Fate/Iron-Blooded Orphans《完結》   作:アグニ会幹部

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こちら、書き終えた作者がやる振り返り(反省)タイムでございます。
読まなくても問題有りませんが、読むと裏設定とか、書いた奴が何を思いながら書いてたのかが分かったります。

※本編のネタバレ、及び劇場版HF三章のネタバレが多分に含まれます。特に第三章のネタバレ具合は本編以上かも知れませんので、くれぐれもご注意下さい。


Afterwards
後書き


改めまして、しがない人間です。

ストーリーはほぼ原作通りなので、振り返りもクソも無いかも知れませんが、好き勝手やった弁明をこちらに書き連ねたいと思う次第であります。

一部、感想返信や各話の前書き、後書きの内容と被る場合がございますが、何卒ご了承下さい。

 

 

まず、これを書こうと思った理由ですが――まあ書きたかったから書いただけですね(薄っぺら過ぎる)

本当にそれだけです。動機はそれが全てでありまして、実際書きたい通りに好き勝手やりました。許して下さい何でもしませんけど。

 

ある日異世界オルガを見ていたら、ふと「Fate系の異世界オルガって少ないな…せいぜい『Fate/Grand Orphans』と『オルカーニバル・ファンタズム』くらいか…?」と思いまして。

そこから色々考えた結果、「だったら原点たる『Fate/stay night』を舞台に異世界オルガ(?)書いてみよう」と決断し、コイツを書き始めた次第であります。

実際なってるかは考えませんが、気持ち的には異世界オルガを書いてるつもりでした(実際には単なるクロス物になった気もするし、まあそこはさしたる問題でもないんですが)

書きながら「これ『Fate/Zero』にしといた方が設定のすりあわせとか楽だったのでは」とか思いましたが、既に手遅れでしたね。その時にはもうかなり進めてしまっていたよ! ハハッ!!

まあ、私はFateシリーズの中でSNが一番好きなので良いんですが(ちなみに入口はZero)

 

しかし、SNを舞台とするとなると、問題となるのはルート選択です。

ご存知の通り、SNには大別して

「Fateルート(セイバールート)」

「Unlimited Blade Worksルート(凛ルート)」

「Heaven's Feelルート(桜ルート)」

の三つのルートが用意されております。

エンディングで分けるとUBWがGood EndとTrue End、HFがNormal EndとTrue Endに分岐しますので、実質五つのルートが有るとも言える。

どのルートを軸とするか、この選択によりストーリーの展開が決定されるので、非常に重要であると言えるでしょう。

え? 私が何にしたかって?

 

 

「Heaven's Feel」だよヒャッホホウ!!!

 

 

よりにもよって一番過酷なルートを選んだぜ。

原作では士郎が最も苦しみ、エンドによっては正しく選択肢を選んでも死んでしまうルートであります。

そんな私はHFルートが一番好きだったり。

賛否分かれるルートだとは思うんですが、今までの二ルートで散々見せてきた士郎の理想を根底から覆し、明かされなかった聖杯戦争の全てが明らかとなる。

後半の盛り上がりがヤバいコトも有り、初見時はやめ所さんを見失った挙げ句、終わるまで何時間もプレイし続けていた記憶がございます。

士郎が最も格好良いルートです(個人的意見)

 

だがしかし「一番過酷なルートにするとかコイツ性格悪いな」とか思った皆様、その結論はちょっと待ってほしいんだ。

確かに「私が好きだから」という理由も大きいですが、真面目にストーリー展開を考えてルート選択したとしても、結局HFが最適というコトになっていたと思うんだ我は。

 

まずFateルートは士郎とセイバーが愛し合わなきゃ成立しないので、セイバーが野郎になる時点で不成立(無理にやるとびぃえる時空爆誕しますからね)

UBWルートはアーチャーが英霊エミヤでなきゃダメなので、これも不可能。

となると、残るのはHFだけです。

笑いながらHF選んだ辺り、性格が悪いコトを否定は致しませんが。

 

――というか、SNは設定が緻密に絡まりまくって成立してるので、整合性取るのも一苦労になるんですよね…。

マジでZero選んどいた方が自由で楽だったんじゃ(ry

 

しかし、HFはTrue Endだとしてもかなり辛いルートです。

あの「ちょっと欠けてるくらいが良い」感じは凄く良いし、むしろああいう姿勢大好きなんですけど――せっかくやるなら、完全なハッピーエンドの方が後腐れ無くスッキリ終われる。

というコトで「二次創作だし可能性有っても良いよネ!」と、完全なハッピーエンドを目指してみました。

サーヴァント側は疑問残りますけど、マスター側はケチの付け所が無いハッピーエンドになったのではと自負しております。

 

HFのNormal End?

うん、あの切なさというか物悲しさはメチャクチャ好きで、とても美しい終わりだと思うんですけど、少なからず心は折られますよね。

六十時間プレイした果て、最終ルートのエンディングがアレだったら…ねぇ?

そういう意味では、True Endも用意されていて良かったと思います。

劇場版でNormal Endだったら、周囲が全く知らない人だったとしても号泣した挙げ句バスタオルをベショ濡れにするハメになるんでやめてくれ、けど見たいのでBD特典にしてくれ。

覚悟させて、なおかつ一人で見させてくれ。

 

とまあ、それはともかく。

そんな訳でルート決定した訳なんですが、続きましての問題はサーヴァントの決定。

一応異世界オルガを書くつもりで書いてたんですが、サーヴァントの面子に関しては何かよく分からん内になかなかカオスなコトに。

今作内での強さのバランスはともかく、Fateシリーズ全体を鑑みてのバランスはあんまり考えていません。多分FGOとかにそのまま投げ込んだら、強さバランスおかしくなる。

唯一残っているFateシリーズのサーヴァントとしてギルガメッシュがいるので、一瞬基準にしようかとも思ったんですけど――あんなデタラメな奴が基準になる訳が無かったのであった。

 

セイバー:アグニカ・カイエル

恐らく鉄血世界最強の男。

長くなりそうなので、詳しくは後述。

他の候補としては、マクギリスとかジュリエッタとかでした。

 

ランサー:ガエリオ・ボードウィン

まあそうだよね、みたいな感じ。

そもそも鉄血に槍使いがあまりいないという。

キマリス系除けば、もうグシオンとグレモリーくらいしか長物使ってる奴はいないのでは。

昭弘はオルガの宝具に含まれるし、残るグレモリー(のパイロット、デイラ・ナディラ)は出してもどうしようもないので、迷い無くガエリオに決定。

宝具は「阿頼耶識TYPE-E」でしたが、相手が悪かったコトもあってあまり目立たず…。

実質グレイズ・アインなので実質バーサーカー(謎理論)

 

アーチャー:ラスタル・エリオン

飛び道具使えばアーチャーなので(暴論)、ぶっちゃけ誰でも行けた枠。

ダインスレイヴが一番弓っぽいと思ったので、ラスタル様になりました。

宝具はアリアンロッド召喚。

イオク様とその親衛隊を召喚して、どっかの陣営を襲撃させるみたいな使い方させれば良かったかも知れない…。

ちなみに、ラスタル様が使ってた大剣は、エリオン家のガンダム・フレームが持ってた物っていう独自設定アリです(本編では言及しませんでしたし、どうでも良いんですが)

 

ライダー:カルタ・イシュー

何かに乗ればライダーなので、MS、MWはもとより、車や電車に乗った奴も適性アリになる、アーチャー以上に誰でもなれたクラス。

間桐陣営で桜に召喚されるというコトで、女性が良いかなと思ってカルタ様になりました。

メドゥーサとは性格が全然違うので、なかなか面白いコトになったと思います。

宝具は地球外縁軌道統制統合艦隊。

何故か物理的防御力を備えましたが、これはぶっちゃけ、影の魔力爆発を防がせる為に付けた設定でした。

右から二番目が遅れるのはいつものコト。

 

