新規登場人物 ???
〜6月21日AM7:00〜
今日から休学中だった学校生活が再開される。 リビングはいつもより賑やかで騒がしくキッチンでは朝食の用意を3人係で行っていた。 新一はみんなよりも少し遅めに隣で寝ていた哀を起こして、身支度を整えてリビングへ降りてきた。 リビングへ入ると『新ちゃん起きるの遅いわ』と有希子に怒られ、『新一早く食べちゃってよ!』と志保にも怒られる始末。 すでに他のみんなは食べ終わって学校の支度をしていたり、談笑をしていた。 膝の上に哀を座らせて、一緒に朝食を食べはじめた。
宮野志保
「新一早く準備してよ! 時間そんなにないんだから!」
工藤新一
「わぁーってるって。 他のみんなは?」
宮野志保
「もう準備して、外で待ってるわよ! …もう」
朝からばたばたしながらも、新生活1日目の扉を開いてみんなで学校に向かった。 道中、高校生組が小学校組2人を送りとどけるため分かれ道で見守っていると、正面から元気な3人組の小学生が歩いてきた。
吉田歩美
「あっ! 新一お兄さんと志保お姉さんだ!」
工藤新一
「おう、お前ら」
円谷光彦
「おはようございます」
小嶋元太
「おはようだぜ」
宮野志保
「3人ともおはよう
吉田歩美
「コナン君と哀ちゃんは?」
工藤新一
「もう先、行ってるよ」
吉田歩美
「それじゃあ私達も行かなきゃ! ばいばい」
工藤新一
「気をつけてな」
コナンと哀、それに少年探偵団を見送り自分達は高校へ向かい歩み始めた。 校門につくと、他の生徒が、新一、平次、快斗の周りに男女関係なく人が集まっていった。 新一は学校に来なかった事情をみんなから聞かれ、平次と快斗は、転校の理由を校門までで、先生の注意の声をかき消すように約10分くらい捕まった。
工藤新一
「はぁ… ようやく抜け出せたぜ…」
服部平次
「なんで俺らまで、捕まらないかんのや」
黒羽快斗
「それくらい他の生徒が俺らのことを知ってるってことだろ? いいじゃねぇか!」
工藤新一
「服部と快斗は良くても俺は説明できないからこまるんだよ…」
『2年5組』新一達のクラスだ。 3人とも朝の件で疲れてしまって、机でうなだれているところに女性陣がどこからか戻ってきた。
世良真純
「大変だったね、工藤君」
工藤新一
「大変とかいう次元じゃねぇよ…。」
鈴木園子
「まぁずっと休学してて、何も報告もなく突然学校に戻ってきたらそうなるわよ」
毛利蘭
「服部君と黒羽くんも大変だったでしょ」
服部平次
「なんでこの学校にきたかとか、工藤との関係めっさ聞かれたな」
黒羽快斗
「俺も平次とだいたい一緒」
中森青子
「みんななんかしらで顔ばれしたりしてたから」
宮野志保
「自業自得なんじゃないかしら?」
志保の言葉に何も返すことのできない3人は諦めたようにまた机にうなだれるが、新一が志保に『そういえば、なんで俺ら置いて先、教室行ったんだ? 待っててくれよ』と志保に言うと、『だって、私大勢の人がいるところは苦手なの、新一なら知ってるでしょ?あと、日焼けしたくないでしょ?』と笑みを零しながら言われた新一に言い返す気力も湧かず、新一も机にうなだれ、朝のホームルームが始まると待った。 暫くして先生が教室に入ってきて、『ほら、ホームルーム始めるわよ』とみんなに声をかけるが… 新一にはどこかで聞いたことのある声が聞こえ、顔を上げると… 『FBI捜査官』のジョディースターリングの姿があった。 新一は服部達の方を見るがみんな知らなかったらしい。 ジョディーは新一に気づき、ウィンクをして何もなかったように話しはじめた。
ジョディー
「みなさん、おはようございます! 今日からこの学校に配属され、このクラスを担当させていただく、冬馬美幸と言います。 まだ来たばかりで分からないことばかりですが、楽しい1年にしたいと思っています!よろしくお願いいます!」
1度帝丹高校の英語の先生として、潜入していたジョディーがまた先生になっているが、今回少し違う点は、声はそのままだが、変装しているところだ。 周りは新人先生の綺麗な容姿とスタイルに大はしゃぎだが、『DetectiveFamily』はそうではなかった。 その後、冬馬先生の軽い自己紹介と新一達の説明と紹介をして朝のホームルームは終わった。 新一は教室を出ていく冬馬先生を追いかけ声をかける。
