横須賀に咲く花束   作:ヨコヨコ

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幼いころに誓った夢、子供の頃思い描いた夢。

大人になり切れない自分があきらめかけている夢。

あきらめたくないのは自分だけなのに、目の前で何もできなかった自分が嫌いだった。


プロローグ

大規模な地殻変動で、日本の国土のほとんどは海中に沈んでしまった。その代わり、大規模な人工島(フロート)があちこちに建設され、人々の生活基盤は陸ではなく海にその場を移していった。

 

そんな世界で、子供たちが憧れた職業がある。【海に生き 海を守り 海を往く】・・・ブルーマーメイド。海上安全整備局に所属する海の警察。女性のみで構成されたこの職業は現代においてもっとも信頼を置かれ、子供たちの憧れの職業であった。

 

・・・え?男は船に乗らないのか?ああ、そこの君。君はいい子だ。将来は真っ白な政治家になるといい。そうすれば僕らの給料も少し位かいい給料にしてくれるだろう。

 

・・・話が逸れてしまった。もちろん、男性の部隊も存在する。女性では解決が難しい案件や、潜水艦乗りなどを専門に取り扱う『ホワイトドルフィン』。そう、この僕がその一人。何年も現場になんて出てないけど。いや、左遷じゃないよ。うん。

 

まぁ、花形のブルマーに比べたら僕らなんて影が薄いなんてもんじゃないんだけど。うん。

 

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「で、俺たちの船が長期点検期間に例の事件でさらに修理が長引いた結果すねて嘆願書を出した、と?」

 

「暇すぎて授業もやってられないしねー。」

 

真昼間の食堂。たくさんの生徒たちが昼食をとっている・・・と思えば、利用者は極わずか。そりゃそうだ。僕ら以外はみんな海洋実習中なんだから。

 

「大体!整備局も整備局でブルマーの大規模作戦やるからこっちの整備課貸してくれって!全員もっていくとかありえないでしょ!?」

 

「整備局も、例の事件で色々あったらしいししゃーないしゃーない。俺らは結局影でしかないんだし。」

 

先日、ブルーマーメイド内で発生したとある事件。整備局の信頼を大きく覆してしまいかねない緊急事態にドルフィンの本隊も作戦に参加したらしい。

・・・で、幼馴染二人ががっつり巻き込まれてるのも笑えない話なんだけど。

 

「で、今日どうするよ。」

 

「用事あるからパス。」

 

ぱっぱと食事を済ませて食堂を後にする。・・・ああ、校舎が近くなのに女子のじ一つありゃしないってそりゃないよ・・・

 

こちとら青春まっさかりの男子高校生。できることなら彼女ほしいし。

 

「くしゅん!・・・まだ夏なのになんでこうくしゃみが止まらないんだ・・・。寮に戻る前に薬局寄って帰ろ。」

 

幼馴染二人に余計に心配されそうでなんか怖いし。しょうがないね。

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