キャスター:オルガ・イツカ

一番困ったクラス。当然ながら鉄血世界に魔術師はいませんし、作家系もいない。

「異世界オルガでミカとか召喚してるし」と思い(召喚術と解釈)、ちょっと無理が有るかなと思いながらもオルガになりました。

恐らく宝具が最もチート。

ヘラクレスの「十二の試練(ゴッドハンド)」がかわいく見える、蘇生回数無制限。

何故か飛んでくる物を吸い込むオマケ付き。

鉄華団召喚も何気にヤバいので、勝てはせずとも最後まで生き残って、何だかんだ聖杯取れるタイプのサーヴァント。

 

アサシン:三日月・オーガス

ミカとマクギリスは、最後までクラスに悩んだ二人です。アサシン、バーサーカーどっちでも行けるなと思いまして…。

物語上の立ち位置を考え、結果としてミカがアサシン、バーサーカーがマッキーになった訳ですが。

宝具はリミッター解除。

アグニカは宝具になってないのに、三日月は宝具になってる理由については後述。

 

バーサーカー:マクギリス・ファリド

前述通り、三日月になってたかもしれない。

何故マッキーがバーサーカーなのかと言うと、異世界オルガでバエルとしか言ってないからですね。後、原作にも見られる「力」への狂信。

原作だけで考えるならアサシンがマッキー、バーサーカーがミカになるんですが…まあ一応異世界オルガ書くつもりで書いたのでオッケー。

三馬鹿は揃えたかったのでね…。

宝具はご存知の方はご存知のように、「Fate/Grand Orphans」リスペクトで行かせて頂いております。

原作では怒りの為に友情を否定し続けたマクギリスの宝具を、敢えて友情が無いと使えないモノにしてみました。

個人的にはかなりお気に入り。

今思うと、「アグニカリバー」でも良かった気がしないでもない。声的にも。

 

 

さて、では今作最大の問題点について。

セイバーはこの度、厄祭戦の英雄アグニカ・カイエルに担当してもらいました。

原作では名前のみの登場で、マクギリスが憧れ目指した「力」の象徴たる者――「ガンダム・バエル」を駆り厄祭戦を終わらせた、正真正銘の英雄でございます。

何故アグニカを出そうかと思ったのかと言うと――まあ、言ってしまえば私がアグニカバエル馬鹿だからですね。

一応アグニ会の幹部をやらして頂いておりますので、異世界オルガに新しい一歩を踏み出させるべく(?)アグニカを描いてみようと。

本編中での外見等の描写、性格などは全てオリジナルとなりますのでご注意下さい。

 

宝具は単純な斬撃拡張。汎用性が高い。

三日月と違ってリミッター解除が宝具化されてないのは、アグニカにとってはもう呼吸するのと同じくらいのノリなんで、わざわざ名前付けて宝具とするまでもないからです(かなりもったいつけましたけど)

名称は通常時、黒化時で変化させつつも、字数とリズム感は変わらないようにしました。

「アブソリュート(absolute)」は英語で「絶対的」となり、「カラミティ(calamity)」も英語で「厄災(鉄血的に書けば『厄祭』)」。

黒化時の「ベルゼビュート」は、カナンの最高神「バアル」が原形とされる悪魔「ベルゼビュート(ベルゼブブ)」から。

最近の奴だと、新約とあるのサミュエル=リデル=マクレガー=メイザースが使っていた魔術の「蠅の王(ベルゼビュート)」が思い浮かびますね。メイザース好き(安定の脱線)

 

彼がどんな戦いを経験したのかはほぼ書いていません(書いたのは、戦いの中で身近な人をたくさん亡くしたコトくらい)が、その結末はセブンスターズによる暗殺という形にしました。

これまでこういう解釈をやられた方はいるんですが、私としてはやったコト無い解釈だったので、ちょっと新鮮な気持ちでございました。

厄祭戦後、ギャラルホルンによる統治体制。そのギャラルホルンのトップがセブンスターズになる時点で、それを越える権力を有せるアグニカの存在は邪魔にしかなりませんので…まあ、ああいう結末もアリかなと。

権力の象徴として、名前だけ残しといた方が何かと都合が良いですからね。その方がギャラルホルンによる戦後体制は安定する。

それをアグニカは理解し(一応)納得しているんですが、影に取り込まれた後はその辺りも歪められています。

 

また、戦いの中で色んなモノを切り捨てたって独白が有りますが、この辺りはストーリーを振り返る際にというコトで。

 

知っての通り、HFはセイバーが敵として立ちはだかるルートです。

なので、これまで最強のサーヴァントとして士郎の下で戦っていたアグニカが、黒化し歪められてブッ壊れた挙げ句、敵対するコトに。

こういうアグニカは書いたコト無かったので、正直楽しかったです(原作通りとはいえ、展開はえげつない感じになってましたけど)

 

 

ここで原作とは全く違う終わりを迎えた王、ギルガメッシュについて少し。

こういう扱いにしたのは、メタ的な視点が強く――ぶっちゃけ、士郎側の戦力の増加と、桜と聖杯を切り離す方法を用意する為です。

パワー・ゲームの時にサーヴァント一斉処分と言われても仕方ないくらいのコトしたせいで、士郎側の戦力が足りなくなってしまったので、ギルガメッシュ王を雇用しました。

まあ、例え原作通りライダーが残っていたとしても、カルタ様じゃ絶対にアグニカには勝てないので…(無慈悲)

 

桜と聖杯を切り離すのは、原作だと士郎がキャスターの「破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)」を見て、それを投影して使ってたんですが――この作品だとキャスターが葛木メディアさんじゃないので、それが出来ない。

なので、ここは一つギルガメッシュ王に、良さげな物を出して頂きました。「王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)」マジ万能。

 

ちなみに、桜と聖杯を切り離す時に使われた、ギルガメッシュが士郎に渡した浄化宝具。

アレは公式設定ではなく、勝手に私めが捏造した設定ですので、ご注意下さい。

一応、ゾロアスター教の善神アフラ・マズダ(悪神アンリマユと対を成す神。まあ「この世全ての悪(アンリマユ)」と関係有るかは分かりませんが、そこはそれ)が背負う光輪を意識しました。

大きさはオースキャナーくらいです。

 

 

少し話が逸れましたが、ともかくこれで基幹ルートの決定とサーヴァントの決定が為されましたので、全ての下準備が完了した形に。

以降はストーリーをなぞりながら、様々に振り返りをして行きたいと思います。

 

各章タイトルは劇場版のサブタイをそのまま使用しており、ストーリー展開も劇場版準拠な面がかなり大きいです。

理由? ゲーム版通りやると、長くなりすぎるからですね。長いと面倒なんで(働け)

第三章「spring song」に関しては公開前の為、ショートカットや改変を交えつつも、ゲーム版を参考に進行していますが。

 

 

 

 

Ⅰ.presage flower

 

直訳すると「花の予兆」になりますね。

始まりの第一章に相応しいサブタイだと思います。流石きのこ、良いネーミングセンス。

2017年10月14日が早くも懐かしい。

 

 

第一話「鉄と血と召喚」

タイトルは鉄血一話の「鉄と血と」にFate要素の「召喚」を足した感じです。

内容的にはアーチャー(ラスタル様)の召喚と、ランサー(ガエリオ)VSラスタル様の戦闘。

原作通りではあるんですが、ちょっと印象も違って来てるかなと思います。

幕間ではギルと桜の会話(一方的)が有り、これも原作通りですね。ここはマジで慈悲なギル。

 

