て言うかTwitterのタグ間違えてました笑笑
にじさんじ妄想トーナメント戦なのに
にじさんじ妄想トーナメントになってました笑笑
……試合前、エクス・アルビオ控室。
「僕は本当に師匠と闘わないといけないのか…なんでこんな事に…」
エクス・アルビオは憂いていた。かつて師と呼び、慕い、たまに歩んできた者と命を賭けた闘いをするのだから、当たり前である。
そんな時、エクスの控室のドアがゆっくりと開く。
ドアの影から顔を出したのは神田笑一だった。人当たりの良さそうな顔、笑えば消えてしまいそうな糸目、軽快な言葉回し。どれをとっても尊敬できる先輩。ただ…エクスは第二試合の神田の所行を見てしまっている…警戒心を抱かずにはいられない。
エクスはぐっとを体に力を入れ、即座に動く準備を整える。
「まぁ、待てって。エビオと戦いにきたわけじゃない。伝えたい事があるんだ。」
エクスの顔に困惑の色が浮かぶ。
「なんですか?神田さん、話って。」
次の瞬間、神田は壁にもたれ、エクスにとって衝撃的な言葉を口にし始めた。
「このにじさんじライバー同士の殺し合いゲーム。黒幕は君の師匠、アルスだよ。」
「は…?」
この言葉以外、エクスは発する事ができなかった。自分が慕ってきた師がこの恐ろしい殺人ゲームを作り上げたなど、密かに信じられなかったからだ。
しかし、同時にエクス自身納得してしまった。この異様な空間。魔法が苦手なエクスでもわかる、このコロシアム中に張り巡らされた魔術結界。勝負がなんらかの形で決するまでは一切出られない…
このレベルの結界、展開する事ができる人間自体限られている。
高度な権限、或いは高度な魔法技術を持つ者でしか不可能。がしかしアルスならこの結界を張ることができる。
「信じてくれるかな?」
神田は穏やかな表情を崩さず言った。
「この殺人ゲームを終わらせるにはアルスを殺すしかない…エビオ、お前がやるんだ…」
「分かりました…ただ、自分で確かめさせてください。」
エクスの迷いがある顔を見て、神田は笑みを深めた。
…
……
………その頃一方、アルス・アルマルの控室では…
「僕は、エビ先輩と本当に戦うべきなのか…」
こちらも困惑していた。長く時を同じくして過ごしているのだから情が湧くのは仕方ない。
(しかし、このコロシアムに張り巡らされた結界。高難度なものだ。私以上の腕前、或いは上位の権限を持っているものでしか張れないはず…)
そんな考えを巡らせていた矢先、こちらの控え室もドアが開く。
叶である。
「よっ、アルスさん。」
ふわふわとした雰囲気の中に隠れた深い闇。第一試合でそれを目の当たりにしてしまった以上、アルスも身構える。
「一つ、言いたい事があるんだけど。いいかな?僕はここから近付かないからさ。」
物腰柔らかく、媚びるような目線。アルスはとりあえず話だけは聞く姿勢をとる。
「単刀直入に言うね、僕はね君にこの大会、僕と組んで欲しい。」
衝撃の発言、アルスの頭の上にハテナマークが浮かぶ。
「どう言う事です?叶先輩。」
叶は、落ち着いた口調でいう。
「エクスは英雄だ、ただ心が強いわけじゃない。この先の戦い。自分と仲良くしていた者と戦う事だってあるだろ、エクスをここで敢えて負け抜けさせるんだ。そして、アルスと僕とでこの大会を潰す。」
叶の表情は至って真剣であり、先程のふわふわとした雰囲気ではない。
「つまり、エビ先輩に白旗を上げさせろと?」
「そういう事。」
そう言って叶は去っていった。
叶が退出したと同時に控室から呼び出され、アルスに思考の時間は与えられなかった。
部屋の外に出た叶は、小さな声で呟いた。
「…困るんだよね、英雄が上がってきちゃうとさ。僕が勝ち上がらない…」
MCが高らかに声を上げる。
「では!続いて第三試合、「エクス・アルビオVSアルス・アルマルの試合を行います。」
会場は師弟での潰し合いに沸き、一層熱を増す。
