。

廊下側は高校の方角だ。狭い窓を角度を変えてそれはもう一生懸命に眺めてた。

隠しもせずあの人たちへの関心を、伴わなかったことの後悔を発露してた。

 

まだお兄ちゃんの中にあの人たちがプレゼンス(駐留)してるんだ。

即刻出て行ってもらわないと。私たちの幸せにあなたたちは要らないの。むしろ害ですらある。

 

「それよりさ! 続き、しよ?」

 

いけないいけない。さっき反省したばっかじゃない。お兄ちゃんはちゃんとここにいる。体も心も、ね?

疑心暗鬼になる必要はない。

まだ寝るには時間がある。遊べば気も晴れるはず。

 

勝ちを重ねていたら寝る時間になってしまった。本当はもっとやりたいけど……明日やればいいよね。

寝る前にお兄ちゃんに意地悪された。ちょっと勝ちすぎちゃったかな?

窮屈だとぶー垂れてたから壁際に移動した。私は狭いのは結構平気だ。狭いほうが落ち着く。

というか狭いのはお兄ちゃんが真ん中にいるからじゃない!お互いに協調すれば狭くはないことは今までの経験でわかってる。

 

「今日は楽しかったね。………………これからも、また……」

 

言いかけて、やめる。お兄ちゃんは話し相手にはなってくれないらしい。やっぱスネてる。

 

これからも、またこうやって思い出をたくさんたくさん作ってあいつらとの思い出を追い出そうね!

これから私たちの穏やかで幸せな日々が始まるんだ。

 

雨上がりの空はきっと綺麗だ。

 




今回は劇的なことは何一つ起こらず日常回といったところですかね。

日常というか、平穏な日々を書くことがこんなにも大変なことなのかと思いました。

これで残りは一週間になります。ここまで長かった……
あと半分! この調子なら余裕ですね!

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