がっこうぐらし!称号「自宅警備員」獲得ルート(完結)   作:島国住み

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年の瀬が近いので初投稿です。


不安な夜、上がる太陽

気絶した飛真くんがやっと起きました。

ソファに寝かされていますね。なんか絆創膏とかも貼ってあるし毛布も掛けてありました。妹が手当てしてくれたのでしょうか?

そのおかげかHPはだいぶ回復しています。ありがたい。後でお礼言わなきゃ

 

しかし今何時?暗いからもう夜なのはわかりますがそれ以上のことがわからない。

かれらが寄ってくるから明かりをつけるわけにもいかないしなぁ……

 

なかなか目が慣れてくれない。月明りほどの明るさもないからこの家はしっかり雨戸が閉じきられているようですね。

ということは明かりをつけても大丈夫そうですね。ちょっとぐらいつけてもバレへんやろ……

 

というか暗くてスイッチがどこにあるかすらわからないのだが……

 

「う~ん・・・あ、起きたの?」

 

うわっ!びっくりしたぁ 妹もこの部屋にいたようです。

 

「ケガ大丈夫?一応軽く手当はしたけど…」

 

だいぶ良くなったよ。手当てしてくれてありがとう

 

「・・・ん。それより暗いでしょ?いま明かりつけるね」

 

ああ^~文明の光^~   

ランタンの明かりで一応周りが見えるようになりました。もう停電しちゃってるんだな。

忘れてた。時間確認しなきゃ……10時半ぐらい。結構寝ちゃってたんだなぁ

 

インフラの安否確認!水道、よし!ガス、ダメ!電気、ダメ!

知 っ て た 

確か水道は近日中にはダメになってしまうから使うなら今のうちですね。

インフラがやられるのは当然だよなぁ?←学校籠城ルートしかやってなかったのでガスまで使えないことに動揺している

というかこんな異常事態でも最低限のインフラが整っているあの学校(巡ヶ丘学院)がおかしいんだよなぁ……

健康で文化的な最低限度の生活はこの自宅警備員ルートでは難しいですね

「がっこうぐらし!」と銘打っているだけに学校以外となると生存がやはり大変になってしまいますね。……世知辛い

国は憲法二十五条を守れ!!違憲だ!訴えてやる!国会議事堂前でシュプレヒコールをしてやる!!

・・・被告人(日本国)が存続しているかもわからないのにこんなこと言ってたらなんか虚しいですね。気持ちを切り替えねば。

とりあえず水道は使えるうちに使っておきますか。

とはいってもさっきウォーターサーバーを発見して補充の天然水ボトル(12リットル)一本も発見したので実は飲料水的にはまだ余裕があります。

それでも生活用水として水の確保は絶対なので浴槽に水を限界まで張ります。おもに食器を洗うのとトイレ用に使います。

ガスが使えないのでシャワーとかは無理ですね……2,3日なら問題ないですけど、それ以上となると体を洗えないことに対する不快感から正気度が無視できないレベルで減り始めます。特に女子はその減少量が多いのでちょっとヤバいですね…何か対策を立てねば。

トイレに関しても水道がダメになっても少しの間は水を流して持ちこたえられますが、いつか逆流が起こるのである段階から簡易トイレに切り替えないといけないですし……

 

……自宅で籠城って悪手じゃね?

だめだだめだだめだそういったことを考えてはいけない。そこに(称号)があるから走るんだよォ!

 

気を取り直して次は食糧関係を見ていきましょうか。

 

なんだかテーブルにお菓子やらなんやらが積みあがってるな…

 

「あ、それはね。家にある食べものを把握したかったから一か所にまとめたの。でも冷蔵庫の中はまだ見てないよ。確認しようと思ったんだけど私もウトウトしちゃって……」

 

有能!これで確認の手間が省けましたね。ここにあるのは比較的保存がきくやつなので腐る心配はないですね。量は…持って一週間ぐらいかなぁ

 

冷蔵庫チェックしますか。えーーと、中身は普通ですね。まだ腐ったものもなさそうですね。

とはいえ牛乳とかはもうやめたほうがよさそうですね。ここで腹を壊したらヤバいです。

確かに食料は大切ですがそれ以上に健康な状態でいることが今は重要ですから。

冷蔵庫は…アイスは解けていますが見た感じそれだけで冷凍食品とかは平気そうです。

冷気もかすかに残ってるのでまだいけるか…?聞いてみよう

 

「うーーん……わかんない。でも冷凍保存を前提に作られたものだから腐りやすいんじゃない?」

 

確かに。じゃあもったいないですが腐ってる(かもしれない)食品は捨てちゃいますか。「かもしれない」運転が大切だって教習所のビデオで習ったしね!