工藤新一
「冬馬先生!」
冬馬美幸
「はい、なんでしょう工藤君」
工藤新一
「なんでしょう?じゃないよ、何してんのさ。」
冬馬美幸
「やっぱり工藤君にはばれるわね」
工藤新一
「それで、なんで学校の先生なんてやってるですか?」
冬馬美幸
「秀に言われたのよ、帝丹高校の教師として、日本に来ないかって」
工藤新一
「赤井さんに?」
冬馬美幸
「えぇ、あなたも知ってると思うけど、『黒の組織』の情報をまた掴むために秀や、工藤家のみんなが手を回してくれたのよ」
工藤新一
「そうだったんだ、でも言ってくれればよかったのに」
冬馬美幸
「ごめんなさいね、色々忙しくて今日まで忘れてたのよ、てな訳で今日からよろしくね?」
工藤新一
「こちらこそ」
新一は話を終えて、教室に戻ると3人がそれぞれ生徒に囲まれていた。 その中でも志保の所に大半の生徒が集まっていて困惑している志保を見て、新一は生徒達の間に微妙に空いていた隙間を掻い潜り、志保の元へ駆け寄った。
生徒A
「工藤、お前宮野さんとどういう関係なんだ?」
工藤新一
「ん? あー言ってなかったけど、俺ら付き合ってるから」
案の定、驚きと興奮の悲鳴が教室中に響き渡った。
帝丹小学校、『1年2組』の教室に1年ぶりに少年探偵団が全員揃っていた。 暫くして、小林先生が教室に入ってきて、コナンと哀が学校に復帰したことを伝えて、小林先生は1度教室を出た。 その後は、皆からなんで休学をしていたのか聞かれたりしたが、『警察に親御さん以外に話さないでって言われてる』と説明してあまり詮索されないように、この話題は終わった。 コナンは休学の説明をある程度皆に説明し終えて、隣を向くと窓を見て、悲しそうにしている哀の姿が目に入って…
江戸川コナン
「哀、新一にぃちゃんが居ないからってそんな顔するなよ」
灰原哀
「別に、新一にぃが居ないからじゃないし、ここに帰って来れて良かったって思ってただけよ」
江戸川コナン
「それなら、いいけど…」
そこに3人で何処かに行ってた子供達が、コナン達の所に戻ってきて、『あー、コナン君が哀ちゃんとイチャついてるー』なんて大きな声で歩美が言うからクラスのみんなの視線が一斉に集まったものの、コナンの一言で冷たい視線が、教室を包み込む悲鳴に変わった。
江戸川コナン
「まぁ、俺ら付き合ってるし。」
その言葉に呆れることしかできない哀にクラスの状況を楽しむ少年探偵団、その中微かに聞こえてくるチャイムで教室に小林先生が入ってきて、みんなを席に座らせる。
〜AM11:00〜
3限目の授業が終わって、昼食の時間になった新一達は教室を後に屋上に皆で向かった。 朝から余計な事を言った新一に呆れることしかできない志保に謝る新一に『貴方は私がどれだけ苦労してるか分かってるのかしら?』と怒られてしまう、それもそのはず、授業が終わり休み時間になると女子生徒から何処で出会ってなんで好きになったのか、色々聞かれるも応えようとしない志保に毎時間聞きにくるのだ。 それだけで疲れてしまっている志保の苦労を本当分かっているのか… 新一は隣で志保の作ったお弁当を美味しそうに食べていた様子を見て、小さく溜息をついて志保もお弁当の蓋を開けた。
服部平次
「そういや工藤、美幸先生はどないして先生やってるんや?」
そういえばまだ説明してなかったなと平次の言葉で、思い出した新一は食べながら話を始めた。
工藤新一
「先日赤井さんが言ってた、黒の組織の件で赤井さんが日本に来ないかと数日前から呼んでいてこっちで捜査しやすいようにと手配してくれたらしい」
黒羽快斗
「それでまた、先生やってるのか」
工藤新一
「そうらしい」
『黒の組織』と聞くと嫌なことを思い出してしまう志保の前ではあまり話したくない新一だったが、平次と快斗とその話をしてる中でなんの話しをしているかあんまり分かっていない志保と世良を除く女性陣は首を傾げていた。
毛利蘭
「新一、その黒の組織?ってなんなの?」
