がっこうぐらし!称号「自宅警備員」獲得ルート(完結)   作:島国住み

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暴力的な表現が少しだけあります。お気を付けください


ぬばたまの夜を越えれば

現状については把握できました。ずっとポーズをしてるわけにもいきません。どうするかを決めないといけませんね。

 

とは言え、やることは決まってます。ゾンビになりかけてる妹を人間側に引き込むんです。

まだ水筒の水は残ってます。それを全部飲ませることができれば、きっと治るはず。

暴れられると困るから鎮静剤も使いたいですね。

 

鎮静剤で効果が表れるまで大人しくしててもらう→どうにかして水を飲ませる、の流れですかね。

 

気絶させてる間に水を飲ませれば楽なんですけどね……意識がない人間に水を飲ませるのはご法度ですからね。最悪それで死ぬ。

 

基本的な流れはすらっと出てくるんですけど、問題はどうやって水を飲ませるかですよね。

水を飲めなんて言ったって聞いてくれないでしょ?それに指示を理解してくれるかも怪しい。鎮静剤が効くまでの間、大人しく待ってはくれないでしょうし……

 

うーむむむむ……し、縛る?

 

なんかもう、それしかないような気がするなぁ。縛り方も、縛る紐も心当たりがないけど。

いや普通に妹を縛るってどうなんだ?アブノーマル界でも相当高いレベルに入っちゃうよな……

絵面が完全にアウトでしょうね。け、消されないよね……?

 

もちろんスキルに「捕縄術」なんてものはありまs……あった。ナンデ?ナンデアルノ!?

使える状況限定的すぎじゃないですかね……ゾンビ相手じゃ危険すぎて使えないし。

対人戦を想定してたのかな?痒い所に手が届きますね。

でもですね。残念ながら「スコップマスター」にポイント全部振りしちゃったんで、取得できないです。ぴえん……

 

結束バンドとかは探せばありそうだしそれに頼るか?

手首と手足は別々に縛って……そうすれば跳ねまわることくらいしかできないはず。

……あぁ、すげぇ気が重い。やろうとしてることが完全に犯罪者だよ……おまわりさんこいつです!

 

不安しかないけど、これ以降は動かないとどうしようもないからなぁ……

よし!行きます!

 

ポーズ解除!!

 

「ねぇ……にげたらたべられないよぉ……」

 

……身動きが取れねぇ!!

紐になりそうなものを探そうものなら妹がこれ幸いとばかりに襲ってくるだろうし、かといって注意をそっちに向けてたら一向に捜索が進まない……

後ろにはもうベッドしかないから何とかして向こう側に行きたいな。別の部屋に行きさえすればドアがある程度の時間を稼いでくれるはず。

でも、狭い部屋じゃ迂回なんてできないし、筋力対抗で勝てるのか……?

 

いや、飛真君なめんなよ!ゾンビ化したって体重は変わらないんだ!勢いをつけてタックルすれば……

 

「うおおおおおおおお!!」

 

「えへへ……つかまえたぁ!」ガシッ

 

あんたはブラックホールか!?

驚きの吸引力!……ってそんなこと言ってる場合じゃねぇ!

 

「たっ、食べないでください……!」

 

とにかく、後ろに下がるんだ。そうすれば、そうすれば……

 

「ごちそう……ごちそう……おにいちゃん……」

 

今だっ!

 

ドタン!!

 

浮落!決まった!

この一瞬の隙に水筒かっさらって隣の部屋に駆け込みます。

 

飛真君の部屋のドアも閉めます。鍵はかけられませんが……

隣は妹の部屋ですね。こっちは内側から鍵が掛けられます。

一階に行くことも考えたんですけど、階段を上手く降りられずに妹がケガするかもしれないのでやめました。

 

ガチャ

 

げ。飛真君の部屋から出たみたいですね。しかも無理やりじゃなくてちゃんとドアノブを使って。如何せん妙に知能が残ってるせいで単純な足止めは意味をなさないですね……

 

でもまだこの部屋には来ていません!貴重な時間で縛る物を見つけださねば!

 

ガチャガチャガチャガチャ……

 

ひえっ……

同じ手は通用しません。鍵がかかってますからね!

結束バンド、結束バンド……

 

ドンドンドンドン!!

