世界一無駄にシリアス感を出す文章を書いてる気がする…
こんな小説書いてたら寝落ちしてたよ…
あぁ…夢だ…夢に決まってる…
ところがどっこい!
夢じゃありません!
とっころが♪とっころが♪とっころが♪
とっとことことこ
とっころが♪とっころが♪夢じゃありません。
ところがどっこい♪ところがとっこい♪
晴天。
そんな中、殺しあいを見つめながらクローバーを咥える女がいた。
「私の出番まだ〜。」
そんな事を独り言で語りながら口に咥えていたクローバーをムシャムシャと食べる。
黒髪ロング、小さめの身長、清楚。
全てのヒロイン要素を兼ね備える者…
「ま、同じ一期生が相手とは言え、私が勝つんですけどね。」
にじさんじ一期生であり、にじさんじブーム、武道館ライブを率いた女。
月ノ美兎。
その華々しい経歴の裏で、清楚な概念を打ち壊し続ける者。
雑草を貪り、洗濯機の前で配信し、ヘルエスタ王国の皇女に殺害予告まで送りつけてきた。
第十二試合で敗北した剣持は初絡みで名前を力也と間違えられた。
「まぁ、私清楚ですから、物騒な事はしないんですけどね。」
にじさんじライバーのトップ。
いざ出陣。
MCは今日も力強い声で宣言する。
「では、続いてAブロック第十三試合を行います。
先ずはこいつだぁ!
Aブロック第八試合にて、
ラックだけで勝ち上がり、その実力は未だ未知数。
一期生の力を今度こそ見せてくれるのか?!
にじさんじ一期生、鈴谷アキ。」
MCのコールと共に登場したのは、少女にも負けぬ可憐な少年。
ニコニコと笑みを零しながら歩いてくる。
今から行われるのが恐ろしいゲームだと言う事を知らないかのように。
「続いてはこの女!
にじさんじトップライバー。
Vtuber界で最も強いとされる箱、にじさんじ。
その中でトップに君臨するこいつこそが最強か?
清楚の皮をかぶる悪魔!
にじさんじ一期生、月ノ美兎!」
MCのコールに対して、登場した女…月ノ美兎は先ほどの鈴谷とは打って変わって怒り気味。
「ちょっとMC!
私はいつだって清楚でしょうが!!
訂正してくださいよ!」
そんな怒号もMCは知らない顔をして続ける。
「ではAブロック第十三試合スタートです!」
スタートと同時に身構える鈴谷アキ。
腰の後ろに手を回した月ノ美兎は何かを鈴谷に向かって放り投げる。
(まずい…グレネードだっ?!)
そう思って鈴谷が目にしたのは…
…
……
コマだった…
「へ…?コマ…?」
「そうです、あき君。コマです。」
さも当然だと言う態度の月ノ美兎。
彼女を除いてコロシアムの誰もが驚いていた。
当然である、まさかコマを持っているとは思うまい。
「美兎お姉ちゃん、コマ…なんで?」
未だに状況が理解できない。
そんな風な口調で語る鈴谷を呆れたような目で見る月ノ美兎。
「はぁ…アキ君…
当たり前じゃないですか、同じ武器を持たないとゲームが成り立たないじゃないですか。」
さらっと言った。
当然のように言った。
皆思った。
(こいつ…やっぱりトップライバーはちがうな…
こんな恐ろしい事でも、エンターテインメントにするためにゲームと称するなんて…)
流石に普段から配信を見ていたとしてもここで月ノ美兎がその様な奇行をするなどと誰も予想できなかった…
「さぁ、アキ君構えて下さい。」
紐を巻いたコマを持ち、腕を上げる月ノ美兎。
「は…はい。」
えぇ…と困惑した表情のまましたがう鈴谷。
観客達は皆息を呑み、どんな攻撃を繰り出すのかと見つめていた。
「アキ君、せーのっ!で投げるんですよ。
行きますよ、せーのっ!」
そして二人が渾身の力で放ったコマは回転の力と投げた本人達の力によって爆発的なパワーを生み、コロシアム一帯を吹き飛ば…
…
さなかった…
そこで行われているのは、正真正銘ただのこま回しなのだから。
黙々と回るコマを見つめる一同。
既にゆらゆらとしている月ノ美兎のコマ、安定を保っている鈴谷のコマ。どちらが上手かは一目瞭然。
そして5秒ほど経っただろうか。
コマ同士が接触し、そしてバランスを崩したのは…
月ノ美兎の物だった。
「うわぁあ!!
頑張れ!私のコマ!」
応援虚しく、倒れるコマ。
「あぁああ〜!!
…
……
………わたくしが…まけた…?」
膝を地面につき、悔しがる月ノ美兎。
「美兎お姉ちゃん…だいじょry」
鈴谷の声を遮り、頭を上げる月ノ美兎。
「ふふふっ、いいでしょうアキ君。君を私のライバルと認めましょう。」
涙目になりながらも強がる月ノ美兎。
「では…そろそろ私達の本当の勝負です。」
この空気をどうにかしようなどとは誰も思っておらず、なすがまま月ノ美兎が作り出した流れに飲まれるコロシアム一帯。
「で、美兎お姉ちゃん、次は何を…」
「ジャンケンですっ!」
食い気味。
「三回勝負といきましょう、アキ君。」
意気揚々と始めたが、結果は負け、負け、負け…
月ノ美兎の惨敗である。
遂に怒り狂った月ノ美兎は拳を振り上げながら。
「てめぇ!ちょっと勝ったからっていい気になんなよぉ!」
とトップらしからぬ小物発言をしている。
「ちょっと、美兎お姉ちゃん、周り…」
首根っこを掴まれながらも月ノ美兎を気遣う鈴谷。
マジ天使。
周りを見渡すと流石に呆れた…と言うか冷たい目で月ノ美兎は見られていた。
即座に掴んでいた首根っこを離し、
「やだな〜、清楚な私が暴力なんて、するわけないじゃないですか。」
と声を震わせながら控え室へと去っていった。
「勝者!鈴谷アキ!」
混沌とした試合が幕を下ろした。