 

第二話「崩れる日常」

タイトルは、劇場版第一章を作る際に須藤監督が挙げたコンセプトである「日常の崩壊」を意識したモノになっています。

そのタイトル通り、士郎の日常が崩れていく。

原作では二、三日の間に起きた出来事なんですが、面倒だったので一日に集約しております(オイ)

結果、臓硯と士郎の初対面をさせられなくなるという。マジでミスじゃねぇのかコレ…。

士郎を刺したガエリオの「すまない」で終了。

ここはクー・フーリンとガエリオの性格の違いですかね。

 

 

第三話「運命の夜」

タイトルは原作通り。最早いつもの。

「プロミスト・サイン」にしようかとも思ったんですが、やはりここはコレしかねぇ。

セイバー(アグニカ)の召喚と、劇場版要素となる臓硯による聖杯戦争レクチャー。

BD特典のサントラを引っ張り出し、「the flower will bloom」を聴きながら書きました。

常なら言峰がやる説明を臓硯がするのは、HFならではと言うか、空気感の違いが出ていて良いですよね。

真名を見抜いた時点で撤退したガエリオは、マジで英断だったと思います。

アグニカとラスタルの会話で、アグニカが濁しめなのは後々明かされる「大切な人すら守れなかった俺が英雄な訳が無い」という想いから。

 

 

第四話「オルター・エゴ」

タイトルは原作通り。言峰との会話シーンでのサブタイだったモノです。

士郎が参戦を決めるシーンの「決意」と、その後のバーサーカー戦でサブタイだった「ディストレーション」も候補でした。

ここで言峰が言う「喜べ少年、君の願いはようやく叶う。正義の味方には、倒すべき『悪』が必要だ」ってセリフも有名ですね。どうやら、海外では言峰=「喜べ少年」らしい。

士郎の理想の本質を見抜いていて、個人的にも印象深いセリフ。皮肉ってもいるのかな?

 

バーサーカー(マクギリス)戦は、遂にアグニカと会えたマッキーが大暴走。

これはバーサーカーですね間違い無い。

引きずって帰るイリヤさん、お疲れ様です。

これによりアグニカの中でイリヤの株が上がりまくった為、二十二話でイリヤをアグニカはとても丁寧に扱っていたりします。黒化後も忘れなかった。

 

 

第五話「マキリの末」

これも原作通りのタイトル。…別に考えるの面倒だとか、そう言うのではないのよ?

最初の幕間は、劇場版第一章の没カット(絵コンテ集で確認可能)に、ギルガメッシュによる今回の聖杯戦争の面子についての御意見を含めて膨らませた形です。

当然のように確信(メタ視点)に迫ってますが、まあギルガメッシュだから仕方無いネ。

原作と違って、慎二とライダー(カルタ様)が対立してますが、カルタ様の性格上こうなるのも当然かなと。

その他は面子こそ代われど、原作通りの展開。

劇場版は新都の路地裏でしたが、今回はゲーム版と同じく冬木大橋下の公園での戦闘になっております。

変えた理由としましては、劇場版はライダーさん(メドゥーサ)の鎖を用いた立体的戦闘を見せる面で路地裏の狭い空間は効果的だったんですが、カルタ様はそんなコトしないので、意味が無いからです。

 

 

第六話「ディザスター」

タイトルは原作通り。鉄血世界の紀年法「Post.Disaster.」に通ずるモノが有りますね。

最後の幕間を除けば、展開は原作と変わらず。

言峰のシーンは、ZeroのBGMを聴きながら書いておりました。

幕間はオルガとミカが臓硯に出し抜かれ、その軍門に下らさせられるというシーンです。

どんだけ悪辣なコトやらせても違和感が全く無い臓硯、マジ愉悦部特別顧問。

ちなみに、葛木先生はあの直後に死にました(生かしておかねばならない理由は特に無いので)

 

何故こんな展開になったのかと言うと。

異世界オルガシリーズだとオルガ達は何者にも縛られるコト無く、自由に好き勝手やってる感じが有りますよね。

だからこその異世界オルガなのですが、今回は敢えて汚い大人に振り回される、原作と同じ立ち位置に戻してみようと思いまして。

そんな中で二人がどう動くか、というのが描かれたワケですが――まあ、それはこの後の十八話の振り返りで詳しく。

 

余談。

オルガを捨てて帰ろうとしたアトラム・ガリアスタさんは、契約を切った直後に臓硯に捕まって殺され、全身に蟲を埋め込まれて魔力タンクにされました。

流石の臓硯もサーヴァント二騎への魔力供給は不可能ですからね、仕方無いコトなのです(元々自分の生命維持にほとんどの魔力を使っていますし)

本編中では述べられてませんが、第十八話「悪夢」に、臓硯が「アレももう用済み」と言及するシーンが有ったりします。

 

もう一つ余談。

原作だと臓硯に令呪は出ていませんが、今作には臓硯が令呪を使うシーンが有ります。

本編中では説明出来ませんでしたが、裏技使って何とか令呪を手に入れ、それでオルガとミカを掌握してたってコトでお願いします。

臓硯は令呪を考案した張本人であり、それくらいの外法は可能と思われますので(臓硯おじいちゃんへの圧倒的信頼)

 

 

第七話「花の唄」

タイトルは勿論、劇場版第一章の主題歌「花の唄」より。

最初に聴いたのはPVだったと思うんですが、もうそのサビの歌詞で「神だコレ」と確信したのを覚えております。

そして案の定、神曲だった。完全に桜の曲で、桜推しの私は感涙極まりましたとも。

この回も大体原作通り。

土蔵のシーン好き(語彙力消滅)

なお、原作ではこの後ランサーVSアサシン戦が有りますが、本作ではアサシンが代わってないので発生しておりません。

 

 

第八話「ウォーバランス・ランダマイザー」

タイトルは原作そのまま。

ゲーム版だとこの戦いは麻婆の後に起こってるんですが、今回は劇場版準拠になってます。

違うのは面子で、アグニカ&ラスタルVS三日月&オルガとなっていますね。

因縁の対決とも言えますが、オルガの無限蘇生が光るコト光るコト。それに即「死ぬまで殺すだけ」という、脳筋かつ物騒な理論展開するアグニカも大概ですけど。マスター殺せば良いんじゃないかな、とマジレスしたくなる。

オルガの宝具でガンダム・フラウロス(in シノ)が召喚されてダインスレイヴによる援護射撃をしてますが、それを当然のように叩き落とすアグニカはおかしい(誉め言葉)

飛んできたモノを吸い込むオルガの特性に困惑こそしつつも、ミカを上手く誘導しつつ戦いを有利に進めるアグニカとラスタルの戦上手っぷりが見えますね。

 

そして、原作通りに「影」現る。

コイツを初めて見た時はマジで怖かった。

呑ませちゃってゴメンよシノ。

赤文字での「死ね」連呼はゲーム版準拠。

 

 

第九話「衝撃のマーボー」

恐ろしいコトに原作通りのタイトル。

ボイスが付くとかなり腹筋にクる。ジョージ最高だよジョージ。

しかしながら、開幕の幕間はドシリアス。

アグニカは実質オリキャラなので、こうして幕間を入れるコトでどういうキャラクターなのかというコトを補強したつもりでおります。

このアグニカについての解釈は前述通りなのですが、ここで後悔とかをちょっと見て取って頂けたなら幸いです。

麻婆神父のシーンは劇場版とゲーム版を足して二で割ったような感じにしています。

吐息は頑張って表現しました(努力の方向音痴)

