此処は何処だ…………?
私は誰だ、
………………知らねばならぬ、この流れ出す血が尽きる前に…………
………我が王!父上!王!
脳裏を過る彼らが何者か、思い出さねば…………私は、
王…………お、…………
一体何者なのだろう…………
俺たちが、アルトリアの前に現れた時……全てが手遅れだった。
「我が元へ集え」
アンダーワールド
ダークテリトリーで倍速された世界で約五百年。天命を凍結し、記憶の崩壊を心意で強引に誤魔化しながら、禁忌を犯し追放された人間を束ね国を築き、門の崩壊の時を待ち続けた彼の王は身体精神共に身間違える姿に変貌し、これっぽちも俺たちの事なんて覚えていなかった。
けれど、俺たちがお前を裏切らないと……恐らく化け物じみた直感で感じ取ったのだろう。
「神ステイシアと我が名に於いて汝を騎士に叙す。忠誠、豪胆、幸運であれ」
その言葉と共にアルトリアが肩を叩いたのは、始まりの騎士、俺、ペリノア、ベイリン、モルガン、マーリン、ボール。
それ以外の奴ら?
…………死んださ。アルトリア
たぶん、今頃はリアルの病院にでも直行かね。ハァ……
「千五百の円卓がアイツ一人に負けるとはねぇ」
重厚な鎧を纏う白馬に跨がったアルトリア……本人は獅子王と呼べと言う。ケイはその奥にある不気味な門を見つめ、隣を歩くアグラヴェインに話しかける。
「お前はこれで、良かったのか?」
「良くない筈がない。しかし、今の王を否定することが我々には出来ない……貴様も言っていただろう。どちらも王であると。」
「そうだな、どっちもアイツで違いは生きた年月だ。今のこいつが望まねえのにデータなんだで、記憶をリセット?ふざけるんじゃねぇ……アイツは人間だ」
今からでも思い出すだけで反吐が出る。研究者って生き物は人か?復元だとか、余計な部分を消去だとか簡単に言いやがって……須郷がいなければぶん殴っていた所だよ。
オオオオォォォ!!!!
ビキッバキバキ
門が崩壊する。
人界、暗黒界に属さず、その信念は正しき世界の為に…殺し尽くす。最強の王と最強の騎士達を揃えた第三勢力は山の頂上からそれを見つめていた
さぁ、最終負荷実験の始まりだ。
「構え!」
門から飛び出すゴブリンどもに業火を浴びせる整合騎士デュソルバートは、地を揺らすような衝撃――そして、人間、ゴブリン問わず、手当たり次第に切り裂きながらこちらへ突き進む白い鎧に赤の線を入れた狂戦士を目にする。
「(止められないかッ!?)」
五回、デュソルバート含め射られた弓がその戦士を襲うが、戦士は剣ではね除け、あまりに早すぎる一陣崩壊を危惧したデュソルバートは瞬時に武装完全支配術を使用する。
「エンハンス、アーマーメント!」
デュソルバートを炎が覆い、まるで炎そのものが形どったような矢が射られッ
トスッ
「なっ!?」
矢が弓から離れる事はなかった。
右手の間接部分に敵側からの矢が突き刺さり、術式は解ける。
「オラオラオラ!!!!」
「騎士様ッ此処は我らにお任せを!」
「回復を!」
「クッ任せた!」
――弓兵、それも指揮官が白昼堂々姿を晒すとは舐めているのですか?
回復の為に後ろ引くデュソルバートは『ポロロン』戦場に相応しくない美しい音色を聴いたような気がした。
「どうなっている!」
暗黒術士ギルド総長ディー・アイ・エルは取り乱したような声を上げる。
「ギャァ!?」
「助け!」「うわぁぁ!!!!」
「Arrrrrrrrrrrrrrrrrrr!!!!!!!!」
あれは、暗黒騎士か整合騎士なのか。正体不明の、まさに上空から降って湧いて出た漆黒の騎士に彼女の配下達が次々と切り捨てられ、小飼いとして態々育てた暗黒騎士ですら赤子の手を捻るように敗北してしまう。しかも、彼の騎士は命までは奪わない為、空間リソースが補充されず逆に回復の為に消費される一方だ。
「何としても殺せ!殺すのだ!」
「貴様が現代の英雄、アーサー・ペン・ドラゴンだな。SAOでは私の部下が世話になった、先ずは礼を言おう」
「…………」
そして、人界・暗黒界を巻き込んだ大戦が起こる中、獅子王と暗黒神は対談する。
Fate(運命)Badendルート[2]
アルトリアがアンダーワールドに投げ込まれ五百年の時を過ごす
騎士王が獅子王化
第三勢力誕生
コード871がない。
禁忌目録を破る人間があまりに多い為、最高司祭は整合騎士に咎人(破った人間)をダークテリトリーに追放する命を出す。
生き残った咎人はやがて獅子王の下に集いキャメロットが完成。整合騎士(四旋剣)クラスがゴロゴロいる。
神器『最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)』
絶望の中で人々が求めた最後の光(心意)が形どった姿。人がいる限り、絶望がある限り、天命が尽きる事はない。
それは持ち主にも同様な効果をもたらす。