今、再結成をしようとしている組織について少しでも知ってもらっておいた方がいいかと思い新一は3人に、幼児化した原因から事細かく話し始める。 志保が元々黒の組織のメンバーで科学者として所属していたこと、新一が幼児化した薬は志保の親御さんから志保に引き継がれて、なんも知らずに作らされていたこと、数年間ずっとその組織のために、色々な人達とアジトを探し、正体を突き止めようとしていたことを細かく説明した。 その組織がまた現れるかもしれないと思うと怖いが、その怖さは志保に1番のしかかっている事を理解した3人。 結構ガッツリ話し込んでいたため話し終えた頃には、昼食の時間も終わりに迫っていて急いで教室に戻った。
組織の再結成の可能性を探るため、昨日から紲を連れて捜査をしている零は公安所属風見裕也と合流して今の状況の説明を求めた。
風見裕也
「現在、仲間の情報によると昨晩ジンの愛車であるポルシェ356Aを米花町内で見かけたと情報が入り、今現在も追跡している状況です。」
降谷零
「今の現在地は?」
風見裕也
「米花町の外れにある倉庫に入っていたとのことですが…」
神崎紲
「どうかしたの?」
風見裕也
「いや、それが…」
降谷零
「ポルシェにジンが乗っていなかった?」
風見裕也
「はい、仲間の話だと車から降りてきたのは1人。 容姿的にもウォッカだけだったとのことです。」
神崎紲
「可能性として、ジンが別行動をしているか、何かヘマをして警察に捕まったか。」
降谷零
「いや、奴が警察に簡単に捕まるとは思えない、とりあえずその倉庫に向かうとする」
ウォッカが何の為に倉庫に入っていったのか、探りを入れる為に零は動き始めた。 倉庫に向かっている途中、紲はずっと考えていた。 元々ボスのお気に入りであったためボスの考えは多少なりとも分かるが、今まですぐバレる様な所をアジトにすることは無かったことを考えても、何かの作戦を実行しようとしていて作戦会議のために倉庫に集まっているだけの可能性もあるが、倉庫の中に入っていったのはウォッカ以外に確認出来ていないため取り押さえることも難しいが、何をしようとしてるのかでも分かれば事件を防ぐことはできるはずと考えている。
〜PM15:00〜
学校が終わり、先に家に帰ってきたコナンと哀は宿題をささっと終わらせて部屋で寛いでいた。 リビングでは家事をしている明美さんと有希子、優作と何か相談をしている秀一の姿があった。
あの後、米花町の外れにある倉庫に到着した零は息を潜めていた公安の仲間と合流して、状況の再確認をして未だ動きが無いことを確認してウォッカが入っていった倉庫の入口まで忍び寄り聞き耳を立てて、聞こえてきた内容を秀一に連絡していた。 その連絡を受けて、秀一は優作と話し合いをしているのだった。
赤井秀一
「どういう事なんでしょうか」
工藤優作
「降谷君の話だと、ジンの行方を探す為に作戦を考えていたってことだよね?」
赤井秀一
「それで間違いないとは思います、ただ何故ジンがいないのかが分からないですね」
工藤優作
「何か個人的な行動を起こしているか、何か問題があって身動きが取れない状況にあるか、それ以外か。」
赤井秀一
「なんにせよ、警戒はしておいた方が良さそうですね」
工藤優作
「そうだね、今は危害を食らう訳にはいかないからね」
その後、部屋からリビングへ降りてきたコナン達は、明美さんが出してくれたお菓子を食べながらテレビでニュースを見ていた所にインターホンが鳴り、明美さんが見に行くと少年探偵団が遊びにきたのだった。 ただ、優作達が大事な話をしている様子を見て、コナンと哀は博士の家に移動することにした。
江戸川コナン
「おめぇら、どうしたんだ?」
吉田歩美
「今日の宿題、3人で集まってやってたんだけど、分からないところがあってコナン君達に聞きに来たの」
灰原哀
「円谷君も分からないの?」
円谷光彦
「そうですね、僕もちょっと…」
江戸川コナン
「俺らもう終わってるから、教えてやるよ」
吉田歩美
「やったー、ありがとう!」
小島元太
「博士、俺腹減ったー」
普段と全く一緒の元太に半分呆れながら、分からない部分を丁寧に3人に教える2人を見ながら、お菓子を出してくれた博士に喜び、5人は宿題に取り組んだ。
新一達は小学生組の1時間遅めに帰宅して、個々で身支度を整えていた。 新一は部屋に荷物を置いてリビングへ向かうと、先程からずっと話し合ってる秀一と優作が目に入る。 普段一緒にいることが珍しい組み合わせを見て何かあるなと感じた新一は事情を聞くため2人に近寄る。
工藤新一