 

ちなみに、神父は普段教会で清貧を保った生活をしているので、麻婆はたまのご馳走なのだとか。

士郎と話す為にご馳走を食う店に行く言峰のヒロイン力は、非常に高いと思いますね(真顔)

 

柳洞寺での士郎とアグニカの会話は、士郎の今後の運命を暗示するようなモノにしました。

実は似た者同士なこの二人(故意です)

黒化後に備えて、伏線となりそうな感情描写も入れております。

直後、臓硯の襲撃で今話は幕引き。

 

 

第十話「厄祭の英雄」

タイトルはアグニカのコト(宝具名とも被っていますが)です。

三日月VSアグニカは、実質的に鉄血世界の最強決定戦になってるかなと。

アグニカが圧してたんですが、影にまとわり付かれたコトでヤバくなり、宝具で三日月を退けつつ、士郎だけは助けて行きました。有能。

キッチリ助けて、なおかつ後々重要になる剣を残していくアグニカのファインプレー。

その後は原作通り進行し、第一章終了。

 

最後の幕間は黒化の伏線です。

聖杯の泥に触れて、かなり歪んでいますね。

この時アグニカと語ったモノは黒化したアグニカなのか、それとも「この世全ての悪(アンリマユ)」なのか――そこは皆様の判断に委ねるコトとします。

どちらに取っても成立するハズですので。

 

 

 

 

Ⅱ.lost butterfly

 

訳は「失われた蝶」とのこと。

この章タイトルに則りまして、地の文での表現に時々「蝶」を入れております。

セイバーオルタVSバーサーカー戦を劇場で見た時の衝撃と言ったらもう…。

瞬きする暇が無く、目が乾いて痛くなりました(実話)

 

 

第十一話「イノセント・マーダー」

原作通りのタイトル。内容もほぼ原作通り。

イリヤとのシーンはゲーム版だともうちょい前からちょくちょく差し込まれてるんですが、ここも劇場版準拠になっています。

内容が違うのは士郎と凛の作戦会議。

アグニカが残した剣についての会話が増えている他、かなり変わっていたり。

桜が見た蟲に襲われる夢は、かなり悪夢だと思うんですが、全く動じない辺りで既に壊れてる感じがして良いと思います。

劇場版オリジナルシーン。良い表現だぁ…(恍惚)

 

ところで、桜を連れ去った慎二は衛宮邸に電話してる訳ですけど、もしかして士郎が電話に出るまでかけ直し続けてたんですかね…?

「クソ、まだ帰ってないのかアイツ…せっかくこの僕が電話してやってるって言うのに、ノロマな奴だな」みたいなコトを毒づきながら?

だとしたらかわいいぞ慎二。一途かな?

 

 

第十二話「桜の真実」

ここも原作そのままのタイトル。

ライダーがカルタ様になったコトで、少し印象が変わっている回だと思います。

タイトル通り、桜の真実が明かされるだけでなく、慎二にとってもキーポイントとなる回になってますね(ufotable特典のanimation material 2には「間桐の後継者」というタイトルが付いており、これもタイトル候補でした)

 

慎二が桜に付けさせたイヤリングの中に入った薬品が云々の流れはPC版にはなく、Réalta Nuaで追加されたとのコト。

劇場版第一章を見て「慎二が作った薬品って何だ?」と、PC版勢が首を傾げてたのはなかなか面白かったですね。

魔力使わなければこういうコト出来る辺り、慎二の絶望もまた深かったんだろうなと。

最も欲しかった才能だけは無かった…。

 

ラスタル様とカルタ様の対決は、原作で全く絡みが無かったコトも有り、なかなか新鮮な気持ちになりました。

相変わらず遅れる右から二番目。

しかし、ダインスレイヴの直撃でビクともしてない辺り、カルタ様強すぎでは?

 

桜の魔術(個人的にはウニっぽいと思うアレ)は劇場版オリジナル要素で、文章での表現は難しそうだなーと思いつつも、そのまま使用。

凛を庇った士郎を誤って刺した後、桜は自傷に走る訳ですが――凛に一つだったのに、自分には三つ。辛い…辛くない?

俺は辛い耐えられない(猗窩座殿並感)

 

 

第十三話「まもるべきもの」

タイトルは原作通り。

話の進め方は前半が劇場版、後半がゲーム版準拠になっています。

言峰の「さあ少年、どうするかね?」というセリフは、劇場版のPVから取って来ました。

家の鍵をキーアイテムとしたのは劇場版要素だったと思うので、すごくグッジョブです。

劇場物販で売ってたので買いましたね。完璧に成功した衝動買い。使い道は不明ですが。

 

言峰とギルガメッシュの会話シーン自体はゲーム版に有りますが、内容はほぼオリジナルになっています。

当然ながら、ここの「綺礼」呼びはワザと。

言峰が思い出してるのは、分かる人には分かるあの人です。後々回想もされてますが。

ここでギルが無言なのは、ギルにも「大切なモノを失った経験」が有り、それを思い返している者には何も言わないだろう――という解釈で。

FGOバビロニアのED1「星が降るユメ」は、歌詞がギルとエルキドゥそのもので良いぞ。主に二番。是非Fullで聴いてほしい(唐突な布教)

 

公園でイリヤが士郎の背を押すシーンは、直後のレインで隠れがちですが、個人的にはメチャクチャ好きなシーンです。

最近は妹キャラになってますが、お姉ちゃんとしてのイリヤが見れる貴重にして尊いシーン。

劇場版だと士郎は立ってるんですが、身長差も鑑みて今回は座らせました。

頭を撫でるのエモい。笑って送り出すのもとても良い。イリヤお姉ちゃん…。

 

 

第十四話「レイン」

タイトルは原作通り。これ以外にどんなタイトルが有るというのか?

表記は「レイン」か「RAIN」か迷いましたが、結局カタカナになりました。

HFの中でも屈指の名シーン。

劇場版も二十万個の雨粒配置、寄りを動画でやる、スーパースローと戦闘シーン並みのリソースが割かれていましたね。ありがとう(土下座)

ここの士郎は本当にかっこいい。

「私、処女じゃないんですよ?」はPC版オンリーのセリフなんですが、よくぞ入れてくれた。

それを聞いてなお、迷い無く桜を抱きしめる士郎のかっこよさと来たらもう…ウッ(号泣)

その後の吸血で「まあそりゃ●●●は流石に」と思ったのに、こちらも見事に裏切りやがりました。よくぞ裏切った。

素晴らしい! 素晴らし過ぎるッ!!

 

翌朝の朝食シーンでは、カルタ様が見事な箸さばきを披露。

個人的な見解ですが、イシュー家は日本かぶれ(もしくはルーツが日本)だと思います。

 

士郎とライダーを見送った後の桜の自慰シーンは、どこまでがセーフなのかと思いました。

ギリギリセーフな所を攻めたつもりなんですが如何でしょうか(命知らずのデスゲーム)

夕方になって手を洗うシーンは、とってもリアルで生々しい。エロい。

セリフは劇場版から補完して、ゲーム版に近くなっております。

 

 

第十五話「パワー・ゲーム」

これは勿論、原作通りのタイトル。

恐らく本作の中では最大規模の戦いが、ここから二話に渡って展開しております。

開幕はアインツベルンとマキリの対峙から。

劇場版で「the outbreak of war」が流れた時のワクワク感ったらもう…堪らねえぜ!