 

「おにいちゃーん?いるんでしょー!?」

 

ここにお兄ちゃんはいません。他を当たってください。(迫真)

急げ急げ、えっと、ここにはない、ここにも……

 

「………………」

 

あっ!なわとび!こいつを使えば……でも肝心の結束バンドがないな……

……?なんか静かになったな。あきらめたのか?

 

ドカン!!

 

「わたしたち、ずっといっしょだっていったよね?」

 

ドカン!!

 

「だから、ほかのやつにたべられるまえに、わたしが、わたしが……」

 

バキッ!!

 

「ぜんぶ、たべてあげる……」

 

結束バンドありました!

……と同時にタイムアウトですね。ドアをぶち破るダイナミックかつワイルドな方法で妹が侵入してきちゃいました。

一応逃げようと思えばベランダに出れますが……そんな余裕はなさそうですね。

なんとか道具は揃いました。もう、腹くくるしかないな。

 

まずは観念したふりをして隙を作ります。

 

「わかったよ。そういう、約束だったよな……」

 

「やくそく!やくそく!えへへへへへへへ……」

 

なんかもう、やっと獲物にありつけるもんだから理性の欠片すらなくなっちゃったよ。対話なんてもとより無理だったな

 

「ほら。逃げも隠れもしないからさ……」

 

「はぁはぁ……はぁはぁ……だいすき、おにいちゃん……」

 

ああ!マジで喰う気だ!大口開けて首筋にかぶりつこうとしています。

絶体絶命。でも、今こそが最大のチャンス!

 

「もがっ!!」

 

お通しのクッションです。たらふく喰いやがれ!

そして飛真君に覆いかぶさるような位置関係だったので、このまま素早く横にずれれば妹はうつ伏せ状態になります。

これで上半身はベッドにくぎ付けで足は床にあることになります。

 

頭を体重で押さえつけて後ろに両手を持っていきます

とにかく手だけは先に縛ります。結束バンドで……よし!縛れた!

 

「んーー!!んーー!!」

 

足をバタバタさせてますね。……どうしよ。とりあえず手の拘束を盤石にするために結束バンドをもう一個追加します。

 

そうだ!鎮静剤!もう打っちゃおう。

今気づいたんだけど、体制を立て直すには腰を上げないといけないわけでして。自分がすべきなのは左右と上の動きを抑制することで、その場でじたばたしてる分ならセーフです。

しかも食べようと思えば食べれる距離に獲物がいるから、あくまでも飛真君を狙いに来ます。

とはいえさすがに動かれたら鎮静剤は打てないですね。やっぱなわとびで足も拘束するしかないな。

 

「んんーー!!んんーー!!」

 

「ごめん、ごめんっ……!」

 

暴れんなよ……暴れんなよ……

うつ伏せ+クッションで相当息苦しいはずです。しばらくすればきっとなわとびチャンスが訪れるはずです……!

 

「んんっー!んんっー!」

 

随分と抵抗が弱まりました。御用だ!御用だ!

 

「………!?んー!!んー!!」

 

わっわっわっ……今まで以上に暴れ狂ってるんだが……

い、一応巻きつけました。これでまともに抵抗できないはずです。あとはもう鎮静剤を打つだけです。

 

ゆっくり……ゆっくり……打ちました!

 

落ち着くのを待ってる間にどうやって水を飲ませるかを考えますか。

きっと、というか絶対に飲んでくれませんからね

うとうとしている状態とは言え意識自体はありますから、無理やり飲ませるのはあまりにも危険です。普通に噛まれる。

だからどうしても()()()()飲んでもらう必要があるんです。

 

……血?

妹曰く、飛真君の血はめっちゃおいしいらしいですからね。水と混ぜれば飲んでくれるか……?

これまた変態チックですけど、背に腹は代えられません。

それによって有効成分が破壊されるなんてことはないよな……

他の案も思いつかないし、グズグズしてても状況は悪化するだけだしなぁ

 

あの治療薬はうまくいかなかったですけど、鎮静剤は効き目バッチリですね。

なんであれ効かなかったんだろ……?

いや、今はそんなことを考えてる場合じゃない。色々試してみる必要があるな

 

もうクッションは外しても大丈夫そうですね。気を付けて外します

うへぇ……唾液でクッションぐちゃぐちゃじゃん……

 

「……はぁ……はぁ……」

 

やっぱ息苦しかったんですね。罪悪感がすごい。

ダメ元で水筒の水を近づけます。

 

「んーー!!いや!それよりも! ほ ど い て よ ! ! 」

 

あああああっ!お客様!お客様!困ります!事が済み次第ほどくので!暴れないで!