「直感」が髙ければ匂いとかでかなりの精度でジャッジができるのですが今の二人では判断できないですからね。あきらめましょう。

 

あとは……カセットコンロとかはあるかな?

台所の棚の中にありました。ガスも2本ありますね。これがあれば料理ができる!

 

飛真は「料理上手」持ちですからね

帰宅部RTAしてる時は何の役にも立ちませんでしたが今回は有効活用しましょう。

 

よく見たら空腹ゲージがかなり減っていますね。なんか作るか!

・・・とは言え今ある食材じゃ野菜炒めwithウィンナーぐらいが関の山ですけどね。調味料は揃っているから一応料理らしくはなりますが。

音が怖いので二階に移動して作りますか。妹も腹減ってるでしょうから食べるか聞いてみますか。

 

「・・・今そんな食べる気分じゃない。少しお菓子とかつまんでたから大丈夫。」

 

さいですか。まぁ気を取り直して作りましょう。

 

   ~クッキングタイム~

 

はい、完成~。とりあえず冷蔵庫にあった食べられそうなのをぶち込んだので見た目がちょっとアレですね。量はかなりあります。食べきれるかな?

味についてはご安心を。スキル「料理上手」のおかげで普通の人が作るより美味しく作れちゃうんです!

さっそく食べましょう。いただきます。

まぁ可もなく不可もなくって感じの味ですね。見境なく食材を入れた割には均衡がとれてます。ちゃんと正気度も回復してますし空腹ゲージもいっぱいになりそうです。

 

……あれ、妹がやってきた。

 

「・・・やっぱ食べる。」

 

人が食べているの見ると食べたくなっちゃいますよね。まだ残っていますし大丈夫です。

 

「ナニコレ?・・・野菜炒め??」

 

そんなにひどい見た目してる?でも味はちゃんと保証するから(おいしいとは言ってない)

 

「……まぁ食べられないことは、ない。」

 

食べてはくれているので良かったです。……ちょうど作った分二人で食べきりましたね。

 

「「ごちそうさま。」」

 

食器を片付けたら、もう寝ますか。

夜は確かにかれらが少なくて探索するにはもってこいなのですが住宅街だとそうもいかないんですよ。夜は家に帰る時間なので逆に多かったりします。深夜でも家を閉め切られてればあぶれたかれらが徘徊しているので安全ともいえないです。第一我々は光源の確保が必要でそれにかれらは寄ってくるので元々危険はあります。安全な拠点あっての探索なのである程度体裁を整えてから探索に臨みましょう。じゃあ寝るわ。

 

「あ、うん。おやすみ。……私も寝るか。」

 

二階の自分のベッドで寝ます。おやすみ……

 

 

 

おはようございます!

今は…9時ですね。休日の起床時間としては早いんじゃないですかね(夜型)

妹は…寝てる。なんか怖い顔してるから悪夢でも見ているのかな?

前日いろいろあって疲れてるでしょうから寝かせておきましょう。

 

良く寝たので体調は万全です。今日は動くので朝食を取りましょう。

朝食は食パンですね。パンもすぐ腐ってしまうから優先して食べねば。ジャムは…保存に優れているとはいえそれは密閉状態での話だからなぁ。捨てる安定かな…

おっと、パチンとやるとジャムとマーガリンが出るやつがある!賞味期限は平気だったのでそっちを使いましょう。この家はバイオハザードを想定していた…?(陰謀論の萌芽)

焼いてなくてもちゃんとおいしいです。そのまま食べさえしなければ基本「料理上手」は発動するので今回も回復量が大きくなりました。さすがにガバガバでは?

