明るい未来の為に   作:Rez

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『6月13日~6月14日』

新規登場人物

なし


心の崩壊と認める勇気と信じる心
心の崩壊 1


〜6月13日AM11:00〜

 

 DetectiveFamilyのメンバーが昨日である程度揃い新しい生活が始まった。朝早くから新一はバタバタしているなと思いながらリビングへ向かうと、博士の姿があった。

 

工藤新一

「おはよう、博士どうした?」

阿笠博士

「おぉ、新一久しぶりだな、優作君から呼ばれて来たんじゃよ」

工藤新一

「父さんから?」

工藤優作

「起きたか新一」

工藤新一

「博士になんの用があるんだ?父さん」

工藤優作

「DetectiveFamilyのメンバーも増えてこの家も狭くなってきたから、博士の家と合併出来ないか交渉しようと思ったんだ。」

阿笠博士

「なんと! わしは全然いいぞ」

工藤優作

「それは助かります! 来週のどこかで業者が来ると思います!」

工藤新一

「決定が早いな…」

 

 朝からバタバタしてるから何かと思えば、家が狭いから合併させてくれって普通の人なら一言でOKなんて出さないのに、博士は直ぐに了承した。

 合併したら扉1つで博士の家といきき出来るようになるらしい。有希子は優作に言われて部屋分けを考えてるので真剣な顔をしていた。

 これから学校も始まって、生活が変わるが今まで以上に志保のことを頭の片隅に入れておかないといつ何が起こるか分からない。

 その1つの要因が『毛利蘭』だった。早く依存している精神をどうにかされないと志保に危険が及んでしまうかもしれない。

 そんなことを考えているとその要因はやってきた。

 

〜PM12:00〜

 

毛利蘭

「新一!! 出てきなさい!!」

 

 玄関で大声で叫んでいるのは毛利蘭だった。まだ諦めきれずにまた尋ねてきたのだ。でも学校が始まる前にいざこざを解決しておかないと、面倒なことになると思った新一は今日で解決するつもりでいた。

 1度リビングを出て、コナンと哀は部屋にいて貰って、志保と赤井さん、安室さんをリビングに集めて新一は玄関を開けた。

 

工藤新一

「よぉ」

毛利蘭

「話があるの!!入れて頂戴!!」

 

 新一は追い返すことなく蘭をリビングへ招き入れた。蘭は志保の姿を確認すると鋭い目で志保を睨みつけて新一の対面に座った。

 

毛利蘭

「私は新一と2人で話がしたいの!!」

工藤新一

「俺と2人では無理だ! それに応じることが出来ないなら帰ってくれ」

 

 蘭は少し引き攣った顔をしたが、仕方なく条件を飲んで話を始めた。

 

毛利蘭

「そこの女と別れて私と付き合って!!」

工藤新一

「何度も言うがそれは無理だ! 俺はお前のことを好きじゃない」

毛利蘭

「そんなの新一の本当の心じゃない!! その女に騙されてるのよ!!」

工藤新一

「これは俺の意思で言ってるんだ! 志保になんて騙されてない」

毛利蘭

「私に『待ってて』って何度も言って、好きだとも言ってくれたのに、それに、京都で付き合い始めたのになかったことにしてくれって言われても誰も納得出来ないわ!!」

工藤新一

「それは俺も悪いと思ってるし、ちゃんと理由も説明した!」

毛利蘭

「理由なんて聞いてないわ!!」

工藤新一

「俺は、お前から来る何通もの電話とメールによる暴言によって、心が耐えられなくなったから別れるって伝えたはずだ」

毛利蘭

「私新一に暴言なんて吐いてない!!」

工藤新一

「『なんで帰ってこないの!! 探偵の腕が落ちたんじゃないの!!』と色々言われたら俺のことを好きじゃないって誰だって思う」

毛利蘭

「それは新一だから!! 照れ隠しだと分かってくれてると思ったから!!」

工藤新一

「分かるわけないだろ! 俺は普通の人間なんだ、人の心を読み取るなんて出来ない!」

毛利蘭

「新一は探偵なんでしょ!!それくらい分かりなさいよ!!」

工藤新一

「じゃあ逆にお前は俺の気持ち分かるのか?」

毛利蘭

「分かるわけないでしょ!」

工藤新一

「それは俺だって分からない、お前と一緒だ。人の気持ちなんて分からない!」

毛利蘭

「でも私と別れる理由になんてならないわ!!私は新一が好きなの!!」

工藤新一

「俺にその気持ちはもうない!!だから諦めてくれ!!」

 