鎮静剤打ってこんなに動くのか……

水はやっぱ飲んでくれないし、酸素が供給されるとめっちゃ動く。

……やっぱクッションします。

 

「んんー!!もがもが!!もがもが!!」

 

ちょっと何言ってるか分かんない(悪魔の所業)

 

文字通り出血大サービスするしかないな。妹の机にカッターがあったのでそれを使うか。

いきます!

 

「いっ……てぇ……」

 

早速血が出てきました。深く入ったようでダメージがあります。

さらに悪いことに、状態異常「出血」状態になってます。

普通この程度の傷ではならないはずなんですけどね。この状態異常は確率で発生するので小さな傷でもなったりします。逆に言うと大けがを負っても「出血」しなかったりするんですよね。もちろん大けがの方が状態異常になる確率自体は高くなりますけど。

 

何はともあれ()は手に入りました。水筒に投入します。

 

前とは量が違うからなぁ……今回は「出血」もしてるし。

「出血」してると治療、もしくは自然治癒するまでジワジワとダメージを受けます。

「大出血」だと自然治癒しないのでそれよりはマシですね。

でも自然治癒まで待ってると血が足りなくて貧血になったりするんですよね。

身体的にはまだまだ許容できる範囲の出血であっても、精神的に参っちゃって失神したりします。今飛真君はメンタルが弱ってるのでそっちが怖いです。

縛ってるとは言え妹の意識はありますからね。こっちが意識を手放せば確実に喰われる。

 

ちょっと時間がかかりそうなので、少し細工をしましょう

 

ビトッ

 

「……!?ふー!ふぅー!!」

 

妹の目と鼻の先に血を滴らせておきました。目の前の血に夢中になってこっちへの関心が薄れるはずです

それにしても本当に血が好きなんだな。なんかこの血への偏愛がちゃんと治ってくれるのか不安になってくるわ……

 

もう水が真っ赤です。これくらいでいいでしょう。

あとは飲んでくれるかだな……

 

よし!ポーズ解除ならぬ、クッション解除!

 

「うがー!!もうがまんできない!なんでいじわるするの!」

 

首が180度曲がらないと飛真君を食べることはできません。血(水)でガマンしてもらいましょう。

 

「はいコレ」

 

「んん?…………ち、ちだ!!」

 

「僕を食べるのはこれを飲んd「ごくごくごくごくごく……」

 

ドン引きするレベルで飲んでるんですけど……

いやまぁ、そうしてくれて嬉しいんですけどね。うん。

 

「……ぷはぁ。なんかうすかったな……やっぱりにく、にく、おにいちゃん……」

 

まぁ次はそうなるよな。でもそんなことは織り込み済みです。飛真君には足がある。

自室に戻って鍵を掛けてしまえば余裕のよっちゃんですよ!

 

「よし。飲んだな……」

 

「ちょっとどこいくn……いてっ!」ドスン

 

そりゃ足縛られてるんだから転んじゃうよな。飛真君、動きます。

 

「あとは逃げるだけ……?」フラッ

 

な、なんだ?今画面が揺れたぞ……?

 

ドタン!!

 

あああああああああああああああああああああ!!!(絶叫)

ちょっ……今!?今失神すんの?タイミング悪すぎぃ!

 

ああ……画面が真っ暗だ。

いやまぁたしかに丸一日何も食べてなかったし正気度やばかったし出血してたし目的は達成されて油断するタイミングだったけど!条件は揃ってたけども!!

 

もうこっちからはどうすることもできません。回復を待つしかない。

無事を祈りましょう……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ちゃん!お兄ちゃん!!」

 

「た、食べないでくださいっ……!!…………ってあれ?生きてる?」

 

「うん」

 

「咲良は?」

 

「たぶん、()()()()()と思う。私、ゾンビっぽくないでしょ……?どう……?」

 

 

 

……か、勝ち申した!(勝利宣言)

治ってます!カーソル合わせると『妹』って出ます!!