「何かあったの?赤井さん」
赤井秀一
「新一か、おかえり。 先程降谷君から連絡があってね、その内容の話し合いをしていたところだ」
工藤新一
「何か進展はあったの?」
秀一は零から送られてきた内容を細かく分かりやすく新一に聞かせた。 ジンが作戦に参加していないことを聞くと表情がすぐに変わるがそれ以外は落ち着いて話を聞いていた。
工藤新一
「ジンを探す為に集まってるってことか…」
工藤優作
「新一は志保を守ることに集中しておいた方がいいよ。 いつ目の前に現れるか分からないからね!」
工藤新一
「そうだな、今は降谷さんの情報待ちだしな」
丁度話が終わった所で志保がリビングに降りてきて、明美さんに学校の新一のことを話していた。 明美さんは話を聞くなり『いいんじゃない? 志保に変な子が絡みに行くより』なんて半分面白がって聞いていた。 志保も先に付き合っていることが分かれば執拗い人もいないだろうと思ってはいるけど、ただでさえ人と関わることが苦手なのに色々と聞きにくるから困っていることも話した。 その様子を見ていた新一は志保を後ろから抱きしめて、『志保を守るためだから』と調子のいいことを言ってきた。
宮野志保
「急に何?」
工藤新一
「家なら幾ら抱きつこうと誰も気にしないけど、学校だと抑えないといけないから志保を感じてるんだよ」
宮野志保
「私が気にするんだけど、私の気持ちは無視なの?」
工藤新一
「学校ではなるべく抑えるけど、家では抑える必要ないから基本無視する!」
笑顔で否定されてしまった志保だったが、人前で抱きつかれたりするのは未だ慣れる様子はないけど、別に嫌な訳では無いから怒ることはあっても断ることはないからと志保も思っていた。 新一は明美さんとおしゃべりしてる志保の手を引っ張りソファーに腰をかけた。 『まだお姉ちゃんと話してる途中なんだけど?』とジト目で見てくる志保の髪をかき分けながら明美さんに、珈琲をお願いして志保といちゃつきながら明美さんとお話していた。
あれから数時間、秀一と連絡を取りながら奴らにバレないように聞き耳をしている零は車に乗り込む音を聞いてその場を離れて、紲と合流した。 倉庫から計3台の車が出てきた。 ポルシェ356A、キャンティの愛車の青のバイパーにボスが乗っているであろう外車が倉庫を後にした。 零は後を追うために直ぐに車に乗り込み、先に待機して公安の仲間を、風見と合流するように指示してその場を後にした。
少年探偵団の宿題が終わった頃には時刻は17時を過ぎていた。 歩美達は『早く帰らないと。』と急いで帰る準備をして、博士とコナン達にお礼をして帰宅した。 コナン達も隣の工藤邸に戻る準備をして、博士に挨拶して家を出た。 家に帰ってきたコナンと哀は、リビングで新一達が楽しく会話してるのを見て、自分達も混ざりに行った。
江戸川コナン
「新一にぃちゃん、志保姉、ただいまー」
工藤新一
「おかえり、どこ行ってたんだ?」
江戸川コナン
「博士の家で子供達に宿題教えてきた」
宮野志保
「おかえり、哀、コナン君」
灰原哀
「ただいま」
そう言って、コナンは志保に、哀は新一に抱きついた。 普段あまり抱きつくことの出来ないコナンは何も言わずに志保が抱っこしてくれたことに驚きつつも甘えていた。 『私だって甘えられるのは嬉しいからなんもしてなければ怒られないわよ』とコナンの髪を撫でながら言う。 新一も哀に『学校、大丈夫だった?』と聞くと頷いて新一に甘える。 暫くして、高校組がリビングに降りてきて会話に参加していた。 新一は平次と快斗を女性陣から離れるように呼び出し、帰ってきた時の話をするため1度、哀を降ろそうとするも『やだ…』って言われて『組織のことだからちょっとだけ待っててな?』と渋々哀に納得してもらって平次らに話をする。
服部平次
「ジンだけいなかったやと?」
黒羽快斗
「それって結構まずくない?」
工藤新一
「ここがジンにばれてることはないだろうけど、米花町に潜んでたらいずれバレる事になるだろうな」
服部平次
「どないするん?」
工藤新一
「降谷さんの情報待ちだから今はなんも出来ないな」
黒羽快斗
「俺らが守るしかないな」
工藤新一
「そうだな」