 1歩の諦めようとしない蘭にだんだんイライラとし始めた新一は、1度落ち着くために大きく息を吸った。蘭は新一が無理ならと志保に声をかけて罵声をあびせた。

 

毛利蘭

「貴方が新一を取らなければ、私は新一と付き合えたのよ!! 泥棒女!!」

 

 普段の志保は何を言われても口を出すことはなかったが、今日は違った。

 

宮野志保

「取ったも何も新一は貴方じゃなくて私を選んでくれた。それは貴方がなんて言おうと紛れもない事実よ」

毛利蘭

「違う!! あんたが新一を奪ったのよ!!」

宮野志保

「そもそも、貴方が新一に早く告白しないからこうなったんじゃない?」

毛利蘭

「私は告白したわ!!だから新一と付き合ってたのよ!!」

宮野志保

「私の知ってる限りだと頬にキスをしただけだそうね? 一般的に見てそれは告白なんて言えないわ! 海外に住んでいた私からするとただの挨拶だし、新一も住んでたことがあったから挨拶だと思われることだってあるわ。 告白って言葉でするものじゃないの? 貴方、園子さんや和葉さんに早く告白しなよって誰に取られるよって言われてたんじゃないの? なのにどうして行動しなかったの? それなのに私が新一と付き合ったら私のせい? ふざけないで頂戴! 自分が行わなかったことを人のせいにして被害者ぶらないで!」

毛利蘭

「何よ!! 偉そうに!! そもそも貴方が幼児化する薬を作らなかったら、新一は小さくならなかったのよ!! 毒薬を飲ませておいて!! 何を偉そうに!! そんな女をなんで新一は好きになったの? 探偵なら警察に突き出しなさいよ!! こんな犯罪者!!」

工藤新一

「悪いが俺も最初はそれくらいしたかったさ、自分のことを幼児化させたやつが目の前にいて、でも俺は志保と出会う前に志保の姉が変わった事件を解くことが出来ずに殺してしまうところだった!! だから志保だけでも守ろうって思ったんだ。 最初は蘭のことを好きになりながら志保のことを守っていたが日を重ねる度に志保に好かれた! 俺は初めて自分が依存していることに気づいたんだ! 親が一緒に居なくて、心の穴を埋めてくれた蘭に!」

毛利蘭

「何よ!! 犯罪者の家族が殺されそうになって守れなかったから好きになったって、私は新一とずっと居たの!! この女より新一を知っている!! それなのに、許さない!! なんで警察はその女を逮捕しないの!!  人を殺してるのよ!!」

工藤新一

「言葉を返すが、お前も俺が警察に頭を下げてるから良いが、普通だったらお前も逮捕されてるからな?」

毛利蘭

「私は何もしてないわ!! 逮捕なんて出来ないわ!!」

工藤新一

「過剰防衛に、器物破損、色々やってる」

毛利蘭

「それは犯人を捕まえるために警察に協力してるのよ!! それで私は褒められたわ!!」

工藤新一

「お前がやってる行為は一般人に、暴行してるだけだ!」

毛利蘭

「罪を犯した人間なんてもう一般人じゃないわ!! 犯罪者に何してもいいじゃない!! 私は自分の身を守るためにやってるのよ!! 」

工藤新一

「犯罪を犯した人も牢屋に入るまでは一般人だ!! その一般人に急に空手を仕掛けたらお前は暴行しているのと変わらない!! それに電柱や物を壊すことも立派な犯罪だ!! その修理費は小五郎のおっちゃんが払ってるんだよ!! 俺はこんな犯罪者を自身の好きという気持ちで今まで許してきたんだ! でも今は俺とお前はただの幼馴染だ! いつでも警察に突き出すからな!」

毛利蘭

「何よ!! 私は駄目なのにそこの女は良いのね!! 意味が分からない!!」

工藤新一

「志保はしっかりと罪を償う条件で1年前から警察の監視の元生活をしている! でも蘭はどうなんだ? 今も俺と志保が付き合ってることを自身の都合で、浮気だと決め付けて認めようとせず、園子にメールであの女を殺すって送ったらしいな! 他の人からすれば脅しだ。 脅迫罪にもなる可能性もある。 今までのこと全てを含めてもこれから償うのか?」