姿こそ変われど、二百年来の仇敵が相対するシーン。まさしく因縁の対決。

サーヴァント的には三日月とオルガ、そしてマクギリス。何だかんだ並んで戦ってた三人が分かれてるのも、ちょっと新鮮な感覚ですね。

 

そして間髪入れず、黒化したアグニカが登場。

早々に余りある魔力を放出し、森と城を焼き払う暴挙を冒す。これには流石のマクギリスもシリアスモード不可避。

幕間でその歪みっぷりを描いてますけど、どんだけ歪まさせられたらこうなるんだ…。

本末転倒も良いところですが、まあ泥に汚された結果なんで是非も無し。

厄祭戦で人類を救った英雄が、敵として人類の滅亡を望む災厄に。原作並みの絶望だと思うんですが、どうでしょうかね?

 

イリヤを逃がして、マクギリスは勇敢にもアグニカに単身突撃。

三日月はラスタルが、オルガはカルタが戦うコトになり、この時点で既に六騎のサーヴァントが参戦したコトに。

この後ガエリオが飛び込むので、ギルガメッシュ以外のサーヴァントが一堂に会する魔境となり果てた訳でございます。

 

アグニカとマクギリスに会話パートが有りましたが、ここでアグニカの歪みっぷりを更にしつこく描写。

マクギリスとの力の差も見えてますが、ダインスレイヴを撃ってガエリオが参戦し、実は原作五話以降初となる共闘へ――といった所で締めくくられております。

カルタ様も混ぜようと思ったんですが、ガンダム・フレーム三機の死闘に一人だけグレイズ・フレームで投げ込むのは可哀想だったのでやめました。最終話越えてるガエリオとマクギリスには追い付けない、というのも有る。

 

 

第十六話「絶対の終焉」

タイトルは黒化アグニカの宝具名と同じで、第十話「厄祭の英雄」との対比になっています。

初っ端は三日月VSラスタル戦。

「影」の存在も有り、ラスタル様に三日月が一杯喰わせた形になっています。

有る意味、雪辱を果たしたとも言える。

 

そして、今話のメインとなるアグニカVSガエリオ&マクギリス。

劇場版でも激アツ超神作画戦闘シーンとなっていましたので、気合いを入れております。

勿論、執筆時のBGMは「He comes back again and again」。

一瞬タイトルにしようとも思いました。このBGMホント好き。大好き。神(語彙力消滅)

fiction junctionのライブで聴いた時の鳥肌と興奮はヤバかった。ありがとう梶浦さん。

原作で最期の最後まで対立したガエリオとマクギリスの共闘は、やりたかったコトでも有りますね。敵が鉄血世界最強の英雄アグニカ・カイエルと言うコトも有り、激アツシーンになったと自負しております。

劇場版リスペクトの下、アインツベルン城の敷地内を駆け回る大決戦。おかげで補足説明の為に図解を付けざるを得なくなった。

二対一なのに終始圧倒するアグニカの強さよ…正直、鉄血世界における最強キャラという肩書きが有るから許されてる感。このVSガエリオ&マクギリス戦だと、アグニカは一度たりとも二刀流してないって言う…。

アインツベルン城の中庭に行き着いた時点で、瀕死のマクギリスとガエリオに対して、アグニカは無傷。逆噴射して悠々と着地してる始末。

一撃必殺による逆転を狙い、マクギリスの友情宝具が放たれるものの――アグニカの漆黒の剣により、無慈悲に塗り潰されました。

 

勝たせてやれよ! 勝てる流れだったじゃん!

 

我ながら、勝てる流れを無慈悲に潰し過ぎてると思う今作であります。第二十五話「Over Road」での三日月VSギルとかもそうですが。

多分HFじゃなきゃ勝ててた。何の為に友情宝具乗せたんだコレェ(絶望)

 

この戦いの後、三日月とオルガを退けたラスタルとカルタだったものの、「影」により二人まとめて消滅。

カルタ様は最後に意地を見せてくれました。

地球外縁軌道統制統合艦隊、時々ネタにされるものの何だかんだかっこいいと思います。

しかしまあ、この回だけで四騎、サーヴァントの半分が消えたコトになります。

これは在庫処分と言われてもやむなし(白目)

カルタ様に関してはもうちょっと掘り下げてみたかった…。

 

原作と違うのは、士郎の腕が千切れなかった所ですね。――この違い、重要じゃね?

 

 

第十七話「クラック」

原作(Réalta Nua)通りのタイトル。PC版だと「心の重なり」だったかと。…割とストレートなタイトルですね、PC版。

この回はやはり、士郎と桜が互いに気持ちを伝え合い、身体を重ねるシーンが最重要かと(際どいどころか完全にアウトなので、行為中の二人の会話は全カット不可避でしたねちくせう)

桜が唯一凛に勝ると、自分だけのモノと思っていた記憶が、凛にも有った。このショックはデカい、あまりにデカすぎる。

桜は自分を卑下するので(仕方無いですけど)、唯一の遠い記憶を自分より眩しい姉さんに奪われて、先輩を取られない為にもうなりふり構ってられなくなった。うーんこの感情、辛い。

劇場で見た時は「エロい」の前に「美しい」という感想が浮かびました。

この頃には士郎も「影」の正体に気付き始め、でも「そんなハズ無い」と否定したい気持ちから、桜に溺れて行く。幸せなハズなのに悲しく切なくなる、そんなシーン。

 

翌日の凛と桜の料理シーンは、ゲーム版も取り入れて劇場版から膨らませる形にしました。

辣子鶏(ラーズーチー)は「衛宮さんちの今日のごはん」で、ロ凛が言峰に作ってあげてた中華料理です(ゲーム版だと麻婆豆腐だった)

 

ここは幕間多めの回になりました。

最後のギルが出て行く直前の会話は、ゲーム版で四日目に有ったシーンを参考に。

あそこはSNに珍しく、ギルの王としての在り方とかが見えて来るシーンだったので、出来るなら劇場版にも入れてほしかった所存…(なお尺)

 

 

第十八話「悪夢」

問題の回。タイトルは原作通り。

今回は文章だけなのでゲーム版に表現を寄せていますが、劇場版でメルヘンホラーにしたのはマジで素晴らし過ぎる。映像としてあのシーンを表現するにあたって、アレ以上の魅せ方は無いと思います。天才かな?

それまで疑問だった劇場版第二章の主題歌「I beg you」のCDジャケットが、まさかあのシーンの絵だったとは…怖っ。

ゲーム版だと、悪夢のシーンだけ「interlude」の文字が赤くなってて、ヒエッ…となります。

この回はゲーム版をリスペクトし、赤文字が大量発生しました。ハーメルンに文字色変えられる機能が有って、本当に良かったと思いましたね。有能。色タグさんお疲れ様でした。

ギルガメッシュのセリフはゲーム版と劇場版の合わせ技。「よもやそこまで」はゲーム版の不意打ちに遭った感じではなく、劇場版の静かに諦めるような感じにしました。劇場版見る前はギャグシーンだと思ってたのに(オイ)、何度見ても全然笑えなかった記憶が。

ここは何故か「王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)」の描写に気合いを入れ、全力で表現しています。何でだ。

 