3人は話を終えて戻ってくる。 哀ももう一度新一に抱きつき、『ごめんなさい…』と新一の聞こえる程度の声で謝るも、『哀の気持ちは分かるから、大丈夫だよ。』と髪を撫でながら小声で言った。 暫く仲良く会話していると、有希子がリビングに戻ってきて楽しそうに会話に参加してくる。
工藤有希子
「みんな、ようやく新しい家の部屋分けが決まったわよ!」
そういえば、博士の家と合併されるの今週だったなと認識して、有希子の考えた部屋割りに目を向ける新一達は、特に何も言わず納得はしているようだったが、1つ疑問だったのは空室がひと部屋あるところだった。 新一は直ぐに『なんひと部屋空いてるんだ?』、哀達も2人にしてあげればいいのにと有希子に言うが、『優作が空けといてほしいって言ったのよ』と答えが返ってきた。 部屋分けは新一達とコナン達のカップルが同室で、他のカップル、夫婦がひと部屋ずつ、蘭と園子が同室、世良とメアリーさんが同室でその他メンバーはひと部屋ずつ割り当てられていたが、どんだけ広い家になるのか想像もつかなかった。 有希子はそれだけ伝えて夕食の準備を明美さんと始めた。
〜PM19:00〜
各自お風呂等を済ませて、戻ると既に夕食の準備が出来ていて食べ終わった人、食べている途中の人、これからの人がリビングに集まっていた。 新一も空いてる椅子に座って夕食を食べ始めようかと思ってたところに、一緒に食べたい哀がきて、抱っこして膝の上に乗せ、夕食を一緒食べる。 志保は既に食べ終わっていてコナンとソファーで皆でお話していた。
組織の車の追跡を始めて、数時間が経っていたが途中ヤツらの車のスピードが上がったために追いかけることが不可能になってしまい、追跡を断念して零は警視庁に戻ることにした。 秀一に連絡だけ入れてエンジンをかけ走り始めた。
リビングで談笑してる中、新一のスマホが鳴った。 『降谷君が、組織の追跡を断念したそうだ 赤井』とメッセージが送られてきて、若干顔を顰めた。 それを丁度哀に見られてしまい、心配の声がかかった。 『新一にぃ…?』と首を傾げて見つめられた。 『大丈夫だよ、哀』髪を撫でながら、新一はそう言った。 志保もその様子に気づいたのか、新一の方を見るも、志保はただキスされて『志保も心配することではないよ』と言われ、頷いた。
警視庁に到着した零と紲は、風見に説明をしてこれからの行動の指示をして警視庁を後にした。 結局奴らがジンの行方を探していてそのために動くことしか分からなかった。 工藤邸に戻ったら、ジンの襲撃の可能性も考えて作戦を練る必要があると零は思っている。 その時、零のスマホが鳴る。 『こちらは優作さんと新一と話し合って警戒を強めることにした 赤井』とメッセージがきた。 零は『了解』と一言返信して、ハンドルを握り直す。
〜PM23:00〜
零も1度帰宅して、数時間話し合いをしていた新一達は、話し合いを終えて部屋に戻った。 志保達は話し合いの前に、部屋に戻ってもらっていた。 明日も学校なため既に寝ているであろうと思い、部屋に入るなり、勢いよく哀が抱きついてきた。『まだ寝てなかったのか。』目を擦って眠そうにしている哀を抱っこして、ベッドまで運んで、哀の隣で横になる。『お姉ちゃんに抱きつきながら、寝てたけど起きちゃったの…』と眠そうな声で言う哀の髪を撫でながら、新一は『おやすみ、哀』と哀を抱きしめて眠りにつく。
〜6月22日AM8:00〜
今日は、昨日よりも早く学校に早く到着するも昨日と同様志保は朝から女子生徒から、囲まれて色々聞かれている。
『執拗い…』と軽くあしらって、チャイムが鳴るのを今か今かと待っている。 その集団に割り込むように、『志保、トイレ行こっ!』と園子が手を引っ張ってその場から遠ざけることができた。 『志保も大変だね』と園子に言われるも、どう考えても新一のせいでしか無かった。 新一自身も、女子生徒達に囲まれるため志保の様子をよく見ることができないこともあって、今回は園子が助けてくれた。 『園子、ありがとうね』とお礼を言ってチャイムの鳴るギリギリに教室に戻った。
昨日寝るのが遅くなってしまった哀は、欠伸をしながら元気な少年探偵団を見ていた。 その視線を遮るように、コナンが哀の顔を覗き込み、『欠伸なんてして寝てないのか?』と心配の声をかけてくれた。 『いつもより寝付きが悪かっただけ』と欠伸を見られた恥ずかしさに咄嗟に顔を下に向けた。