毛利蘭

「私は!! 何も悪いことをしてないわ!! 自分は犯罪をした人に罰を与えてるだけよ!! 私は悪くないわ!!」

工藤新一

「それが違うって言ってるんだよ! 犯罪を犯した人に罰を与えるのはお前じゃない!! 警察だ! お前はただの一般人だ!」

毛利蘭

「私は毛利小五郎と妃英理の娘よ! 何しても許されるわ!!」

工藤新一

「そんな法律この国にはないし、お前のせいで、小五郎のおっちゃんはネットで蘭の事で叩かれて、探偵を辞めて英理さんもお前のことで色々な噂が広がって弁護士資格を失ったそうだ。 お前はもう探偵と弁護士の娘じゃない! ただの一般人だ!」

毛利蘭

「そんなの嘘よ!! お父さんとお母さんが仕事を辞めるわけないわ!!」

毛利小五郎

「やめたよ」

 

 そこに先程まで部屋にいたはずの小五郎がリビングへ入ってきた。

 

毛利蘭

「どうして!!」

毛利小五郎

「蘭の事で沢山ネットで言われたさ、娘の犯罪を見て見ぬふりをする眠りの小五郎と弁護士の妃英理って、新聞にも1度乗ったことがある。 それのせいで俺達は仕事を失った!! でも自分達が蘭を放置しすぎたせいだって思ってまた同棲を始めたんだ。」

工藤新一

「分かったか! お前がやってることは親にも被害を受けた親族にも危害が行くんだよ!! それを正義だの私は悪くないだの言ってるせいで小五郎のおっちゃんと英理さんは仕事が無くなったんだよ!!」

毛利蘭

「そんなの私には関係ないし私は悪くない!! お父さん達がちゃんも解決しないのが悪いのよ!!」

工藤新一

「この期に及んで親のせいにするのか、もううんざりだ、帰ってくれ…」

毛利蘭

「嫌よ!! まだ話は終わってないわ!!」

工藤新一

「帰れ!!」

 

 蘭は新一の罵声に一瞬怯み、ここまでいても同じことだろうと思い、小声で文句を言いながらリビングを飛び出した!

 急激に疲れが来たのか新一は立ち上がったと同時に立ちくらみでソファーに倒れ込んだ。志保が直ぐに新一に駆け寄るが「大丈夫だ」と新一は直ぐに立ち上がった。

 

〜PM17:00〜

 

 あれからずっと新一は悩んでいた。あれだけのことを伝えてもまだ諦めてくれない蘭のことで。でも私にはどうすることも出来なかった。

 元は自分のせいで2人の関係を悪化させてしまったし、本当は元に戻ったらこの家からいなくなるつもりでいた。

 でも自分の中の心が新一を求めていたし、告白された時は夢だと思っていた。こんなのは蘭さんに悪い。新一と付き合うのは私じゃなくて蘭さんだとずっと思っていた。

 でも、そんなことなんて関係なく私は新一と付き合い始めた、自分の気持ちに嘘をつきたくなくて。でもこんなことになってしまうなんて新一に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

 自分が一番辛いはずなのに、私のことを常に心配してくれて、私の安全を自分よりも優先で考えてくれている。

 本当に両親と一緒で優しい人なんだろうと思った。でもそんな新一でも少しくらいは頼って欲しかった。人で抱え込まずに私に少しでも話して欲しいと思っていた。

 いつか新一の心が壊れてしまうかもしれないなんて志保は怖くて恐れていた。

 

〜PM20:00〜

 

 途中部屋から抜け出した新一がどこに行っていたのか聞くと「赤井さん達と所」と言われた。蘭さんのことで話でもしに行ったのだろう。

 部屋に戻ってきた新一は志保に近付いて思いっきり志保を抱きしめた、いきなりで驚いた志保だったが、新一の、体が震えていて何も言わずに抱き返した。

 

工藤新一

「いつもありがとうな、志保」

宮野志保

「それは私も同じよ、ありがとう」

 

 そのまま新一は横になって、志保に『おやすみ』と言って、部屋の電気を消して眠りについた。志保も返事を返してこのまま眠りについた。

 

〜6月14日AM11:00〜

 

 昨日とは違って、静かに日になると新一は思っていた。それも束の間、有希子がリビングへ来て新一を呼び出した。

 

工藤有希子

「新ちゃん、ちょっといい?」

工藤新一

「何?」

工藤有希子

「最近蘭ちゃんの事で、色々忙しいでしょ? 少し気分転換でお出かけしようと思ってるんだけどどう?」

工藤新一

「俺はいいけど、誰が行くんだ?」

工藤有希子

「私と2人よ」

工藤新一

「は?」

 

 有希子は女の事で悩んでいる息子の話を少しでも聞いて落ち着かせようと2人で出かけることを持ち込んだ、でも普段の新一なら絶対に『嫌だ』と言うところだったが今日は素直に準備を始めた。

