WTクランによる帝国を勝利に導く物語~核抑止とは?~(本編完結) 作:紅茶
緊急事態制限が解除されていい加減髪を切りに行こうかと考えた矢先に美容院でクラスターが発生したそうで。
おちおち髪の毛すらも切りに行けなくなりました。
6月からは学校も再開しますが、私は学校でクラスター起きた日には大惨事になると考えて戦々恐々としております。
コロナが一刻も収束することを望みます。
1924年5月から1925年3月までの10か月、全く戦況に全く動きがなかった時期がある。帝国は最初こそ飛行場を叩いていたものの、10か月の間に爆撃目標を永遠と戦闘機が生産される工場も追加され、英国の航空産業はボロボロになり崩壊しそもそもスピットファイアmk24と言った最新鋭機を生産できる状況ではなくなった。
帝国は優秀な潜水艦群を保有しているが、予想された限定的通商破壊戦も行われこそしたものの、被害は少なかった。
連合王国船籍の船舶が合州国船籍の船舶と一緒に航行していたからだ。
それを良い事に連合王国は合州国よりP-51H-1マスタング等のレンドリース給与をもらっていた。(もちろん代金は払ってもらうが、これは連合王国への“ツケ”であった)
何とかレンドリースで数をそろえ、海軍の拠点であるスカパ・フローはもちろんの事、念のためにジブラルタルにも配備された。
1925年1月某日 帝国陸軍大学
ターニャは近くに控える卒業の為の卒業論文を書くために大学内の図書館に着ていた。
大学に推薦された際に参謀課程は魅力的ではあったが、通常はおよそ3年程の受験勉強に勤しまなければ受からないというのが一般的に言われていることであった。(要はそれ程難関であると言うことだ。)
ただし、参謀過程に合格し、無事に卒業すればターニャが望む後方勤務となるのだ。
ゼートゥーアもその課程を落第することなく卒業し、順調に出世して今の地位にあるし、
近衛で現在辣腕を振るっているカリンも実は陸軍大学に13歳程で入学し、参謀過程を留年するどころか上位12名の成績優秀者にまで入っていたし、同じ頃にはカタリナ殿下は上位5位で卒業したそうで。
・・・付け加えておくと、現在皇帝職に付いているエリザベートは上位3位で卒業している。
通常課程は択一式と論述問題であったが、参謀課程はこれらに加えて口頭試問が加わる。
士官学校卒業論文の内容に関して1時間、そして基礎的な戦略・戦術知識について1時間という計2時間だ。
卒業論文について問題点を指摘され、それに対する改善点を述べなくてはならず、また戦略・戦術知識についても、その場で問題が口頭で出題され、それに対する問題点と改善点を簡潔にまとめて述べなくてはならないだろう、と彼女は予想していた。
そんな彼女にとって、参謀過程ではなく一般過程に推薦されたのは行幸だったといえる。
3年も勉強漬けにされるのはさすがに・・・そういう事である。
ターニャは卒業論文のための参考文献を探しに軍大学の図書館に訪れたと言う訳なのだ。
「気のせいか?まぁ良いか。しかし少々騒がしいな…」
そう思いながらも参考にすればよさそうなかつての卒業生やら帝国軍人が書いた論文がこの図書館に揃っている。
少なくとも資料として足りなくなる事はないだろう。
そんな資料集めをしている最中に誰かが入ってきたようだ。
「おや…君はデグレチャフ少尉ですか?」
どこか聴き覚えがある声である。
今は女であるが元は男の私からしてみれば可憐な声ではあるが、その戦闘技術は強烈でありそして帝国の陸軍ドクトリンに極めて大きな影響を与えた将軍。
帝国軍で無能に今のところ出会っていない私にとって、手の平の5本指に入るほどの優秀さを私に印象付けた人物。
「これは、フート近衛中将ではないですか。」
近衛第1師団師団長カリン・フォン・フート近衛中将。陸軍軍大学卒業時に『電撃戦に関する概論論文』で帝国軍に大きな影響を残した人物。
「それで、フート閣下は何か御用でしょうか?」
「校長に少し所用があってね。
それと、近衛に今年入れられる人物がいるかの下見ってところですよ。
図書館に来たのはついでです。」
「そうですか。」
そんな感じで始まった挨拶もある人物によって中断された