優作は珍しく朝から出かける準備をしていた。 その様子を見て、有希子も不思議そうに優作問いかける。
工藤有希子
「こんな朝からどこ行くの?」
工藤優作
「ちょっと、仕事のことで呼び出しをくらってね」
工藤有希子
「そう…」
有希子は優作の言葉に納得があまりいってなかった。 何か別の用事があって誰にも言えないようなそんなような気がした。 それでもそれ以上追及もすることも無く優作を送り出した。
零は、早朝風見からの連絡で紲を連れて警視庁へ向かっている最中だった。 『降谷さん、奴らに動きがありました』朝から着信が入るなり、風見からそう言われた。 詳しい情報はこの後、風見から聞かされるのだが、昨日から奴らを見失って以降公安の周辺捜索の結果、ポルシェ356Aとバイパーを発見したとのことだった。 今現在も動きが見られないとのことで、組織のアジトを掴むチャンスなのだと判断した。 今回は昨日のようなミスをしないよう慎重に奴らを追わなければ、いつどこで被害を受けるか分からない。 零も今回は失敗する訳にはいかないとその心から望んでいた。
工藤優作
「待たせて悪かったね」
「こちらも準備に手間取ってしまったからしょうがない」
工藤優作
「今週の土曜日に工藤邸で会いましょう」
「ですが、私の正体は直ぐにばれてしまう、その時彼らは私に敵対するだろう」
工藤優作
「それは私から説明します、きっとあなたのことを信じてくれると。」
〜PM14:00〜
小学生組は、学校を終え既に帰宅をしていた。 朝から眠そうにしている哀は家に帰宅しても眠気が襲ってきていて今にも寝そうな様子。 その様子を見て、コナンは『哀、部屋行くよ』と有無も聞かず哀の腕を掴んで部屋へ連れていった。
灰原哀
「何よ、突然」
強引に部屋に連れてこられた哀は少し不機嫌ではあったが、直ぐにそれも収まった。 コナンに押し倒されるようにベットに横になり、『俺が横にいるから』と普段新一にしてもらってるように哀は抱きしめられていた。 哀もこれは大人しく寝ろと言う合図なのだと思い抵抗もせずコナンの腕の中で眠りにつくことにした。
風見の情報通り、零は組織の車を見つけ奴らが動き出すのをずっと待っていた。 朝からずっと張り込みしていた仲間によると、見つけた時にはすでに姿はなく零が到着するまでに姿を見せることもなかったようだ。 今、中に乗り込めば確実に数人は確保できるが、こちらが人数をかけて突入しようとすれば奴らに気づかれる可能性もあるためこちらから動くことがなかなかできる状況でもなかった。 最悪な事態に陥らないためにも零は慎重に自分の愛車の中で奴らの動きを待っている。
高校生組も学校が終わってぞろぞろと帰宅する。 新一と志保は部屋に戻ると仲良く寝ているコナンと哀の姿を見て、お互いの顔を見合って笑顔になった。 荷物を置いて、リビングへ降りた2人は新一だけ有希子に呼ばれた。
工藤新一
「どうした? 母さん」
工藤有希子
「朝から優作の様子がちょっと、変だったのよ」
工藤新一
「父さんなんていつも何考えるか分からないだろ?」
工藤有希子
「そうだけど、私になにか隠してるの。」
工藤新一
「ほとんど隠し事のない父さんが?」
工藤有希子
「だからおかしいのよ、新ちゃんなんか知ってる?」
工藤新一
「俺も父さんからは何も聞かされてないよ」
工藤有希子
「そう、分かったわ」
有希子から、優作の様子が変だと聞く新一は今までの優作の行動を、振り返ってみるが特に怪しい行動をしている様子もなく特に隠し事をしているとは思えなかった。 ただ新一はDetectiveFamilyの結成が決まってメンバーを集めている時、後1人の正体が未だ明らかになっていないことに少し疑問を感じていたこともあった。 『相手の準備ができていない』とは一旦なんのことなのか。 新一を悩ませるのには充分な言葉だった。
リビングへ戻るなり今度は秀一から呼ばれた新一はリビングを出て秀一の部屋に行くと平次と快斗、優作の姿があった。 秀一は新一がはいってきたと同時に話し始める。
赤井秀一
「降谷君から、今朝、公安が奴らの車を見つけたと情報がはいった」
工藤新一
「つまり、アジトを見つけたってことですか?」
赤井秀一