 

〜PM12:00〜

 

 準備を終えて外に出ると有希子の愛車が止まっていた。新一は助っ席に乗り込んだのを確認して有希子は、走り始めた。

 しばらくしてどこへ行くのが聞いてなかったため有希子に聞くと『どこにも行かないわ、ただのドライブよ!』と言われた。

 

工藤新一

「それで? なんで2人なの?」

工藤有希子

「そんなの決まってるじゃない! 私が新一と一緒に居たかったからに決まってるでしょ!」

 

 有希子は時々新一と呼ぶ、大抵真面目な話をする時に呼ぶことを知っていた新一は何も言わずに、本当の理由を聞いた。

 

工藤新一

「そんな嘘いいから、なんだ?」

工藤有希子

「最近ずっと蘭ちゃんの事で悩んでるでしょ?」

工藤新一

「別に」

工藤有希子

「そんな嘘親に通用すると思ってるの?」

工藤新一

「はいはい、そうだな、だから何だ?」

工藤有希子

「ごめんなさいね新一」

 

 新一は何故謝られたのか分からなかった。何もしていない母親に突然謝られたのだった。

 

工藤新一

「なんで母さんが謝るんだよ」

工藤有希子

「私達が新一なら大丈夫と1人置いて海外に行ってしまってそれに蘭ちゃんの事で強制することが多かった。」

工藤新一

「そんなの気にしてない」

工藤有希子

「でも、私はずっと蘭ちゃんと付き合うと思ってたし、そうされようとしてた。 でも志保ちゃんと出会ったことで新一が自分の気持ちで人を好きになってくれて本当に嬉しかった。 だから私達が新一に強制させてしまったから、蘭ちゃんがあんなことになってしまった。」

工藤新一

「母さんのせいじゃない、俺は母さん達が仕事で海外に行ってからずっと志保と出会うまで、なんでも出来る探偵だと思ってた、どんな事件でも解決出来ると思ってた、でも志保と会ってから自分は1人じゃ何も出来ないことが分かった、悔しかった。 自分1人の力じゃ人1人助けることも出来ない自分に腹が立った。 だからやけになってたんだ、組織解決までに色んな人と出会って沢山の仲間に出会った、でもその人達がいなかったら俺は今頃どこかで死んでいたかもしれない。 志保がいなかったら、死んでいたかもしれない。 そう思ったら、悔しくて仕方がなかった。 だから蘭のことをしっかりとさせておきたかった、自分がもっと早く言っておけばこんなことにならなかったんだって。 あいつなら分かってくれるってずっと思ってた。 でもそうじゃなくて、あいつは自分の思うようにいかないと直ぐ怒るし、空手を使ってくる、いつどこで志保に手を出すか分からないし俺が守れるかもわからない。 だから怖くて仕方が無いんだ、俺のせいが志保が怪我をしたらって…」

 

 気づけば新一は泣いていた。心の奥底から色々な思いが溢れて涙が出ていた。でも有希子は何も言わずに静かに新一の話を聞いた。

 

工藤有希子

「新一、何も新一が全て背負う必要ないのよ、新一だって人間よ、辛いことだってあるし、泣きたい時だってある、でもそれは悪いことじゃない。 1人で抱えんでもいい事ないし、ただ辛いだけよ。 いつも志保ちゃんにお前は1人で抱え込むなって言ってるけど新一も同じくらい自分でなんでも解決しようとしてすぐに抱え込む。 新一には私だっているし、志保ちゃんもいる、今まで沢山の仲間が出来たじゃない? 頼れる人は沢山いるのよ? 頼りなさい! 新一は1人じゃない。 辛いことがあったら誰かに打ち明けて泣きたい時は泣いていいのよ。」

 

 有希子は自分の息子と初めて真剣に向き合って話をした。ここまで新一が思い詰めていたことに有希子は親失格だなんて思ってもいた。

 でも自分がしっかりと子育てして、いい子供になって今は探偵として仕事しているのは嬉しいことだけど、色々抱え込んでまで1人でやることでもないし、時には親にも頼って欲しかった。 

 その思いを新一に初めて告げた日だった。

 

工藤新一

「そうだな… ありがとう母さん」

工藤有希子

「少しは楽になったかしら?」

工藤新一

「あぁ」

 

 先程までとは違って新一は少し元気になった気がした。心が軽くなったのだろう。有希子はそんな新一をみて、嬉しくなった。

 

〜PM17:00〜

 