ここでギルガメッシュを生存させるコトは決めてたんですが、実際に書くとなった時に「これで良いのか」と最後の最後まで悩みました。

最終的には「原作と違っても良いよね二次創作だもんね」と言うのと、ギルが残らないと先の展開がガン詰みするので、ああいう感じになりました。

オルガがここで消えるコトも構想通りだったんですが、オルガがギルガメッシュを助けるにあたって、幕間が入っています。

「このまま良いように使われてちゃダメだ」と思い、現状に抗うオルガは、原作のオルガに通ずる姿勢だと思います。

結果、最後まで臓硯の言いなりになってしまった三日月と、反逆の一手を打ったオルガの対比が出来上がりました。

原作でも最期には「もう辿り着いてた」とした三日月と、「辿り着く場所は要らない、ただ進み続ければ良い」としたオルガ。

二人の違いを、改めて打ち出せたかなと。

オルガが令呪をくぐり抜けたのは、令呪を考案した臓硯も想定外なオルガにしか出来ないやり方ですね…一旦死んで対象から外れるって、どうなっとるんや。

そんなチート極まるオルガの無限蘇生宝具も、桜の「影」には通じず。

チートには理不尽をぶつけんだよ! と言わんばかりの、この強引な突破方法。仕方無いじゃん…宝具がチート過ぎて、こうでもしないとオルガを退場させられねぇんだもん(どうして回数無制限にしたのか)

 

大虐殺の後の臓硯のシーンは、ゲーム版に有って劇場版に無かったシーン。

「ここに生贄がおる」とか、独特の言い回しが有って面白いので、是非見てほしい。言ってるコトは「士郎に桜を殺させよう」ですが。臓硯、ホンマお前な…。

ちなみに、士郎達が見てる臨時ニュースでアナウンサーが言ってる行方不明者数は、原作から若干増えております。

ギルガメッシュとかいう特大の餌を食い損ねましたからね、仕方無いね(白目)

 

 

第十九話「ミザリー」

タイトルは原作通り。桜とイリヤの会話シーンに付けられていました。

劇場版だと、朝の白い光が無機質に見えて、空恐ろしくなったりもしましたが。

この回で重要なのは、やはり藤ねえでしょう。

藤ねえは原作だとフェードアウトしてて、劇場版オリジナル要素なんですよね。ここで日常の象徴たる藤ねえをぶつけた挙げ句、藤村先生になるとかホント不意打ち涙腺爆撃。シリアスしてる藤ねえはマジで涙腺に来るんだよ…!

藤ねえは桜や士郎がどんな状況に置かれているかは知らないのに、傷付いた桜を優しく慰めてくれる。優しさが沁みる…これはまごうコト無き冬木の美人教師ですね。

イリヤの知らない切嗣を知ってる人でもあるので、イリヤにとっても藤ねえの話は転機になるという。

良いシーン過ぎる。マジでありがとう。

 

原作と違うのは、生き延びたギルが凛と出会って契約するシーン。

ギルは受肉してるんでぶっちゃけ契約なんて必要無いんですけど、個人的に凛と組ませてみたかったのでやってみました。

これでかなりステータス値が上がってたり。

 

そして、衛宮士郎は今再び、自らの理想と対峙する。裏切るのか、と問われる士郎。

臓硯による呼び出しを受け、士郎は間桐邸へ。

 

 

第二十話「I beg you」

語るまでもなく、タイトルは劇場版第二章主題歌「I beg you」から。訳すと「私はアナタに乞う」――まさしく桜、という言葉。

他の候補は「対峙」「美しいアリア」とかが有ったんですが、やはりここはこれが相応しいでしょう。

後、劇場版で臓硯と対峙するシーンに流れるBGM「can you save her?」が「I beg you」のメロディーを使った曲なのも理由の一つ。

舞台は劇場版通り、間桐邸内の植物園。

あんな所が間桐邸に有ったんですね(by 須藤監督)

「Fate/hollow ataraxia」の「天の逆月」をイメージしたらしい星光に包まれた場所で、青白く舞う蝶と静かに立つ臓硯。非常に美しく、それでいて慈悲無きシーン。

内容は劇場版に沿った順番で、ゲーム版に寄ったセリフを言っています。

臓硯は己が目的、聖杯の完成の為に士郎を焚き付けているだけなんですが、長寿からか言葉が物事の本質を的確に突いているのが酷い。

「お主が衛宮切嗣を継ぐのなら、間桐桜こそお主の敵だ」――気付きながらも士郎が目を逸らし続けた事実を、容赦なく眼前に突きつける。

「ただそこに在るだけの人形が、愛しき男の手で終わるのだ。さぞ本望であろう」ってセリフも、本当にその通り過ぎる。

辛いですが、非常に好きなシーンですね。

 

その翌日は、最後の穏やかな日々。

イリヤと商店街に行って「ローレライ」を歌う姉弟のシーンは書きたかったんですが、ドイツ語が打てないという問題のせいで泣く泣くカット。不甲斐なし。

このシーンでのイリヤも、かなり辛いコトを言っている。救いは無いんですか!?

そしてここで、士郎と桜は「櫻を見に行こう」と約束する。二人とも「そうなったら良いな」みたいな感じなのがまた辛い。

春はまだ遠い――。

 

夜はいよいよ、決断の時。

ゲーム版は部屋からナイフを持ち出していましたが、今回は劇場版に沿って台所から包丁を持ち出しました。

桜と共に料理をし、凛と桜が歩み寄った場所から、桜を殺す為の凶刃を持ち出す。さり気なく描写されてましたけど、とてつもなく重い。

桜の枕元に立った士郎は、包丁を振り上げるも――自分の感情を爆発させました。

これも「理想」を捨てたHFならではと言うか、生の感情をここまで剥き出しにする士郎はSN全編を通してもこことイリヤのラストシーンだけなのではないでしょうか。

結果、士郎は桜を殺せず、己が理想を裏切る。

そこから桜と話すシーンは、ゲーム版に有って劇場版に無かったシーンですね。

士郎の「桜、赦してくれるか。俺が、俺を裏切るコトを」という独白が、やった時から印象深く残っておりまして、どうしても使いたかったのです。

ここは桜が士郎に乞うたシーンでもあり、士郎が桜に乞うたシーンなのかとも思いまして、これもタイトルを「I beg you」にした理由です。

 

…この回は原作通りだったのに、長々と書いてしまいました。

かなり好きな所なんで許してつかあさい。

もうほぼ感想文になってますけど気にせず行きます、ハイ。

 

 

第二十一話「ラストピース」

問題の回その二。タイトルは原作通り。

衛宮邸を去る桜にギルが話しかけるのはオリジナルシーン。なかなか重要なコトを言ってるギルでした。

間桐邸に帰った桜は、慎二と出会う。

HF特有の所は、他ルートじゃ道化でしかない慎二が最後の最後、桜のハメてはならないピースをハメてしまう所でもありますね。

ここで桜は初めて自分の意志で人を殺し、自らの「影」を受け入れて「マキリの杯」となる。

桜が完全にブッ壊れる、原作通りながら気合いを入れて書いた回です。

最後は劇場版第二章主題歌「I beg you」の狂気的なフレーズ(誉め言葉)を並び立て、第二章を締めさせてもらいました。

桜を完璧に表す歌詞ですので、入れるコトによって強烈な幕引きとなればと思いまして。

ハーメルンが歌詞掲載OKになったので、一回くらいやってみようかなと思って(多分シンフォギア小説用の機能ですけど)

「I beg you」はマジで一番好きな曲。

第一章で「花の唄」を聴いた時、これを超える桜の歌は無いだろう――と思っていたのに、軽々と超えて行ったのが凄い。

これを書いてる時点だと、劇場版第三章主題歌「春はゆく」はPVでちょっと聴いたくらいなんですが、もう既に「I beg you」を超えていますね…梶浦さん&Aimerさん強い。強すぎる。

 

 

 

 

Ⅲ.spring song

 

一応訳すと「春の歌」。説明不要ッ!

春が来た。春が来た。春が来た。春が来た。

―――春が来た。

 

 

第二十二話「フィナーレ・リプレイ」

タイトルは原作通り。

早速始まる黒桜さんの大暴れ!