 

「治ったんだな……良かった……ぐすっ……」

 

「あっちょっ……泣かないで!泣く前に、私を助けて!なんで私縛られてるの?これじゃ身動きがっ……取れないよ!」

 

「あ、ああ……それはな……色々あって……」

 

()()……?」ジー

 

治った喜びを分かち合いたいのになんでジト目対応なんだ?

……あっ(察し)

 

「い、いや、違うぞ!?暴れたもんだから仕方なく……な、何もしてないからな……?」

 

()()()……?()()()()()()……?私はこれをほどいてほしいだけで、申し開きは求めてないんだけどなぁ……?」

 

「た、単に説明責任があると思っただけで別に弁明とかそういう意味じゃ……」

 

「くすくす……はいはい、分かってますよー。ちょっとからかっただけなのに面白いなぁ」

 

「……もう充分元気だな。それなら僕の手助けなんていらないんじゃないか?」

 

「自力でほどけるなら、そもそも頼まないよ。ずっと這いつくばってるの辛いんですけど」

 

「ごめん。すぐほどくよ」

 

「ふー、自由!……私どれくらいの間意識失ってたの?」

 

もう明るくなってるってことは今日が最終日か。雨の音も聞こえる。ってことは……

 

「半日くらいかな。……どこまでは覚えてるんだ?」

 

「うーん……お兄ちゃんが薬を持ってきて、注射して……それから、それから……」

 

グゥー

 

「……腹、減ってるよな」

 

「一日以上何も口にしてないもん。とにかく何でもいいから食べたい気分」

 

「僕もだ。もう、カップラーメンでいいよな?」

 

「うん」

 

お互い結構ボロボロの状態です。飛真君は相変わらず貧血だし、妹は妹でウイルスとの戦いで消耗しています。

空腹ゲージがチラチラ見てきてうっとおしいです。何でもいいから食べちゃいましょう。

あと1,2時間もすればクリアです。食糧管理なんて気にする必要はありません!

 

こうも腹が減ってるとお湯が沸くのを待つのすらじれったいな……

 

「お腹ペコペコだからさ、もう食べちゃってていい?」

 

「いいよ。できたら持ってくから」

 

こっちも出来上がるのを待ってる間、少し食べちゃいますか。スナック菓子とかいつ食べるべきなのか分からなくて結局残っちゃってるんだよな……賞味期限も比較的長いし。

 

久々にこうやって自宅警備員してる気がする。この頃は大忙しだったからなぁ……

というか物資調達で割と外出てたし自宅警備員って言えないのでは……?

まぁ細かいことは良いんですよ。取得条件はしっかり満たせてるので。ずっと家にいたら守れるものも守れないってことですね(自戒)。

 

そんなこと言ってたらできましたね。

早速持ってきましょう

 

「できたぞ……って服着替えたの?」

 

「ずっと同じ服着てたからね。さすがに着替えないとダメでしょ?」

 

食べるのを待ってくれたみたいですね。

 

「いただきまーす!」

 

二人とも無言で食べてます。

空腹を満たすことが今は第一ですからね。

 

■■■

 

「あ~お腹いっぱい!ごちそうさま」

 

たくさん食べましたね。ちゃんと人間が食べるものを食べてたのが純粋に嬉しい。

 

外で降り続いてた雨も小雨になってきました。ということはつまり、もうすぐアウトブレイク発生から丸14日間生き抜いたことになります!

合図は雨が完全に止んで陽光が差し込んできたらです。

 

「ねぇ、お兄ちゃん」

 

「何?」

 

「ケガとか、してない?ドアを壊したのも私でしょ?記憶が、どうしても曖昧な所があって……」

 

客観的に見てそうとうヤバいことしてたし、記憶残ってたら社会的に終わってたかもしれない。水を無理やり飲ませたのだって妹からすれば意味不明だろうし。知らなくていいことってやっぱあるんです。

ただまぁ、記憶が曖昧っていうのもかわいそうだから()()()()だけなら言ってもいいかなぁ

 

「ケガはしてないけど……大変だったなぁ……」

 

「やっぱり、大暴れしちゃったの……?」

 

「まぁ、それもあるけど、妙に人間の部分が残ってたから治ったと思って油断しちゃったんだ。そこが一番危なかったな……」

 

「半分ゾンビって感じ?」

 

「うーん。どうなんだろうな。なんか、急に抱きついてきて僕の匂いを嗅いできたんだよ。おかしいなと思いながら何食べたいって聞いたらさ、『おにいちゃん!』とか言い出して」