「いや、そういう訳ではなく今回もある倉庫で発見したらしい」
服部平次
「また倉庫かいな」
黒羽快斗
「今回の奴らの動きは?」
赤井秀一
「今のところ全く動きがないそうだ」
工藤新一
「中で何か会議をしてくる様子とかは?」
赤井秀一
「朝から張り込みをしていた仲間によると声は疎か足音すら聞こえてこないようだ」
服部平次
「それホンマに中におるんか?」
黒羽快斗
「仲間を呼んで突入するのは駄目なのか?」
工藤優作
「奴らが中にいるならば、中から様子を見られて勘づかれる可能性がある。 それを降谷君は分かっているのだろう」
工藤新一
「こちらから何も出来ないってことか…」
組織に関する情報交換を終えて、リビングに戻る高校生組は、談笑している女性陣の元に合流する。 皆どこ行ってたのか聞かれるが『赤井さんに呼ばれた』と新一が代表して伝えた。 それだけで私達には関係の無い話だということはみんなが察した。
毛利蘭
「そういえば、コナン君と哀ちゃんは?」
工藤新一
「あの2人なら部屋で寝てるよ」
遠山和葉
「学校が始まって疲れてもうてるのかもね」
その後、楽しく談笑している中新一はふと志保に問いかける。
工藤新一
「そういえば、志保の俺の好きなところってどこ?」
宮野志保
「な…何よ突然…」
工藤新一
「この間も聞いた時答えてくれなかったから」
前回は新一の言葉で涙してそのまま寝てしまって言えなかったこともあって志保自身も忘れていたし、新一も今まで忘れていた。 その話題はこの場にいるみんなが気になることで志保は答えざるおえない状況になっていた。 新一の腕の中で恥ずかしいそうに答えようと頑張っているもなかなか言い出すことの出来ない志保を見て新一は和葉に問いかける。
工藤新一
「じゃあ和葉ちゃんは?」
遠山和葉
「うち?! うちは、小さい時からずっと一緒にいて、うちが危険な時はいつも助けに来てくれて自分のことよりもうちのことを心配して優先してくれるところかな?」
服部平次
「なんや突然…」
黒羽快斗
「平次が照れてる!」
鈴木園子
「服部君が照れてるところ初めて見るわ」
服部平次
「やかましいわ」
照れてる平次を他所に新一は青子にも同じ質問を問う。
中森青子
「私? 私は… 純粋に快斗の笑顔が好きだったり、快斗といると楽しいからかな」
黒羽快斗
「え? それだけ?」
中森青子
「うん。 でもこれからもっと好きな理由増えるかもしれないよ?」
服部平次
「せやな、一緒にいる時間が増えるわけやしな」
黒羽快斗
「そうだけど、なんか悲しいというか寂しいというか…」
鈴木園子
「好きになってくれただけでもいいんじゃないかしら? ねぇ蘭」
毛利蘭
「そうだね、それだけで幸せだよ」
蘭と園子の言葉に元気が出た快斗は『じゃあ俺も青子の…』と何か言おうとするが新一に遮られて言えなかった。
工藤新一
「てことで志保の番!」
宮野志保
「私は…」
和葉と青子がみんなの前で言ったのに私だけ言わないのは悪いと思っている志保は、少しづつ頑張って言葉にしようとしていた。
宮野志保
「私は、何事にも真剣で物事を全て自分のことのように相手のことを想ってくれていて間違っていると思えば直ぐに否定して正しいことを教えてくれる。 でも誰かが危険な目に遭うと分かったら1人で何とかしようとして人の心配を考えない。 それでもしっかり解決してボロボロになっても帰ってきてくれる。 私がどれだけ逃げたいと思っててもそれに気づいて優しく思ってることを全てぶつけてくれて、私は新一なしでは生きていけないって毎回思わされるし、幸せなんだなって実感する。 私は哀と違って素直じゃないけど新一はそれでもいい。俺は今の志保が好きだからって、毎日何かしらの形で愛を伝えてくれて、愛情ってここまで温かいものなんだってことを知れてこれからも新一と色々な愛を知れたらいいなって思ってる。」
全て言い終わった後、恥ずかしさで新一の胸の中に顔を埋めて隠れてしまった。 新一はそんな志保の髪を撫でながら、お礼を言う。
工藤新一
「ありがとな、志保」
宮野志保
「ううん、私こそありがとう…」
新一は、いつものように笑顔で返事をするため志保はちょっと悔しかった。 いつも私だけは恥ずかしい思いをしてるのに…
宮野志保
「新一…」
工藤新一
「ん? どうした?