「我が帝国陸軍のエースを取ろうと思っているのですかな?近衛は。」
「ゼートゥーア閣下!」
「ゼートゥーア准将でしたか。お久しぶりです。」
「フート近衛中将でしたか。後ろ姿しか見えなかったもので」
「ルーデルドルフ准将はお元気にされておられますか?私が軍大学時代教えを請うた人物だったので少し聞きたいのですが。」
「ふむ。元気にタバコを吸っていますが…」
「そうですか、お元気そうですね。
あぁ、デグレチャフ中尉に声をかけたのは偶然で、近衛への誘いではありませんのでご安心を。
では失礼しますね。」
黒い近衛将官制服を纏った彼女は裾を翻して普通に帰っていった。
「…ゼートゥーア閣下。私に何か御用が?」
帝国陸軍の若干緑っぽい将官制服を着こんだ彼は声を落として私にこう話した。
「ふむ…君が提唱した物が陸軍参謀本部でようやっと通った。あとは上の採決待ちであるのだが、通るのは確実だと思われる。
そこでた、精鋭と集めた特殊作戦を目的とした部隊を編成する。
大隊規模を想定しているが、そこの大隊長にデグレチャフ中尉。君が選ばれた。
魔導士中隊に関しては大隊長であり魔導士である君が選任することになった。
詳しくは5月に渡される命令書を呼んでくればいいが、とりあえず君に予告するためにここに来たのだが。」
声の大きさを元に戻したゼートゥーアは彼女に問うた。
「彼女とはいつから懇意にしているのかね?」
「フート近衛中将とですか?教導団に居た時からですが。」
「なるほど…その徽章はその時に取ったのか。」
「はい。教導団に入っている者は全員持っているそうなので、一応。」
ターニャの軍服左胸についていたのは航空魔道レンジャー徽章である。
取る際に地獄のような思いをしたが、それもそうだろう。
教官との訳の分からんやり取りにうんざりしながらも取った意味があったかと言われると良くは分からないが…
厄介なことになった…愛しの後方勤務の夢が…遠ざかっていく……
呆然としながらもゼートゥーア閣下が帰るそうなので辞を述べて資料集めを続行する。
1925年2月14日 ベルリン・テーゲル空軍基地
2月14日。それは帝国にとっても、世界にとっても最初の事であった。
世界最初のジェット戦闘機。
それが最初に配備された日である。
世界最初のジェット戦闘機と言えばこの世界ではMe262シュヴァルベが有名だが、この世界に転生した人物はそんなものを導入するのはだめだと思っていた。
帝国空軍技術士官、レナ・フォン・ワイス空軍大佐である。
彼女はターボジェットではなくターボファンエンジンを装備した
最初の配備場所は帝国空軍第202飛行隊の64機、の飛行隊である。
EKF-24戦闘機
共通仕様
ハードポイント5か所+翼端にミサイルハードポイント×2
型番
・EKF-24A 空軍向けの単座戦闘機。単座であるので航空支援にはあまり向いていない機体。主な任務は迎撃、制空、簡単な地上攻撃等
・EKF-24B 海軍、空軍向けの複座型戦闘機。複座なので対地、対艦に便利。高等練習機や偵察機型もある。主な任務は艦隊防空、制空、対地対艦攻撃、高高度偵察等
上記2種は今でいう第1~2世代相当の物である。
両者ともにほとんど同じ性能を持つ。
初期型(typeA及びtypeB)
最高速度 1153km/h
実用最高高度 1万5000m
エンジン EK.23 mk1ターボファンエンジン
ドライ推力42.9kN ミリタリー推力*158.9kN
レーダー.FCS FumoA 12機上レーダー(レーダー探知距離10㎞)
武装
30㎜ mk110機関砲×2丁
45口径のリボルバーカノン。毎分950発の発射速度を誇る。なお、発射速度は押さえてある。
爆弾各種
1t爆弾1発と500㎏爆弾を4発,空対空ロケット弾を12発もしくは対地,対艦用無誘導ロケット弾12発
もしくは
大型増槽×1,中型増槽×2と空対空ロケット弾48発もしくは対地,対艦用無誘導ロケット弾48発
もしくは
各種ロケット弾62発
なお、朝鮮戦争で短射程空対空ミサイルを搭載するようになる
その時から翼端に空対空ミサイルを積む
通常戦闘において
近接航空支援任務
大型増槽×1,500㎏爆弾×2,何らかのロケット弾12発,(短射程空対空ミサイル×2)