うーん清々しい(白目)

原作と違うのはギルガメッシュがいるコトと、ハシュマルが見事に登場したコトですね。

ギルがキャスギルっぽい戦いをしてるのは、書いてる時点でバビロニアのアニメが絶賛放送中だったからでもある。許して。

どさくさに紛れて凛が全身貫かれてますが、原作だとここまで酷くなかったんだよなぁ…。

まあ、アーチャー(エミヤ)の腕が無い以上、宝石剣の投影が出来ませんので、凛がいても仕方無いという理由が有りますので(無慈悲)

にしても死にかけてるんですよねぇ…やり過ぎですよ桜さん。

 

イリヤを攫われ、士郎は奪還を決意。

言峰と協力戦線を敷き、ギルガメッシュを交えた三人でアインツベルン城へ乗り込む。

原作じゃ絶対に有り得なさそうな組み合わせですね…。絵面を想像すると面白い。

 

 

第二十三話「サクスィード・フロム・ディープ」

こちらも原作通りのタイトル。

原作だと言峰がハイヤーを呼んでるんですが、今回は教会が持ってる車になってます。桜のコトとか聖杯のコトとか、一般人がいる場所じゃ話せませんからね。

車内での会話は、原作だと「ラストピース」の前に教会でやってるんですが、今回はこちらにズレました。後、森に入ってからの会話も一部こちらに入れています。

どちらも、言峰の思想が見えるシーンですね。

ギルが凄く丁寧に助言していたりもします。

今回ギルの士郎に対する態度がかなり柔らかい(当社比)ですが、ギルは士郎の理想を「偽物」「偽善者」と言って嫌悪してるので、それを捨てたHFでならそこまで厳しくならないのでは? という解釈が有ります。

実際どうか知りませんけど。私のような雑種には、ギルガメッシュ王の崇高なお考えを完全に理解するなど不可能ですので(開き直り)

 

桜が悶え苦しみ、臓硯がほくそ笑んでる所に我らが王がダイナミック入城して次回へ続く。

三日月VSギルガメッシュの戦いがスタート。

 

 

第二十四話「Don't let her die」

タイトルは珍しく自前です。直訳すると「彼女を死なせるな」になり、言峰のセリフを意識しています。

この「助けた者が女ならば殺すな。目の前で死なれるのは、なかなかに堪えるぞ」という言峰のセリフが、強く印象に残っていますね。

破綻者たる言峰の人間味というモノが、初めて見えると言うか。悪人じゃないんだな、ってのが分かりますね。

ハシュマルが言峰をスルーしたのは、言峰が既に死んでるからです。死体は狙わない。多分。

 

幕間は三日月の葛藤。

戦闘シーン(前半)は、ギルがエア抜いて終了。

アレ? 慢心どこ行った?

 

 

第二十五話「Over Road」

タイトルは原作の「over load」をもじったモノです。「LとRがどうした」って思われるかも知れませんが、原作の「over load」は訳すと「負荷を超えて」になるのに対し、「Over Road」は「道を越えて」になります。

原作みたく士郎は死にかけながら戦ってる訳じゃない(無論、命は懸けてますが)ので、劇場版第三章のキャッチコピー「この風を越えて、前へ」を少し意識しつつ、「道を越えて」となる「Over Road」にしました。

地の文にも「この(みち)を越えて、前へと進め――!」と書いていますしね。

 

三日月VSギルの戦闘シーンは、前述の通り三日月とオルガの対比であると共に、後のアグニカVSギルとの対比にもなっています。

ギルの三日月に対する評価がかなり辛辣になってますけど、結局三日月は臓硯に使われたまま出番が終わってしまったので、仕方ないかな… と言う感じです。

ギルは恐らく、自分から動けない人間(自分で考えるコトを放棄した人間)とかが大ッ嫌いなタイプだと思うので…。

アグニカとの対比は、ギルに最後の一撃が届くか否か。届かせたアグニカと、届かせられなかった三日月――という。

今回、三日月には辛い役回りを背負わせてしまい、大変申し訳無く思っています。ゴメンよ。

そして、その後現れた桜とアグニカを、ギルはエアで怯ませて逃走に成功しました。

エアはやっぱ強い。チート過ぎるぞこの王様。

 

士郎VSハシュマル――うーんこの絶望的対峙、と思いきや投影で切り抜けるコトに成功。

士郎にアグニカの剣を持たせたのは、全てこの為だったのさ!

バエルの剣とMAの相性が良いってのも有りますが、一瞬でバラバラに出来る辺り、アグニカの技がヤバいんだなと分かりますね。

原作だとバーサーカーが相手だったので、ここは大きな変更点と言えるかも?

 

 

第二十六話「聖者の死」

タイトルは原作の通りです。

この回は言峰の戦い。臓硯を洗礼詠唱で消し、かつての妻クラウディア・オルテンシアを思い出した後、桜に出会って殺されるまでの言峰が描かれています。

最後を除いては、大体原作通りの展開。

 

ここの言峰の回想も、また良いんですよ…。

愛していたかは分かりませんが、少なくとも大切に想っていたんだなと感じられる。

言峰綺礼というのがどういう男なのか、というのもHFでこそ描かれる要素。他ルートと違って参加者の一人という感じになるHFだからこそ、そう言った言峰の人間性が見えてくる。

最後までクラウディアの名前が出ないのもエモさが有りますね(普通に言っちゃってて本当にすまない)

 

原作と違うのは、完全に死んでしまった所。

原作だと、バーサーカーが消えたコトで桜が苦しんでいた隙に、言峰は逃走するんですが――今回はそういうコトも無く、見事に殺されております(ハシュマルは元々聖杯の魔力で顕現してるので、撃破されようと聖杯に溜められた魔力の総量は変わらない)

今作だと、桜さんの容赦の無さも増している気がする。

 

 

第二十七話「タクティクス」

タイトルは原作通り。

ギルなら運転くらい出来る(鋼の意志)

内容は言峰の行方と、第三魔法「天の杯(ヘヴンズ・フィール)」とは何かというモノ。

言峰の未来についてギルが「千里眼でも奴が生き延びる未来は見えなかった」と言っていますが、これは「Fate/hollow ataraxia」をご存知の方なら頷いて頂けるのではと思います。

言峰が第五次聖杯戦争を生き延びる可能性が全く無いからこそ、空席となった「監督役」という役に、カレン・オルテンシアが滑り込むコトが出来た――というのが有るので。

魔法についてはまあ、単純に設定書き並べてるだけなので割愛。

…しかし、型月の歴史ももうすぐ二十年になろうと言うのに、未だに第四魔法の情報が皆無過ぎる件(他の魔法も大概ですが)

「繋ぐ四つは姿を隠した」と「魔法使いの夜」で言われてはいますけど、いくら何でも隠し過ぎじゃないですかね…?

まほよ2はいつですか? 後、月姫リm(そげぶ

 

地の文で「流石の英雄王と言えども、現代の魔法については疎いようだ」と書いていますが、実際どうかは不明です。公式見解じゃないのでご注意下さい。

どうやらギルは「死徒」をあまり知らないらしい(これは公式設定)ので、こう書いてみるコトにしました。

現状、最も有名な魔法使いは死徒である「宝石翁」キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグなので、もしかしてギルは魔法もよく知らないのではないかと思いまして。

魔法に該当する術も、ギルが生きた時代と現在では全然違ってると思いますし…。

しかし、何気に「ギルは死徒をよく知らない」は重要設定な気もしますね。後に影響しそう。

 

幕間では、桜に臓硯がプチっとされています。

桜に力を与えすぎたのさ…完全に見誤った。

原作だと一緒にアサシンがやられてますが、今作はちょっと前に消えちゃってるので臓硯だけ潰されました。

高々と笑う桜さん怖い…怖くない?