 

奇跡的に水道が生きてるので歯も磨いちゃいましょう。髭も剃っておきますか。こうやって日常を想起させる行動をとれば正気度がちょっとだけ回復します。

 

さて……家を補強しますか。道路側の雨戸にバリケードを設置したいです。

とは言っても家にあるものだけじゃバリケードは作り切れませんから今日は遠征しないといけません。

とりあえずソファとラックをバリケードに使いますか。本当は物置と化した冷蔵庫とか大物家電を使いたいのですが「筋力」が足りないです…

足りねぇ…物資が全然足りねぇ…ないものは外から調達すればいい…

というわけで外出します。多分結構な頻度で外出すると思います。きっと出張が多い自宅警備員なんだよ(適当)

まぁこんなんでも自宅が「拠点」でありさえすれば称号は取れます。(問題は)ないです。

 

その前に庭にあった小さな物置を見ておきたいですね。武器も調達しなきゃですし、しらせ号の代わりも探さねば。

 

というかどうやって出よう?一階は閉め切ったし本当は二階からはしごで出入りしたいのですが……

 

「・・・おはよう。」

 

あ、妹が起きてきましたね。ご飯はどうするの?

 

「あ・・・いいや。」

 

何か食べたほうがいいと思うのだが。自分が作ったほうがおいしくできるから作って進ぜようぞ?

 

「今食欲ない。」

 

こころなしか顔色が悪いなぁ。やっぱ起こしたほうがよかったかな?そういや今好感度いくつだ?……3かぁ。上がりましたね。食事効果があったのでしょう。

 

二階からかれらがいないか見てほしいのですが…いいですか?

 

「え?何のために?」

 

庭の物置を確認してそのあと物資を探しに行きたいんだ。

 

「危なくない?でも確かに…雨戸あのままじゃヤバいよね…」

 

分かってくれたみたいです。あと妹の自転車を使ってもいいか聞いてみましょう。

 

「いいけど、汚さないでよ?」

 

目が鋭い。チャントキレイニツカイマスヨ。

 

「ほんとに?まぁいいや、見てくるね」

 

とてててててて・・・・

 

「家の敷地にはいなかった。でも道路には・・・」

 

それならOK。玄関から…そーーっと。

 

外に出ました。視界にかれらがいますが気づいてはいないようですね。素早く庭に回って確認しましょう。

 

中には…工具類と園芸用品がありますね。工具類は家に持ち帰りましょう。そして金属製のスコップは護身用に持っときましょう。あとは木製の子供用バットがありますね。昔使ってそのまましまってあるみたいな感じですかね。これも持っときましょう。

 

今回行こうと思っているのは町はずれの園芸用品店です。ここからは少し離れていますがかれらの密集地とは反対の方向にあるので昼間でも行けなくはないです。そう、自転車ならね。

持ってけるものは限られてるのでそこらへんは取捨選択していきます。

とりあえず、

・補強用の資材

・二階から出入りする用のはしご

・しらせ号の後継種

・汗拭きシートといった清潔さに関わる日用品

は持ってこないといけませんね。結構多い……

途中かれらをやっつけてステータス上げれば余裕余裕!(楽観)

 

工具類を置いて空のリュックに水筒を入れてバットをかごに、スコップを持ったら準備完了!

自転車にまたがって、いってきまーす。

 

「・・・いってらっしゃい」

 

 

 

───────────────────────────────────

 

 

救急箱は…あった。絆創膏の前に消毒しなきゃ…

 

手間取ったが何とかできた。最近ケガをしたこともけがの手当てをしたこともなかったな。これからはこんな機会が増えるのだろうか・・・はぁ…

 

さすがにこのまま寝かせておくわけにもいかないしソファに移すか。

 

「重っ」

 

思わず言ってしまった。仕方ないじゃない。本当に重いのだから!と誰に聞かせるわけでもなく言い訳をしながらなんとかソファに寝かせた。

寒そうだから毛布を掛けよう。

 

「ふぅ」

 

とりあえずアイツの手当てはこれぐらいで十分だろう。ひと段落したらドッと疲れが来た。休んでもいられない。こんな時(ゾンビパニック)にはしなければいけないことがたくさんあるはずだ。でも何をすればいい??

分からない。こんな事態教科書には載ってないし自治体の災害マニュアルはおろかペンタゴンでも想定されてないだろう。

 

うーーーん。食料とかの把握は必要だよね?リソースの正確な把握なくして今後の対策はできないだろう。あってるよね?

 

暗いから電気をつけよう。・・・うん?つかない、停電?