迎撃任務
(短射程空対空ミサイル×2)
空対空ロケット弾24発
制空任務
中型増槽×2,(短射程空対空ミサイル×4),空対空ロケット弾12発
中型増槽×2,空対空ロケット弾24発
対艦攻撃任務
中型増槽×2,1トン爆弾×1,対地対艦ロケット弾12発,(短射程空対空ミサイル×2)
艦隊防空任務
中型増槽×2,(短射程空対空ミサイル×4),空対空ロケット弾12発
中型増槽×2,空対空ロケット弾24発
戦闘航続半径
増槽なしで890㎞
増槽ありで1100㎞
第1次改修型
・EKF-24C 空軍向けの単座戦闘機。単座であるので航空支援にはあまり向いていない機体。主な任務は迎撃、制空、簡単な地上攻撃等
・EKF-24D 海軍、空軍向けの複座型戦闘機。複座なので対地、対艦に便利。高等練習機や偵察機型もある。主な任務は艦隊防空、制空、対地対艦攻撃、高高度偵察等
第2∼3世代相当の戦闘機
第1次改修型(typeC及びtypeD)
最高速度 1847km/h
実用最高高度 1万5000m
エンジン EK.23 mk5ターボファンエンジン
ドライ推力51.3kN ミリタリー推力*265kN
レーダーFCSの変更
レーダー.FCS FumoA 24機上レーダー/FCS(レーダー探知距離21㎞,レーダー補足10㎞)
武装
30㎜ mk115機関砲×2丁
45口径のリボルバーカノン。毎分970発の発射速度を誇る。なお、発射速度は押さえてある。
爆弾各種
・1t誘導爆弾
・500㎏誘導爆弾
・ロケット弾
・対地,対艦ミサイル
・中射程空対空ミサイル
・短射程空対空ミサイル
・偵察ポッド
戦闘航続半径
増槽なしで910㎞
増槽ありで1250㎞
第2次改修
・EKF-24E 空軍向けの単座戦闘機。単座であるので航空支援にはあまり向いていない機体。主な任務は迎撃、制空、簡単な地上攻撃等
・EKF-24F 海軍、空軍向けの複座型戦闘機。複座なので対地、対艦に便利。高等練習機や偵察機型もある。主な任務は艦隊防空、制空、対地対艦攻撃、高高度偵察等
第3世代相当の戦闘機
第2次改修型(typeE及びtypeF)
最高速度 2447km/h
実用最高高度 1万5000m
エンジン EK.23 mk15ターボファンエンジン
ドライ推力63.5kN ミリタリー推力*379.5kN
レーダーFCSのさらなる変更
レーダー.FCS FumoA 36機上レーダー/FCS(レーダー探知距離39㎞,補足19km)
武装
30㎜ mk160機関砲×2丁
45口径のリボルバーカノン。毎分1050発の発射速度を誇る。なお、発射速度は押さえてある。
爆弾各種
・1t誘導爆弾
・500㎏誘導爆弾
・ロケット弾
・対地ミサイル
・対艦ミサイル
・対レーダーミサイル
・中射程空対空ミサイル
・短射程空対空ミサイル
・偵察ポッド
・戦術ECMポッド
戦闘航続半径
増槽なしで990㎞
増槽ありで1310㎞
今回はもちろん初期型のものがロールアウトした形だ。
ちなみにその機体はもちろん
――EKF-24――
その空軍向けの単座型ジェット戦闘機,EKF-24A戦闘機の初期ロットである。
西暦で言うと未だ1940年から1941年相当の時代でなんてとんでもない機体を出したと思うだろう。
正直作者もそう思う。
ただ、この機体。
搭載しているレーダーに問題があった。
西暦で言えばせいぜい1941年の時代で優秀な機上レーダーを作れるわけがない。
使用しているコンデンサはシリコンを使用したシリコンコンデンサではなく、衝撃に弱いゲルマニウムコンデンサを使用していた。
それにより、6G以上の旋回は禁止されている。
そのような比較的繊細に扱わねばならないモノを前線に置いておくわけにはいかないとして、ひとまず上昇性能が絶対的に必要な任務である迎撃任務に就くであろう航空隊(首都防空を担う第202航空隊)に配備されたのだ。
なお、制限を9Gにまで緩和させた物は2年後の統一歴1927年まで待つ必要があった。
1925年3月 帝国某所
帝国のとある戦車工場で虎と豹が生まれる。
その牙は鋭く,そして長かった。
戦場に彼らが姿を表す日は近い。