 

 

第二十八話「悲願の果て」

タイトルは原作通りになっています。

最終決戦となり、士郎と桜、アグニカとギルガメッシュが相対する。

スッと士郎に宝具渡すギルの有情っぷり。

優しい…誰だテメェ!(不敬)

 

今話のメインは臓硯の死。

原作だとセイバーオルタVSライダー戦の後、全てが終わる直前に差し込まれているんですが、今回はちょっと早めました。

このシーンが有るからこそ、臓硯もただのクソジジイじゃなくなるというか。

勿論、臓硯が桜に対してやったコトは到底赦されるべきモノではないんですが、ゾォルケンもまた崇高な理想を持っていた人間だった。

何もかも忘れ去って久しく、でも最期の最後には思い出し、自らの終わりを受け入れた。

結局は報われなかった五百年の永劫。

ゾォルケンもまた、哀しく儚い運命(Fate)に抗った男だったコトが分かります。

ほぼ原作通りですが、ここもキッチリやろうと思ってこうなりました。

 

 

第二十九話「Mighty Wind」

タイトルは原作BGMから。これはバッドエンド38「スパークスライナーハイ」でしか流れない専用BGMなんですが、好きなので採用。

訳も「暴風」で、合ってるなと思いまして。

スパークスライナーハイは「一つの終わり」とすら言われる、バッドエンドに含めて良いのかは正直迷うエンドですね。

「HFの中のセイバールート」とか言われる。

ノーマルエンド諸共、BD特典に入れてほしい。

俺はufotable産の鶴翼三連が見たいんだ…!

 

内容はアグニカVSギルガメッシュの最終決戦。

人類最古の英雄王と最新の英雄によるレスバ(煽り合いとも言う)の後、宝具による決着。

終始ギルガメッシュ優位の戦いではあるんですが、最後の最後にたった一撃、アグニカの剣がギルに届きます。

何とかどちらの格も下げずに決着したい、と思ってああなりましたが、どうでしょうか?

ギルの台詞は全部真理突いてますので、アグニカは黒化してなきゃ、煽り返せてなかったと思います。

黒化したからこそ、捨て身のごり押しで一撃をブチ込めた感じ。黒化してなかったらただ負けただけだったかも、というパターン。

結末がどうなるかはともかく、全く違う戦いになっていたのではないでしょうか。

 

 

第三十話「春はゆく」

タイトルは、劇場版第三章主題歌「春はゆく」から。原作通りの「春に帰る」にしようかと思ってたんですが、七話「花の唄」、二十話「I beg you」と随所で主題歌からタイトルを持って来てたので、どうせなら合わせようというコトで。

今だから言えますが、主題歌のタイトルが発表された頃(2019年12月14日)、私はちょうど二十九話を執筆していました。

「三十話のタイトルどうしよう」と思っていた矢先のコトで、まるで合わせてくれたかのようなジャストタイミングに感激した記憶が有りますね。

 

士郎VS桜と大聖杯破壊、エピローグが内容。

桜との戦いは本音のぶつけ合い。

原作は凛VS桜になってるのでもうちょっと女同士の仁義無き戦いになってるんですが、それよりは桜が本音をさらけ出してるかなと。

影人形すら斬るバエル・ソードは強い。

ところで、浄化された後の桜は全裸なんですが――誰か突っ込めよ。

 

大聖杯破壊はギルガメッシュのお仕事。

今回はギルもかなり辛酸飲まさせられており、なおかつ自分の預かり知らぬ所で勝手に誕生した制御不能の欠陥品なので、破壊もやむなし…と言うコトで。

納得しといて下さいお願いします(懇願)

 

エピローグはラスタル&ガエリオ、オルガ&三日月&マクギリス、そして士郎達。

ラスタルとガエリオは本人からすると夢オチ。

肉エンド。なお、ラスタル様が肉云々言ったのは二期一話だけだという(驚愕の事実)

三馬鹿はまた新たな世界へ。どんな世界かはあんま関係無いので、ご想像にお任せします。

何とかカルタ様とアグニカを書きたかったんですが、出来ませんでした…すまない。

特にカルタ様は本当にすまない。

 

士郎達はイリヤ生存で終了。

原作はナス・ゴッドの「ちょっと欠けてるくらいがちょうど良い」の精神に基づいてイリヤはいなくなってしまっていたのですが、せっかくの二次創作なので、完全なハッピーエンドにしてみました。

なお、私は切ないEDも大好きです。ノーマルエンドとかまさにそれ。流石にアレは切なすぎて涙腺がヤバすぎるので、トゥルー派ではあるんですが。

 

イリヤの寿命? ハハッ何のコトやら。

――助けて橙子さん。やっぱね、困った時の傷んだ赤sy(たわけ

 

※ここから劇場版第三章公開後に追記

ラストシーンは、櫻(未来)に向けて二人が隣り合って歩み出す場面になりました。

劇場版鑑賞前は、士郎と桜が手を取って歩き出す形で終わらせてたんですが、敢えて手を取るでもなく目を合わせるでもなく、ただ当たり前のように同じ方向を見て共に歩み出す劇場版の最後があまりにもエモ過ぎたので、そっちに寄らせてみたり。

二章の「I beg you」でやったように、「春はゆく」の歌詞を入れようかなーとも思ったんですが、そこは「―――さあ、約束の櫻を見に行こう」→「Fin」の流れを尊重しようと思ったので自重しました。

劇場版の「春はゆく」は何度見ても涙腺ブチ壊されるので、困る困らないありがとう愛してる最高だよ。

なお、劇場版鑑賞前の文の一部はカットされ、現在は本編中に残っていないので、カットした部分は以下に添付しておきます。

『士郎は、籠を持っていない片方の手を差し出す。

 

「行こう、桜」

「―――はい。お願いします、先輩」

 

 桜は柔らかく、幸せそうに笑って、士郎の手を握り返した。なお、ニヤついて横目で見ている凛と、相変わらずのバカップルねー、と呆れるイリヤのコトは気にしないコトにする。

 握られた手を引いて、士郎は桜と共に歩き出す。凛とイリヤも、そんな二人に続く。』

※追記はここまで




以上で振り返りは終了です。
好き勝手にやりたいコトをやりました。
反省も後悔もしていない。断言してみせよう。

あー、三章が楽しみで仕方ない。
公開前に完結させてやりましたよ(ゲス顔)
そんな今日は主題歌「春はゆく」のCD発売日。やったあ神曲だあ!!(断言)
まあ、実際にFullを聴くのは劇場にする予定ですが。
二章を見た時、先に「I beg you」のFullを聴いてしまっていたコトをちょっぴり後悔しましたので…。
世界的に色々と難しい状況ではありますが、何とか特別上映を観に行きたいと思います。
皆様も(普段から)対策は万全にね!
未知ほど人間が恐れるべきモノは有りませんからね!

最後に、ここまでお読み下さった皆様、本当にありがとうございました。
またいつか、再び出会える日が訪れるコトを願いつつ、この度はこれで失礼させて頂きます。


 ―――さあ、今年も。
    約束の櫻を見に行こう。




A.D.2020 3/25

NToz




(A.D.2020 8/16追記)
二度も延期してしまいましたが、春になりました。
本作の前書きと後書きで散々後○日! とか言ってたのも有り、活動報告に第三章の感想を上げてみました。
読んだから何と言う訳でもないですが、よろしければ()()()()ご覧下さい。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=244451&uid=169600

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