 

「結構私、浸食されてたんだね……」

 

「怖かったのはそこからだよ。『おにいちゃん大好き……』なんて急に言うもんだからさ、ポカンとしてると万力みたいな力で押し倒してくるs「まままままま待って!」

 

「あ、あの……私、そんなこと言ってたの?その、大好きって……」

 

「うん。あと『私のおにいちゃん』とも言ってたっk「分かった!分かったから!この話はおしまい!」シュー

 

……爆発は、しなかったか。

前にあった原因不明の爆発を再現しようと思ったのだが……不発だったか。

でも羞恥で顔が燃料棒みたいになってますね。冷却水が必要になるレベルです。

いやー愉快愉快。さっきの仕返しです。

でも、どうしてあの時は爆発したんだろうな……?これ以上の恥ずかしさなんてちょっと想像できないぞ……

 

「そ、そんなことよりさ、この先のことだよ!どうしよう。確かに私は()()()()()けどさ、私たちを取り巻く状況は相変わらずだし……」

 

「……学校に行くしかないだろうな。あの人たち(学園生活部)には随分と助けてもらったし。あと行ってみると予想以上に自給のための設備が揃ってた。みんなと協力して生活すればきっと何とかなるよ」

 

もうクリアする直前だから言えるセリフですね。実際、学校に行くのがどう考えても一番いいわけですし。むしろ自分の都合で家に引き留めて悪かったって感じです。

 

「学校……でも、そうだね。私たちだけで生活するのも限界があるし、なにかアクシデントが起こったときに対処が難しくなっちゃうし。本当は……ううん。そんなこと言ってちゃダメよね。できるだけ早く支度して行かないとね」

 

思ったより乗り気ですね。それも当然か。「がっこうぐらし!」で自宅警備員しようなんて不自然もいいとこですから。やろうなんて思ったヤツの気が知れませんよ。

 

「……あ!お兄ちゃん、見て!虹が出てるよ!」

 

「ほんとだ!」

 

虹が見れるなんて珍しいですね。どうやらゲームクリアを祝福してくれるみたいですね。

いよいよクリア目前です。最後にいい景色が見れました!

 

「………………」

 

「よく見たらダブルレインボーだぞ!すげぇ……」

 

「お兄ちゃん」

 

「ん、何?」

 

チュッ

 

「………………へ!?」

 

「その……こういうことだから。これからもよろしくね、お兄ちゃん♪」

 

いや()()()()()()ってこういうことだよ?意味わかんないよ!?

説明しt……ああ、画面が暗転するぅ!!

 

 

………………えっと、ゲームクリアです。ちゃんとノーマルエンド「生存者」を迎えることができました。

 

肝心の称号「自宅警備員」は………………取れてます!!!!やったぁ!!

 

ああ……やっと、やっと終わるんやなって……(涙)

 

何となくで始めましたが、こうやってすべてが終わってみると達成感がすごいですね。

とにかくこれで目標は達成されました。完結まで持っていけて良かった……

 

完走した感想(定型表現)はですね。……思った以上に大変でした。まず始めたきっかけが「この称号簡単に取れるんじゃね?」だったので。家にいるだけでOKだなんて思ってた頃が懐かしいですよ。今思えばショッピングモールが転機でしたね。もちろん学園生活の面々は悪い人たちじゃないんですが、今回ばかりは厄介な要素でした。もう少し冷淡に振舞ってもよかったですね。でも彼女たちのおかげで妹は助かりましたし、世の中分かりませんね。NPCの挙動は未だによくわかってないのでまだまだやり込む余地はありますね(白目)

 

楽しかったです。判断ミスによる絶体絶命の危機が何回もありましたけど……サバイバルだし多少はね?正気度管理の大切さを伝えることができたと思います(反面教師)。

 

ガバに次ぐガバで見苦しい点もたくさんあったかと思いますが、それでも見てくれた兄貴姉貴の皆様、ありがとうございました!

 




……とまぁ、完結です。

ただちょっと待ってください。妹目線がまだですよね?一つにまとめてもよかったんですが、本文の方で〆の文に入ってるのに話がそのまま続くのはなんだかなぁと思って分けることにしました。

なのでもう一話分あることになります。多分きっとクリスマスまでには真の完結を迎えることになりますよ、ははは……

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