宮野志保
「私だけ…恥ずかしい思いして…ちょっとくやしい…」
工藤新一
「俺だってうれしいんだよ、志保にそんな風に思われてるの、でも昔からそういうこと母さんから受けてたからな。」
宮野志保
「…」
私じゃ新一には敵わないなって思い、新一に抱きついて甘えることにした。 その後も入れ代わり立ち代わりでリビングで楽しく談笑した。
〜PM18:00〜
『新一にぃ、抱っこ…』学校から帰ってきて寝てしまっていた哀が起きてきてリビングにいた新一に甘えようとするも、『ごめんな、志保が寝てるから後でな』と志保を起こしてしまうのも悪いので哀に後でにしてもらった。 哀は新一の腕の中で寝てる志保を見て、羨ましそうな顔をしてキッチンで夕食の準備をしている明美さんの手伝いをしに行った。
『降谷さん、奴ら動きます』車の中で動きがあるまで待っていた零に無線が入った。 今回は、ウォッカが乗っているポルシェだけが倉庫から出ていった。 零は車間を気付かれない程度にあけて、ウォッカの後をつけた。 ただ零に予定外のことが起こった。 『降谷さん、バイパーの方も今倉庫から出ていきました!』 奴らは車間をあけて、倉庫から出るようにしていた。 零はこのままウォッカを追っても後ろから、キャンティ達にばれてしまう。 一度横道に逸れて今度はバイパーの後ろを追いかけた。
『…新一』目が覚めた志保に気づいて、『志保も最近よく寝るな』と髪を撫でながら微笑む。『新一の腕の中安心するから…』そう言ってまた抱きつく志保。 その様子をキッチンから哀は、頬を膨らませてこちらを見ていた。
宮野明美
「哀、あなたにはコナン君がいるでしょ?」
灰原哀
「新一にぃの中でお姉ちゃんが1番だとしても私も甘えたいもん…」
宮野明美
「哀は新一君のこと大好きだね!」
志保が明美に敵わないのと一緒で哀も明美には敵わないのだ。 何も言い返せなくなった哀は、何も喋らず黙々と明美のお手伝いをするのだった。
夕食の準備が出来て、続々と夕食を食べ始める一同だったが、哀はこのタイミングを逃すまいと新一の元に寄り『新一にぃ抱っこ…』と甘えにいく。
工藤新一
「ずっと待ってたもんな、ほらおいで」
やっと新一に抱きつくことのできた哀は、新一の腕の中で嬉しそうにしているところ、明美さんから新一に『さっき哀、新一君に甘えたくて私のお手伝いしながらずっと見てたのよ』と余計なことを言われてしまった。 哀も驚きと恥ずかしさで直ぐに新一の胸元に顔を埋めてしまう。
工藤新一
「そんなに俺に甘えたかったのか?」
灰原哀
「……うん」
ここまでかわいいとつい許してしまうがつくづく自分がロリコンでもあるんだなと自覚する。同じ空間にいた人達も笑みが溢れるほど甘い空気が流れた。あんなに甘えられる哀を羨ましいとおもう反面自分にはできないなと悔しい気持ちにもなる。
〜PM22:00〜
組織の車を尾行していた零らは、途中スピードをあげる奴らの車に追いつくことができず撒かれてしまった。『どうするの?これ以上追跡するのは危険だと思うけど。』『撒かれてしまった以上深追いはできない、今回は諦めよう。』
今回も有力な情報を手に入れることもなく、逃げられてしまった。これ以上はこちらの情報を与えないためにも尾行は慎重に行わなければならない。握るハンドルに無意識に力が入る。二度と組織による犯罪が起きないように逮捕しなければ、DetectiveFamilyの皆に危害が加わることがないよう失敗は許されない…。
スマホの通知音で目を覚ました新一はスマホの画面に『組織の尾行に失敗した』と零から連絡が入る。『お疲れさまです、あまり無理しないように』と返信して新一は目を閉じた。
……To be continued