そうだ。もうインフラは使えない。こんなことになったら当たり前のことなのに今まで考えてなかった。インフラが使えない生活なんて考えられない…生きていけるのかぁ…

幸いにもランタンと懐中電灯があった。いろんな所から食料をかき集める。

テーブルいっぱいに食料が集まる。多そうにも見えるけど2人で分け合うことを考えると心もとない。

いきなり変わった現実に体と頭がついていかない。少し休憩。お菓子でも食べて気分を落ち着かせよう・・・

 

 

 

ガサッ

物音に反応して一気に覚醒する。・・・どうやら寝てしまっていたようだ。

アイツが起きたんだ。電気がつかないこととか説明しなきゃ

 

「ケガの手当てしてくれたの?ありがとう。」

 

感謝されることだとは思ってなかったから面食らった。なんだかこそばゆい。兄から感謝されたことなんていつぶりだろう?

 

アイツはすぐに今おかれている状況を理解したみたいだ。水道、ガスの確認。風呂に水をためたりしていた。

 

ガスコンロを引っ張り出してきて何か作るつもりらしい。お前もどうかと聞かれたが断った。おなかはすいているのだが、食べる気になれない。

 

これからのことを考える。水、食料はまだあるが、それだけだ。家はいつまで安全かわからないし風呂にも入れない。親だって安否がわからない。助けは来てくれるのだろうか?インフラやメディアがやられているから小規模なものではないことは明らかだが、この異常事態は世界的なものなのか?文明は?日常は帰ってくるの?

・・・考えがどんどん飛躍する。これからどうしていくか考えなきゃいけないのに…

美味しそうな匂いがした。思わずおなかが鳴ってしまった

 

「……///」

 

おなかもそう言ってるし食べようかな。

なんかすごいのが出来上がってた。腐りやすいものを今のうちの消費するっていうのはわかるけど、見た目が……。こんなものにつられてやってきたなんて考えたら恥ずかしい。

羞恥心を隠すように料理?を受け取って食べる。ええい!ままよ!

 

「……まぁ食べられないことは、ない。」

 

思ったより美味しい。あんな混とんとした具材群からここまで秩序をもたらしたのだからやはり私の兄は料理が上手い。塾がある日は共働きの両親に代わって兄が料理を作っているからなぁ。最近は塾が多かったから平日はほぼ毎日だったっけ。うん。何とか完食。

 

「「ごちそうさま。」」

 

食べたら眠くなった。兄もそうらしい。今日はもう寝よう。

 

夢を見た。

私はいつも通り夕飯を食べて塾に向かった。

講義を受けている。いつもの退屈な日常。

にわかに外が騒がしくなる。講師が注意をしようと外にでる。数秒後、悲鳴。

かれらが教室に入ってくる。出口は一つしかないしみんなパニックで収集がつかない。

一人また一人と喰われていく……

私は何もできず教室の隅で震えていた。かれらが私を見つけた。この教室で人間は今や私だけ。

こないで。こないでこないでこないで!!

 

 

跳ね起きる。太陽は今日も平常運行だ。10時か…学校なんてあるわけないし別にいいか。

悪夢のせいでよく寝たはずなのに気分が悪い。

起きるともう兄は活動していた。雨戸にソファやらなんやらがバリケードとして使われてた。兄が食事を勧めてきたが、断った。何も食べる気にもなれない。

 

二階の窓からかれらがいないか確認してほしいと言われた。聞けば足りない資材を取りに行くために外に出ようとしているらしい。ついでに私の自転車も借りたいと。

そうしなければいけないのは理解できる。でもどうしてそんなに早く現実を受け入れて行動に移せるのか。……わからない。

 

二階から見た景色はもう日常を映してはいなかった。ぱっと見は昨日とあまり変化はないでもよく見ればまだくすぶっている煙や異様な街の活気のなさが伝わってくる。

家の敷地にはかれらはいなかったが道路には数体いた。兄に報告しなきゃ

 

本当に兄は行く気らしい。かれらが跋扈する世界へ足を踏み入れることに恐怖はないのだろうか?私は怖くて行けない。無事を祈ることしかできない。

 

「・・・いってらっしゃい」

 

明るい声で兄を送り出すことはできなかった。ましてや危険だから行ってほしくないなんて……言えるわけ、ない。

 




レポートを無視して書くssは最高だな!!(現実逃避)

来年頑張ろうみたいな考えが頭の中を牛耳っててなかなかやる気が起きませんね。


関係ない話なんですが今何時?と聞かれてノリノリで「そうね~だいたいね~♪」と答えたら、真顔で今の時代そこは「いちだいじー♪」だからね?あとネタ分からない人にそれやると嫌がられるだけだからやめたほうがいいよ?って言われてショックでした。
ジェネレーションギャップを感じる……時代についていけない……

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