 家に帰ってきて、リビングへ戻ると志保と優作がいた。『どこへ行ってたんだい?』と優作に聞かれたので答えようとしたら、有希子が『新ちゃんとデートよ!』とふざけて言うと『そうか、新一大丈夫だったかい?』と言われた。

 特に何もされてないしドライブをしただけだったので『大丈夫』と答えて部屋に戻った。志保も飲んでいた珈琲のカップを片付けて、新一の後を追い、部屋に戻った。

 

宮野志保

「新一、大丈夫?」

工藤新一

「あぁ、母さんのお陰で大分楽になった。」

宮野志保

「そう、それは良かったわ…」

工藤新一

「お…どうした?」

宮野志保

「す…少しは私を…頼ってくれてもいいのに…」

工藤新一

「そうだな、ごめんな。 これからちゃんと志保にも言うよ」

宮野志保

「そう、ならいいわ」

 

 そう言いながら志保は笑顔になった。

 

〜PM19:00〜

 

 夕食を食べ終えてリビングのソファでグダグダしていると、哀が来た。最近全然構ってあげられなくてかまって欲しいのかなって思ってたけど、哀は新一の予想とは違い『新一にぃ大丈夫?』と聞かれた。

 

工藤新一

「あぁ、大丈夫だよ」

 

 とそのまま哀を抱き上げて自分の膝の上に乗せて志保の入れてくれた珈琲を口に運んだ。

 

灰原哀

「私抱っこしてなんて言ってない」

工藤新一

「最近してなかったから、心配するついでに抱っこしてもらおうとしてたんだろ?」

灰原哀

「してないもん」

工藤新一

「志保が言ってたぞ。『哀が抱っこして貰えないから寂しいなって』」

 

 哀はこちらに急に振り返って来て、顔を真っ赤にして恥ずかしそうに新一の胸の中に顔を埋めた。

 

灰原哀

「最近新一にぃ忙しそうだったから甘えたら怒られると思ったから」

工藤新一

「怒るわけないだろ? 俺は哀も好きなんだからよ」

灰原哀

「お姉ちゃんに怒られるよ」

工藤新一

「志保はこんなことで怒らないよ。だって俺の事大好き過ぎて俺無しじゃ生きていけないから」

宮野志保

「よくそんな嘘平気で言えるわね」

工藤新一

「へぇ、じゃあ俺が居なくても志保はいいってことかー?」

 

 本当は分かっていても、意地悪したくなった新一は志保に聞くと『そ、そんなわけないでしょ!バカ』と怒られた。

 

工藤新一

「顔を真っ赤で言われても怖くない。」

灰原哀

「新一にぃって意地悪だね」

宮野志保

「哀も楽しそうにしてないで新一のこと何とかしてよ」

灰原哀

「お姉ちゃんが素直になればいいと思う」

 

 事実を言われてしまい、志保は何も言えなくなってしまった。自分が素直になれば意地悪されることもないだろう。

 でもそんな勇気は私にはなかった。なんでこんなにも哀と違うのだろうか…少し頭を抱えた。

 

〜PM21:00〜

 

 部屋に戻ってきて、就寝の準備を始めた新一だったが、突然志保に抱きつかれて振り返ると、キスをされた。

 

工藤新一

「どうした? 当然」

宮野志保

「ただの気分よ! 悪い?」

工藤新一

「はいはい」

 

 新一は哀に素直になればいいと言われて恥ずかしいけど、自分からキスをしてくれたのだろう。新一は笑顔で志保にお礼を言って部屋の電気を消して横になった。

 志保もそのまま新一の隣で横になると新一がこちらに体の向きを変えて『別に無理に素直にならなくてもいいぜ? 俺は今の志保も好きだから』と言われて恥ずかしくて、身体の向きを変えてしまった。

 新一は『まだ慣れないか』なんて笑いながら言って志保に『おやすみ』と言って眠りについた。志保は新一の方に向きを変えて、新一の腕の中に入り、小声で『おやすみ』と伝えて、自分も目をつぶった。

 

降谷零

「さっき新一君がこんなこと言ってて」

工藤有希子

「新ちゃんが?!」

赤井秀一

「何をしようとしてるんだ、新一」

工藤優作

「事が起きる為に僕達で何とかしないと…」

 

 『新一の命が危ない……』

 

…To be continued




前回来週中にはあげるとか言っておいて結構投稿に時間が空いたらいがです。今回はいつもより短いかもしれないです!
そして蘭崩壊編スタートです。 多分ですが、この章は短いと思います(多分)

いつも読んでくださる方ありがとうございます!m(*_ _)m

では次回もお楽しみに!
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