エクスとアルス。師弟関係だった者達がコロシアムの中心に対峙する。
「試合開始〜!」
試合開始宣言と共にアルスはバックステップで距離を取ると同時に魔導書を開く。
エクスは聖剣ハエタタキ改を抜刀し距離を詰める。
英雄として培ってきた戦闘能力、身体能力はアルスを優に超える。
アルスに対して聖剣が届く、後一歩の距離。だがしかしエクスの攻撃は届かなかった。
アルスはバックステップが即座に唱える呪文を決め、高速で詠唱していた。アルスの雷属性の呪文によって、エクスの攻撃は阻まれ、吹き飛ばされた。
雷撃を受け、ダメージを受けたエクスに対して、アルスが告げる。
「サレンダーしてよ、エビ先輩。勝てるわけないじゃん、僕は師匠だよ?君の。」
アルスの狙いはエクスのサレンダー。つまり降参である。必要以上に傷つけるつもりはないし、傷つけたくない。
「降参?僕がするわけないでしょ、師匠。それよりもなんでこんなことしたんですっ!!」
エクスは降参を促してきたアルスに対して自らが抱えた疑問をぶつける…がしかし二人の心が通うことはない。
「…」
アルスには応えようがない、アルスはそもそもこんな事していないから…
「そうか…やっぱり師匠がやったんですね…この殺人ゲームを仕組んだのは師匠なんですね…僕を騙してたんだ!」
エクスの怒りは頂点に達した。自らが信じてきた者に裏切られ、怒りを隠さずにはいられなかった。冷静さを失い、自らが間違えているなど微塵を考えなかった。
アルスは困惑の色を浮かべる。
「何言ってるんだ、エビ先輩…僕はそんなこと…」
「煩い!」
エクスは聖剣を構え、アルスに向かって今まで見せてきた最高速で向かっていく。
それに対してアルスも雷撃で迎撃を試みる。
アルスを中心として放たれる雷撃がエクスを襲う。体の感覚がどんどん奪われ、視界がぼやける中でエクスはアルスへと向かっていく。
その力は怒りからか、英雄としての誇りからか…
次の瞬間…
エクスの刃は、師…アルスのか細い体を貫き、紅く鮮やかな血で染まった。
本来、アルスが最大威力の雷呪文を詠唱していればエクスの刃は届くはずもなかった。がしかしアルスはエクスを救いたいという気持ちから威力を落とし、あくまでエクスが死なないように雷撃の強さを抑えていた。
他を思いやる気持ちが結果として彼女に死を招いたのだ。
エクスは自らが刺した師の顔を見る。
その時、アルスの顔は痛みに歪み、今でも声を出し泣き叫びそうな顔だった。
そんな中、アルスは最後の力を振り絞り口を開く。
「…エビオ…先輩…ごめんね…僕が上に進んで、エビオ先輩を…このゲームから…解放してあげたかったんだけど…だから…せめて、生き残ってね…」
アルスの全身から力が抜け、地面に崩れ落ちる。
エクスの中でアルスとの思い出がフラッシュバックし、最後に神田の顔が浮かぶ。
(アルスは…師匠は僕を助けようとした…師匠は黒幕じゃない?
もしかしたら師匠はわざと僕が死なないように、サレンダーを促したり、雷撃を弱めていたのか…そんな…僕は勘違いで…師匠を殺した…)
地に倒れる師、血に染まった自らの手と聖剣…視界の端で笑みを浮かべる神田…
エクスの怒りは再び頂点に達した。
「神田ァ!騙したなァ!お前のせいで…師匠は!アルスは死んだんだ!」
神田は笑みを崩さず言う。
「責任転嫁はダメでしょ、英雄君。君がたった今殺したじゃん。アルス・アルマルを。君の師をさ。」
エクスの中で、怒り、絶望、悲しみ…そんな感情が入り混じり、歪み、闇になる。英雄の心にひとかけらの闇ができる。
「…エビ先輩…ダメ…自分を…見失わないで…」
アルスの声はもう届かない…
「勝者!エクス・アルビオ!」
この日、かつて英雄と呼ばれた男は闇に堕ちた。
なんか、書きたいこといっぱい書いたら長くなりました。キャラ的にもしかしたら違和感があるかもしれません、申し訳ないです。