私の名前はアルトリア・ペンドラゴン
偉大なる主、アドミニストレータ様より天界へ人理救済の単願を受け、召喚に参上した『円卓の騎士』騎士長である。
「甘いぞ、ベルクーリィィ!!!」
「ぐわぁぁぁぁ!!!」
と、言っても我々が下界に降りるのは後数十年ほど先の話らしい。人界と暗黒界を隔てる壁の天命が尽きた時――人と彼らの生存を掛けた戦が始まるのだ。
我々がいざ早くも召喚されたのには訳がある。
一つは、召喚に伴い天界であった全盛期の力を初期化された私達が再び力をつけるまでの準備期間。
二つは、同じ天界の騎士として恥ずかしい整合騎士の強化の為。
アドミニストレータ曰く、天界で我々の序列はとても高い物だったらしく当初は召喚出来ずに我々よりも下位、つまり整合騎士達を召喚していたらしい。
今になって我々を召喚出来る術式を開発出来たそうだが、天界騎士が下手に下界の文明レベルを乱してしまわぬよう、天界での記憶が封印されてしまうのは同じの様に、我々は更に弱体化されていたらしい。
それがステイシア神様のお考えによる物なのか、アドミニストレータ様の術式に不具合があったのかは分からない。
現在でこそ、下位騎士達に面目が立たないような時期は達したが、全盛期までは程遠い。
「より、精進しなければ」
「……止めて、くれ。これ以上強くなられたら俺達の体が持たねぇ」
「何を甘ったれたこと!ベルクーリィィ!!!貴様は走り込み追加だ!」
最近の悩みは下位騎士いや、下界では整合騎士だったか。
彼らのやる気のなさ。こんなモノで人類史の明日を掛けた戦いへ挑もうなど…片腹痛い。アグ君やトリスタンはそれはもう現状を嘆いていた。
天界では下位だったというのに下界におりて上位の存在になった途端に有頂天になるなど、騎士道精神が緩みきっている。
これは、ステイシア神様を守る天界の上司として精根を叩き直してやらねばなるまい。
「詠唱が遅い!一秒で一矢、二秒で五矢、生成しなさい!」
「うっぐ……はいっ!」
「おせぇ、おせぇ、おせぇ、!!!てめえら四旋剣は剣しか振れねぇのか!切られたら神聖術で回復しながらやり合えや!」
「「「はいっ!」」」
「――
「これは……斬れない!」
ベルクーリ、デュソルバート、四旋剣、シェータ
今回の犠牲しゃ……参加者にミッチリと特訓を重ねさせ秘奥義の連続技を使えるように叩き込む。
まだ円卓から一本取った者はいないが、後数年もすれば百回に一回ぐらいはあり得るだろう。
うむ、後輩を育てるのは存外に楽しいな!
アドミニストレータ「……まぁ彼らよりはマシよね」
アルトリア「おや、剣に興味が――
アドミニストレータ「ごめんなさい。何でもしますから、それだけは勘弁してください」